星の七つ子   作:薄皮クリームパン

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ふと意識が覚醒した。

知らない天井だ…じゃなくてここは何処だ?

夢にしてはハッキリし過ぎているし、現実にしてはなんだかおかしい気もする。

 

一見普通の部屋に見えるが子供の家具が多すぎる。アンパンマ●の車にシルバニアメイト。人生ゲームにつみき、ポケモ●指人形!?

学童や施設の一室なのか?そもそも俺はさっき迄何をしていた?そうだ…黒幕を追い詰め、あいつに黙って俺は…

 

 

「その後、どうなったんだっけ?」

 

 

「なによ、アンタ、誰?」

 

 

幼い声、桃色が微かに混ざった赤髪で何度もメディアで見た事のある顔。何処ぞの天才子役で、誰でもひと目見たら忘れないな。

 

 

しかし何故子供に?自分を近くにある鏡で見ると幼児にしか見えない。かなも俺もタイムスリップしたのか死後の世界なのか。

 

 

そもそも地獄に行くと思っていた。何処ぞのカラスを引き連れたアイツに良いようにされたからな。世界が変わろうと命が終わろうと舞台の裏から笑いながら観測してるに違いない。

 

 

「ねえ、無視しないでよ!!聞いてるの!!!」

 

 

とりあえず外に出てみるか。気を使わずにやりたい様にしよう。

ここが夢なのか本物なのかはどうでもいい。アイに会えたらそれでいいんだ。

真昼間だから事務所かどっか探せばいるだろ

先生や保育員がいないからここは保育園ではないだろうし勝手に移動しても叱られることはない筈だ。

 

 

「ねぇってば!!!わざと無視してるの?性格の悪いやつね」

 

 

「なんだようるさいヤツだな」

 

 

「あ、あーくん!?」

 

 

「誰かわかってたのかよ。それよりもなんで子供になってんだお前」

 

 

「知らないわよ。何ならアンタだってガキじゃない。私の方が身長高いわね!へっへーん」

 

 

「………」

 

 

「無視すんな!!!」

 

 

「いや、いつもの有馬だなって」

 

 

ぷんすかと擬音が付きそうなナリの有馬を横目に、外へ出るとやっぱり幼児しか居なかった。

というか、見覚えのある顔しか居ないぞどうなってる

 

 

俺は子供が好きだという自負はあるがロリコンでは無い。大人のひとりやふたり位はいてもいいし

ここは俺の「都合のいい夢の世界」なのか?そうだとしたらいよいよ言い訳できなくなる。

 

 

「待ってあーく…って黒川あかね!?なんでここに」

 

 

「かなちゃんじゃん。こっちのセリフだよ」

 

 

「知らないわよ。そもそも何なのここ、ガキしか居ないじゃない。それにほとんど知り合いしかいない感じだし」

 

 

「うーん、私も急にここで目覚めたからわかんないよ。それよりもアクアくんいる?」

 

 

「いるってか、アンタ演技とアクアの事しか頭にないわね、大丈夫?」

 

 

「かなちゃんに言われたくないよ」

 

 

「あ?子供の頃の私なら負けるつもりはないわよ」

 

 

「プッ」

 

 

「お前ら本当に仲悪いな。いや、逆に仲良いのか?」

 

 

「良くない!!ふざけないで」

「良くないよアクアくん」

 

 

「……なぁあかね」

 

 

「何?言っとくけど許さないからね」

 

 

相変わらずこの2人は犬猿の仲みたいだ。あんまり突っ突くと藪蛇になるのでもっと仲良くして欲しい物である。

後あかねの子供時代を初めて見た。なんだろう、言葉に表せないけど撫でたくなる不思議な感じ。

 

 

「アクアくん…」

 

 

「目の前でいちゃつかないでくれるかしら」

 

 

「あ、すまんつい。悪かったとは思ってるよ…本当に」

 

 

「バカ。アクアくんが死んじゃった後、私だけじゃなくて苺プロの皆や姫川さんだって大変だったからね」

 

 

「あーくん死んだの!?」

 

 

「有馬は俺と同時期にあっちの世界からこっちの世界に来たのか。色々あったんだよ」

 

 

「………」

「………」

「………」

 

 

「やっほー、アクア〜会いに来たよ♪」

 

 

「ア、アイ!?」

 

 

「ね、私刺されて死んじゃったんだけど、ここって夢の世界?」

 

 

「分からない。ひとつ言えるのは俺の知り合いしかここには居ない」

 

 

「ほっぺつねったんだけど痛かったんだよね〜」

 

 

「古典的過ぎるだろ。まぁ俺は本物の世界であって欲しいけどな」

 

 

「なんで?私はアクアと会えてよかった♪」

 

 

「B、B小町の伝説がここに居るわ…」

「やっぱり親子なんだね所々そっくりだよ。特に目元の星と表情。アクアくん会えて良かったね」

 

 

「あれ?…青い方は見たことないけど赤い子は見たことあるね。えーと、有吉ちゃん?」

 

 

「違ううううううう!あ、間違えた!違います!あ、有馬かなです」

 

 

「ごめんね?私って名前覚えられなくて」

 

 

なんだよこのカオス…夢にしては非現実的すぎるだろ。

アイと会えて天才子役と遭遇。俺の知り合いしかいないってのも不思議だが、もっと探索する必要があるな。

あのカラス何を企んでるんだ?俺の中にいる雨宮吾郎も訴えかけてこないし、ただただ困惑している。

 

 

前世が医者だからこの未知現象に余計に混乱してしまう。転生したり突然ワープしたり科学的に解明できない事ばかりだ。

そもそも自分やアイ、ルビーの目だって不思議現象だったな。オッドアイや青眼なら人種や超低確率で起こり得るんだが

 

 

考えても仕方ないか、まずはこの世界のアイを、今度こそ、今度こそ、絶対に守り抜くんだ。

 

 

アイも子供になってるなんて頭が痛いが

この際些細な出来事だ。生きてくれてるだけで嬉しいし言いたい事が山の様にある。それを先に消化する事にしよう。




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