「つまり、ジンクス!で す の で !!!」inキヴォトス 作:RBT E10
マジすみませんでした
今回は視点が色々移動します。
どうやらいろいろ動いたり準備したりしている人たちがいるようですね
はたしてどうなることやら…
side:ヴァルキューレ
今、キヴォトスで最も忙しい場所とはどこだろうか?
連邦生徒会?ゲヘナ?レッドウィンター?トリニティ?どこかの企業?それともシャーレ?
どれも違うといっても過言ではない。*1
それほどまでに忙しい場所、いや組織が存在する。
その組織とは、
「また強盗だ!今週何度目だチクショウめ!」
「はい、はい、…ええはいなるほど。それ絶対詐欺なのでお金振り込まないでくださいね。…また犯罪グループの犯行だ!ハッカー部隊、準備!」
「はぁ?!あの爆発事故は罠だったから援軍が欲しい?!くそっ、おい誰か手が空いてるやつはいるか!!!」
「大変です!ゲヘナ学園にてゴールドシップが伝説のスケバン栗浜アケミ率いる不良集団と接触しましたぁ!!!」
「おいまてどういうことだ!ゴールドシップは先ほどまでレッドウィンターで発見報告が…そうだあいつテレポートできるんだった…!」
「カイザーの調査の件はどうなってる!」「セキュリティが無駄に硬いんですよ!」
「ええい、SRTを呼んで来い!今は人手が足りなすぎる!」
「誰か副局長も呼んで来てくれ!」「だめです副局長は他の事件の対処に当たってます!」
「じゃあ局長!」「今カヤ防衛室長のところに出向いています!」「ガッテム!!!」
そう、ヴァルキューレである。
連邦生徒会長が失踪してから、キヴォトスの治安は盛大に悪化した。各学園それぞれの治安維持部隊も働いてはいるが、正直それでも手が足りないことも多々ある。
また、矯正局から脱獄した犯罪者たち…特に七囚人と呼ばれる七名は各地で潜伏もしくは好き勝手に行動し、大きな被害を生み出していた。
そして、特にヴァルキューレが頭を悩ませているのが「最狂の愉快犯」「やべー奴」「不沈艦」といった異名を持つ、「キヴォトス最狂の犯罪者」であるゴールドシップが脱獄したことだ。これが彼女らにとってかなり大きめの足かせになっていた。
このゴールドシップという人物は、大規模な破壊工作は基本行わない。また、他の誰かに傷を負わせることもまた、行わない。ただただ、いたずらをするだけの「愉快犯」である。
これだけ見れば、他のテロまがいのことを行っているやべー奴ら*2に比べてまだましなのではないのか、と思うだろう。
問題はそのいたずらの度合いである
まず、具体的な被害をここにいくつか記すと…
・レッドウィンターのプリンを全て黒ゴマプリンに変える(しかもおいしい)。*3
・カイザー上層部の全員を1160万色にゲーミング発光させた(複数回)。*4
・ゲヘナとトリニティの両方の校舎に自身が満面の笑みを浮かべたシール(はがしやすい)を張りまくった。*5
・ミレニアムでの大規模ハック事件…を扇動した疑い→どこぞのコユキやヴェリタスの部員数名を煽ってハッキングさせた疑いがあったが、取り調べにて本人がやったと発言した*6
・連邦生徒会管轄の偉物管理倉庫に侵入未遂*7
といった数々の事件を起こしている。しかもこれだけでもまだまだ氷山の一角である。まさしく「愉快」犯である。
「こんなはた迷惑なやつ、早く捕まえたほうがいいのでは?」と思うかもしれないが、それが難しい理由が二つ、いや三つ。
一つ目はテレポート。このゴールドシップという人物。なんとテレポート能力持ちである。
この能力がかなり厄介で、有効範囲はあるもののその範囲内だとどこでも
二つ目は単純明快、強い。キヴォトスの最上位に食い込めるほどには、強い。特筆すべきはそのパワーとタフネス。そのパワーはツルギに一撃で膝をつかせ、そのタフネスはヒナの全力攻撃を何度も食らってもひるまずに暴れまわれるほど。
この二つのせいで逮捕は困難を極めた。そしてすっっっっっごい労力をかけて逮捕した…のに脱獄された。
こんな滅茶苦茶なやつを野放しにできるわけないので、全力で捜索しているのだが…
ここで三つ目の理由、現状のキヴォトスの治安が過去最悪クラス*10なのでゴールドシップが原因となっているもの以外の問題にも対処しなければいけないという点。
連邦生徒会長の突然の失踪から始まった治安の悪化は一向にとどまることを知らず、各地でテロ、暴動、その他もろもろの犯罪がもう大量に発生しているのだ
その結果が、この超過労状態である。しかも、ヴァルキューレは治安維持が主な仕事なので、
「休み?あるわけないだろんなもん!」
と、半ば切れながら仕事をしている。(それでもしっかりと対応しているのは治安維持組織の鑑である。)
そんな状態のさなか、待ち望んだある人物がやってきた。それは
「みんな、すまない。遅くなってしまったな。」
「「「か、カンナ局長!!!」」」
「今ある要件を持ってきてくれ。指示を出すから、全員よく聞くように!」
そう、我らが『狂犬』カンナ局長だ!
「局長、けがはよろしいので?」
「ん?ああ、それならもう治っている。仕事に支障は出ないから、安心してくれ。」
「局長!要件をまとめてきました!」
「ありがとう。ふむ………………なるほど、わかった。」
そうして局長が指示を飛ばしてからは早かった。今いる人員の中で効率よく、それでいて効果的な編成を下せるのは流石といえる。
そうして皆が動き出そうとしたその時、扉を蹴り開けて、副局長のコノカが1人の生徒を抱えて飛び込んできた。
「姉御!ハァッ、ハァ姉御ォ!ハァッハァッハァッ…」
「?!コノカか、どうした?何があった?」
「ゴールドシップの次の目的地が、わかったんすよ…!」
その言葉に皆が目を向いた。あの、ゴールドシップの目的地。前述の通り、足取りを掴むことが非常に困難な、あのゴールドシップの次の目的地。
もし正しければ値千金、いや万金の情報。
「それは…「正しいっすよ…なにせ、本人がそう言ってたと…この子が言ってましたからね。」なんだと…!」
「では、どこだ。どこに行くんだ」
驚きそのままに、コノカに抱えられた生徒にゴールドシップの次の目的地を聞いた。
「アビドスに…アビドスに行くと、言ってました…!」
「アビドスだと?!…そうか、アビドスか。目的は?」
「すみません、そこまでは…」
「そうか…ありがとう。今は少し休んでくれ。」
「それと…よくやった。」
「ッはい!」
ふぅと局長が息を吐く。
「…すまない。これから、更に忙しくなる」
「全員、通常業務と平行して対ゴールドシップの準備をしてもらうことになる。」
びりりっと空気が締まる。
「此れまでさんざん煮え湯を飲まされてきた。あの特級の危険人物を野放しにすることは、我々ヴァルキューレ、そしてSRTの沽券にかかわる。」
「なにより、このキヴォトスに住まう者たちの、牙が立たぬ者の未来のために」
「ヤツを、必ず捕まえるぞ!」
「「「「「はい、局長!!!」」」」」
そこまで言ったカンナは全員に改めて指示を飛ばしだした。
キヴォトスの平和を守るために。
side:カイザー
「理事。機体の修復が終わりました。」
「ああ、そうか。ご苦労。」
もう出て行っていいぞという言葉に、部下は頭を下げて部屋を出ていく。
一人になったカイザーPMC理事は、しばし自身の体を眺めたかと思うと「はぁ」と力なくため息をついて、愚痴を吐き出した。
「くそっ、あの愉快犯め…常に我々の邪魔をしおってからに…!」
「おかげで業務成績が悪くなっていっているではないか。忌々しい。」
普段の覇気が少しばかリ目減りしたようにも見えるが、これには大きな原因がある。それは…もうおわかりだろう。
「ゴールドシップめ…連邦生徒会やヴァルキューレの連中は何をしているのだ、まったく。」
そう、ゴールドシップである。もう何度こういう「いたずら」を受けたか数えきれない。
「いたずら」を受けるたびに防衛設備や監視体制を見直したりしているが、一向に防げたためしはない。かつてゴールドシップが投獄されたと知らされた時は、
「やっと、やっっっと、やっっっっっと解放されたぞ!!!」
と、もろ手を上げて喜んだがそれももはや遠い昔のようである。
「ハァ…ええい、弱気になるな。アビドスでの計画は順調なのだ。この程度の妨害で折れるカイザーではないわ。」
「計画がうまくいけば…ククク、キヴォトスはカイザーグループの手の内に入る。そうなればゴールドシップと言えども我々の敵ではなくなるのだ。今は耐え忍ぶ時だ…」
己を奮い立たせ、今後の未来に思いを馳せるカイザー理事。彼は自身の遠大な計画の成功のためにあらゆる手を尽くしてきた*11ことを自覚している。そして失敗は許されないことも。
「連邦生徒会とヴァルキューレは薄汚い
プルルルルルルル プルルルルルルル プルルルルルガチャ
「もしもし。カイザー理事だが…なに?カタカタヘルメット群が壊滅した?どういうことだ!」
思わず立ち上がったカイザー理事。部下からの報告で聞いた内容はまさに寝耳に水。いくら窮鼠猫を噛むという言葉があるとはいえ、ボロボロに追い込んでいるアビドスにカタカタヘルメット団が壊滅させられるとは思っていなかったのだ。
「…ほう、ほう、なるほど先生とアビドスの生徒が協力して。…そうか。わかった。ではな」
ガチャッ
電話からの報告を聞いたカイザーは椅子にドカリと座り込む。そしておもむろにある相手に電話をかける
プルルルルルルル プルルルルルルル プルルルルルガチャ
「はい、お電話ありがとうございます。」
「こちら便利屋68。依頼をどうぞ?」
続きはもうちょっと待っててください
今頑張って書いてます…!