よく晴れた冬の終わり。まだ冷たさを抱えた風が吹き流れるなか、それでも膨らみ始めたピンク色の蕾が自分達の活躍のタイミングを待ち兼ねている。
毎年いち早く花を咲かせる、木の葉の里の早咲きの桜だ。
「こっちも咲き頃か」
呟きに合わせたようにまた風が吹き、身を包んでいる羽織がゆれた。
その揺らめきに「六代目」の文字が見え隠れする。
甚大な被害を生み残した大戦から数年。その大任を拝したのは、はたけカカシであった。
里の誉れと呼ばれ、里のためにひたすらに尽くしてきたその姿は今や他里の忍さえも知るところだ。火影就任に異議や疑問を持つものなどいるはずもなかった。
カカシ本人にしてみても重責ではあるが自分に、と望んでもらえるのならば答えたいと、その使命と共に今日まで歩んできた。
しかし、覚悟はしていたもののいざその羽織を身にまとってみれば、それは予想をはるかに越える重さであった。
戦いの後に残された痛み。悲しみ。恨みや憎しみ。それらはまだまだ拭いきれるものではなく、世界はこれからも先の長い道を歩き続ける。
その道を先導し、揺るがぬ心と生きざまを示さねばならない。
そのためには、どれ程の覚悟を重ねても足りないような気がした。
火影は里にただ一人。
同じ名を持つものは存在せず、いかに気のしれた仲間とてそれを分かち合うことはできない。
ひどく孤独なものなのだと、最近そう身に染みていた。
大きな戦いの後の、ひどく疲弊した時代を担った事もあるのだろう。
傷つきボロボロになった人を支え導くのは容易ではない。
それでも未来へ。と歩き続ける事ができるのは、人々の中に残された感情があるからなのだろう。
希望
見出だすことが困難な中にいてもなお、人は本能でそれを求める。
親、兄弟、恋人、夫婦。様々な対象に。
そんな事を考えていた矢先の事であった。
『いい加減身を固めたらどうだい』
いつまで一人でいるつもりなのかと、心配しながらも呆れたように言いはなったのは前任の綱手だ。
同じ火影の名を背負った者として、その孤独さは重々承知。最近それを感じ始めたカカシの様子をみての言葉であった。
『あいにくそういった相手がいませんので』
いつかは言われるだろうと、用意しておいた返事を返した。
まだまだ復興中の現状下。こちらが興味を示さなければさほどしつこくは言われないだろう。そう思っていた。とにかく適当にかわしておけば諦めるだろうと。
それに、実際本当に相手がいないのだ。諦めてもらう他ない。
しかし、次に綱手の口から出た言葉にカカシは絶句した。
『サクラがいるだろう』
本当に久しぶりの続編ものです
書き上がるかなぁ。と不安を持ちつつも、やっぱり書きたい❗と書き始めました(^ー^)
文章を生み出すのに昔の10倍時間がかかるw
更新はゆっくりです( ≧∀≦)ノ
よろしくお願いいたします( *´艸`)