魔女学園のTS生徒〜被検体の俺は美少女の皮を着せられ、魔女学園(女子校)へ編入する事に〜 作:海神アリア
さて、本作品の第3章、いよいよ佳境に突入です!
聖女ショコラことシスター14の手に堕ちた聖、そしてサキュバスと化した聖に魅了されてしまった蒼蘭……
果たして、彼女達の運命や如何に!?
◆
白百合邸の地下には今では使われなくなった、古びた『大聖堂』が存在する。何代も前の白百合家当主が造った物であり、かつては大掛かりな儀式魔法、例えば土地を侵食する呪いや病魔の違いを癒す様な、広範囲の治癒魔法・浄化魔法が執り行われた場所だ。尤も、魔力が衰退した今となっては、大規模な儀式魔法を行使する事は難しい。大聖堂の床に刻まれた魔法陣も、掃除こそされているが所々の劣化が目立つ有様だ。
聖女ショコラは、直属の部下である正教騎士と、大賢者ラジエルから紹介された魔術師組合の者達、そして聖と蒼蘭を連れて、白百合邸の地下大聖堂へ辿り着いた。『大聖堂』と呼ばれるこの部屋だが、あくまで魔法を行使する為の場所であり、宗教的な意味合いは薄い。だが、確かに教会などに存在する聖堂の様な設計であり、何より『名は体を表す』という言葉もある。
故に聖女ショコラは、最後の仕上げにこの場所を選んだのだ。この世界に於ける『神を奉る場』を模した部屋、娘から目を背け続けた愚かな母親に、自身の罪禍を突きつけるのに、最も適した場所ではないか。
ショコラが大聖堂の扉を開けると、既に大賢者ラジエルが愛弟子の到来を待っていた。
「お手柄だね、ショコラ。やはりキミは最高の弟子だ!」
ラジエルは満面の笑みで、ショコラと抱擁を交わす。
「ラジエル様……私には勿体なき言葉です……」
謙遜の言葉を漏らす聖女だが、彼女の声色が喜びで震えているのを、その場の全員が理解した。
「何を言っているんだ。キミは、今まで誰も成し得なかった事をやってのけたんだ。それにキミのお陰で、再び『勇者様』がボクらの前に降り立ってくれるんだ。これは言うなれば、世界の『恒久的平和』が約束されたも同然の偉業。キミはもっと胸を張るべきだ。『ショコラ・ヴァレンタイン』、ボクの愛弟子よ」
大賢者から名を呼ばれる度に、彼女との出会いを思い出す。かつて、悍ましき因習に苛まれた村娘に与えられた、初めての『光』、初めての祝福を。それは名前であり、名前の由来である異邦のお菓子だった。
『これが"チョコレート"、地域によっては"ショコラ"とも呼ばれるお菓子さ。キミの髪と同じ色をしているだろう? かつての勇者様曰く、このお菓子は遠い世界の子供達の大好物なんだ。だからキミも、この"ショコラ"と同じ様に、子供達を笑顔に出来る魔法使いを目指すんだ』
そう言いながら差し出された茶色い菓子の味を、村娘は生涯忘れる事は無いだろう。舌に染み渡る甘い味も、蕩ける様な食感も、彼女にとっては未知の"幸せ"だった。
ショコラは、ラジエルから余りに多くの物を与えられた。故に、その恩に報いる為の努力を重ねて来た。それが今、勇者再来に繋がる最重要ピースの献上という形で結実したのだ。これで喜ぶなと言う方が酷という物だ。
「さて、念の為に確認しよう。セイラの事は、どれくらい動かす事が出来る?」
「ヒジリが命じた範囲でなら、セイラは従う筈です」
「ならショコラ、ヒジリに対して、キミから試しに頼んでくれないか? 『大賢者ラジエルに跪け』ってね」
「承りました。ではヒジリ、聞いての通り、お願いしますね」
そう言いながら、聖女ショコラは再び異形と化した自らの手を聖に差し向ける。悪魔の手のひら、その中央に鎮座する眼が開き、サキュバスへ命令と魔力を送る。聖は、悪魔の目から放たれる光によって、ふらりと歩みを進めた。そのまま、歩みの先に居る蒼蘭を抱き寄せ、口付けを交わす。
すると、蒼蘭もまた、やや覚束ない足取りでラジエルの前に歩みを進めた。そして大賢者の前に跪き、彼女の手を取って、自らの額にあてた。宛ら、姫に忠義を誓う騎士の仕草だった。
「ふむ、簡単な事なら命令可能、と言った所かな?」
「ええ。ですが現状、
ショコラはこの状況に対し、やや苦い表情を浮かべていた。
「ヒジリには今、迷いが生じています。母親への怒りと恨みは消えていませんが、友人の前で母親を傷付けた事に焦りや動揺を見せていました。
この迷いを取り除き、ヒジリを完全に救う為には……やはり、この家の当主に対して自身の罪を知らしめる必要があります。ヒジリには、『自分が抱いていた感情も、それに伴う行動も、決して間違いではない』のだと知って貰わないといけません。そうすれば、先程の様にヒジリを強制的に操るのではなく、心から私の頼みを聞いて貰えますから」
ショコラとしては、自分が持つ『悪魔を操る力』で聖を此処に連れて来る事は、本当はしたくなかったのだ。聖が抱いていた憎しみを肯定し、彼女に寄り添う事で、自分達が同じ傷を持つ同胞だと知って欲しかった。そうすれば、自分は聖と本当の意味で仲間になり、聖を救う事が出来たのだ。
だが、愚かな母親を断罪している最中、ある意味で最高な、ある意味では最悪の乱入者が現れた。蒼蘭だ。彼女は自分達が求める『運命因子』であり、悪魔の姿となった友人に、親殺しをさせまいと動いた邪魔者だ。その所為で、聖の救済について、予定を変更せざるを得なかったのだ。
「ラジエル様、ショコラ様、この部屋に近づく者が居ます!」
正教騎士の声で、聖女の心にスイッチが入る。
「ええ、重々承知しています。ですが、扉の施錠は不要です。この場で全ての決着をつけてから帰還します。故に今更、
ショコラは部下にそう命じ、ラジエルは一歩下がったところで弟子の働きを見物する事にした。今回の任務は聖女ショコラの主導で行われている。愛弟子に経験を積ませ、箔を付ける為に。ショコラが『運命因子』を連れ帰れば、他の大神官達も彼女を認めざるを得ないからだ。
「いいえ、正面の扉だけではありません! 上です!」
地下大聖堂は、言うなれば地下2階と地下1階の吹き抜けだ。正面入り口は地下2階にあるが、地下1階にも出入り口が設けられている。そして、白百合邸の地下1階には、煉瓦造りの部屋が存在する。そう、聖女ショコラが
「ひじりんを……返せえええっ!!」
上階から、炎を纏いながら飛び降りる少女の姿があった。炎華だ。親友を取り戻すべく、最後の力を振り絞って、聖女ショコラ達へ特攻を仕掛けたのだ。
「何と……生きて居るとは予想外でした。炎魔法が通用し難い
ショコラは強襲を仕掛ける炎華に向かって、悪魔の手を差し向ける。すると、漆黒の水が放出され、腕の形となり、侵入者の身体を握り締めた。
「いけませんね、いけませんよ。こういう場に於いては、正面の扉から入るのが礼節というものです」
炎華を包み込んだのは泥水ではない。まるで、光届かぬ深海の水を、そのままバケツで汲んできた様な代物だった。闇を纏う水の手が、炎華の身体から燃え上がる炎を消火し、そのまま床に叩きつけた。
「げほっ、げほっ!」
水没と叩きつけられた衝撃で咳き込むも、皮肉な事に炎華はまだ死んでいなかった。上階から飛び降りた衝撃は、水の腕によって軽減されたからだ。
だが、決して危機を脱したわけではない。正教騎士達が、各々剣や杖を構え、炎華を囲んでいる。しかも、炎華が浴びたのはただの水魔法ではない。闇属性の魔力を含んだ漆黒の水は、浴びた者の活力を奪うのだ。
(何コレ……身体が、重い……)
鉛を着させられたかの様な感覚に陥り、炎華は抵抗の術を封じられた。敵地へ特攻を仕掛けた以上、こうなるのは自然の摂理である。
「聖女ショコラ様、この者は如何致しましょうか!?」
正教騎士は聖女に判断を伺い、生殺与奪を握られた炎華は息を呑む他なかった。
一方、ショコラは対照的に、自分が用意した上級悪魔を撃退した少女を値踏みする様に見つめている。ショコラとて大賢者の弟子だ。『価値のある者』を不用意に殺す事は、師匠の言う『勿体無い』事にあたるのではないか? という疑問が脳裏を過る。
聖女は床に這い蹲る金髪の少女と、彼女が飛び降りて来た上階を見た後、結論を出した。
「悩ましいところですが……もうじき"主賓"がお目見えします。ホノカ、貴女には多少なりとも敬意を込めて、お友達共々、生きて行末を見届けて頂きましょう」
『お友達』と言う言葉に、炎華の背筋は瞬く間に凍りついた。何故なら、聖女の傍らには虚な目をした蒼蘭と、変わり果てた姿の聖が居たからだ。
「セーラ! ひじりん!」
「お静かに。貴女の声はどの道届きません」
ショコラの冷淡な声と、友達が陥った現状を前に、炎華は絶望感で心が打ちのめされた。
(ウソでしょ……間に合わなかったの……? あーしは、大切な友達に……何も……)
自分がもっと早く辿り着けていたのなら、聖を助けられた筈だ。きっと一人で戦う事になった蒼蘭を手助け出来ていたのなら、結末は違った筈だ。炎華の心臓を、冷たい絶望と虚空の無力感がジワジワと締め上げる。
「聖!」
その声は、『バタンッ』という扉が開け放たれる音と共に大聖堂へ響いた。
「来ましたか、ユカ・シラユリ。それと、隣に居るのは確か……『アゲハの大魔女』の侍従殿でしたっけ?」
ショコラの言う通り、そこには白百合家の当主と、一冊の本を抱えたステラが立っていた。癒香とステラ、それぞれに対する聖女の声色が、明らかに異なっていた。
「私の事も既にご存知とは……まさか、私がこのタイミングで大聖堂へ来る事も、此処へ来る途中で癒香さんと鉢合わせる事も、『大神官』の力で既に予見していたのでしょうか?」
ステラは異邦の聖女と、その背後にいる大賢者へ交互に視線を送りながら推し量る。『大賢者ラジエルは、マギナや蒼蘭と同様に未来を見通せる』、それを既に自分は知っていると示唆しているのだ。
「いいや。この程度の事、ボクの愛弟子にかかれば『未来予知』の必要すらないね。そうだろ、ショコラ?」
「ええ。とはいえ、折角お越し頂いたのですから、
「好きにすると良いさ。今宵の任務は、キミが主導となる事は予め取り決めていただろう? なら、キミの判断を尊重しようじゃないか」
大賢者からの許しをえた聖女は、僅かに口角を上げながら、お客様方へ声をかける。
「折角ですので、
一瞬の間を置いて、上階から4人の女性が飛び降りた。アディラ、菊梨花、彩月、そしてアディラに抱き抱えられた直の4人だ。彼女らは、菊梨花が魔法で床を柔らかくしてくれたお陰で、怪我なく着地する事に成功する。
が、肉体のダメージは軽減できようと、自分が助けようとした少女の変貌には、菊梨花もアディラも衝撃を受けている様だ。菊梨花は拳を握り締め、アディラは奥歯を噛み締めている。尤も、この大聖堂に来るまでの道中、彩月や直から大まかな事情を聞いていなければ、精神状態は今よりもずっと乱されていただろう。
「正直に申し上げますと、皆様が生きているとは予想外でした。自らの見通しの甘さを実感させられ、お恥ずかしい限りです」
聖女は自身を恥じる旨の言葉を発する。その真偽は定かでないが、ショコラは少なくとも、この場に集まった『魔女の卵』たる学園生徒達を見る目が変わった。『地球』という異世界に跋扈する、取るに足らない有象無象とは明らかに違う生き物だったからだ。
だが、それでも、聖女と大賢者は余裕を崩さない。幾ら途中経過が変わろうと、運命はやがて定められた結末へ収束するからだ。その結末を覆す、万に一つの可能性である瑠璃海 蒼蘭は、彼女らの手にある。
「さて、『全員』揃った事ですし……前置きはこれくらいにして、始めるとしましょうか。愚かな母親の、堕落した魔術師の断罪劇を」
「『全員』ですって……? 一人足りないわよ!? 大魔女様は何処へ居るのよ!?」
聖女ショコラの言葉に、アディラが皆を代表して疑問を呈する。白百合家の者も、聖救出隊のメンバーも、皆が疑問に思っていた事だ。
「……想像にお任せします。少なくとも、彼女は今、この場に来れる状態ではございませんので」
聖女は敢えて返答を濁し、大賢者と目配せをする。今回の様に死体等が残らない場合に用いる、敢えて生死を曖昧にする事で不安を煽る手法だ。
「まさか、倒したと言うのですか? 学園の初代理事長にして、現存する唯一の『大魔女』たる彼女を!?」
「いやいや、そんな訳ないっしょ!? マギナさんがそんな、やられるなんて…………」
事実、菊梨花と炎華は、大魔女の不在に少なからず動揺している。アディラも言葉にこそ出さないが、彼女の表情は決して穏やかなものではなかった。
そもそも、マギナの不在を抜きにしても、今の状況が最悪過ぎる。目の前には悪魔騒動の主犯格2名、更に聖と蒼蘭は操られた状態で、加えて十数名程の正教騎士と魔術師が、来客を遠巻きながら取り囲んでいる。自分達には逃げ場は無く、ショコラが行う『断罪劇』とやらに黙って立ち会うしか道は無いのだと、この場の全員が否応なく理解させられる。
そして、各々が平静では居られない中、1人の魔女が前に出た。
「…………たとえ主様が不在であっても、私へ残した指示……いえ、『助言』はまだ生きています」
「『助言』?」
「白百合家に言い伝えられたサキュバス……『リリス』の真相について、明らかにする事ですよ」
ショコラの問いに、ステラは毅然とした態度で答え、そこにラジエルが口を挟んだ。
「あー、アレか。確か女神様が、シラユリ家の初代当主サマの娘に取り憑かせたサキュバスだっけ? それで、その魂の欠片が、幾星霜の年月を経て、再びシラユリ家の娘を乗っ取んだよね? いやぁ、女神様がそんな意地悪な事をするなんて、ボクは知らなかったなぁ」
ラジエルの余りに白々しい口調に対して、癒香を筆頭とする白百合家の面々は怒りに満ちた視線で返す。
「何を他人事の様に…………! そもそも、『リリス』は貴女達の同胞なのでしょう!? 聖に取り憑いて……いいえ、聖がサキュバスの力を手にした事と、無関係な訳が無いでしょう!?」
「あれ? ヒジリちゃんは、『サキュバスに身体を乗っ取られた』って言ってなかったっけ? 大事な大事な先祖代々の言い伝えを、捻じ曲げて大丈夫なのかい、ユカ・シラユリ?」
「何処まで白々しいの……!?」
明らかに挑発目的の物言いだが、何やら含みのある眼差しでラジエルは癒香を見る。だが、『事の真相』を大賢者の方から話す気は無いらしい。それを察したステラは、話を続ける事にした。
「……癒香さんの言う通り、大賢者の物言いは白々しい事この上無いです。が、ある意味でそれは詮無い事……
「ステラさん……?」
大魔女の侍従の冷静な言動に、癒香は僅かに落ち着きを取り戻す。何より、彼女は何かを知ってそうな口ぶりだからだ。
「いえ、『知らなかった』というのは語弊がありますね。
「は…………?」
誰が発したかは定かで無い、だがその場の全員(無論異世界人達は除く)が心の中で思った言葉だ。
「一体、どういう事……なの……?」
癒香の絞り出す様な、途切れ途切れの言葉での質問に、ステラは考え込む様に数秒間、目を瞑った。そして、書斎にあった
「……この本は
『白百合家の娘がやがて悪魔に取り憑かれる』、とね」
大聖堂は静寂に包まれた。衝撃の事実を前に、各々が口に出すべき言葉を見失ったのだ。
「か、改ざんって……まさか、貴女達が!?」
彩月がラジエル達に敵意の眼差しを向ける。
「貴女達は……最初から、私達を騙していたのね!? 聖を攫う為に、我が家の家伝を書き換えたと言うの!? 私の娘を、歴代当主の想いを何だと思って……!!」
癒香に至っては、今にも喉笛に掴みかかりそうな殺気を放っている。握り締めた拳は震え、彼女自身の魔力が漏れ出ていた。
だが、その殺気を受けたショコラは、甚だ心外で不快極まりないといった表情を見せた。
「いけませんね、いけませんよ。話は最後まで聞いた方が良いのでは?」
「さっきから白々しいわよ、貴女!」
「では、侍従殿にお聞きしましょう。その本が改ざんされたのは
聖女からの問いに、一瞬の躊躇を経てステラは答えた。
「……少なくとも『100年以上前』ですね。この本に施された術式には、特殊なインクが必要不可欠です。しかし、特殊インクの材料である薬草は、今となっては採取できません。故に、この本を書き換えた犯人は、そのインクが手に入る時代の……100年以上前の人間という事になります」
大魔女の侍従が話した真相に、癒香は視界が歪むのを実感した。
「100年以上前……異世界人が現れたのは、ここ最近の事だから…………」
「まぁ……そもそもの話、優れた魔法技術を持つ異世界人の仕業ならば、もっと他の手段を取ったでしょう。私が知る特殊インクは、調合に時間と手間を要します。書物改ざんの魔法が廃れたのは、魔法自体の忌避性もさる事ながら、『改ざん用インク作成の手間』というシビアな理由があったのですよ。
何より、家伝の書き換えと言う間接的な方法を取らずとも、彼女ら異世界人には、他に幾らでも手段を有していたでしょう」
自分が持つ知識と推察により、ステラは真相に辿り着いていたのだ。その様子に、聖女ショコラは少しだけ笑みを浮かべていた。
「ご名答、ご明察、大正解ですよ。大魔女の侍従、ステラさん。なら、『何故ヒジリがサキュバスの力を有しているのか』、それが書かれた改ざん前の内容は読み取れたのでしょうか?」
「……全て私が説明してよろしいのですか? 貴女は癒香さんの『断罪』を望んでいたのでは?」
その言葉を聞いて、ショコラは苦笑で返す。
「どうも私は、ヒジリの母親から信用されていないみたいで……余所者である私の言葉より、貴女の言葉の方が彼女の胸に届くでしょう」
聖女の言葉で、ステラは悟った。全てが、聖女達の手のひらの上だと言う事に。ステラが書斎で本を調べている間、驚く事に何の襲撃も来なかったのだ。勿論、刺客の襲撃に備えて、扉には『守護のルーン』を記したスクロールを貼っていた。だが、びっくりするほど何の敵も来なかった為、ステラの準備が無に帰したのだ。それは何故か? ステラに聖の真相を解明させ、彼女自身の口から話させる事だ。聖女が執り行う『断罪劇』へ、知らぬ内に一枚噛まされたのだ。
だが、ステラのやる事に変わりはない。自分に与えられた役目の重要性と、役目を与えた『アゲハの大魔女』の事を、『星屑の魔女』たるステラは信じていたからだ。
謎の教祖S.A.「」←へんじがない。ただのしかばねのようだ。
白百合家の真相、聖女ショコラの思惑、それらは次回、明かされます!
次回は8/16(日)に投稿します!
是非是非、続きをお楽しみにしてください!