魔女学園のTS生徒〜被検体の俺は美少女の皮を着せられ、魔女学園(女子校)へ編入する事に〜   作:海神アリア

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第4話 魔女ギャル炎華(ほのか)、参上!

「はい、瑠璃海(るりうみ)さんの紹介が終わったところで……

 今日はもうひとつ、嬉しいお知らせがあります! 

 今日から葡萄染(えびぞめ)さんが復学します。3日ぶりですけど、普段通り一緒に楽しく学校生活を送りましょうね」

 

 担当の萌木先生は、ぽわぽわとした声でホームルームを続行する。脳が安らぐ声だが、午後の授業中に聞くとそのまま眠ってしまいそうだ。昼休みにコーラを飲むとかの対策が必要だな……。

 

 そして、復学生……要は停学処分からの復帰だ。名前は確か、「葡萄染(えびぞめ) 炎華(ほのか)」だ。ある程度の話は胡桃沢博士から聞いている。彼女はこの学園の非常勤教師でもあるから、学内の事前情報は容易く手に入るのだ。

 停学と言っても形式的なもので、原因はいじめをしていた上級生数人と喧嘩になり、相手全員を叩きのめした事らしい。無論学園は上級生側に罪ありと認識しており、国が運営する他の魔法機関……言うなれば魔女専用の少年院に連れて行かれたらしい。

 事前情報から察するに少々破天荒でロックな性格のようだが、悪いヤツではなさそうだ。そして先程廊下での待機中に顔を合わせたが……

 

 正直驚いた。

 だって、『魔女やってるギャル』って何よ? 

 そんなの面食らうわ。

 

「ほら、葡萄染さん。貴女の番よ、入って来て!」

 

「え〜、あーしも『セーラちゃん』みたいに自己紹介するの? 早先(さなせん)(早苗先生の略)ってば流石に3日よ、3日?」

 

 教室に入ってきたのは、ウェーブのかかった金髪をサイドテールで纏めた女子高生。平均より高めの身長と良好な発育で、手足もすらりと伸びたモデル体型。紫水晶(アメジスト)の如く美しい瞳に整ったまつ毛。メイクは薄めで、肌が持つ元々の質感が素晴らしいものだと分かる。

 

 要するに、とんでもない美少女ギャルだ。

 

「でも、初めて会う子もいることだし、改めてみんなにご挨拶しましょう?」

 

「は〜い。

 あーしは、葡萄染 炎華。使える魔法は炎で、趣味はスイーツ巡り! 炎の魔法って、カロリー消費がヤバいからさ〜。ま、いくら食べても太らないから、華のJKにとっては助かるけど☆

 停学喰らって、みんなに心配とかメーワクとか掛けちゃったかもだけど……もう一回仲良くしてくれると嬉しいな〜。

 ……なんちて♪ 

 

 ……あ、セーラちゃんも、あーしの事を気軽に『炎華』って呼んでいーよ! 

 セーラちゃんもD組のみんなも、これからよろしくね♪」

 

 自己紹介が終わり、クラスの皆は拍手をした。そして彼女が座っていた席……俺の前方で聖の斜め前の席に着いた。

 

「炎華ちゃん……戻って来て良かった。私、心配したんだよ?」

 

 聖が小声で炎華に話しかける。どうやらこの2人、仲が良いらしい。大人しめな眼鏡っ娘と快活なギャルとの組み合わせ……正直意外だ。この手の組み合わせは、漫画の中の世界だけかと思っていた。

 

「ひじりんは心配症だな〜。大丈夫、何があってもひじりんはあーしの友達だから!」

 

 炎華は笑顔のサムズアップで応え、1時限目の授業が幕を開けた。

 

 聖に訪れる危険を回避する為には……炎華にもどうにか接触しないといけない。心の中で新たに決心し、ひとまずは授業に取り組んだ。

 

 ◆

 魔女の学園といえど、授業形態は普通の学校と変わらない。

 魔法の知識以外にも一般的な教養として、英語を筆頭とする5教科も学ぶらしい。

 魔法に関する更なる知識を学ぶ手段も、この学び舎にあるにはあるのだが……別にそこまで徹底的になるつもりは無い。少なくとも今のところは。身を守る術の習得と、胡桃沢博士の研究への貢献が出来れば良いのだから。

 

 授業は順調に進んでいき、2限目、3限目が終わる。そして4限目を迎えるのだった。

 

(ちょっと不味いかもな……授業の合間に、聖や炎華とあまり話せなかった……)

 

 10分休みには、クラス中の女子に群がられてしまった。

 

 前は何処に住んでいたの? 

 趣味は? 

 好きなアイドルは? 

 アニメとか観てる? 

 休みの日は何してるの? 

 

 アイドルへのインタビューかと思いたくなる程の質問攻めに遭遇した。魔法の学園においては基本的に、中学や高校への進学などの区切りの良いタイミングで、足並み揃えて入学するのだと聞いた。故に、『転校生』というのはとんでもなく珍しい代物だと博士から聞いた。

 

 俺はにこやかな笑顔を浮かべながら、当たり障りの無い範囲で回答する。表情づくりや会話の運び方・いなし方もこの1ヶ月強の特訓で身につけた……つもりだ。

 話している内容は普通の筈なのに、要所要所で『可愛い〜!』とか言われている。これが瑠璃海蒼蘭の持つ、容姿の力なのか? 

 或いは……俺が地方出身で『お上りさん』のオーラをガンガンに醸し出しているのか!? 

 どうしよう……ちょっと不安になってきた……。

 

 だが4限目、魔法演習の授業。ここでキッカケを作らないと不味い。頬をパチンと両手で叩き、俺は気合いを入れ直した。

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