my way of life   作:桜舞

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392話『番外編2-3』

「アオ、自由時間の時一緒に回ろ?」

「別に良いけど…人多過ぎて会えるかなぁ…」

 

一学年千人単位でいるものだから、クラスも1クラス四十人の25クラスある。

僕とユエのクラスは隣同士だから良いものの、婚約者が端と端のクラスの人だって、勿論いるわけで。

 

「じゃあ、待ち合わせしよ?」

「場所は君が決めて。ベルカに行った事あるんだろ?」

 

僕がそう尋ねると、ないと言われる。

え、と驚き、僕はまだ修練場にいたおばさんを見た。

 

「なんだ、グンジョウ。そんな怪訝そうな顔をして」

「いや、二人をベルカに連れて行った事ないんですか?」

 

僕の疑問に、おばさんはあるわけないだろうと答える。

 

「何故二人を連れて行かねばならん。別に私だって、それ程ベルカに詳しいわけではないのだが?」

「えぇ…」

 

あの何でも知ってるおばさんが、知らない事なんてあるんだ…。

 

「知ってる事だけしか知らんぞ」

「心読むのやめてもらえます?」

 

僕の思考を読み取ったのか、おばさんがそう言い反射的に返してしまう。

わかりやすい表情をしてるからだと、デコピンされてしまった。

 

そして翌日、寮から空港までバスが出て、寮暮らしではない生徒ともそこで合流する。

 

「25もクラスがあると、結構騒然としてるよねぇ」

「リューネの空港が広めで良かったな。全員収容出来てるじゃん」

 

シャナとシンクが僕の方へと寄りつつ、話をしていた。

僕はシャナの服を掴みながら、片手で携帯を操作してベルカの観光地を検索する。

自由時間に、ユエと周る為だ。

 

「航空艦も結構大きめの借りれたってよ」

「普通なら3隻か4隻くらい必要だって言ってたよね。まぁ、おばさんが学園に在籍している間は、貸してくれると思うけど。航空艦の運営、おばさん家がやってるんだし」

 

僕の下と真横から声がする。

まぁ、ガン無視して観光地の場所とか行き方、時間などを調べているわけだが。

そんな僕を、姉弟は見つめてきた。

 

「お前…会話に参加しろよ…本当ユエが大好きだな…」

「グンジョウ、制服伸びる。掴むならシンクのにして」

 

僕の携帯の画面を見たシンクが呆れながら言い、シャナに至っては服の心配をしている。

いや、制服の替え何着も持ってるだろお前。

充分に調べられたので、僕は携帯をポケットにしまった。

 

「で、なんの話してたの?」

「おま…」

 

僕はシャナの制服から手を離し、姉の手を握る。

こんなに人が大勢いる中で、逸れて別のクラスに行ってましたなんて事になったら、おばさんから怒られる事必至だから。

監督責任とか言って、僕も一緒に怒られるんだからたまったものではない。

 

「お姉ちゃん、別に子供じゃないんですけどー?」

「ならそれ相応の対応してくれよ。あっちにお土産物あった、こっちになんか綺麗な装飾品があったって、フラフラどっか行くだろお前。集合時間だって言ってんのに」

 

マジかよ、とシンクがシャナを見る。

だってさぁ、なんてシャナは言い訳を始めたけど。

 

「航空艦内って、そんな食べられる物多く無いじゃん。途中お腹空くっていうか…」

「多く無くても売ってるだろ…割高だけど」

 

そこは母様達から渡されてる小遣いがあるんだから、飲み食いだって可能だろうに。

その内、搭乗手続きが出来たようで、人の波が搭乗口に向かって流れ始めた。

僕らもそれに続き、金属探知機があるゲートを潜る。

 

シャナの番で音が鳴ったので、僕は姉を見た。

 

「シャナ、なんか金属系持ってる?」

「え? いや、なんも持ってないはず…」

 

自分の制服のポケットとかに手を突っ込んで、探っていた姉だったが唐突に、あ、と声を上げる。

 

「これかなぁ…」

 

シャナはワイシャツのボタンを2個程外し、首元辺りを触っていた。

そこを覗き込むといつの間に付けていたのか、ネックレスの留め具が見え、姉はそれを外そうと悪戦苦闘している。

 

「シャナ、動くな」

 

僕は留め具を外し、ネックレスを外してやると姉の手にそれを渡した。

 

「ありがと、グンジョウ」

「それあっちに乗せて、もう一回潜って。あと(つか)えてるから」

 

手荷物の方にネックレスを入れ、シャナはゲートを潜る。

今度は鳴らなかったので、あれが原因だったのだなと思った。

僕も普通に通り、自分の手荷物を回収してシャナの所へ行く。

 

「いつの間にあんなの付けてたの」

「ツルギ君に誕生日のプレゼントしたら、今まで渡せなかったって言われて、あれ貰ったの。嬉しくて、寝る時以外はずっと付けてたんだけど…」

 

金属探知機に反応するって、結構純度高いぞそれ…。

値段も張ったんじゃないかなぁ…。

相手が王女だからって、気負う必要ないと思うんだけどな。

安物でも喜ぶぞ、うちの姉は。

 

付けるのにも苦戦している姉の手からネックレスを取り、付けてやる。

ワイシャツのボタンを元に戻し、姉はニコニコと笑った。

ツルギからの贈り物がよほど嬉しかったんだろう。

仲がよろしい事で。

 

航空艦へ乗り込む時間になったので、僕らはゾロゾロと列を成しながら艦内に入る。

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