機動戦士ガンダムSEED アストレイ3人娘生存ルート実況   作:島民

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 気が付いたら跳ねていた。


 皆3人娘好きね
 お主らもしや……連ザ勢じゃな?(名推理)


Part07 白船来航

 

 家出少女帰還の巻、な実況はーじまーるよー! 

 

 今日はアークエンジェルが入港する日ですが、いつも通り訓練とテストを行っていきます。

 今度は道場に連れていくのはジュリです。ジュリの場合ジャンク屋の彼の事を話してくれますので一応聞いてあげましょう。ロウフラグが立ちます。

 

 体力がこれまでのアクションで消費仕切っているので、この後休息を取って体力を回復しておきます。

 休息時ランダムで成長のヒントが得られるイベントが発生するときがありますが、今回は……なにも!!! な゛かった!!! (ZR)

 

 

 そんな中、休んでいるタイミングでスクランブルが入りますがホモくんはモルゲンレーテにいる兼ね合いで出撃は無し。スクランブルの原因がザフトから追い回されている我らが主役艦、アークエンジェルだと言うことを知らされます。

 

 

 3人娘が珍しいお客さんにちょっとはしゃいでいますが、彼女らに構うと面倒な事になる上にエリカ主任に怒られるので真面目にいつも通りにテスト業務を進めていきます。

 するとそこには家出していたはずのお偉いさんの娘さんのカガリ様とストライクのパイロットくんがいるので挨拶をしましょう。挨拶は大事。古事記にもそう書いてある。

 ですが何故かカガリ様には睨まれます。酷い! 

 

 ストライクのパイロットことキラくんはちょっと困惑気味に挨拶を返してくれます。素直! 

 がわ゛い゛い゛な゛ぁ゛ぎら゛ぐん゛ (キモオタ)

 

 

 

 テスト終了後、会話する相手の選択肢にカガリ様とキラくんが追加されます。

 キラくんについては追々増えるので一旦カガリ様の方に行くとM1隊と話している姿が見えます。

 

 きみはゆくえふめいになっていたカガリじゃないか。

 

 

 それはそうと頬を叩かれた跡がありますが、おそらくウズミパッパと喧嘩の続きをしていたのでしょう。

 あーもうめちゃくちゃだよ。

 親子の喧嘩には割り込むのも野暮なので触れませんがエリカ主任が呆れるのも仕方ないね(レ)

 

 カガリからするとM1の評価はただの的だとバッサリですが全く以てその通りの為、エリカ主任の依頼でOS再構築を依頼してもらいます。

 これで動けるようになれば実践訓練の項目が増える為、後々のオーブ解放作戦に役立てていきましょう。機体の動作も段違いに良くなり、シミュレーターと遜色ない動きをするようになります。たまーに格闘技の動きをするのはご愛嬌。その辺も追々ある男が修正してくれるので気にしないでおきましょう。

 今回はここまで。ご視聴、ありがとうございました! 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆

 

 その昔、黒船という船がとある島国にやってきたことをきっかけにその国を大きく変えてしまった。

 そんな話を歴史好きな友人から聞かされたことがある。

 今回の場合、白い船が俺たちにとっての黒船だったのだろう。

 尤も、色は白いし空は飛ぶしで現代ならではの様相を呈してはいるが。

 

 

 

 

 

 

 アークエンジェル。連合の空飛ぶ巨大な船がザフトと交戦しながら現れたのは真昼の出来事だった。

 度重なる訓練とテストで疲労困憊だったフカミはふらふらと食堂に立ち寄りテキトーに食べたくなったものを注文していたら、置かれたテレビから垂れ流しにされていた辛気臭い昼ドラがテレビ中継に切り替わると、くたびれたスタッフたちのどんよりとした食堂の中の様子が一転してざわつく。

 

『ご覧いただいている映像は今、まさにこの瞬間。我が国の領海から僅か20㎞の地点で行われている戦闘の模様です。政府は不測の事態に備え既に軍の出動を命じ、緊急首長会議を招集しました』

 

 ザフトと交戦しながら連合の船がオーブの領海に接近をしている。

 こんなセンセーショナルな話題でざわつかないはずがない。一歩間違えれば連合とザフトの戦争に巻き込まれることとなる。

 対応を誤ればこの国の持つ理念はいともたやすく消し飛ぶこととなる。そうもなれば誰だって不安にもなれば恐怖も覚えると言うものだ。

 

 他国を侵略しない。他国の侵略を許さない。他国の争いに介入しない。

 我が国、オーブはこの理念を前提として機能している。となると当然追い返すのがベストアンサーとなる。そして侵入しようとしたお前が悪いという空気を作る必要を思えば政治とは面倒なものである。

 

『また、カーペンタリアのザフト軍本部及びパナマの地球軍本部へ強く抗議し、早急な事態の収拾。両軍の近海からの退去を求めています』

 

 恐らく古巣のオーブ軍周りはスクランブルが掛かっていてとっくにあの船に警告している事だろう。現時点でモルゲンレーテ出向のテストパイロットであるフカミは当然掛かっていない。

 それ故に疎外感めいたものを感じた。

 

「そこにいたんですか。隊長さん」

 

 ここ最近聞きなれた声にゆらりと振り向く。

 

「おん? あぁ……アサギか」

 

 ショートカットの癖っ毛の少女が怪訝な顔でフカミの前に置かれたどんぶりを一瞥するとやや引き気味に口を開いた。

 

「うわカレーうどん……シミ出来ますよ」

 

「げ」

 

 カレーうどん。そう、テキトーに頼んだものはカレーうどんだった。それも大盛りだ。

 割と自分の着ている服が汚れが付けば目立ちやすいことを思い出し内心頭を抱えた。目立ちにくい服にするかそもそもカレーうどんなんて頼むんじゃなかった。

 疲れが行き過ぎてそんな判断も出来なくなっていたのか。

 ただのカレーならまだいい。細心の注意を払えば飛び散る事はまずないが、啜る事を前提とするカレーうどんなのが救いの無さを物語っていた。

 

「…………」

 

 ──やったわこれ

 

 食べるのに細心の注意が必要とするそれは大盛りとなれば無傷で済ませる難度は極めて高い。今のM1のOSでバック宙やるかカレーうどん大盛りを汚れ無しで食べきるか選べ。さもなくば殺すと言われてちょっと悩むくらいには難易度が高い。

 とりあえず食って飛び散ったら寮に戻ろうそうしよう。

 その時、フカミがチベットスナギツネめいたこの世の終わりのような顔をしていることを当人は知る由もない。

 

「……んふっ」

 

 まぁそれを目の当たりにしたアサギの反応は言うまでもなく。

 

「今笑ったか?」

 

「笑ってませーん」

 

「ホンマかいな? アサギはん」

 

「唐突にイントネーション変えて笑わせに来るのやめてくださーい」

 

「儲かりまっかー」

 

 じーっとアサギを凝視する。わざと虚無のような顔をしつつじーっと見るとぷいっとそっぽを向いて誤魔化した。唇がぷるぷる震えている。流石に可哀想な気がしたのでこれ以上追及したりおちょくるのはやめることにした。

 それはそれとしてテレビ中継は突如として途切れた。戦闘に巻き込まれそうになったから退散したか。

 政府か軍が差し止めをしたか。アナウンサーは「その後の経過は政府からの発表が待たれます」と一言告げてから緊急招聘したらしいタレント上がりたちが訳知り顔で素人意見を投げ始める。

 

「……どうなるんでしょうね」

 

 同じくニュースを目にしていたアサギは打って変わって少しばかり不安げな声色で投げかける。

 対応を間違えれば国が終わる。その瀬戸際に立たされている。なんとしてでも連合とザフトがこちらに喧嘩を売る口実と大義名分を少しでも減らさなければならない。だが、それは──

 

「その辺は政治家の仕事だよ。何、あちらさんもプロだ」

 

「……」

 

「ま、気にすんな。俺は気にしない」

 

 今自分たちに出来ることがあるとするのなら平静さを失わずに変わらずM1の完成度を上げることに専念する事くらいだ。

 それを理解していない3人M1隊ではあるまい。無駄に気を揉んだところでメンタルの無駄づかいでしかない。それを悟ったアサギは再びいつもの調子を取り戻した。

 

「まぁ隊長さんの場合、今やるべきことはカレーうどんをなんとかする事からですもんね」

 

「う」

 

「シミ抜き貸しましょうか?」

 

「やめろ俺を憐れむな」

 

 食べ物を粗末にするわけにはいくまい。対価となる金を払ったとは言えせっかく食堂のおばちゃんが用意してくれたものだ。

 割り箸を分けてからフカミは神妙な顔でカレーうどんを啜った。モビルスーツも政治もカレーうどんも、緻密さが求められる。

 啜る。ただ、啜り続けた。

 

 

 結果は……語るまい。

 

 ◆◆◆◆◆◆◆

 

 中立とは何も備えず丸腰でいるという意味合いではない。

 その点においてはオーブという国はやる事はやっていた。問題は一枚岩ではなかったし限りなく黒に近いグレーという点に尽きるが。

 

 アークエンジェルとザフトのモビルスーツは領海スレスレまで差し掛かったがオーブ軍による威嚇射撃により撤退。オーブは外敵を弾くことに成功した。……それが公式発表だ。

 なお実際は──

 

 

 

 モルゲンレーテが所有する工場のモビルスーツ用の巨大なゲートが重々しい音を立てて開くと、M1に似た白と灰色のモビルスーツがガシャン、ガシャンと潜っていく。その歩行モーションはM1が今やっているそれとはまるで別物だ。滑らかでいて人間的な動き。それを目の当たりにした出迎えのフカミは思わず感嘆の声を上げる。

 

「こいつがGAT-X105ストライク……凄いな」

 

 今この瞬間ここにやってきた理由は他でもない。オーバーホールとデータ取りの為だ。

 ザフトの追撃を受けていたアークエンジェルを今、オーブは秘密裏に匿っている。それでいて度重なる戦闘での損傷と摩耗に対して整備をする代わりにデータ取りなど協力を条件とした訳だ。

 なぜ整備ができるのか理由は簡単だ。こいつの開発を裏でモルゲンレーテが技術協力をしていた。だからこのモルゲンレーテの工場はストライクの生みの親の親戚のようなものだ。

 話を聞いた時は正直言葉を失った。それは連合とザフトの争いに介入したことにならないのかという疑問は浮かぶ。連合に与したらそれをネタにつけ込まれやしないかと。その辺の逃げ道は作っていたのだろうか。

 

「アークエンジェルの艦載機として各地を転戦。同系列のXナンバー、イージス、デュエル、ブリッツ、バスターを各地で相手取りながらも生還し、今に至る」

 

 エリカの付け加えた情報でフカミはギョッと目を見開く。

 アークエンジェルの性能が恐ろしく高かったのか、艦長が優秀だったのか。

 ストライクの性能が恐ろしく高かったのか、パイロットが天才的だったのか。

 

 あるいはどっちもか。

 眼前でドッグ入りしていくストライクのパイロットを想像してみる。きっと2m近くの身長を持つサングラスをかけた筋肉モリモリのマッチョマンに違いない。脳裏で偏見を育てつつフカミは無事搬入されたストライクのコックピットが開くのを待つ。そこから這い上がるように出てきたのは──

 

 

 

 

 ハイティーンの細い少年だった。

 

「……え?」

 

 一瞬だけ、時間が止まったような気がした。

 自分より一回り小さい背丈で訓練したような跡のない細さ。どこにでもいるちょっと運動が不得意そうな男の子だった。あれがストライクのパイロットだとでも言うのか。そんなバカな話があるか。

 きっと影武者とか代理人なのだろう。とフカミは少しだけ考えはしたがそんな物を用意する余裕なぞあちらにはあるまい。筋肉モリモリマッチョマンのストライクのパイロット像がガラガラと崩れ去る音が脳内で木霊する。

 

「まぁ、驚くと思ってはいたわ。まさかここまで言葉を失うとは思わなかったけども。彼はキラ・ヤマト少尉。見ての通りGAT-X105ストライクのパイロットよ」

 

 やっぱり影武者などと言う生優しいものではなかった。

 このハイティーンの子供が各地を転戦し、戦果を上げていた。その事実に軽い眩暈がした。それに構うことなくエリカがキラにフカミの事を口にする。

 

「彼はフカミ・シュネーヴィン三尉」

 

「軍の人がどうして……」

 

 確かに言われてみればモルゲンレーテにオーブ軍人がいて、こんなストライク搬入に立ち会っているのもおかしな話だ。

 彼の視点がとても真っ当な事にフカミは少しばかり安心した。こうしてここにいる理由はもはや語るまい。

 

「えー、かくかくしかじか色々ありまして、えぇ。まぁ実質モルゲンレーテの人間です。よろしく、ヤマト少尉」

 

「よろしくお願いします。シュネーヴィン三尉」

 

 握手の為手を差し出すとキラ・ヤマトはそれに応える。

 少年の手はその見た目通り力強さは無かった。

 

 

 

 

 

 

「こっち。貴方に見てもらいたいのは」

 

 ストライクが搬入された所でエリカが案内した先はM1アストレイの格納庫だ。

 大量に作り出されたそれは今にも動き出しそうな威圧感をはなってはいるが、動けどもぎこちないブリキ人形のような動きしかできない。言わばハリボテ、張子の虎だ。

 

「これ……」

 

 まさかオーブが新型モビルスーツを開発していたとは思ってもいなかったのだろう。

 M1アストレイたちを見上げながらキラは呆気に取られていた。何故これを見せたのか。彼をここに連れて行こうと判断したのはエリカだ。

 まさか自慢がしたいだけだという訳ではあるまい。短い期間ではあるがエリカがそんな人物ではないというのは何となくフカミは察していた。

 

「そう驚くことでもないでしょう? あなたもヘリオポリスでストライクを見たんだから」

 

 ヘリオポリス。

 宇宙のL3宙域に存在していたオーブ側の資源衛星コロニーだ。

 確かにそんな所でストライクを作っていれば本国もそれに準ずるものが作られていても何もおかしくはない。おかしくはないはずなのだ。

 

「これが中立国オーブという国の、本当の姿だ」

 

 その顔を見るのは久々と言えば久々だった。

 強いて言うなら軍人になる前の学生時代。とある旧市街でその顔を見たくらいだが。

 

「カガリ?」

 

 キラが少し戸惑ったような口調でその声の主を呼ぶ。

 男と見紛うような堂々とした出立ちに、琥珀色の瞳。短い金髪。カガリ・ユラ・アスハ。

 オーブのお偉方の娘だ。お偉方というのはウズミ・ナラ・アスハ。かつて前代表首長、つまり国のトップにいた人物の娘だ。とんだVIPのお出ましだが、この場にいる誰もがこんな場所にいる事を咎めはしなかった。理由は咎めるという行為が無意味だからに他ならない。

 

 フカミは彼女の事を一方的にではあるがよく知っている。

 何せこの少女は幼少期、しょっちゅう旧市街の下町に出てはそこの子供達と混ざって遊んでいた。で、それを横目にフカミはつるんでいた友人とコンビニで買ったアイスを喰らいながらくだを巻いていたのでちょくちょく彼女の事を目にしていた。

 まーたお偉いさんの娘さんがお転婆してやがるぜ、と。そこまで深刻にも考えてはいなかったが。

 

 その過程でよく言えばガキ大将。悪く言えばクソガキと争う事もあった。

 案外子供の世界というの殺伐としているもので、カードゲームのカードを一方的に難癖つけて巻き上げたり、暴力に物を言わせてパシリにさせたりとロクでもない奴がいた。きっといつの時代にもいるものなのだろう。

 それを彼女は良しとせず、ガキ大将と真正面から喧嘩を売った。

 流石に大人たちが割り込んで有耶無耶に終わる事が多かったが殴られても屈して終わった事は無かったはずだ。

 

 そんな恐れを知らぬ現在16歳の彼女にあーだこーだ言ったところで無駄なのだ。しかも彼女、直近まで家出して所属的には連合の船であるはずのアークエンジェルに乗艦までしたというのだから彼女にきっと恐れなどないのだ。

 

 話を戻そう。

 

「これはM1アストレイ。モルゲンレーテ社製のオーブ軍のモビルスーツよ」

 

 本題に戻ったエリカが並び立つM1を見上げながらその機体の名を告げる。この仕事をして落ち着いてきたところで浮かんできた疑問がある。アストレイ。王道ならざる者と名付けたのは一体何故なのだろうという、そんな疑問だ。一体何を思ってアストレイなどという名前を付けたというのだ。

 

「これを……オーブはどうするつもりなんですか?」

 

「これはオーブの守りだ」

 

 そう語るカガリだが、彼女は知っているのだろうか。

 どうして国を守る盾であり矛でもあり牙なき者の為の牙たるこれが、邪道だの道に迷いし者だの含みを持たされたのか。名はその存在を、願いを現すものならば。どうして。

 

「お前も知っているだろう。オーブは他国を侵略しない。他国の侵略を許さない。そして他国の戦争に介入しない。その意思を貫くための力さ」

 

 そう。オーブとはそういう国だ。

 そう言い聞かされてフカミもキラも育ってきた。だからこそM1アストレイという存在はオーブがオーブであるための希望でもある。

 

「オーブはそういう国だ。そういう国のはずだった。父上が裏切るまではな」

 

 深い失望が彼女の言葉に乗って風がさらう。

 

「あら、まーだ仰ってるんですか? そうではないと何度も申し上げたでしょう」

 

 おそらくフカミの知らないところで何度も何度も繰り広げられてきたやり取りなのだろう。普段聞かないエリカの呆れ切った声にフカミは自分の上司の知らない一面を見ているような気分になる。

 

「ヘリオポリスが地球軍のモビルスーツ開発に手を貸してただなんてこと、ウズミ様はご存知……」

「黙れ! そんな言い訳通ると思っているのか、国の最高責任者が! 知らなかったと言ったところでそれも罪だ!」

 

 ウズミ・ナラ・アスハは現在首長としてその席を降りている。表向きは後進に道を譲るという名目だがその実割とロクでもない事情であることを知る人は数多くはない。なお、フカミがその辺の裏事情を知ったのはつい最近だ。

 政治の世界とはカレーうどん並に面倒なものである。

 

「だから責任はお取りになったじゃありませんか」

「職を叔父上に譲ったところで、あーだこーだと口を出して結局何変わってないじゃないか!」

「仕方ありません。ウズミ様は今のオーブには必要な方なんですから」

「あんな卑怯者のどこが!」

 

 とんだ嫌われようである。

 自分の何倍も体格差ある男に喧嘩を売るような跳ねっ返りぶりなので父親程度で怯むタマではない。とはいえど、エリカの態度が完全に子供をあやす母親のそれだ。完全に力量差が出ている。

 

「あれほど可愛いがってらしたお嬢様がこれでは、ウズミ様も報われませんわね。おまけに昨日の騒ぎでは、確かに頬の一つは叩かれますわ」

「ふん……」

 

 カガリの頬をよく見ると僅かに赤く腫れている。

 アークエンジェルがザフトと交戦しながら領海侵入した件だ。威嚇射撃を放つオーブ軍相手にカガリがオープン回線で派手にぶちまけてしまった。一応一般には表沙汰にはならずに済んでいるが一歩間違えれば政治的に益々面倒なことになっていたに違いない。

 

「さ、こんなお馬鹿さんはほっといて。来て」

 

 VIPとは一体なんだったのか。

 これまでやってきた跳ねっ返りっぷりが招いた結果とはいえ。先導するエリカについていくキラにフカミとカガリが残される。ふと互いの目が合った所で思い出したように挨拶をした。

 

「あ、すみません。自己紹介遅れました。自分、M1隊の隊長やらせてもらってます。フカミ・シュネーヴィン三尉であります」

 

「……ふん」

 

 軽く睨まれた。

 そしてエリカとキラを追っていくカガリに1人取り残されたフカミは「えー……」と茫然と立ち尽くすだけであった。

 

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