IS+1(インフィニット・ストラトス・プラスワン)   作:暇人の鑑

19 / 38
はい、19話ですね。
SEEDの砂漠編を見返してます。

フリーダムのヒロイックな戦い方は大好きですが、あの時期のストライクの戦い方も大好きです。


第19話 砂漠の軍隊

「うーん、流石は美食大国の国立の学校だ。飯がうまいねえ」 

 IS学園の食堂に、僕や一夏以外の男がいることなんて、滅多にない。

 

 ましてや、他国からの来賓が、何食わぬ顔で一般人の生徒と同じ食事を取るだなんて、騒ぐなという方が無理な話だ。

 

 だが、そんなことなどどこ吹く風と。

 

「いろんな国の子に合わせて、いろんなところの料理を味わえるってのは良いもんだねぇ」

「はあ…」

 目の前で、期間限定のドネル・ケバブを食べるムウさんに、なぜか元からいたはずの僕が、逆に萎縮する珍事態となった。

 

「ほら、お前ももっと食えよ」

 同じものを、僕の前に差し出す。

「ムウさん…まだ食べるんですか?」

 付き添いというか、連れてこられた僕は、全然進んでない自分の食事と見比べながら、ゲンナリとした気分で訪ねる。

 

 さっきから既に、同じものを僕の倍は食べているのだ。

 

「お前が食わなすぎなんだよ。今日試合なんだろ?

 

 朝飯はしっかり食っておくべきだし、戦闘前ならいっぱい食って力つけなきゃあ…」

 確かに、血糖値を上げておくべきものなんだろうが……こんなに食べて、Gがかかった時に逆流しないだろうか。

 

「ほら食え。ソースはヨーグルトのがうまいらしいぞ?」

 小学校における、給食の残しを咎められてる気分になっていた僕は、ソースボトルを持ったムウさんが顎をしゃくった方を見る。

 いや、みたくなくても目に入ってしまう。

 

「ケバブにチリソースなんて何を言ってるの!ここはヨーグルトソースをかけるのが常識でしょう!」

「なんだとぉ⁉︎見ず知らずの相手に、私の食べ方をとやかく言われたくはないさ!」

 

 アイシャさんと、赤いTシャツの子が大人気なく口喧嘩をしていた。

 

 どうやら、ケバブのソースで揉めてるようだが……あの赤いTシャツの子って。

 

「IS学園にいたかな…?」

「んあ?アレはうちの国のお姫様だな。名前はカガリ・ミラ・アシタ。お忍びで今回のトーナメントにやってきたんだ」

「え⁉︎」

 さらっととんでもないこと言い出した。

 

 オーブの人達はいくらなんでも自由すぎやしないだろうか。

 

 予想外の言葉に驚いていた僕は、その口喧嘩の次の標的に選ばれたのか。

 

「ほら輝戸君!ヨーグルトソースをかけて食べてみなよ!」

「騙されるな!ケバブにはチリソースが当たり前だ!」

 アイシャさんとカガリさんの2人に迫られ……しばし僕の皿の上で争いを繰り広げた挙句、ケバブの上に2種類のソースをぶちまけた。

 

 

「ああっ……!」

「…………」

「あちゃー…まあ、ミックスもいいんじゃない?」

 その結果を見、申し訳なさそうに僕を伺ったが、ムウさんのいう通り、食べられないことはないだろう。

 

 

 仕方なく頬張ったそれは、不味くはなかったが………なんというか、ソースの味しかしなかった。

 

 

 鷹月さんは、既に試合をするアリーナのピットにいるとの連絡を受けた僕は、なんとか食べきり、そちらに向かう。

 

 

 その食事の途中で、ムウさんから警告のように言われた言葉が、頭の中を占めていた。

「アレだけのインパクトを植えつけられちゃ、無理かもしれないが……あの子とお前は敵同士なんだ。何かあったとしても…早く忘れちまえ」

 

「これからやりあう相手のことなんか知ったって、やりにくいだけだろ」

 

 トーナメントの組み合わせが決まった時からそんなことは分かりきっていた。

 

 だが、だからと言って……あの人に敵意を抱け、あの夜会のことなんて忘れてしまえと言われても、はいわかりましたと忘れることなんてできやしない。

 

 なら、さっさと降参して戦わなければいいのかもしれないが……それはできない。

 

 シャルルを……シャルロットを守らなければいけない以上、力を見せるしかない。

 守れるだけの力を示さなくては、盾にすらなれないのだ。

 

 その力を示すためには…強くなって、戦い。

 

 そして勝つしかないのだ。

 

 彼女が本当の意味でしがらみから解き放たれ、自由になるその時までは。

 

「やらなきゃ……どうしようもないじゃないか。

 

 僕が頑張って強くならないと……!」

  

 戦わなければならない現実と、戦いたくない心情の狭間で息苦しさを感じる。

 

 だが……そこから逃げ出すことなんてできない。

 

 シャルロットを巻き込んでその道を歩き出したのは、僕自身なのだから………。

 

 

 

 side一夏

 

「出てきたな……って、なんだありゃ?」

 アリーナの観客席に座っている俺達は、流良の対戦相手の機体を見て首を傾げた。

 

 どうやら両方とも専用機らしいが……その見た目は普通のISとどこか違う。

 片方が乗っているのはまだ打鉄から物理シールドを取り除いた形をしているくらいだが。

 

「もう片方は……アレじゃあケンタウルスじゃないか」

 

 もう片方の…アイシャ・バルフェと呼ばれた女子の方のISが、意味がわからなかった。  

 

 上半身には最低限のアーマーがつけられている程度だが……下半身が、獣みたいな形のユニットと合体しているのだ。

 

「これまで見たことないタイプだな」

「スウェーデンはこの場を新型のお披露目に選んだ、ってことかしらね。しかも相手は世界で2番目にISを動かした男……プロモーションには最適よ」

 

 鈴が俺の後ろにいる箒の呟きにため息混じりで返す。

 

 まあ、鈴は自分が当て馬にされるとか嫌いそうだからな……。

 

 と、各々に呟いていると、流良のストライクと鷹月さんのM1も来場。

 そのまま試合開始の時を待っていると、待ちわびた瞬間と共に。

 

「では、始めるとしようか……狩りを!」

 

 もう1人の相手であるマティーナ・ダコスの機体が何かを打ち上げ、アイシャのISは……

 

「砂⁉︎」

 浮遊したまま、収納していたらしい大量の砂をぶちまけた!

 

side流良

 

「砂⁉︎」

「避けて!」

 

 突如巻かれた大量の砂に困惑しながらも、僕たちは左右に分かれ、津波のように押し寄せる大量の砂を、低空飛行で避けたが、アリーナの全体は砂にまみれ、その場はまるで砂漠のようになっていた。

 

「さあバクゥ……『フォーメーション・サラウンド』!」

 

そうして呼び出されたのは犬みたいな形のメカだが……背中にはウイングに2連装のビームキャノンや、ミサイルポッドをつけている。

 

 そして足にはキャタピラがついており…‥まるで、戦車の要素を足したキメラみたいな姿をしていた。

 

「輝戸君……きゃあ!」

「あなたの相手は私です!」

「鷹月さん!……うわっ⁉︎」

 

 

 鷹月さんのM1が、マティーナさんの機体らしい「スクワイア」に狙われているが……僕の方も援護に向かうほどの余裕はなく、1対1に引き離されてしまった。

 

 着地の体勢が崩れ、よろけて膝をついたストライクの足元には、細かな砂がサラサラと流れ落ちる。

「…くっ!」

 細かな砂に足を取られ、バランスを崩してしまい……そこに『バクゥ』からミサイルを打ち込まれる。

 

 それをジャンプしてかわし、高度を取ろうとするが。

 

「……え⁉︎こんな低くないはずなのに⁉︎」

「A・G・C(アクティブ・グラビティ・サークル)……檻の中のデスマッチといこうかしらね!」

 

 見えない天井みたいなものにぶつかってしまい、危うく墜落しそうなところで持ち直し、着地こそしたものの。

 砂に流されてしまい、砂丘の頂点から、一気に麓近くまで滑り落ちてしまう。

 

 そんな、思うように動けないストライクとは対照的に、バクゥは砂地をものともしない、4本足による跳躍と、野生の獣を思わせるような敏捷さで次々と僕に迫ってくる。

 

 ブルー・ティアーズ以上に複雑な機能を持つであろうバクゥを、そう何機も使えるとは思えないが……状況が焦りを生み、その数を正確に把握することはできなかった。

 

 1機に蹴り飛ばされ、ただでさえ足場が不安定なのも相まって倒れてしまい、そこに好機と言わんばかりに発射されたミサイルランチャーをまともに喰らってしまう。

 

 PS装甲でシールドエネルギーは減らないと言っても、爆発の衝撃は殺しきれない。

 

「うぉあああっ⁉︎」 

 凄まじい爆音と衝撃が、ストライクに襲いかかってきた。

 

 

sideシャルロット

「流良!」

 先日まで着ていた男子の制服ではなく、新品の女子の制服に身を包んだ僕は、思わず彼の名を叫んでしまう。

 ルームメイトとなったラウラとの試合の後、デュノア社からの通達で「シャルロット・デュノア」と言う女子として、再登録されたのだ。

 おそらく、モルゲンレーテとの共同開発が始まった影響で、男装の必要がなくなったと言う判断からだろうが……出来れば、その本当の名前を伝える最初の相手は流良でありたかったのに。

 

 ラウラとの相部屋が決まるや否や、僕の荷物は全て運び去られてしまい……結果、話すタイミングを見失ったのである。

 

…‥まあ、それは今はいいか。

 

 不安定な足場と、バクゥによる集団戦に苦戦を強いられている流良を、ハラハラしながら見ているとラウラが感心したように頷く。

「……あの「バクゥ」を無人機として操るとはな。しかも、空中戦を封じつつ、フィールドを埋め尽くすほどの砂を用いて、地の利を作り出した。

 

 援軍を期待しようにも、もう片方は砂漠地帯に適応させた相方に任せ、その望みを断つ。

 

……アイシャ・バルフェ。策士として有名なだけはあるな、一夏」

「その人のことは知らないけど、そう説明されると、俺じゃ絶対勝てねえってわかるわ。

 ストライクにはPS装甲があるからあそこまで耐えられてるってわけか……でも、バクゥってそんなに強いのか?」

「誠に遺憾だが、我がドイツにおいても、世界最強と謳われた戦車達を差し置いて陸上部隊の主力となるほどには強いぞ‥‥そして、おそらく奴がまたがっているのはその上位機種だな」

 

 兵器関連の知識は豊富らしく、饒舌に語ってはいるが……その姿は数日前とは別人レベルの変化をしている。

 しかも、軍人の厳しいイメージとはかけ離れ、私生活は……まるで小さな子と変わらないから、びっくりに拍車をかけられたものだ。

 

 と、今までの激動の日々を思い返していると。

「……あのもう片方の足についてるのって、カンジキじゃないか?」

「かんじき?なんですの、それ?」

「新雪に足を取られないようにするための履き物のことだ。何故砂漠 向けの機体についてるのかはわからんが…まあ、砂地でも使えたりするんじゃないか?」

 首を傾げるセシリアに、箒が答えた。

 

 相方の鷹月さんのM1は、相方のマティーナ・ダコスさんのISと戦ってはいるが……砂地に足を取られ、自在に動く相手に翻弄されている。

 

「バック換装を行えれば、まだ仕切り直しができる可能性はあるが……その隙を与えてくれる相手ではないだろうな」

「ええ……後ろで見てるのも細かい指示を出すためよ、アレは」

 

 鈴が鋭い目つきで戦場を睨んでいると。

 

 流良は懸命に機体を立て直すと、結界に引っかからないギリギリの高さまで急上昇させた。

 

 そして、肩に装備されたガンランチャーを撃ちかけるが、バクゥは素早くそれを回避。

 

 着地したタイミングを狙おうとして、またも体制を崩すかと思われたが……。

 

「またジャンプ?結果は変わらないんじゃ…」

 

 ストライクはまたも同じように飛び上がった。

 

 

side流良

 ガンランチャーに続けて、今度はアグニを打ち込むが……結果はさっきと変わらない。

 2回続けて、空中に逃れてからの攻撃……側から見れば同じ行動に固執するように見えてるのかもしれない。

 

 だが、その中で僕は。

「設置圧が逃げるんなら、合わせりゃいいんだろ……!」

 

 群がってくるバクゥに腹が立ち、そう吐き捨てながら音声登録とオートパイロットシステムを作動。

 

 更には空間投影されたキーボードを、操作を間違えないようにしながらた指の上下の動きで叩いていた。

 

「……逃げる圧力を想定し、摩擦係数は……砂の粒状性をマイナス15に設定……」

  

 プログラムに修正を加えながら、着地した瞬間を狙ってのミサイルをかわし、またジャンプさせた。

「…‥まだダメか⁉︎なら、マイナス20に設定を……!」

 

 せわしなくキーボードを叩く僕にアイシャさんは焦れたように。

 

「君はそんなものじゃないはずよ。もっと楽しませて!」

 そうして今度は、着地地点目掛けて直接攻撃を仕掛けようとしてきた。

 

 

 ストライクの着地と同時に、一機が飛びかかるが……今度のストライクは。

 先ほどまでと違い、体制を崩す事はなかった。

「人は……おもちゃじゃない!」

 足場を確保した僕は、反撃開始と言わんばかりに、飛びかかってくるバクゥを前に、膝蹴りを食らわせた。

 

sideアイシャ

「……砂漠に適応させるようにプログラムをいじったわね」

 

 先ほどまで、無様な動きしかできていなかったストライクだが、急に別人のように動き回っている光景に、私は震えた。

 

 戦闘中のOS書き換えなど、普通はやらない……と言うより、できるわけがない。

 それを、空中に逃げている短い時間かつ、攻撃が飛び交う戦場のど真ん中で、最適解を導き出して行ったのだ。

 こんな頭のおかしな芸当を、マジマジと見せてくるとは…やはり、退屈嫌いな私の度肝を抜いた男なだけはある。

 

 飛びかかってくるバクゥを、文字通り一蹴したストライクは、後ろから飛び掛かってきたもう一機には肘打ちを叩き込み、仰向けになって倒れたところに。

 

「このぉ!」

腰だめに構えた砲によるゼロ距離射撃をお見舞いしている。

 

 だが……私が見たい彼にはまだ届かない。

 

 あの、ドイツの黒いISとやり合った時のような、鬼神のような動きを引き出して…‥その彼とやり合いたいのだ。

 

「おかわりの時間よ……バクゥ、ザウート!」

 

 私は、2機のバクゥと、新たな仲間である「ザウート」を呼び出した。

 

 

sideシャルロット

「今度はザウートか……あのISはどうやら、バススロットに積んである武装の殆どを、自律行動ができる無人機にしているようだな」

「ちょっとした軍隊みたいになってますわね…態々ISでそれをやる意味がわかりませんが」

「戦いとは数を揃えた方が勝つのだ。 そもそも、数で叩くのはお前のBIT兵器もだろう」

 流良の反撃に沸いたのも束の間、新たな動きを前にしてセシリアとラウラが、真剣な顔で話し合っている。

 

 あの一件がまだ尾を引いていて、友達とは行かないみたいだけど、同じ欧州の代表候補生として、目の前の最新型ISを前に、データの取得と意見共有を優先しているんだろう。

 現に、鈴も会話に参加しつつも、戦闘のデータをとっていた。

 

 

 因みにザウートとは、両肩に2連装のキャノン、腕にマシンガンを装備した戦車型のMSの一種だ。

 バクゥのように俊敏な機動性や運動性はないものの、その分火力はかなり高いため、後ろからの支援砲撃には最適だろう。

 

「さあ、ミサイルのシャワーよ……凌いでみなさいな!」

 

 そうして彼女は、自分の手元に呼び戻したバクゥとザウートでミサイルによる飽和攻撃を流良に仕掛け、それに対して流良は…突然背を向けて、鷹月さん達の方に向かって動いた。

 

 

side流良

 

「鷹月さん、今そっちに送ったOSプログラムのインストールを!それでこの砂地に対応できる!」

「うん、でも……!」

 

 ミサイルを背にして、鷹月さんの方に視線を向けると、大分シールドエネルギーを減らされているが、まだ戦えそうな姿に一瞬安堵する。 

 

 だが、マティーナさんは攻撃をこちらに向けてきた。

「…させないわ!」

「それはこっちのセリフ!」

 ガンランチャーとミサイルの全弾を打ち込み、インストールの時間を稼ぐと同時に、すぐさまランチャーストライカーパックをパージ。

 ミサイルの射線に放つと同時に…。

 

「エールストライカーを!」

 

 エールストライカーに換装してからすぐに起こった爆風を取り込み、瞬時加速を発動させた。

 

 一夏があの無人機襲撃の時にやっていたと言う戦法だが…なかなか無茶なことをしたものだ。

 

 ビームサーベルを引き抜き、マティーナさんに迫りマティーナさんもカタールを片手に切り結ぶ形を取る。

 

 そうして、2人がそれぞれの斬撃を繰り出そうとした時。

 

 

「……今だ!」

「え⁉︎」

 

 サーベルの電源を落とし、片足を地面に刺して……駒のような回転で、マティーナさんの斬撃を避ける。

 

 そして、彼女の目の前には、アイシャさんが追加で放っていたミサイルと2連キャノンによる弾幕が迫っていた。

 

 当然それを避けようとするが…その動きを考える数秒は、死神が首を狩る鎌を振るう動作のようなものだ。

 

 僕はその回転の勢いで、マティーナさんの背中に全力の回し蹴りをお見舞いする。

 

「カハッ⁉︎」

 それによって前に押し出された彼女には……眼前までに迫っていた、ミサイルの雨が降り注いだ。

 

 PS装甲を積んでいれば話は別だが…そうでなければ、あんなミサイルやら戦車の砲弾をまともに受けて仕舞えばひとたまりもないだろう。

「回ればなんとかなるって言うけど、ちょっと目が回るな……」

「いや、気にするところはそうじゃないでしょ?」

 

 

 シールドで塞いでいた爆風と砂煙が晴れると、マティーナさんのISはシールドエネルギーを0にし、ボロボロの機体で膝をついていたが。

 

「……あれ?私のISも0になった。カースドってなってるんだけど…」

「死なば諸共ってやつじゃないかな」

 

 シールドエネルギーを空にされた鷹月さんが困惑していると、一本取られたと言わんばかりにアイシャさんが笑う。

「やってくれたわね……でも、ただじゃ死なないよ。私の副官は」

「世話の焼ける上司を持つと、色々備えるようになるわ…あなたもかかがしておいた方がいいわよ」

 アイシャさんの楽しそうな笑みに、マティーナさんも不敵な笑みを浮かべていた。

 

 

 だが…これで。

 

「これで、ようやく宿命の対決が出来そうだね」

「軍隊で囲んでおいて言うセリフですか?」

「これは私の可愛い部下達だよ」

 

 それに、と一呼吸置いて。

「……一対一じゃないとダメなんて、ルールにはない。そして、試合はもう始まっているわ!」

 

 アイシャさんは、バクゥと共に突っ込んできた。

 

「さあ…私達のフォーメーション、その身で味わってご覧なさいな!」

 

 ここからが本当の戦いだと言うように。

 




いかがでしたか?
今回も解説を挟みます。

・ジェネラル
和名 将軍
形式 SISP-T01
国家 スゥエーデン
世代 第3世代
分類 汎用型偵察機
武装 IS用ヒートサーベル×1
   胸部バルカン×2
試作型ビームマシンガンx1   
   砂
装甲 チタン複合合金
特性 多機能型戦闘ユニット「ラゴゥ」
戦術構築補助システム「オプティマス」

解説
アイシャ・バルフェの専用機。
偵察、索敵、戦術運用に特化した機体。
戦闘力の確保のために搭載された多機能型ユニットであるラゴゥと、拡張領域に最大限収納されている随伴機のバクゥ、ザウートとの連携による、集団戦をコンセプトにした珍しいISである。
 フィールドを埋め尽くすほどの砂を撒き散らすことができ、それにより足場の不安定な状況での戦闘を押し付けることができる上に、防塵加工をしていない機体の稼働を阻害する効果もある。
 また、拡張領域に随伴機と砂を詰め込んだ影響で、武装のほとんどをあらかじめ機体に取り付けている。
 一方、ラゴゥやバクゥなどを喪失した際の本体は第二世代相当の戦闘力しか持たないが、それは開発を主導したアイシャの「兵器としては第二世代のもので完成しているため、無駄に色々つける必要はない」という意向によるものである。

戦術構築補助システム「オプティマス」
 戦術構築の補佐、登録しておいた戦術をバクゥ達へ即時反映させるために、搭載されているシステム。
 戦場を広く見渡す「目」と、戦略を構築、提案、アイシャ側が用いた戦略を補佐をする「頭脳」として戦闘で活躍するだけでなく、彼女が気に入ったコーヒーのブレンド比率を記録していたりと、私生活方面でも活躍するとのこと。
 本体に特殊な武装がないジェネラルを第3世代型であるとアピールするために開発された。


・ラゴゥ
武装 2連装ビームライフル
   2連装ビームサーベル
   脚部クロー
 
ジェネラルの戦闘力を担うユニットで、稼働時には馬乗りになっている。
基本的な機能はバクゥの強化型であり、ジェネラルに地上戦における高い戦闘能力を付与する。また、威光を示す意味でもバクゥより少し大きい。


バクゥ
武装 
2連装ビームサーベル
背部ターレットオプション
2連装レールガン
13連装ミサイルポッド


四脚故に、地盤や地形の不安定な環境をものともしない高い走破性と低重心かつ安定性に優れている。
さらにすべての足裏に無限軌道を装備しており、特に足元がおぼつかない砂漠などの環境では他を寄せ付けない機動性を発揮する。
さらに、背部のウイングにはスラスターが設置されており、これによって高い旋廻能力をも獲得している。
 その、兵器としての完成度の高さから、世界各地で配備されており、結果世界における戦車の需要を脅かすものなっているが、コストが高すぎる為に、大量配備には至っていない。
 尚、ジェネラルに搭載されているものは、人が乗らない為に本来のサイズよりかなり小さく、人の代わりにこれまでの運用データと自律行動
型AIを搭載したコンピュータが操縦している。
   
・ザウート
武装
2連キャノン砲
2連副砲
機銃
ショートバレル重突撃機銃
スモークディスチャージャー×4

 バクゥとは打って変わって、戦車のような見た目をした陸戦型MS。
 鈍重な見た目の通り、人形形態では歩行速度は遅く、無限軌道を搭載し、それを用いた砲撃形態への変形機構をもっていても、バクゥには機動性と運動性で大きく劣っている。

 しかし、豊富な種類の遠距離武装とその火力においては圧倒している為、主に火力による後方支援を主な役割としている。

 戦車を超える陸戦兵器として、バクゥと同時期に作られた本機だったが、変形することによるコスト面と整備性や機動性、運動性の劣悪さから戦車数機で戦った方が強いと言われてしまう「本末転倒」なMSである。

 だが、砲台としては優秀かつ、操縦が戦車とほぼ同じなので、移動砲台として配備しているところもあり、アイシャは無人機として小型化したものを2機収納している。


 
スクワイア
和名 従者
世代 第3世代
分類 汎用機
国家 スゥエーデン
武装 IS用アサルトライフル
IS用ブレード(マティーナはカタールタイプを使用)
   胸部マシンキャノン×2
マルチランチャー
装甲 チタン複合合金(軽量型)
特性
A・G・C(アクティブ・グラビティ・サークル)「重力結界」
情報共有パッチ「運命を共に」
解説
 マティーナ・ダコスの専用機。標準的な武装と、汎用性を重視しており、基本的にはジェネラルの近衛を想定している。
 脚部にはかんじきのような形の歩行補助ユニットがついており、また、踵部に無限軌道を搭載。地上戦に強い設計をしているのがとくちょうである。

 また、自身のシールドエネルギーが0になった瞬間に、貼り付けた相手のシールドエネルギーも0にするという「痛み分け」ができるパッチである「運命を共に」を搭載しているが、これは1VS1の試合においては使用を禁止されており、また一試合に一回のみという制限を設けられている。

A・G・C(アクティブ・グラビティ・サークル)
 一定の範囲内を囲み、それより外に出ようとすると、壁のようなものに阻まれるようにする結界を展開するシステム。
 また、その中では重力が強くなり、地上戦を押し付けやすくなり、地上ではジェネラルが巻いた砂により足を取られ、それに対策をしていた自分達が有利になると言う、「場づくり」をする為に搭載された。

カガリ・ミラ・アシタ
性別 女
16歳
 オーブ連合首長国の現国家主席「ウズミ・ハラ・アシタ」の娘。
 真っ直ぐな性格。
 男勝りで気が強く、ムウと共に学食を食べたり、一般人ともフランクに接したりと、らしからぬ行動ばかりするため、あまりお姫様扱いされない。
 視察という名の気晴らしで、IS学園にやってきている。
モチーフは「カガリ・ユラ・アスハ」

いかがでしたか?
オリジナルISの説明が多くて大変でした。
尚、このカガリ様モチーフの子は後々またでてきます。出オチじゃないんです。

 次回は一応決着までかけたらいいなと思ったますので、お楽しみに!
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。