機動戦士ガンダムSEED DESTINY 未来に繋ぐ希望の翼   作:Please

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PHASE-01

C.E.73.10.2

 

 

 

あれから2年か………。

 

オーブで“あの機体”に救われた俺は、その力に魅了されたように、守る為の強さを求めてプラントに移り住んでザフトに入隊し、現在は新造戦艦“ミネルバ”の進水式に備えてアーモリーワンに来ている。

 

 

「お待たせ、シン」

 

「おう。やっと来たか、レツ」

 

 

俺だけでなく、シンもザフトに入隊しており、オーブから避難したマユちゃん達も現在はプラントに移り住んでいる。

 

軍に所属している為、会う機会は少ないが連絡のやり取りをしている為、互いの無事は確認している。

 

 

「必要な物は揃ったか?」

 

「ああ。そっちは?」

 

「俺の方はもう終わったから大丈夫」

 

「そうか」

 

 

俺とシンが雑談していると……

 

 

「レツ。シン」

 

 

やや黒い肌の少年が俺達に話しかけてくる。

 

名前はヨウラン・ケント。

 

アカデミー時代から仲が良く、シンを含めて一緒に行動することが多い。

 

 

「ヨウラン」

 

「時間も近付いているし、そろそろ行こうぜ」

 

「そうだな。行こう」

 

 

腕の時計を見て時間ぎ近付いていることに気付き、シンとヨウランと一緒に購入した荷物を手に持って歩き出す。

 

その最中、シンが曲がり角から突然現れた金髪の少女とぶつかってしまう。

 

 

「大丈夫?」

 

「…誰?」

 

 

持っていた荷物を落としてしまうが、少女が倒れないように支えるシン。

 

 

「あっ」

 

 

しかし、少女はそれを振り払って何処かへと走り去って行ってしまう。

 

 

「シン…」

 

「お前、胸掴んだな?」

 

「えっ?」

 

 

そう。シンは支える場所が悪かったのだ。

 

 

「このラッキースケベ!」

 

「違う…おいこらヨウラン!」

 

 

驚愕するシンに笑顔で追い打ちをかけるヨウランに動揺しながらも弁解しようとするシン。

 

そんなシンの肩を静かに手を置いて頷いた俺はヨウランに続くように歩き出す。

 

 

「レツ!今のは何なんだよ、おい!」

 

 

慌てて落とした荷物を集めてこっちに駆け寄るシンを確認した後、そんなシンとヨウランと一緒に車に乗り、俺の運転で新型艦に向けて車を走らせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

車を走らせてから20分後。

 

俺達の乗る車が後少しでミネルバに到着しようとした時、ハンガー周辺から警報が鳴り響く。

 

 

「警報?」

 

「一体何で!」

 

「何かあったんじゃ…」

 

 

突然の警報に驚きながら俺はシンとヨウランと一緒に車の速度を上げてミネルバに急行して乗り込む。

 

ミネルバに乗り、艦内通路を走っていると……

 

 

『緊急連絡。緊急連絡』

 

 

艦内にオペレーターの少女の放送が流れてくる。

 

 

『6番ハンガーにて新型モビルスーツカオス、ガイア、アビスの3機が何者かによって強奪。パイロットは直ちに発進準備を急いで下さい』

 

 

放送を聞いた俺とシンは互いに頷き、持っていた荷物を近くにいるヨウランに預ける。

 

 

「ちょっ!おいレツ、シン!」

 

 

ヨウランの慌てた声を聞き流しながら、俺とシンはすぐにノーマルスーツが収納されているロッカールームに急いで走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『インパルス、スピリット、発進スタンバイ。パイロットはコアスプレンダーへ』

 

 

ノーマルスーツに着替えた俺とシンはオペレーターの放送を聞きながら迅速にそれぞれの機体に乗り込んで発進準備を行う。

 

オペレーターの説明を聞きながら、俺達が乗っている機体は発進位置へと移動していく。

 

 

『カタパルト推力正常。進路クリア。コアスプレイダー1号機、発進、どうぞ!』

 

『シン・アスカ、コアスプレイダー1号機、行きます!』

 

 

シンが乗るコアスプレンダー1号機が先に発進し、次は俺が乗るコアスプレンダー2号機の番が回ってくる。

 

 

『推力正常。進路クリア。コアスプレイダー2号機、発進、どうぞ!』

 

「レツ・ユウキ、コアスプレイダー2号機、行きます!」

 

 

掛け声を出した後、コアスプレンダー2号機はブースターを全開させて空へと飛び立ち、コアスプレンダー1号機と一緒に敵に襲撃を受けている6番ハンガーへ急行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミネルバから発進して数分後、襲撃を受けた6番ハンガーの周り火の海となっており、既に戦場と化していた。

 

その戦場には敵に強奪されたカオスとガイア、そしてその2機相手に奮戦しているザクウォーリアの姿があった。

 

 

「見えたぞシン。あそこだ」

 

『よし、行くぞレツ!』

 

「無茶はするなよ」

 

『わかってる』

 

 

攻撃可能な距離に近付いた俺とシンは二手に別れ、カオスとガイアに向けてコアスプレンダーに装備されているミサイルを撃ち込む。

 

カオスとガイアにミサイルが直撃したのを確認し、2機が少し怯んだ隙を突いてコアスプレンダーを上空へ上昇させる。

 

その直後、2機のコアスプレンダーを追うようにミネルバから射出された“チェストフライヤー”と“レッグフライヤー”を含めて合体態勢に入る。

 

上空で合体を終了させ、モビルスーツの姿になった俺達の機体は自然に6番ハンガーの大地に降下していく。

 

 

 

シンが乗る機体はZGMF-X56Sインパルス。

 

“衝撃”を由来とし、この機体はコアスプレンダー、チェストフライヤー、レッグフライヤーの3機を合体させてモビルスーツとなり、分離も可能である為あらゆる状況に対応する事が可能な万能機となっている。

 

 

 

俺の乗る機体はZGMF-X55Sスピリット。

 

“精神”を由来とされたこの機体にもインパルスと同じ機能があり、合体も分離も可能とされている為、インパルスとは“兄弟機”でもある。

 

 

 

インパルスはガイアに、スピリットはカオスに攻撃した直後、無事に6番ハンガーへと着地に成功し、戦闘態勢に入る。

 

この先に、新たな戦いの運命が待っている事を知らずに……。

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