次はチェンジリンクでも書きてぇなぁ。
「今日はどうしよっか」
「どうしよっか〜」
「くぁ…」
「あれ、イツキ?」
現在メリニにあるとある公園。迷宮攻略並び鍛錬はおやすみということで公園にてダラダラしていたイツキとイヅツミとイヌタデ。
そこに、たまたま通り掛かったとある人物が声を掛けてくる。
「イツキ、久しぶりだね」
「あ、カブルーさんお久しぶりです!迷宮潜る前だから…二週間くらいぶり?」
「正確には二週間と三日だよ」
実は少し前にイツキは年上ということでカブルーから敬語を外させていた。自分は年下だから良いです、と付け加えて。
イヌタデはイヅツミにこっそり話しかける。
「ねね、アセビちゃんこの人って?」
「知らん」
「いや前におれの友達ってイヅツミには言ったでしょ」
「ははは…」
尚全然こっそりでは無かったためイツキにツッコまれるイヅツミ。
「改めて、カブルーです。よろしく」
キラン☆とウィンクしながら挨拶するカブルー。自分のイケメンぶりを理解していなければ出来ない行為に思わずイヌタデは赤面する。
「そういえばイツキ、今回の探索はどこまで行ったんだ?」
「地下五階です」
「五階…!もうそこまで。五階ということは有名なのはオークだけど…」
「ああ、オークとは友達になりましたよ」
「……え?」
地下五階で起きたことをあらかた説明するイツキ。そして冒頭へ繋がる
「「竜を倒した!?」」
「イツキくん凄い!」
「いやあそんなに褒めなくっても」
へへへ。と照れ笑うイツキ。
「(イツキのことだ。嘘をつくタイプの人間じゃない。オークと友達。竜を倒し…ははは、本当に君ってやつは)」
そこで、ふと「あれ?」と思ったカブルーはイツキに質問する。
「……そういえば、二週間も迷宮に潜ったなら、着替えとか食事とか大丈夫だったのか?かなりの大荷物になると思うけど」
「…ああ、着替えは度々洗って炎魔法で乾かしてたりしたから大丈夫です」
炎魔法は焚き火などとは違い煙や火種による匂い移りが無い。上手く調節出来るなら洗濯炊事あらゆる家事に重宝される。
「へえ、そうなんだ……え、食事は?」
イツキは目を逸らす。理由はチルチャックに口止めされていたというのがある。あとイツキは致命的にウソや隠し事が苦手でもあった。
「イツキ」
「はいっ」
「無理にとは言わないよ。冒険者なんだ、誰にだって秘密の一つや二つはあるさ」
でも。とカブルーは続ける。
「俺達、友達だろ?」
再びキラン☆とウィンクしながらイツキを説得する。「ぐっ…」となるイツキ。
「…分かりましたよ、話します」
そして、ポツリポツリと話しだしたイツキ。
「「「…魔物を、食べた?」」」
「…うん。いや、全然危なくないよ?毒とか、害のあるものは食べないしそもそもこっちにはその道のプロがいるからその辺は平気だし大体動物も魔物も生き物には変わりないんだからどっちも感謝しながら食べなきゃ」
照れながら早口でまくし立てるイツキ。イヌタデとイヅツミは「うえぇ…」となっていたが、カブルーは内心穏やかでは無かった。
「(……魔物?アレを?俺の故郷を焼き尽くした、アレを?食べた?イツキが?てことは他の面子も?というかその道のプロ?え、ちょっと待ってくれ情報を処理し切れない)」
カブルーの脳内に宇宙が広がっていると、遠くの方から男女の声が。
「おーいイツキー!お昼ご飯食べに行こー!」
「そっちの二人も…!あれ、三人いるな」
声の正体はライオスとファリン。買い物帰りなのか、手には手提げ袋を持っていた。
「あ、はーい今行きま」
「イツキ」
「えっ、はい」
「俺も、行っていいですか?」
「じゃあ、いただきます」
「いただきま〜す」
「
場所は変わりいつもの食堂へ。丸テーブルに六人で座る。
「あ、ライオスさんファリンさん、この人はおれの友達のカブルーさんです」
「ああ、
「ファリンです」
「…はい、はじめまして。カブルーです」
もちろん、初めてではない。カブルーはこの島に来てトーデン兄妹の話を聞いてから挨拶もしたし積極的に関わろうとしたが、全ては徒労に終わっている。
今でこそイツキという存在と関わってから人間性が成長しつつあるトーデン兄妹。しかしその前に起きたことなどすっかり忘れてしまっているようで。
実はファリンはライオスに比べて、念の為もう一度言うがライオスと比べれば人に関心はある。少なくともカブルーの事はなんとなく覚えていたが雑貨屋の店員さんだっけ?ぐらいの感覚だった。
全員で他愛無い話をしながら食事を済ませ、それぞれが食後のデザートや飲み物を頼み雑談を始める。口火を切ったのはカブルーだった。
「そういえば、ライオスさんは魔物が好きだとか」
「えっ、そんなに噂広まってるのか?恥ずかしいなあ〜」
口では恥ずかしいなどと言いつつニヤニヤしながら全然まんざらでも無さそうなライオス。ファリンはそんな兄を見てクスクスと笑った。
「ええ、まさか食べる程愛しているとは思いませんでしたが」
その言葉にライオスはイツキを見る。別にライオス自身気にしない魔物食による偏見だが、チルチャックに言われた約束破ったのか?と言いたげなライオス。イツキは目を逸らした。
「…まあ、迷宮は長期間籠るとなると普通の食事にはありつけない。魔物を食べることは別に普通の事だと思うけど」
「全然普通じゃないですよ」
「はい」
カブルーは笑顔だが内心キレ散らかしていた。「お前俺の友達になにしてくれとんじゃこのボケ」ぐらいには。
「カ、カブルーさん。魔物食はおれから言い出したんですよ」
「え?」
更なるカミングアウトに脳が焼かれるカブルー。
「な、なぜですか?」
「実際、保存食だけとなると栄養も偏るしいざという時力が出ないじゃないですか。というかマンドレイクは普通に販売してるじゃないですか、高いけど」
マンドレイク。迷宮に芽吹き根付くことが殆どの完全魔力栄養食。エルフが住まう中央大陸には迷宮を再利用したマンドレイクの養殖場があり、それは度々他の大陸やこの島にも流れてくる。
ちなみにお値段は一つ一万ゴールドであり、その効果はレモン千個分の魔力である。
「マンドレイクは植物だ!」
「叫ぶ植物なんて魔物でしょーが!」
マンドレイクは地面から抜き取る際この世のものとは思えない絶叫を上げ抜き取った人間の精神に多大な影響を及ぼす。故に犬などを使って遠くから引き抜くなどの方法がある。
あーだこーだ口喧嘩が止まらない二人。しかし、これはカブルーの狙い通りだった。
カブルーはここで常人は魔物を決して食べないという倫理をイツキに見せつけそれを止めさせる手立てを考えていた。
「(イツキは清潔に拘る。周りの目を気にして化粧水を付けるタイプの子だ。噂が広まって人から怪訝な目で見られるのは避ける筈…!)」
「あの、ひとついいか?」
ここでライオスが手を挙げる。
「実際、食べてみたらどうだ?そうすればもしかしたら考えが変わるかも」
「えっ」
「そうですよ、多分この時間センシさん一階でウロウロしてる筈だから食べに行きましょうよ!」
「えっ」
まさかの提案に動揺するカブルー。普段のカブルーなら食事の誘いなど喜んでついて行く。しかし今回は事情が違う。
そもそもカブルーは自分の意見を通すため口喧嘩をするタイプの人間じゃない。上記に記載したようにもちろん演技だ。しかしイツキとライオスは「意外と頑固なんだなぁ…せや魔物食わしたろ」となっている。
ここで引けばカブルーには『頑固で自分達とは相容れない存在』としてイツキとライオスに記憶される。実際イツキはそう思わないがライオスにはそう思われる。それはカブルーにとっては損にしかならない。
つまり、口喧嘩は悪手であり、詰みなのだ。
原因は、イツキが思ったより魔物食に前向きな点。てっきり、無理やり食べさせられていると思っていたから。そしてライオスの存在。イレギュラーと人に関心がない二人の人間にカブルーの脳内キャパは既に限界に達していた。
「あの〜…」
そこで、救いの手が差し伸べられる。
「誰にも、好き嫌いはあるので、そこを強制はダメだと思います」
イヌタデだった。純粋という言葉でカタチ作られている様な彼女には二人に口喧嘩してほしくないという理由が殆どだった。
「好き嫌い……か」
ライオスはなにか合点がいったようで、座り直す。
「カブルー、すまない。俺はそういうことをしたかったんじゃない。ただ、魔物に偏見を抱いて欲しくなかっただけなんだ」
「え、あ、はい」
「すみません、おれも軽率でした」
「え、あ、はい(上手く収まった、のか?)」
なにはともあれ、カブルーはイヌタデへの好感度がバチくそに上昇した、と明記しておく。
イヅツミはどうでもよさそうに欠伸をした。
見てくださいよ、これ。
【挿絵表示】
どうやらゲームのキャラメイクみたいな感じで自分のキャラクターを作ろうみたいなサイトなんですけど、支援絵には変わりないですよ?
支援絵ですよ?この小説を閲覧するだけでも神なのに感想を残し更に支援絵まで?
やばない?
イツキの見た目描写殆どしてないのにこれはすげーや。