ブルーアーカイブ 青春の記録   作:Mrふんどし

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なんか文量が増えていってる気がする。

アニメでシロコに自室があったので、その要素を使いました。

フウカは不憫可愛い。


フウカのとある1日

まだ空も薄暗く、人々が寝静まっている時間帯。

そんな朝早くに目を覚ました人物がいた。

 

彼女の名前は愛清フウカ、ゲヘナ学園所属の給食部部長である。

その肩書き通りゲヘナ学園の食堂を切り盛りしており、在校生に毎日給食を提供している。

だがやってくる生徒数は数千人にも及び、その作業量は膨大。

そのためいつも朝早くに食材の仕込みを行っているのだが、今日の彼女は中々眠気が取れないのか目をこすって欠伸をしていた。

 

「ふゎ……眠い、全くあの馬鹿ハルナのせいで…」

 

黒館ハルナ

同じゲヘナ学園の美食研究会に所属する生徒で、とにかく食に関しては妥協せず、度々問題行動を起こしている危険人物。

 

そんな彼女含む美食研究会によく絡まれているのがフウカで、水族館から盗んだマグロを調理してもらうために拉致されたり、逃走用に給食部のトラックをパクられたり……とにかく何度もフウカは巻き込まれてきた。

 

だがいつまでもベッドの上で微睡んでる訳にいかない。

疲労で重い体を起こし洗面所へと向かう。

シャワーを浴び、その他身支度を軽く整えて玄関を出る。

 

「行ってきます」

 

そうしてフウカはいつも通りの通学路を進んで行った。

 

しばらくして食堂に着いたフウカは早速仕込みを始めていた。

食材を切り分け、昼には大量に消費するであろうそれらを直ぐに使えるよう冷蔵庫へと入れる。

だがその最中にフウカはある事を考えていた。

 

「ジュリ遅いな……」

 

自身と同じ給食部に所属する牛牧ジュリ。

彼女は料理をしようとすると何故か失敗したり謎の動くパンケーキを生み出したりするが、どんな時も一生懸命作業を手伝ってくれる可愛い後輩。

彼女は普段自分が登校して少し後にやってくるのだが、今日は随分と遅れているようだった。

ジュリが来ないまま一通り作業が終わった後、携帯を見てみると件のジュリから連絡が届いていた。

 

『フウカ先輩、ごめんなさい。ちょっと体調が悪くて……今日はお休みします』

 

「そうだったんだ、大丈夫かな?」

 

最近は元気な姿ばかり見ていたため、少し心配になってしまう。

 

『こっちは大丈夫だから安心して、ジュリも安静にね』

 

そう返信して食堂を後にする。

とりあえず昼は頑張らなければ…………

 

 ――――――――――――――――――――

 

そして迎えた昼休み、フウカは予想を遥かに超えた忙しさで目を回していた。

普段よりもやってくる人数が多く、手を緩める事ができない。

 

(何で今日に限ってこんなに人が多いの!?)

 

心の中で叫びながらもひたすら料理を完成させ皿によそい続ける。

永遠とも呼べる程の作業だったが、しばらく経過するとようやく人のピークが収まってきたのか、ほんの少しだけ楽になってきた。

 

(良かった、このまま何も起こらなければ無事に……)

 

ドォォォォォォォォン!!!

 

その瞬間近くから爆発音が聞こえ地面が震える。

急な衝撃に尻餅をつきそうになりながらも顔を上げると食堂の壁には大きな穴がポッカリと空いていた。

 

「部長がこの辺から温泉の気配がするって言ってたけど、全然出ないねー」

 

「まあそれならそれで次行けば大丈夫でしょ」

 

穴から見えた先には居たのは、やたらとでかい重機や大量の爆弾を持った集団、美食研究会と並びテロリストと呼ばれる温泉開発部。

 

「待てお前ら!毎回毎回問題行動を起こして!!」

 

「げっ、もう風紀委員来ちゃったじゃん」

 

「次の集合場所に急げー」

 

「……………」

 

あまりの急な出来事に言葉を失ってしまったが、すぐさま切り替えるように業務を再開する。

あの壁のリフォーム代は後で請求するとして、今は配膳作業に集中しよう。

 

やがて温泉開発部のメンバーが風紀委員に連れていかれる様子を横目に作業を続けると、給食の残りも少なくなってきた。

 

「ようやくここまでこれた…後少し」

 

ドォォォォォォォォン!!!

 

安心したのも束の間、再び謎の爆発音が鳴り響く。

 

「こんにちはフウカさん、昨日ぶりですわね。実はフウカさんのお力をお借りしたくて」

 

「…………………………」

 

そこに居たのは美食研究会の黒館ハルナ、さらにその後ろには他メンバーの3人も揃っている。

 

「伝説のタケノコがここから離れた山に生えてるという情報を得まして♪」

 

「タケノコ料理楽しみ!」

 

「ちょっと、喋ってないで早くしないと……ああ!ヒナ来ちゃったじゃない!」

 

「おや、今日は動きが早いですわね、仕方ありません。ではフウカさん、今から一緒に……」

 

(……………本当に何で…………今日はこんなに……)

 

その瞬間、フウカは考えるのを止めた。

 

――――――――――――――――――――

 

空が夕焼け色に染まる中、フウカは1人トボトボと歩いていた。

あの後連れ去られたフウカだったが、ヒナの活躍によってハルナ達が捕らえられ、無事救出された。

あの4人は今は牢に入れられているらしいが、どうせまた脱獄してくるだろう。

 

「何だか今日は一段と疲れた気がするわ…」

 

めちゃくちゃな1日だったが幸いなことに明日はお休み、まあだからといって平和なまま過ごせるとは限らないのだが。

そのまま自室に帰る……前に今日はまだやるべき事が残っている、フウカはよしっと気合いを入れると

目的の場所へと足を早めた。

 

やがてたどり着いた部屋の入り口前でインターホンを鳴らす。

それから少ししてその部屋の主がドアを開けた。

 

「はーい、どちら様……え、フウカ先輩!?」

 

出てきたのは後輩のジュリ。頭にはシートを貼っており、少し顔が赤いが、予想していたより体調は良くなっているらしい。

 

「ちょっと上がらせてもらっていい?」

 

「そ、それはいいですけど」

 

ジュリの返事を聞き部屋の中へと足を踏み入れる。

 

「体調はどう?」

 

「あ、はい、休んでたおかげでとりあえずは動ける程度にはなりました」

 

「そっか、良かった」

 

ジュリと話しながら、フウカは持ってきた材料をキッチンへと運ぶ。

 

「えっとフウカ先輩、一体何を……」

 

「軽くだけど、何か作ろうと思って。ジュリ、どうせあまり食べてないんでしょ?風邪の時こそちゃんと栄養つけないと」

 

「そんな!フウカ先輩も疲れてるのに悪いですよ」

 

「いいの、私が作りたくて勝手に作るだけだから」

 

それから少し経ち出来た料理をテーブルに運ぶと、遠慮していたジュリも匂いに釣られたのかそれらを食べ始める。

 

「……美味しいです!」

 

目を輝かせてパクパクと食べ進めるジュリを見て、安心するフウカ。

 

だがしばらくすると、ジュリは食べていた手を止め顔を俯かせてしまった。

 

「……フウカ先輩、ごめんなさい」

 

そう言うジュリの顔はどこか暗く、そのまま言葉を続ける。

 

「私はフウカ先輩と違って料理が全然出来ません、そのせいでいつも迷惑をかけてしまって」

 

「別に私は迷惑だなんて思ってないわよ」

 

「……さっき部屋の前で見たフウカ先輩、凄く疲れた顔をしてました」

 

自分では気づかなかったが、どうやら一目でわかるほど顔に出ていたらしい。

 

「きっと今日色々な事があったんだなって、今日だって体調を崩したりしなければ…それにフウカ先輩みたいに色々出来れば、フウカ先輩を楽させる事が出来るんですが……私は……」

 

今にも泣き出しそうな顔をしたジュリを見て、自然と手がジュリの頭に伸びた。

突然頭を撫でられたジュリは驚いていたが、撫でる手はそのままに言葉をかける。

 

「ジュリ、さっきも言ったけど私は迷惑だなんて思ってない。確かに疲れる事も多いけど、それは私が好きだからその分動いてるだけよ」

 

ジュリはフウカの手に頭を預けじっと話を聞いている。

 

「それに貴方がいつも頑張ってるのは私が1番知ってる、だからそんなに自分を卑下しないで。誰かになろうとする必要なんて無い、ジュリはジュリのままが1番素敵なんだから、ね?」

 

「………………はいっ」

 

きっと体調が悪いせいで普段より気持ちが落ち込んでいたのもあったのだろう。

ならばそんな後輩は先輩として、愛清フウカとして見過ごせない。

それからしばらくジュリの頭を撫でながら部屋で過ごした。

 

 

「じゃあそろそろ帰るわね」

 

「すみません、こんな時間まで…」

 

「大丈夫、後はちゃんと水分をとってゆっくり寝ること、いい?」

 

「ふふっ…わかりました」

 

笑顔のジュリを見てフウカも自然と笑みが溢れる。

玄関を開けて出て行く直前、フウカは振り向き。

 

「あ、ジュリ。元気になったら……今度の休み、一緒に料理を作りましょ」

 

「え?」

 

「ジュリが良かったらだけど……どう?」

 

「…………はいっ!」

 

そう言ってジュリは今日1番の笑顔を見せた。

 

 




ちなみに次の日フウカはハルナ達に攫われ、
タケノコ料理を死んだ目で作りました。
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