ブルーアーカイブ 青春の記録   作:Mrふんどし

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ラビット小隊モエだけ居ないんですよね、できたら欲しい


ラビット小隊とステーキ弁当

「いつもありがとうございます!」

 

「いえ、我々としても助かっていますので、感謝するのはこちらの方です」

 

「あ、ありがとう…ございます……!」

 

ある日のエンジェル24店内、そこでは店員のソラとRABBIT小隊の4人が話をしていた。

以前から先生による計らいでエンジェル24の廃棄弁当の処理を請け負うことになった4人は、今では軽い雑談をする程度には仲良くなっていた。

 

「しかし、この店はちゃんと利益が出ているのか?……正直他の客を見た事ないんだが」

 

「確かにお客さんは来ないんですが…毎日先生が変な玉とパーツを大量に買っていくので利益自体は出ているんですよ。……実際それを何に使うのかよくわかっていないんですが」

 

ソラが苦笑いをしながら答える。

前にシャーレの担当となった日に、『強化珠……オーパーツ……クレジットが…………』とうなされていた先生を見かけた事があるが、もしかしたら関係があるのかもしれない。

 

それは頭の片隅に置いておき、今日はもう公園へ帰ろうとした4人は頭を下げて店を後にしようとする。

 

「あ、そうだ!ちょっと待ってて貰えませんか?」

 

「?ええ、わかりました」

 

そんな4人を引き止めて店の奥に入っていくソラ。

何事だろうと思っていると少しして何かを手に持ったソラが戻ってきた。

 

「寝ぼけた時に注文してしまったらしく、結局売れなかったので廃棄に出そうと置いていたんです。これもどうぞ」

 

「「「「!!!!」」」」

 

そう言って渡されたものを覗き込むと、全員が驚愕の表情をしてしまう。

 

「えっと、どうかしましたか?」

 

「!い、いえ、何でもありません。わかりました、お預かりしますね」

 

誤魔化すように返事をしてそそくさと帰っていく4人。

そんな彼女達を不思議そうに見送りながら、ソラは店番をしに店内へと戻っていった。

 

――――――――――――――――――――

 

「「「「………………」」」」」」

 

子ウサギ公園にて、RABBIT小隊の4人は静かにある一点を見つめていた。

 

視線の先には先程貰った1つの弁当。

そう、”高級和牛ステーキ弁当”がそこにはあった。

 

「……では食べましょうか」

 

「おい!何ステーキ弁当を取ろうとしてるんだ!」

 

「あ、あの時受け取ったのは私ですので」

 

「ダメダメ〜流石にそれは無理あるでしょ、ここは間をとって私が食べるって事で」

 

「どこが間をとってるんだ!モエはこの前唐揚げ弁当を食べただろ!」

 

「あの前に連続でもやし弁当食べたんだからいいじゃん!」

 

「じゃ、じゃあ私が……」

 

「「駄目!!」」

 

「ひぅ……!」

 

ステーキ弁当の魅力に惹きつけられた4人は無駄な言い争いをしてしまう。

だがそれを止めたのはミヤコだった。

 

「……このままでは埒が明きません、別の方法で決めましょう」

 

「それはいいけど、どうするの〜?」

 

ミヤコの提案に賛成する3人。

 

「勝負です」

 

「「「勝負?」」」

 

「昔SRT特殊学園に居た時も色々勝負をしたでしょう」

 

お互いを高め合うため、また何かを決める際に昔から勝負をして競いあっていた。

 

「で、でも今は器具とかもないし……」

 

「お互い得意なものも違うしな、どうするんだ?」

 

「叩いて被ってじゃんけんぽんです」

 

「は?」

 

ミヤコの発言に沈黙が流れる。

 

「……ミヤコはステーキ弁当無しで」

 

「ま、待ってください!真面目に考えたんですよ!運だけでなく反射神経も求められるので良いかなと……」

 

「くひひっ♪いいんじゃない?決めるのは誰がステーキ弁当を食べるかだし、ゲーム感覚で」

 

「み、ミヤコちゃんが決めたなら私はそれで……」

 

「はあ…まあいいか」

 

こうして急遽弁当争奪戦が行われたRABBIT小隊。

 

「叩く棒はどうするんだ?」

 

「布を丸めて使いましょうか」

 

「あ、サキのヘルメット借りるね〜」

 

1つの目標(高級和牛ステーキ弁当)に向かって準備を進め、ついに勝負の幕が上がる。

 

事前に決まった対戦カードはミヤコ対ミユ、サキ対モエ。

 

まずはミヤコとミユの2人が席に着く。

 

「「……叩いて被ってじゃんけんぽん!」」

 

勝者はミヤコ、すかさず布の棒を手に取り振り上げるが。

 

(っ!速い……!)

 

その時点でミユはヘルメットを持っており、ミヤコの攻撃は防がれてしまう。

その後も何度かミヤコの攻撃が続くが、いずれも全て失敗に終わる。

 

(ミユの防御が崩せません……このままでは…)

 

ミヤコに焦りが出てくるが、なんとか気持ちを落ち着けなければミスをして負けてしまう。

 

(考えるのです、ミヤコ。一瞬でもミユの隙を作る方法を…………)

 

今回もミヤコが勝つが、既にヘルメットを持ち上げようとしているミユ。

 

「……ミユ、手元に虫が」

 

「えっ!? ど、どこ……!」

 

瞬間、パンっとミユの頭に棒が振り下ろされる音が響く。

 

“winner ミヤコ”

 

「ず、ずるいよミヤコちゃん!」

 

「作戦中は一瞬の隙が命取りになります、今回はまだ遊びでしたが油断してしまったミユの負けです」

 

「うぅ、ステーキ…」

 

しょんぼりと落ち込むミユをみて罪悪感が湧く。

 

(……でも私だってどうしてもステーキを食べたかったんです!)

 

そんな本心を隠し立ち上がり、

続くようにサキとモエが席に着く。

 

「モエ、悪いが勝たせてもらうぞ」

 

「くひひ♪それはコッチのセリフ」

 

そうして勝負が始まると、お互いに譲らない一進一退の状況が続く。

ミヤコとミユの時とは違い中々勝負が決まらない2人。

だがそんな状況を崩そうとモエが動き出す。

 

「「叩いて被ってじゃんけんぽん!!」」

 

モエがサキに勝った瞬間、近くの地面が爆発する。

 

「何だ!」

 

「隙あり〜!」

 

モエが仕掛けていたトラップを隠し持っていたスイッチで発動する。

それがモエの作戦だった。

真面目なサキは爆発に気を取られよそ見をする、その間に勝つ!

 

棒を手に取りサキの頭に振り下ろす。

 

「なっ!?」

 

だがモエの攻撃は通らなかった。

よそ見をしていたはずのサキは既にヘルメットを被っていたのだ。

 

「叩いて被ってじゃんけんぽん!」

 

モエが動揺し固まっている間に勝負を進めたサキはモエの手から棒をとりパシンとその頭にぶつけた。

 

「お前の考えている事は読めていたからな。舐められては困る」

 

「くっそ〜!」

 

“winner サキ”

 

こうしてミヤコ、サキの2人が残り最終決戦がやってくる。

 

「……手加減はしませんよ、サキ」

 

「私もだミヤコ。お前を倒してステーキを食う!」

 

バチバチと火花を散らしながら、手を振りかぶる。

「「…………叩いて被って……!」」

 

「あ、RABBIT小隊の皆さん!」

 

不意にそんな声をかけられ一斉に振り返る4人。

そこに居たのは以前助けたことのある街の住人。

 

「何かお取込み中でしたかな?」

 

「い、いえ大丈夫です!それより何かご用でしょうか?」

 

「そうでした、実は街のあるお店から爆破騒ぎがありまして……」

 

「いやいや!私じゃないって!」

 

3人から見られて否定するモエ。

 

「店を爆破した者らが『店員の態度が悪い』『料理を舐めすぎ』などと暴れておりまして、それをなんとか止めていただきたく……」

 

「わかりました、私達RABBIT小隊にお任せください」

 

そう言ったミヤコは3人に目配せをし、出撃の準備をする。

 

「はぁ…勝負は戻ってきてからだな」

 

「ええ、とにかく早く向かいましょう」

 

「鎮圧なら爆弾使っていいよね?ね?」

 

「み、みんな待って……」

 

―――――――――――――――――――

 

それから数時間後、無事犯人を捕縛しヴァルキューレに突き出した後4人は子ウサギ公園へと帰ってきた。

 

「あいつら中々しぶとかったな…」

 

「予想より時間がかかってしまいましたね、訓練の増加が必要です」

 

「おや、皆さん。今お帰りですか?」

 

突然そんな声が聞こえ顔を上げると

 

「…………誰ですか」

 

「ちょっと!冗談はやめていただきたい!私ですよ、所有せずとも確かな幸せを探す集い!所確幸のデカルトです!」

 

そこに居たのはデカルトというホームレス。

以前に廃棄弁当を巡って争ったり時には共闘したりと色々関わりのある人物。

 

「それで、何で貴方はここに?」

 

「ふふっ恥ずかしがって惚けなくても結構ですよ。まさか貴方達からあんなに豪華な贈り物がいただけるとは」

 

「……?あの、言っている意味が…………」

 

「前に貴方達のために我々が協力した事があったでしょう?その時のお礼をいただこうと本日参ったのです……私が来た時には貴方達はいなかったのですが、ふと机を見るとアレがあったではありませんか!」

 

なんだか嫌な予感がヒシヒシと伝わってくるが、デカルトは話を続けている。

 

「私にはすぐわかりました、アレは私への感謝の気持ちなのだと。……貴方達の気持ちはありがたく受け取りました。今後も困ったことがあったらお互い助け合って生きていこうではありませんか!」

 

「……ひとつお尋ねしたいのですが、貴方が受け取ったとおっしゃるものは何ですか?」

 

「?何を言っているのですか、高級和牛ステーキ弁当です。いやぁ、最高に美味しかったですよ!」

 

その瞬間、デカルトの足元にいくつもの銃弾がばら撒かれる。

 

「………………え?」

 

「……RABBIT小隊、これより“ステーキ作戦”を開始します。」

 

「…………ありったけをくれてやる」

 

「………残ってる爆弾全部つかっちゃお」

 

「……………………」

 

「ちょ、ちょっと皆さん?何故そんなに殺気を放っているのですか!?」

 

次の日、1人の人物が4匹の獣に追いかけられていたという目撃情報が大量にヴァルキューレへと届いた。

 

 

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