Rimworld入植者(脱出済)のキヴォトス日記   作:運輸省

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おもち号とみかん号の事をすっかり忘れてたので初投稿です。前回の後におもち号とみかん号も動員したって事でオネシャス…センセンシャル…

ところで戦闘回です。もっと戦闘の描写とか上手くなりてえけどなー俺もなー

《前回の誤字報告者兄貴姉貴》(敬称略)
CoralCat

ありがとナス!


17話 欠損、復讐、クラシック

柴関ラーメンでの爆発は、すぐ近くのアビドス高校でも捉えていた。

ホシノは「適当にサボってるから何かあったら連絡して〜」とか言って数十分前にいなくなり不在、対応したのは、シロコ、ノノミ、セリカ、アヤネ、そして完全武装の先生の5名。

ジープがさびれた市街地を突っ走る。

 

 

「衝撃波の形状から、120mm口径の迫撃砲弾だと思われます!砲撃は依然として継続中です!」

 

「なんでそこまでしつこく撃ってんのよ!下手人は誰⁉︎」

 

「詳細は不明ですが、柴関から南方に400mの場所に布陣している集団がいます。迫撃砲は装備していないようですが、このタイミング、無関係では無いはずです!」

 

「ん、誰であろうと許せない…!」

 

「はい!お仕置きしちゃいましょう!」

 

“よし、アヤネ、あそこのビルの陰で停車。みんなはここからは徒歩で向かって。アヤネはジープでオペレートをお願い”

 

 

アヤネがビルの陰にジープを停め、後部座席から3人が飛び出して現場へと走っていく。

それを見届けた先生も、助手席の扉を開けて、私物(元官品)の89式小銃を背負い直した。銃床に白文字で『21普-重』と表記がされている。

 

 

“アヤネ、ちょっとここ頼んだよ”

 

「えっ⁉︎ せ、先生はどうされるんですか⁉︎」

 

“もし店の中に大将が残ってたら危険だから様子を見てくる。砲弾片ぐらいならシッテムの箱が守ってくれるから”

 

 

先生はそう言って、防弾チョッキ3型の内側に仕込んだシッテムの箱を取り出して見せた。アヤネには見えていないが、シッテムの箱の画面ではアロナが「フンスフンス」とでも聞こえてきそうな表情でマッスルポーズをしている。かわいいねアロナチャン、じゃあ紫封筒出そうか*1

 

 

「そ、そういう事でしたら……で、でも!銃撃戦に発展したらすぐ逃げてくださいね⁉︎」

 

“分かってる。じゃあ行ってくるね”

 

 

先生はそう言って駆け出した。

 

 

 

 

 

 

柴関ラーメン

 

大宮寺キョウ

 

 

「な、何が……」

 

 

突然柴関ラーメンを襲った爆発で、大宮寺は数分ほど意識を失っていた。

おでこを直撃した破片と、未だ続く爆音でようやく目が覚める。

頭を振り、現状を確認。

 

両手足、問題なし。大きな痛みもない。

頭から多少の出血があるが、大して深くはなさそう。

 

プライマリのMG3は……瓦礫に挟まれてもう使えそうにない。ま、まだ使い始めて1ヶ月も経ってないのに……

 

同じテーブルにいたムツリとマナツも目を回して倒れている。大きな怪我は無さそうだ。ほっと胸を撫で下ろす。

 

 

 

 

いや、待て、ナダヤさんは?

 

 

 

 

「ゲッホゲホ、じょ、嬢ちゃん!無事か⁉︎」

 

 

粉塵の先から、ボロボロの大将がぬっと顔を出してきた。

 

 

「大将!そっちは⁉︎」

 

「俺は無事だ、だが、鹿の姉さんがまずい!」

 

「っ!ナダヤさんはどこ⁉︎」

 

「こっちだ!」

 

 

大将の後に着いていくと、すぐに天井が大きく崩落している箇所に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

ナダヤは、その下にいた。

右手だけが辛うじて見えている。

 

 

 

 

 

 

 

「完全に瓦礫の下敷きになってやがる、俺1人じゃ助け出せねえ!」

 

「嘘でしょ…!ナダヤさん!聞こえる⁉︎聞こえたら返事して!」

 

 

大宮寺が瓦礫の隙間に向かって思い切り叫ぶ。

 

ぴくり、と右手が動いた。

 

 

「っ、よし、なんとか生きてる……絶対助け出すから!ちょっと待ってて!」

 

「お、おい!どこ行くんだ⁉︎」

 

「車にジャッキが積んであった筈だから、それ取ってくる!大将はここにいて!呼びかけ続けて!」

 

「あ、ああ!分かった!大丈夫か姐さん!しっかりしろよ!」

 

 

あの便利屋とか名乗った4人組は既にテーブルにいなかった。いや、『カヨコ』と呼ばれていた年上の生徒だけは気を失っているのか、ソファーに寝かせられている。

 

 

歪んだ正面入り口を抜けようとしたところで、誰かとぶつかった。

 

 

“おっと、大丈夫⁉︎”

 

 

緑色を基調とした迷彩のヘルメットと防弾チョッキを着た大人の女性。

 

 

「あ、ご、ごめんなさい!……って、シャーレの先生?」

 

“えっと、だらだらヘルメット団の大宮寺さん、だよね? どうしてここに?”

 

「そ、それが…ウチのナダヤさんが砲撃に巻き込まれて瓦礫の下敷きに…!」

 

“ナダヤさんが⁉︎”

 

 

先生は驚愕した。

ナダヤがキヴォトスにやってきた際に通信で話しただけだが、まさか砲撃に遭うとは思ってもいなかったのだ。

 

 

「それで今ジャッキを取ってこようとしてたんです!」

 

“ごめん、邪魔しちゃって!ジャッキ取ってきてちょうだい!中でいいんだよね⁉︎”

 

「はい!入ってちょっと進んだとこです!」

 

 

先生はそれを聞くと中へと飛び込んでいった。

大宮寺も駐車場へ走り、砲撃で横転した1/2tトラックに潜り込んでジャッキを掴み取る。

 

 

「なんとか、急がないと…!」

 

 

大宮寺は今、“死”という気配をひしひしと感じ取っていた。

 

 

 

──────

───

 

 

 

アビドスは決めあぐねていた。

 

 

「こ、これどちらを攻撃しますか…?」

 

 

便利屋か風紀委員会、どちらを攻撃するかをだ。

 

メタ的な話にはなるが、読者諸氏も知っての通り原作ではハルカがC4で柴関を吹っ飛ばしてから風紀委員会の襲撃となった。

 

アビドスvs便利屋

アビドス・便利屋vsゲヘナ風紀委員会

 

という感じで流れができていたのだ。

しかし、今に限って言えば、柴関を吹き飛ばしたのはどうも風紀委員会らしい。

なんなら今目の前で戦っているアル、ハルカ、ムツキの内、実際にアビドス高校を襲撃を実行したのはムツキのみ。言ってしまうとそこまで恨みが無いのだ。先日のブラックマーケットでの一件もあるし。

 

しかし、じゃあ便利屋と組んで風紀委員会襲撃すっかとはならない。なぜなら、風紀委員会はゲヘナの正式な治安組織。

ここで攻撃すると確実に話が拗れるのである。主に政治的な方向に。

 

しかも、指示を仰ごうにもアヤネ曰くホシノとは未だ連絡が取れず、先生は先生で人命救助中らしい。

 

どうするシロコ。

 

 

「ん、簡単。アビドス自治区の柴関ラーメンを砲撃したのは風紀委員会。なら私達の敵」

 

 

だそうです。

 

 

 

 

 

 

 

「アビドス生徒、臨戦態勢に突入しました」

 

「はあ、面倒だな。便利屋の3人と合わせてもたかが7人、こっちは一個中隊級の兵力なのに。だけど、売られた喧嘩を買わないなんて事は風紀委員会としてできない」

 

 

アビドスが動いたのを、風紀委員会の火宮チナツと銀鏡イオリは冷静に見ていた。

 

既に、風紀委員会の一個小隊が便利屋と戦闘を開始、もう一個小隊が包囲網を敷くべく機動中。重迫撃砲小隊は効力射中だ。

そして予備戦力もかなり豊富だ。

 

なのにアビドスはこちらに喧嘩を売ってきた。

 

 

まあいい、公務の執行を妨害する奴は皆敵だ。

 

 

イオリはそんな考えでいたが、ふとポーンと通知音が鳴った。チナツの持っていたタブレットからだ。

 

 

「待ってください。店の中に新しい動体反応が……え?」

 

 

チナツの動きが止まった。

 

 

「どうした?」

 

「この反応、民間人…? いや、違う? 色々と反応が重なって───待って、嘘でしょう?」

 

「お、おいチナツ?」

 

「砲撃をやめてください!店の中にシャーレの先生がいます!」

 

 

──────

───

 

 

ラーメン柴関

 

 

「……砲撃が止んだ?」

 

“みたいだね……よし、今のうちに引っ張り出そう”

 

「(^q^)ハイ!」

 

 

ナダヤの救出作業は難航していた。

機材が車載のジャッキ一つしか無かったのもあるが、砲撃が続いてばかりで作業どころじゃ無かったのだ。

 

しかし、ここにきて砲撃が停止。

 

ムツリとマナツも起きて、どうにかもう少しで引っ張り出せそうなところまできた。

 

 

「もう少し、もう少しだ!もう少し上げてくれ!」

 

「なんかジャッキから変な音してる!これちょっとまずいかも…!」

 

「(A;´・ω・)アセアセ」

 

「もーちょい!もーちょい!……よし来た!掴んだ!」

 

“引っ張り出すよ!そっち掴んで!せーの!”

 

 

ぶちぶちぶちずるり

 

 

どうにかナダヤを引っ張り出した。

やった、と思ったのも束の間、今手に感じた感触に違和感を覚えた。

今ぶちぶちぶちって言ったか?

 

 

「ッ! こ、こりゃぁ……」

 

 

大将が顔を青ざめさせている。いや、先生も、ムツリもマナツもだ。

全員が顔を青くして一点を見つめている。

 

 

 

 

 

 

左足の膝から先が、無かった。

 

 

 

 

 

 

深く息を吸い込み、吐き出す。心を落ち着けるよう努める。

動揺を見せるな。

ショックを見せるな。

冷静に、冷静に。

 

 

「───ナダヤさん、ナダヤさん。聞こえてる?」

 

「……ぁ、ぁぁ……きこえてる」

 

「遅くなってごめん。もう大丈夫、きっと大丈夫だから」

 

 

なんとか回収できたMG3のスリングで、左足の膝上を思い切り縛る。

 

───キヴォトス人のパワーで締め付けたのにも関わらず、ナダヤの顔色はひとつも変わらない。これはまずいかもしれない。痛覚が無いのは本当にマズい。

 

 

「な、あ。大宮寺くん……わたし、のひだりあし。なんだか、もえる、ようにあついのに、かんかくが、ないんだ。どうなって、る?」

 

「大丈夫…大丈夫だから……!」

 

 

もう大宮寺には「大丈夫」としか言う余裕がない。初めて見る重傷。つい最近手術に立ち会ったE分隊の奈良山でさえここまで酷くなかった。

最初はただ「絆創膏貼るのが上手いから」という理由だけで、だらだらヘルメット団の衛生担当を任されていた大宮寺。医療の勉強を始めたのだって、DE駐屯地に世話になり始めてからだ。どうにかしないと。どうにか───

 

 

「(血が流れすぎてる…!)」

 

 

それに尽きる。

流れた血は瓦礫の下に溜まっているのだろう、周囲全体に錆びた鉄の匂いが立ち込めている。

 

 

「マナツちゃん、兄貴に連絡取れるか試してみて。もし連絡取れたら、ナダヤさんが大怪我負ってすぐに病院に連れて行かないと危ないって伝えて」

 

「( •̀ •́ゞ)」

 

 

マナツが通信機を持って離れた。

 

 

“ひとまず店から離れよう。砲撃が止んでる内に”

 

「あ、ああ、それなら店のすぐ隣に安全シェルターがある。倉庫としてしか使ってなかった奴だが、砲撃程度じゃびくともしない筈だ」

 

「そこにしましょう。兄貴が到着するまでなんとか安全な場所に……」

 

「三┌( ・_・)┘」

 

 

すると、マナツがどこから持ってきたのか、棒2本と毛布を持って戻ってきた。

 

 

「マナツちゃん、どうだった?」

 

隊長はくじら号で急行中、ETAは5分。風紀委員会に対して隙を作り出すからその間にくじら号に乗せて離脱する、だそうです

 

「おっ⁉︎……わ、分かった。……マナツちゃん、喋れたんだね?」

 

……ひとまず簡易担架を作ってきたので、ナダヤ夫人をこれに乗せましょう

 

“そうだね。できるだけ急ごう”

 

 

棒2本と毛布は簡易担架だったらしい。

ひとまずマナツについては置いておいて、簡易担架でナダヤをシェルターまで運ぶ。

 

 

“ごめん、後は任せていいかな。アビドスと便利屋の皆の指揮を取らなきゃ”

 

「ありがとうございます。ここは任せてください。健闘を。ムツリ、マナツ、先生を手伝ってあげて」

 

「(^q^)ワカリマシタ!」

 

「(`・ω・)ノ」

 

「あ、戻っちゃった」

 

“えっと、ありがとう。じゃあ行こうか”

 

 

先生はそう言うと、ムツリとマナツを連れてシェルターから出て行った。

 

 

「大将、包帯か何か無いですか。せめて傷口は塞がないと」

 

「ちょっと待ってくれ、確かこっちに災害備蓄の奴が───」

 

 

 

──────

───

 

 

 

対してアビドス・便利屋合同戦線vs風紀委員会。

戦況は膠着していた。

 

数で圧倒的な優位に立つ風紀委員会だったが、ずっと少数精鋭で戦ってきたアビドスと、風紀委員長がいない風紀委員会だったら大した事ないと公言する便利屋が組んだ事で、攻めきれずにいる。

 

対するアビドス・便利屋合同戦線も、弾薬の問題や司令塔らしい司令塔がいない事による連携不足でどうにも攻めあぐねている。

 

 

「いい加減諦めろ!人喰い反社(規則違反者)どもめ!」

 

「ん、私はカニバリストじゃない」

 

「規則違反者だって言ってるだろ!!」

 

 

シロコがイオリのクラックショット(Kar98K)による横薙ぎをバク転でかわし、イオリがセリカの射撃をサイドステップでかわす。

両者が攻めあぐねているのは、なまじ両方の戦闘能力が高いのもあるのだろう。

 

ここで風紀委員が援護射撃に入り、一時接近戦は仕切り直し。

 

 

アビドス側にも、アヤネのドローンによる弾薬の補給が届いた。

 

 

「このままじゃキリが無いわ」

 

「そもそも人数が多過ぎるのよ!何人連れてきたのあいつら⁉︎」

 

「ゴキ○リみたい」

 

「すいません、前衛なのに仕事してなくて……」

 

「ちょっと弾薬の消費が激しいですねぇ」

 

「眼鏡っ娘ちゃーん、もし良かったら私の爆弾も補充してくれない?」

 

《すいません、爆弾は用意してなくて…というか、眼鏡っ娘じゃなくてアヤネですってば!》

 

 

 

 

 

 

 

 

「キリが無いな、重迫小隊、砲撃座標を変更する。あのラーメン屋の正面からこっちが布陣してる交差点までの区間全体を砲撃しろ」

 

「ちょっと、それは流石に…!」

 

「要はラーメン屋を砲撃しなけりゃいいんだ。幸い便利屋の連中はほとんど外に出てきてるし、今しかないだろ」

 

「だからって!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《 ゲヘナ風紀委員会に告げる 》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、オープンチャンネルで男の声が聞こえてきた。

当然、その声はアビドスや便利屋の耳にも届いている。

 

 

「この声…」

 

《だらだらヘルメット団の保護者の古戦ヶ原さんですね…?》

 

 

 

 

 

 

“古戦ヶ原さん…?”

 

 

 

 

 

 

《 ただちに戦闘を停止し、アビドス支配地域より退去せよ 》

 

「なっ、誰だか知らないがなぁ⁉︎ こっちは公務でこんな砂漠くんだりまで来てるんだぞ!」

 

《 繰り返す、ただちに戦闘を停止し、アビドス支配地域より退去せよ。さもなくば、一切の容赦なく報復攻撃を行う 》

 

「おーそうか、やれるものならやってみろ!公務を妨害する奴はみんな敵だ!」

 

「ちょっと…!」

 

《 そうか……残念だよ 》

 

 

通信が切れた。

 

 

 

 

代わりに、どこからか音楽が響いてくる。

 

 

 

 

荘厳な雰囲気の男女合唱。

まるで嵐の前の静けさのような、そんな曲調。

 

 

 

 

Rex Tremendae

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

Megalith -Agnus Dei-

 

 

 

 

地獄の釜が開いた。

 

 

 

 

《じゅ、重迫小隊より隊長!陣地に戦車!戦車が突っ込んできた!》

 

「戦車ァ⁉︎」

 

《しかもトリニティのクルセイダーでも万魔殿のティーガーでもない!なんだあの化け物……あっやば、ぬわーっ!!!!》

 

 

無線が途切れた瞬間、ズズン…と周囲に振動が走った。

咄嗟に、重迫小隊が布陣していた方向を見やる。

 

真っ黒な煙が空に向かって登っていた。

 

 

「な、何が……」

 

「6時方向!ヘリが来ます!」

 

 

振り返る。

 

通りの先、灰色に塗装された中型ヘリが突っ込んできた。なんて高度だ、10mもないぞ⁉︎

 

 

「っ、撃て撃て!撃ち落とせ!」

 

 

その命令でようやく対空射撃が始まるが、その人数に対してあまりにも散発的すぎた。

 

その速度で直上を通り過ぎる直前、急にヘリが急ブレーキをかけ───まるで放り投げるように、何かを投下した。

 

 

爆発。

 

 

爆発。

 

 

爆発。

 

 

爆風に吹き飛ばされ、背中からガードレールに叩きつけられる。

口の中で血の味を感じながらどうにかよろよろと立ち上がる。

 

周囲は散々な状況だった。

死体があるわけじゃないが、今の爆弾攻撃で気を失ったものもちらほらいる。少なくとも無傷のものはいない。

 

 

「ヘリは⁉︎」

 

「あそこです!あそこで兵員を降下させてる!」

 

 

見ると、ラーメン屋の前にホバリング、かなりの数の兵士をラペリング降下させていた。

…何人かはそのまま飛び降りているように見えるのは気のせいだろうか。

 

 

その下に、まるでラーメン屋の盾になるような配置で居座る、見たことのない形の戦車。

 

アレが重迫小隊の言っていた『化け物』か。

 

いや待て、誰か戦車に乗り込もうとしている。

させるか、とクラックショットを構えた瞬間、視界の上の方から閃光が走った。

思わず近くに転がっていた車の残骸に身を隠す。

 

銃弾が車を貫く音。

銃弾がアスファルトを砕く音。

「ぎゃあっ」と不幸な風紀委員が吹っ飛ぶ音。

 

それらが全部一緒くたに聞こえ、一瞬ののちにヴァアアアアアアアと特徴的な発砲音。

あのヘリのドアガンだ。

 

 

「くそっ!なんなんだ一体⁉︎」

 

 

せめてヘリに1発撃てないかと伺っていると、今度はパパパンッという音と共に視界正面に突然煙の幕が現れた。戦車の発煙装置だ。

 

 

「…アビドス生徒、便利屋共に後退していきます」

 

「何? 煙に乗じて撤退する気か…? よし、全隊静かに前進、煙が晴れたら一斉射撃だ。無反動砲も準備しておけ、戦車にお見舞いしてやるんだ」

 

「はっ」

 

 

イオリの命令で、全員が障害物に隠れながらゆっくり前進を始めた───次の瞬間。

 

 

 

シャッシャッシャッ

 

 

 

何かが風を切る音。

 

 

「ふ、伏せてください!!」

 

 

チナツが叫んだ瞬間、

 

 

 

 

 

通りが爆ぜた。

*1
アロナァ「いやです!」




Tips:投稿者は今回の話を書きながらこんな本格的な戦闘するならもっとMOD要素を入れておくんだったととても後悔してるぞ!良い子のみんなは小説書く時はよく考えてから書き始めようね!愚かな投稿者との約束だぞ!


Rex TremendaeとMegarith - Agnus Dei - の部分は歌詞をのっけるつもりだったんですが、著作権の方がどうも確認できなかったので題名と曲調に留めました。しょうがないね。

この件に関してTwitter(意固地)で川野冷兄貴から色々アドバイスを貰いました。この場にてお礼申し上げます。ありがとナス!
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