Rimworld入植者(脱出済)のキヴォトス日記   作:運輸省

19 / 61
前回がなんか思ってた数倍ぐらい反響が大きくてビビり散らかしてるので初投稿です。

あと今まで『柴関ラーメン』の事『ラーメン柴関』だと思ってたやつがいるみたいですぜ旦那ァ!一体誰のことだろうなぁ⁉︎(修正済)

《前回の誤字報告者兄貴姉貴》(敬称略)
天城高雄

ありがとナス!


18話 全力出撃、蹂躙、懸垂降下

ここで一旦時を戻し、デザートエッジ側に視点を移そう。

くじら号にて駐屯地を出発して数分後である。

 

 

 

 

アビドス市街地上空

 

くじら号(UH-1Y)

 

操縦士:三ヶ島ユイ

副操縦士:奈良山ナホ

左ドアガン:上辻ミキ

右ドアガン:志津カオリ

 

兵員:古戦ヶ原哲郎、渡辺アスカ、林マナミ、田んぼ三姉妹、宮崎キョウコ、永末ミキ、讃岐マリコ、西潟ミユキ

 

 

兵員をギチギチに詰め込んだくじら号が市街地上空を飛行している。

UH-1Yの定員いっぱいだ。しかしこれでも足りなかったので、リーダーが1人駐屯地でお留守番中である。

 

 

「作戦を確認するぞ!」

 

 

キャビンの中で、操縦席の椅子に手をかけて中腰状態になった古戦ヶ原が声を張り上げた。

 

 

「“敵”はゲヘナ風紀委員会1個中隊!まずみかん号(90式戦車)が先行して敵の重迫撃砲を叩く!無力化を確認したら、敵の背後からくじら号で侵入!そのまま柴関ラーメン前でお前らは展開しろ!入れ替わりでナダヤと大宮寺を回収!そのままくじら号は離脱だ!」

 

《あの、おもち号はどうしますか? ムツリちゃんいないんですけど》

 

 

無線で立道がそう聞いてきた。

 

 

「ムツリは今先生の指揮下に入って敵と交戦中だ。くじら号からだらだら小隊が展開してる間におもち号で回収してくれ。援護はくじら号が担当する」

 

《了解しました》

 

「兄貴ー、迫撃砲はどうする? とりあえず倉庫に置いてた3門と出来立ての砲弾は持ってきたけど」

 

 

ホラン由来の60mm迫撃砲(HMW24 SSM-L60)を抱えた西潟が言った。他にも、林と宮崎が迫撃砲本体を、永末が砲弾(HMB231M 60㎜HE弾)の入ったケースを抱えている。

 

 

「砲弾は何発ある?」

 

「とりあえず15発しか」

 

「ごめん、ちょっと製作慣れるのに時間かかって」

 

「なに、15発もありゃ十分だ。よし、西潟、林、宮崎、永末、以上4人を臨時の軽迫撃砲班として編成する。西潟、班の指揮を取れ」

 

「えっ⁉︎」

 

「はい!迫撃砲とか触ったのも指揮するのも初めてなんですが!」

 

「俺の指示通りに座標を入力してから砲弾を半装填にして手を離せばいいだけの簡単なお仕事だ、西潟はとりあえずやってみろ、案外どうにかなる。で、軽迫撃砲班…長えな、仮でLM(Light Mortar)班って呼ぶが、LM班は……誰か柴関周辺の地図持ってないか!等高線が書いてあるやつがいい!」

 

「私持ってるよ!この前アビドスに行った時に眼鏡の子から貰ったやつ!はいこれ!」

 

「でかした!」

 

 

上辻から地図を受け取り、永末が抱える弾薬ケースの上で広げる。

 

 

「えーと……ここだ、ここがいいな。砂尾町2丁目公園。高台になってる。LM分隊はここを簡易砲撃陣地としてだらだら本隊の砲撃支援を行え。詳しい事は追って指示する」

 

 

4人が頷く。

 

 

「隊長!それなら柴関の前にLM班を降ろした方がいいよな⁉︎」

 

「そうしてくれ!恐らく公園に着陸の障害になるものは無いはずだ!」

 

 

三ヶ島はそれを聞くと機体をその公園の方へ向けた。

しばらく斜面に連なる住宅街の上を飛び、すぐに公園が現れる。……遊具などが悉く撤去されている為、『公園跡地』と言った方が正しい気もするが。

 

 

「よしLM班行け!」

 

「行ってきまーす!」

 

 

西潟の返事と一緒に、LM班(仮)4名がヘリから降りて走っていった。

それを確認して、くじら号がふわりと再上昇する。向かうは柴関ラーメン。

 

 

「三ヶ島、風紀委員会の背後から進入できるか」

 

「命令されたら遂行するが、背後からって、敵の頭上を飛び越えてくことになるぞ」

 

「それでいい、というかそれが目的だ。出発前に仮で破片手榴弾を多数搭載した。奴らの頭上に雨のように降らせてやれ」

 

 

 

 

 

 

 

「……ところでなぜ破片手榴弾を? 爆弾とかロケット弾じゃダメだったのか?」

 

「単純に準備する時間がなかった。今回の破片手榴弾の投下器だってほぼDIYだからな。今回の状況が落ち着いたら考えとく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲヘナ風紀委員会 重迫撃砲陣地付近

 

みかん号(90式戦車)

 

車長:中司カナン

砲手:国定キリコ*1

操縦手:我部モユル*2

 

 

陣地を発見後、みかん号は少し離れたビルの角に隠れて陣地を偵察していた。

交差点に布陣したタイヤ付きの120mm迫撃砲が2門と、それを引っ張ってきたであろうジープが2台、幌付きの荷台の大型トラックが2台。あと幌のついていないトラックも1台。

歩兵は大体20名ほど。

 

 

「みかん号よりDEリーダー、ゲヘナ風紀委員の迫撃砲陣地を発見。こちらの準備はできてるよ」

 

《了解だみかん号。砲弾を搭載したトラックが2台、幌付きのやつだ、それらを最優先破壊目標とする。敵歩兵は二の次で構わん、歩兵火器しか持ってない雑魚ばかりだからな。だが、幌のついてない非武装の大型トラック、アレはなるべく攻撃するな。流れ弾で壊れたとかだったらしょうがないが、なるべくそのままにしておけ》

 

「わかったけど、理由聞いてもいい?」

 

《俺らは今から風紀委員会をボッコボコにするが、別に死んで欲しいわけじゃないからな。奴らが帰る手段ぐらいは残しておきたい。砂漠を歩く辛さはお前らも分かるだろ》

 

「あー……」

 

 

思い当たる節はだらだらヘルメット団の事。

カタカタに拠点を奪われた後、今のDE駐屯地を目指して何日間も歩き通したあの時の経験を思い出した。

確かにアレは酷だ。あの時はこたつ号があったから多少は楽もできたが、風紀委員会にはそのようなものは見当たらない。なるほど、確かにそうだ。

 

 

 

「オッケー、分かった。幌なしのトラックは避けるよ。攻撃開始していい?」

 

《ちょっと待ってろ。ゲヘナ風紀委員会に対して警告を行う》

 

 

古戦ヶ原の声が少し離れ、向こうの雑音だけが聞こえてくる。

 

 

《ヒエッ》

 

《こっっわ》

 

《兄貴声と顔怖いって!》

 

 

……一体何をどう言ったんだろうか。

 

 

《風紀委員会の現場指揮官はこちらの警告を拒否した。これより作戦を開始する》

 

 

何やら無線からクラシックのような合唱が聞こえてくる。レックス…トレメンデ? 何語?

 

 

 

Weapons Free(兵装使用自由)、攻撃を許可する。蹂躙してこい》

 

 

合唱が終わりを迎えそうなタイミングで、ついに許可が出た。

 

 

「よっし行くぞ!操縦手、前進!」

 

『前進!』

 

 

V型10気筒ターボチャージド・ディーゼルが唸りを上げ、50tの巨体がアスファルトを蹴った。

車長用のペリスコープ越しに迫撃砲陣地が急速に近づくのが分かる。ゲヘナ風紀委員がこちらに気づいて慌てふためくのも見えた。どこかに無線しているように見える。

 

 

「砲手!弾種HEAT!正面トラック!操縦手はこのまま前進!」

 

Identified!(確認!)

 

Fire!(撃て!)

 

On The Way!(発射!)

 

 

JM12A1対戦車りゅう弾が放たれ、その爆発によって大型トラックを完膚なきまでに破壊。荷台に弾薬を搭載していたのか、対戦車りゅう弾による爆発の直後、トラックはその数倍はあるであろう爆炎を上げて爆ぜた。

戦車の中にいても空気が震えるのが分かるほどの爆発だ。

 

 

Target!(命中!)砲手次弾HEAT!砲塔9時旋回!操縦手は直進して撃破したトラックを弾き飛ばして!」

 

『Identified!』

 

『オッケー!オラッ相撲だコラァ!』

 

 

燃料に引火して炎上するトラックの運転席部分にみかん号が激突し、そのまま弾き飛ばした。

弾き飛ばされたトラックに何人か風紀委員が巻き込まれる。

 

 

「操縦手、3秒後に左旋回して停止!砲手はそこでトラック2台目を狙って!」

 

『よし来た!1、2、3!』

 

 

3カウントで、我部が左履帯をロック。抵抗で車体が左回りに回転し、ドリフト。車体の左側面を迫撃砲陣地に晒すような形で停止した。

 

そして、先ほど9時方向に旋回した砲塔は、ちょうど陣地の方向。

国貞キリコが見つめる先には、慌てた様子でトラックから離れるゲヘナ風紀委員の姿。

 

 

『Identified!』

 

「Fire!」

 

『On The Way!』

 

 

2台目のトラックにも命中。先ほどと同じように大爆発を起こして爆散した。

 

 

「Target!Cease fire!(撃ち方やめ!)Cease fire!(撃ち方やめ!)グッドキルグッドキル!」

 

『ぶい』(誇らしげな顔)

 

『あ^〜!戦車でドリフトすんのたンのしィ〜!!』

 

 

みかん号の突入からものの30秒足らずで、ゲヘナ風紀委員会重迫撃砲小隊は壊滅状態に陥ったのである。

 

 

 

 

──────

───

 

 

 

 

みかん号の活躍から少し時を戻して、1台目のトラックを弾き飛ばしたあたり。

 

くじら号は、匍匐飛行にてゲヘナ風紀委員会本隊を捕捉した。その高度は10m。街灯よりも少しだけ高いぐらいの高度である。

 

 

「こええええええええ!!!???」

 

「低くないっスか⁉︎ ねえ低くないっスか⁉︎」

 

「見えました!風紀委員会本隊!」

 

 

騒ぎまくる兵員室とは裏腹に、至って冷静な操縦席。副操縦士の奈良山が前方を指差した。

確かに、黒っぽい制服に赤色の腕章を付けた集団が見える。

 

 

「よぉし投下準備!後ろぉ!騒いでないで何かに掴まってろぉ!」

 

「ひいいいいい!!??」

 

 

古戦ヶ原も席に戻り、しっかりとベルトを締める。

 

 

「行くぞ!1、2、3!」

 

 

風紀委員会本隊のすぐ後ろで、機体を上に向け急ブレーキ。タイミングを見計らった古戦ヶ原が、投下器の電源を押した。ガパッと開いた投下器から大量の破片手榴弾*3がばら撒かれた。

 

薄いスチール製の手榴弾が降り注ぎ、慣性に従って前方に転がっていく。何個も、何個も、何個も。

 

そしてきっかり5秒後。

 

 

ズドン

 

 

『大きい音』なんて物じゃない。下から大きな空気の塊に殴られたような衝撃だ。

パチパチと、まるでまばらな拍手のような音が機体から聞こえる。破片手榴弾に内蔵されていたワイヤが飛んできているのだ。

 

 

「志津!効果はどうだ!」

 

「あー……6割ぐらいは効果ありってとこや!」

 

「あれ、思ったより少ねえな…照準器もないんじゃこんなもんか。よし、三ヶ島、柴関に行こう」

 

「あい分かった」

 

 

その地点から柴関は目と鼻の先だ。再び機体が前進し、1分足らずで柴関に到着した。

 

ダウンウォッシュに晒されながら、奥の方から担架を持った2人が近づいてくる。大将と大宮寺だ。

 

 

「DEリーダーよりおもち号、ETA到着予定時刻知らせ」

 

《あと10秒で着きます!》

 

 

と無線で立道の声がしてから10秒足らずで真下より少しズレた位置におもち号が滑り込んできた。

 

 

《ムツリちゃーん!!こっち来てぇー!!》

 

《(^q^)ワァー!》

 

 

先ほど風紀委員会を爆撃した方向から誰かが走ってきているのが見える。状況から見てムツリだろう。

 

 

その背後、風紀委員会本隊の方で誰かがライフルを構えているのが見えた。

 

 

「志津!ムツリを援護!ありったけばら撒いてやれ!」

 

「よっしゃ来た!ムツリはやらせんで〜!!!」

 

 

M134から毎分6,000発のペースで吐き出される7.62×51mm NATO弾が風紀委員会本隊に襲いかかった。ライフルを構えていた風紀委員も頭を引っ込めたようだ。

下ではムツリがおもち号の脇でよじよじして、ハッチから身を乗り出した立道が自分のMG3を撃ちまくっている。……よく見たらアレおもち号に据え付けてあるな? いつの間にやったんだ?

 

 

 

そして作戦は次の段階へ。

 

 

「ようし淑女諸君!降りろ!」

 

「降りるって、どうやってスか⁉︎10mはあるっスよ!? 」

 

「そこにロープがあるだろうが!」

 

「ロープ降下なんてやった事ないよ⁉︎」

 

「両手でロープ掴んで両脚でロープ挟んでりゃ割とどうにかなる!」*4

 

「んな殺生な!」

 

「よし、山ちゃん、GO」

 

「え、いや、ちょ、私だって知らなわーっ⁉︎

 

 

藤田に押されて無理やり降ろされた山田は着地に失敗、下で尻餅を付いた。ヒトだったら多分尾てい骨か骨盤をやった降り方だと思う。キヴォトス人すげー。

 

 

「ほうほう、そうすればいいのね。これをこうしてわーっ

 

 

張本人の藤田はロープを脚で挟み損ねて、両手だけでロープを滑り降りていった。なんか手から煙が出てるが大丈夫か?

 

そして次は渡辺が行くらしい。

 

 

「私この前動画サイトで五点接地法って奴見たんスよ!」

 

 

あっ(察し)

 

 

「う

 

 

何やってんだあいつ…(困惑)

 

次は石田だが

 

 

「えっと、これをこうして」

 

 

意外にも、テキパキとロープをセット。よく見たら作った覚えのない金具を装具につけている。

そのまま、スーッと降りていってしまった。

 

 

「石田のやつ上手くね?」

 

「だって石ちゃん元SRTだしねぇ、そりゃうまいでしょ」

 

「え、えすあーるてぃー」

 

「あっふーん……後で説明するね。私も行ってくる!」

 

 

讃岐も讃岐でまた見覚えのない金具をポケットから取り出して装具に取り付け、パッパとロープを準備して降りていった。

 

 

古戦ヶ原は「(あとでだらだらヘルメット団メンバーの元いた学校聞いとくかぁ)」と決意した。

 

 

「よし、おもち号!前進して煙幕!アビドスと便利屋に被るように展開しろ!」

 

《わかりました!操縦手前進!砲手は煙幕用ー意!》

 

 

おもち号が前進し、砲塔両脇に取り付けられた発煙弾発射機からポポポポンと煙幕が放たれ、数秒もしないうちに通りを塞ぐように展開された。

 

 

「DEリーダーよりアビドス、便利屋。これより風紀委員会を砲撃する、至急煙幕の後ろ側まで後退されたし」

 

《ほ、砲撃⁉︎》

 

《うわわ、早く下がりましょう!》

 

《アルちゃーん、そっち多分風紀委員会の方だよー?》

 

《あ、アル様ぁ⁉︎》

 

《えっ嘘⁉︎》

 

《ん、こっち》

 

《あ、あら、ごめんなさい》

 

 

陸八魔が逆に前進しようとしたように見えたが、シロコに手を引かれて下がってきた。

タブレットでそれを確認し、無線を開く。

 

 

「DEリーダーよりLM班、座標を送信した。砲撃用意」

 

《了解!砲撃よーい!……半装填よし!》

 

「撃て」

 

《てーっ!!!》

 

 

少しずつ前進していた風紀委員会本隊に、60mm迫撃砲弾が降り注いだ。

ビンゴ、命中と言ってもいい。

 

 

「着弾を確認、修正なし、効力射」

 

 

古戦ヶ原、容赦はしない。

 

 

 

 

砲撃は、用意した砲弾15発を全て撃ち切るまで続いた。

*1
初登場

*2
初登場その2

*3
Rim(バニラ)製

*4
なりません




Tips:讃岐は登山が趣味


4月から今まで壊れた機関車みたいに突っ走ってきましたが、この度再就職が決まったので更新頻度が大幅に下がると思います。というか下げます。壊れた機関車から定時運行する在来線ぐらいにまで下げるつもりです。ですがエタらせる事は絶対にないと断言しておきませう。
以上、投稿者からでした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。