Rimworld入植者(脱出済)のキヴォトス日記 作:運輸省
蒔いたはいいけど回収しきれなかったネタや、調子こいて広げすぎた風呂敷をどうにかして畳むための箸休め回です。
《前回の誤字報告者兄貴姉貴》(敬称略)
電動のこぎり
ありがとナス!
・だらだらヘルメット団の秘密
ゲヘナとの調停がなされる前日
デザートエッジ駐屯地
「はーい集合ー」
昼下がり、車椅子に乗ったナダヤがだらだらヘルメット団を招集した。
なんだなんだ、といった感じでだらだらヘルメット団18名がナダヤの下に集まる。
「ええとね、君らの元いた学校を教えて欲しいんだ。哲郎が一応把握しておきたいと言うのでね」
「…その兄貴はどこに? 今朝から見てないスけど」
「ああ、ゲヘナ風紀委員会との調停の日程の打ち合わせに行ってるそうだ。心配はしないでくれ、無理にその辺のことを聞くつもりはないとも聞いている。それじゃあ、リーダーから頼むよ」
【リーダー 名残ユキコの場合】
「P.A海洋高校オリっていう船の学校にいた。海洋実習中に海中に転落して、無人島に流されて、半年かけて脱出したら既に死亡扱いになっててそのままだ」
「初っ端から濃いねぇ?!復学の手続きはしなかったのかい?」
「復学っていうか戸籍自体が無くなってんだもん、面倒くさくて旅に出る事にしたんだ。そしたら何故かヘルメット団のリーダーになってた」
「だいぶ端折ったっスねリーダー」
【副リーダー 渡辺アスカの場合】
「ヘルメース商業高校オリってとこにいたっス。単純に成績がヤバくて補習ライン超えて停学中です!」
「シンプルだねぇ、戻る気はないのかい?」
「いやっスよあんなトコ!学校の評判がどうたらとか言って転校も退学もさせてくれないんスよ⁉︎」
「意味が分からないねぇ」
【料理担当 林マナミの場合】
「ケレス料理學園オリにいた。生徒会長の野郎に『そんな華やかさとか格式にこだわんなくてよくない? 料理人なら政治とか金じゃなくて料理で勝負しようぜ料理で』って一言言ったらいつの間にか学籍無くなってたんだよ。マジふざけてるぜ」
「うわあ…連邦生徒会には通報しなかったのかい。流石にそこまでの事なら聞いてくれるだろう?」
「どうだか。今でさえ企業に振り回されてんのに、あの料理學園はその企業を振り回す側だぜ? 何もできないと思うよ」
「マナちゃんの料理普通に美味しいんやけどね」
「わ、私もそう思います」
「『マナちゃん』呼びやめろっつってんだろお前らコラ」
【田んぼ三姉妹 山田ナオの場合】
「サテル森林学園オリ。もうないけど」
「な、ない? どういう事だい」
「風紀委員会に所属してたんだけどさ、急にカイザーグループが学園の運営を引き継ぐとか言ってきて、抵抗したけどダメだったんだ。その抵抗のせいで転校先も見つける暇なくて宙ぶらりん。なんかもう全部面倒くさくなった」
「初めて会った時の山ちゃん荒れてたねぇ。でっかい丸太持って『これからカイザーの本社に乗り込んでくる』なんて言うんだもん」*2
「藤、うるさい」
【田んぼ三姉妹長女 藤田アヤカの場合】
「言わなきゃダメ?」
「さっきも言ったが、もし言いたくないならそれでも構わないよ」
「うーーーーーーーん……まあいっか、言うよ。えっとね、ゲヘナにいたんだ」
「ゲヘナというと…あの風紀委員会の?」
「そうそう。なんなら、その風紀委員会にいたんだよね。今のアコちゃんと同じポジションで」
「えっ」
「ヒナちゃんと同期でさ、ヒナちゃんが風紀委員長やり始めてから万魔殿からの嫌がらせがエスカレートして、それに抗議するために万魔殿に乗り込んだの」
「アグレッシブだねぇ…」
「それで口論になって
『あーもうあったま来た!こンのクソマコト!!もうただじゃおかないからなコラァ!!!!!』
『うぉあっ⁉︎ な、何をするっ⁉︎』
…って殴りかかっちゃった♡ ただまあ、一応のとこ停学も退学もされてないんだけどね。その件で万魔殿に目をつけられちゃったから、ヒナちゃんに迷惑かけないために風紀からは抜けて、ほとぼりが覚めるまではって感じ」
「……一応確認しておきたいんだが、風紀委員会から抜けるに際して空崎委員長に何か言ったかい?」
「え? いや、ヒナちゃんだってこんな問題児のこと気にしてないだろうし、何も言ってないよ?」
「……これは後で空崎委員長と話す必要があるねぇ」
「?」
【田んぼ三姉妹 石田ナオコの場合】
「石田くんについては哲郎からちらっと聞いてるが、えっと、えすあーるてぃー?って学校にいたらしいね。詳しく聞いてもいいかい?」
「は、はい。SRT特殊学園って学校にいました。その、実は今、SRTを閉鎖するかもって話が出てて……今まですごく頑張って、辛い訓練にも耐えて、任務もうまくこなしてきたのに、急にそういう話が出て、なんかこう、全部が嫌になっちゃって……それから色々あって自分から辞めました」
「色々?」
「石ちゃんがいた小隊、連邦生徒会を襲撃しようって言い出したみたいで、それを石ちゃんが1人で止めたんだよ。それは良くないよって」
「……それは、その、説得したって意味かい?」
「うん、説得(物理)」
「Oh…」
【建築担当 宮崎キョウコ・志津カオリの場合】
「私とカオリちゃんは、その、ヴァルキューレにいたんですよ」
「ヴァルキューレというと……『戦死者を運ぶ者』って意味じゃないだろうね恐らく。キヴォトスに来る前に哲郎から聞いたんだが」
「えっ何それ怖っ。ちゃうちゃう、警察や警察。ウチは警備局で装備管理官、キョウコは機動隊員やっててん」
「ほー…語感でなんとなくの役割は分かるが、なぜここに?」
「なんでやろ……」
「なんでだろうね……」
「2人とも分かってないのかい?!」
「いや、ホンマに分からんのや。ウチは書類の不備を警備局長に持ってったら誤魔化されたから、しゃーなしに前の公安局長*3に持ってったらなんか『守秘義務漏洩罪』?がどーたらこーたらで退学になっとった」
「既にヤバい匂いがするが、宮崎くんはどうしてだい?」
「えっと、カオリちゃんが公安局長のオフィスの前で書類を落としちゃって、持つの大変そうだなって思っていくらか書類の束を持って一緒に公安局長のオフィスに行ったぐらいです」
「……これ相当ヤバい案件じゃないかい?」
「ウチもなんとなくそんな気はしてる」
【採掘担当 永末ミキの場合】
「とりにてー総合学園にいましたぁ」
「とりにて…?」
「えっと、トリニティー総合学園っていうすごい大きいお嬢様学校っス。キヴォトス三大マンモス校の一角で」
「へぇ、お嬢様学校……お嬢様学校?」
「いンやぁ、願書の名前間違って書いてまったんですけど、なしてか受がってまって。流石にいけねえなと思って正直に言ったら追い出されました。ははは」
「多分笑い事じゃないと思うのは私だけかな…?」
「大丈夫だぜ姐御。全員そう思ってる。こいつのメンタルが鋼……いや、ティグリシウム*4並に固いだけだ」
【会計担当 立道マイの場合】
「結構前にお兄さんには概要だけ言ったんですけど、ワールドコム・スクールってところの生徒会で監査をしてたんですが、歴代生徒会の会計不正を告発したら濡れ衣着せられて退学になりました」
「君も壮絶だねぇ……完全に興味本位の質問なんだが、その不正額っていうのはどれぐらいになったのかな」
「大体4兆7000億円です」
「……し、シルバー換算だと…………284億8484万8484シルバー……???????」*5
【工芸担当 讃岐マリコ・西潟ミユキの場合】
「アタシらはミレニアム・サイエンススクールを自主停学中!」
「名誉の停学!」
「……理由を聞いてもいいかい」
「物作りしたくてミレニアムに入ったんだけど、どっちかっていうとミレニアムって発明が中心なんだよ。それで違うなって思って自分探しの旅中」
「アタシはマリコについてった感じだね」
「かける言葉もないよ」(呆れ)
【元こたつ号乗員 中司カナン、国定キリコ、三雲ヒカル、我部モユル、陸奥ムツリの場合】
「そもそも私ら5人って同じ孤児院の生まれなんだよ」
「へえ、そうだったのかい?」
「そうそう。カナンが最年長で、アタシとモユルが同い年、ムツリとキリコが末っ子」
「(^q^)ハイ!」
「ぶい」
「……少し聞きづらいんだが、学校は行ってなかった感じかい?」
「すごい山の中の孤児院で、学校の存在すら知らなかったんだよ。読み書き計算とかは孤児院の院長が教えてくれたんだけど」
「でも急に孤児院が閉鎖されるって事になって、5人で固まって何年か生活してて、その時にリーダーに拾われた感じ」
「ブラックマーケットで安売りしてたM4中戦車───こたつ号の乗員が欲しくて誘ったんだ。決して可哀想だからとか寂しそうだったからとかは思ってないぞ。違うからな。なんだナダヤ姐さんその暖かい目は!!!」
結論
(無言で全員を抱きしめまくるナダヤ)
(なんかよく分からないけど心地いいからされるがままになってるだらだらヘルメット団)
(混ぜて欲しそうな目でこちらを見ているE分隊)
(E分隊も抱きしめるナダヤ)
(やさしいせかい)
(やさいせいかつ)
こいつ風呂敷を畳むどころか無理やり広げようとしてないか?
本当はゲヘナ風紀委員会重迫撃砲小隊とよこちちと御御足のメンタルケアも含めて20.5話にするつもりだったんですが、だらだらの事を考えるだけでだいぶ疲れたので短いですが一旦ここで切ります。
巧緻よりも拙速ってね(言い訳)