どうしてR18世界で凌辱されないんですか?(現場猫) 作:よくメガネを無くす海月のーれん
アイテムよォ―し!
道具よォ―し!
武器よォ―し!
プロポーションよォーし!
危機感の欠如よォ―し!
命を投げ出す準備もよォ―し!
準備ばっちり!
ポーズを決めてバチコーン!とウィンクしながら現場猫する(動詞)
しこたま怒られた薬屋でポーションを数本買い、帰り際にお説教と共に棍棒を返された。ようやくお使いを成し遂げたぜ…。まぁ店員さんにそうだわなという怒られ方をされたのでちょっと心に来てる。買ったばかりの棍棒をあんな玩具みたいに振り回していたら薬屋じゃなくても危ないだろう。フツーにヤベー奴だ。ましてやガラスが多い薬屋でそんなことすればそれはもう打ちこわし的なノリだと思うだろう。もしくは強盗。ちょっと傷ついた。
平謝りして許してもらい、なんとか買い物を終わらせた私は今!現実逃避も兼ねて最後の確認をしている。忘れ物チェックだ。山籠もりのためのね!
実は、山ではないがどっかで一週間くらいか寝泊まりしたいなぁという願望はあったのだ。ゆる〇ャン的なやつである。そのための準備もまぁ進めていた。現実逃避がしたかったのもある。この世界でそれやるの自殺行為だろと思われるだろうが…3か月生きてきて分かったんだ…。凌辱されないってな。私に近づいて来るヤツは確実に殺そうという気概を持って近づいて来る。そういう手合いなら出会い頭に古代魔法ぶっぱなしゃいいだろう。私は楽観視した。
それに!これが!あるしな!
私は買ったばかりのおニューの棍棒を伝説の剣が如く掲げる。聖剣だぜコイツァ!私は初めての武器を手にしてワクテカが止まらなかった。これでねこれでね!ゴブリンの頭を叩き潰すの!
キャッキャッとはしゃいでいる私は完全にヤバイ奴だ。周りからの目線も厳しくなってきている。そろそろ衛兵さんを呼ばれそうである。おっと危ない…そそくさと私はその場を後にした。
かくして、私の山籠もりが始まるのだった。えっ?道中のハプニングとかはって?ンなモンうちにはないよ。そんなポンポンハプニング起こってたら私死んでっから。過労で。
~~~~~
ここが一週間泊まる山かぁ…テンション上がるなァ。
なんてことはない私がこの世界に落っことされて川から下ってきた山こそ、私が一週間泊まる山である。この世界での生まれ故郷みたいなモンだ。
魔導書を小脇に抱え、良さげな場所を探す。今ん所魔物はおりゃん。会いも気配もしない。なんでぇビビってやんの。つまんねぇ。おニュー棍棒のさびにしてくれようと思っていたのに…。
多分私が棍棒ブンブン振り回して先祖の御霊を下ろしてフンガーッフンガーッ、ウンババウンババ言ってたからこいつぁやべぇ奴だって思われたんだろうが、しょうがないだろう。だって、おニューの棍棒だぜ?
私は意気揚々と棍棒を振り回しながらガニ股になってえっちらおっちら歩く。原始人ウォークだ。普通に疲れるしめちゃくちゃ隙を晒しているのだが、見た目が完全にやばいので難を逃れてるようだ。
そうこうしながら歩いていると、なんかちょうどいい感じに日当たりのいい場所に着いた。地面も平で木々も周りより若干少ない。草むらも膝下までなので見晴らしがいい。後ろも急斜面の崖みたいになってるから、襲われる方向が3方向に限定できる。
うむ、いい立地だ!
此処をキャンプ地とする!
景気よく宣言して、私はキャンプの準備を始めた。
ポイポイと魔導書からキャンプに必要な道具を取り出していき、そこらに放っておく。性格だ。椅子とかパソコン組み立てる時も、まず全部のパーツを袋から取り出して組み立てる派なのだ。どこがどのパーツなのかわからなくなって首を傾げるまでがワンセット。放っておいた包装の袋に足を滑らして頭をしたたかに打ち付けるまでがお約束である。学ばねぇな…。
まぁそれはいいや。ほっぽり出した中からある一つをチョイスする。
テッテレー。テ゛ン゛ト゛~゛。ワサビ版ボイスで掲げるコレは、キャンプするのに大事なテントだ。一人用である。ひとまずこれから着手しようとしているが如何せん張り方を知らない。まぁ何とかなるでしょの精神で買ったからだ。
まぁ!なんとかなるっしょ!
とりあえず広げてみる。ウォーなんこれ。どうすんの?ピックもあるようだ。あーなるほどね?これを打ち付けて張ればいいわけだ。私は賢いのですぐに察した。
とりあえず端っこからカーンカーンとピックをテントに打ち付けている。ハンマー?持ち合わせてないし、おニューの棍棒の初仕事がこれとかいやだなぁと思ったので魔導書で打ち付けている。壊れんし。ちょうどいいだろ。
私の後頭部を毎回強打するこの魔導書は通常では考えられない硬度を背表紙に宿している。モース硬度が多分小豆バーくらいある。いやごめん、盛った。小豆バーには負ける。でもこの魔導書は金づちとしても問題なく使えるようだ。
しかし、魔導書くんは自身が本来の扱われ方をされていないことにいたくご立腹なようでめちゃくちゃ暴れる。えげつねぇバイブレーションしてる。バイブレーション魔導書だ。なんかできそうと思ってピックに近づけると、ピックがものすごい勢いで地面に埋まっていく。ヴォ―スゲー。私は感嘆した。
そんなこんなでテントを建てようとしたがやっぱりぶっつけ本番でうまくいったら苦労はしない。普通に失敗したのでテントを張ることは諦め、テント(布)を木と木の間に張って簡易的な屋根にする。キャンプ地、ヨシッ!
その後もテキパキと準備を進め、使ってみて役に立たないと判断したゴミは魔導書で回収し、最終的に
屋根(テント)
椅子(木箱)
机(木箱)
敷き布
道具箱
この五つで落ち着いた。買ったほとんどの道具は魔導書くんの中に眠った。悲しいことである。
あぁそう忘れていたものがあった。
「魔導書、234ページ」
魔導書の開かれたページをつらつらとなぞる。別に声に出さなくても発動するが、私は余裕があるときは音読するようにしている。そうすると魔導書が喜ぶのだ。相棒のわがままは出来る限り聞いてやりたい。やさしさよやさしさ。私優しくない?
『比類なき開拓。遅々とした進み、彷徨う民の声、自己満足の献身、自ら背負った犠牲、始めに誰かがやらねばいけないことならば、その誰かは私でいい。
偉大なる祖、最初の開拓者は名も持たぬ貧民であった。同胞の嘆く声に奮起し、同胞の住まう地、理想郷を開拓し始めた。力もなく、知恵もない。試行錯誤の末に住める土地を作り出したが、それまでに多くの同胞が息絶えていた。開拓者は絶えた同胞を自ら背負い、理想郷の開拓を続けた。誰も置いて行かないという開拓者の献身は、今も後世に語り継がれている。偉大なる祖達の物語はここから始まったのだ。
始征の章、第一編、開拓者』
「【征地開拓】」
魔法は果たして発動した。
光り輝く魔法陣、それが地面に水滴のように魔導書から零れ落ちると、揺らぎ揺らめき、地面へと広がっていく。ある一定の大きさまで広がると、淡い残光となって露と消えた。
安置作成の魔法だ。これを使うと、魔物が寄り付かなくなるし、なにより侵入防止の結界が張られる。割と頑丈なほうで、ゴブリンくらいの力なら余裕で弾けるのだ。強い。
これがないと夜中にキャー!ゴブリンさんのエッチ―!死ねゴラァ!する羽目になるので大事なものである。ゴブリンのチソチソを可哀そうとは思わないが、夜に起こされると単純に腹が立つので必要だ。
さて…キャンプ地が作れたらやることはなにか?
そうだね!狩りだ!私は依頼を引っ張り出して、バラバラとめくる。なんかちょうどいい感じのやーつ…おっ、これだな。
私がチョイスした依頼、魔物討伐、イノシシ5体の討伐である。
イノシシ狩りじゃー!!!!!!
この女書いてて思うけど馬鹿だな…?
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