見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
リーゼアリアより先に金髪視点から始まるけど我慢して読んでネ!!
(リュウヤ視点)
俺は生まれながらの勝ち組だ。
大企業の息子で、ゲームだろうが漫画だろうが女だろうが薬だろうが欲しいものはなんでも手に入った。
唯一俺の立場を危うくしかねない存在……弟がいたが、親を味方につけていた俺には無力に等しく高校に上がる頃には家を追い出された。
高校に上がっても俺に意見する奴は親の権力で潰したし、腕っぷしも強かったから実力で潰したりもした。俺に媚び諂う女が俺の子を孕んだと言うアクシデントはあったものの、この世界は俺を中心に回っていたんだ。
だと言うのに……!
あの女神は俺を殺しやがった! 理由もうっかりだとふざけんな!! 腹が立ったから殴りつけてやると、俺の偉大さに恐れを成したのか、転生特典を三つつけて昔見ていたリリカルなのはの世界に送ってくれると言う。
三つだと? 人殺しておいて足りねえんだよクソボケがぁ!! 百倍にしろ!!
その後、天界規定がーとかうるさかったが結局特典は五つで妥協してやった。元いた世界では上級国民だった。上級国民として培ったカリスマと神の力が加われば最強である事には変わりがないからだ。
さぁ待ってろよ、なのは達! この偉大なる俺様の嫁にしてやるからなぁ!!
だが俺の次の人生は全然うまく行かねぇ!
なのは達は俺をみると怖がりやがる! だから恐怖を拭うために話しかけるが、モブがいつもいつも邪魔して来やがった。
それだけじゃねぇ! この世界には俗に言う踏み台が存在したんだ!! そいつは汚い奴でこのあるごとに俺の背後に周り、股間を蹴り上げて来やがる。
オリ主である俺様に恐れを成しているのか、そいつは絶対に正面からは戦わねえ。常に不意打ち不意打ち不意打ち不意打ち!!
挙げ句の果てには踏み台はなのは達を洗脳していやがった。しかもご丁寧な事に時空管理局の上部も! そしていつも俺の覇道の邪魔をしてくるモブは踏み台の言うことを聞いていた。つまりやつは踏み台の奴隷だったのだ!
つまり踏み台さえ倒せばなのは達は正気に戻り、本来あるべき俺のハーレムは戻ってくるんだ!!
俺は唯一洗脳を受けていなかった二期の黒幕であるギル・グレアムと会い協力を取り付ける。闇の書を永久に封印できればそれでいいとか言っていたが、最終的には裏切ってやるよ。闇の書を夜天の魔導書に戻してリインフォースを救済しないといけないんだからな。
「さぁ殺してやる。殺してやるよォ!!」
踏み台は俺の素晴らしい嫁、リーゼロッテとリーゼアリアによりリンカーコアを破壊され、俺の渾身の一撃を食らって動けない。この程度の一撃では半年前は動きやがったからな。今回は念には念を入れさせて貰うぜ!!
腹に突き刺した
「この世界で好き放題した報いだ。裁きの一撃だぁ! オラオラオラァ!!」
「おい、やめろ!! 我々は彼を殺したいのではない! 彼から魔力を蒐集したかったのだ!」
「そして魔力の蒐集は失敗だ! 撤退するぞ!!」
「はぁ? お前ら俺の言う事に逆らうってのか?」
俺の肩を掴み必死に止めようとしてくるリーゼロッテとリーゼアリア。
コイツら嫁の分際でこの俺の決定に逆らうってのか? 本来なら殺してやるところだが、踏み台を追い詰めたのはコイツらだ。特別に殴り倒すだけで許してやる。
だが嫁共の言う通り、このままでは洗脳を受けた管理局員が踏み台を助けに来るだろう。それに俺の裁きの一撃を数十回も食らったのだ。まだ息はあるっぽいが助からないだろう。
「コイツの存在がこの街も管理局もおかしくしたんだ。コイツの居座っていた居城もここで処理しとくか」
「な、おい、やめろ!!」
「やりすぎだ!!」
松明を投影して、踏み台の居城に放ってやる。
松明の炎はみるみるうちに広がる。まるで踏み台の存在そのものを焼き尽くすように。
「さぁここにいたら巻き込まれる、行くぞ嫁!!」
踏み台を真の意味で倒した俺は奴の居城から脱出する。よしこれでなのは達も正気に戻ったはずだ!
だが正気に戻ったとしても闇の書を完成させようとしたら邪魔をしてくるだろう。だがそれこそあるべき形に戻ったと言うもの。嫁達は軽くあしらいながら早く闇の書を復活させてリインフォースを助けてやるぜ!!
さぁ今日は前祝いだ。半年ぶりに家に帰ってパーっとやるか!!
(リーゼアリア視点)
リュウヤが出ていったのを確認すると、すぐさまレオを介抱する。
心臓は動いているがもうすぐ死ぬ!
「ちょ、ちょっとヤバいんじゃないの!? この子ひなの親友なんでしょ!? いや、親友じゃないにしてもこれはマズいよ。私ら人を殺したいわけじゃ無いんだよ!?」
「落ち着いて! このままじゃ間に合わない。羽鳥の家に連れて行くよ!!」
「でもコイツを連れていったら復活して邪魔を……」
「やめな!! 確かに闇の書は憎い。クライド君を殺して、羽鳥にも大怪我を負わせてあの子の魔導師人生を終わらせた……! だがだからこそ、この子をここで殺したら私らは闇の書と同じになるよ!!」
「っ!!」
私らはレオを連れて燃える家から脱出すると、なるべく大急ぎで羽鳥の家へ向かう。
消防に連絡している時間はない。それにレオを羽鳥の家に送り届けてから対処してもあの火の周り方は間に合わないだろう。
ごめんね、私らのせいで家なくなっちゃったね。闇の書を封印できたら家はキチンと弁償するから……
「……なぜ…………たすけ……た?」
「っ!? コイツ意識が……」
「喋らないで! 今は気をしっかりと持ちなさい!! すぐにあの子の元に連れて行くからね!!」
「…………チッ、借りが…………できち……まった」
レオの家が羽鳥の家と近かった事が幸いして、レオが息のあるうちに羽鳥の家にたどり着いた。
レオを庭に下ろすと、庭に隣接するガラスを数回叩いて素早く離脱した。
「なんの音かしら……レオ君!? ひな!! 今すぐ来なさい!!」
遠くからしばらく様子を見ていたが、羽鳥がレオに気づきひなを呼んでいた。良かった、これで彼も助かるだろう。
ひなだけは敢えて狙っていなくて良かった! 可愛い姪っ子だからなのもあるし、蒐集された人が後遺症が残らないようにしたかったからでもあるが、今回はこのおかげでレオを死なせずに済んだ。
「「…………」」
「今回あの子が死にかけたのは私たちのせいだ」
「ええ。せめてリュウヤが彼の家を張っているのを見つけて追い払ってから蒐集すれば良かったわ」
正直レオは目障りな存在だった。魔力がSSSもあるのに強くて警戒心が高くて、頭もキレる。それでいてあの歳で歴史に名を残せるほどのデバイス技師でもある。
彼は闇の書を修理しようとしているが、もし失敗してさらに厄介な性質を持ってしまったらいよいよ手に負えなくなってしまう。だからこそ彼にだけは闇の書を渡すわけにはいかない。
だからと言って彼は殺したくなかった。まだ9歳の子供だしひなの親友だ。
「……ねぇアリア。やっぱりリュウヤはダメだよ。デュランダルを勝手に使うし、今回もレオを殺しかけた」
「そうね。いくら守護騎士を操るために手を組んだとは言え、彼は人を傷つけるのに躊躇いがない。それに隙あらば私達も操ろうとしてくる。でも私たちが手を切って、管理局が彼を捕まえたら芋蔓式に私たちのやろうとしてる事がバレてしまう」
「それじゃあどうするのさ。やっぱり殺す?」
「ロッテは殺せる自信がある?」
「……無理ね」
神様は不平等だ。あんなクソ野郎にあれだけの力を与えるのだから。
……でも今回は私たちが目の前にいたからレオは助かったけど、次に犠牲になる人が助かる保証もない。次は可愛いひなも傷つけられるかも知れない。
「アリア……もう正体がバレても良いじゃないか。管理局が邪魔して来たって、守護騎士が居なくたって私達だけで闇の書を完成させれば良い」
「……そうね。龍帝院 竜弥、彼はやりすぎた。おそらくひなとひなの友達……なのはちゃん達だっけ? 彼女達が彼に対して報復しに動くはずよ。その時に裏切ってデュランダルを奪還しましょう。さぁ今日あったことを父様に報告しに行くわよ」
「ああ」
はぁ……はぁ……金髪視点は精神的にクッソ疲れる!!それにかなり変な文章になってしまったかも知れません。