見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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決着、ナハトヴァール

 気合いを入れてからしばらく待っていると、海から黒い魔力の塊が現れる。

 

「……始まる」

 

「夜天の魔導書を呪われた闇の書と呼ばせたプログラム。ナハトヴァールの侵蝕暴走体……闇の書の闇」

 

 直後黒い魔力の塊は砕け散り巨大な化物が姿を現した。

 なかなか強そう……ではあるがこちらは20人いる。RPGのラスボスもビックリの人数差だ。負ける気がしない。

 

 それじゃあ一番槍の使い魔組よろしく!

 

「《ケージングサークル》!」

 

「《チェーンバインド》!」

 

「《ライトニングバインド》!」

 

 ユーノ君、アルフ、リニスの3人の拘束魔法によりナハトヴァールの動きが止まる。そのタイミングでザフィーラの兄貴がナハトヴァールの上空でベルカ式魔法陣を展開する。

 

「囲え《鋼の軛》!!」

 

 白い杭がナハトヴァールの脚を貫き動きを停止させる。

 

「ヴォオオオオオオオ!!」

 

「うわ、マジか」

 

 だがなんと奴は力づくで脚を動かして杭を破壊。それだけでなく無理やり身体を動かすことで使い魔三人のバインドも全て破壊してしまった。

 それと同時に黒い光線を再度認識したこちらに撃ってくる。

 

「【ナハトヴァールの攻撃魔法の全てナハトヴァールに跳ね返れ】!」

 

 言霊の能力で今放った黒い光線は全てナハトヴァールに襲いかかる。

 流石に自分の攻撃が利用されると思っていなかったのだろう。黒い光線を一身に浴びたナハトヴァールは動きを止める。

 

「先陣突破! なのはちゃん、アリサちゃん、ヴィータちゃん。お願い!!」

 

「おう! 合わせろよなのは、アリサ!!」

 

「うん!」

 

「任せなさい! キツイ一発頼むわよ!!」

 

「おう! やるぞアイゼン!!」

 

 ヴィータちゃんがグラーフアイゼンを構えると、カートリッジをロードして変形を開始する。

 あ、これは圧倒的質量で叩き潰すヴィータちゃんの切り札!

 だがナハトヴァールはヴィータちゃんが何をしようとしているのか分かったのだろう。

 先ほどの黒い光線をヴィータちゃんに集中砲火してきた。

 

「《アクセルシューター・パニシングシフト》。シュート!」

 

「《タイラントスフィア》。せーの、だりゃああああ!!」

 

 だがなのはちゃんのスフィアが黒い光線を全て撃ち落とし、アリサちゃんは炎熱魔法で生み出した火球をフレイムアイズの腹で野球のように打ち出して、ナハトヴァールの周りを渦巻いている蛇などを焼き尽くした。

 なのはちゃんとアリサちゃんが守った事で無事に高所を取れたヴィータちゃんはギガントフォームのグラーフアイゼンを振りかぶる。

 

「轟天爆砕《ギガント・シュラーク》!!」

 

 ヴィータちゃんの巨大なハンマーがナハトヴァールに襲いかかり、ナハトヴァールが展開していたシールドを一つ破壊した。

 よし、次!

 

「シグナム、フェイトちゃん、ひなちゃん!」

 

 次は三人の番だ。

 三人はナハトヴァールの黒い光線を避けながら突き進む。

 

「テスタロッサ。お前の戦いは洗脳されながらも見ていた。期待しているぞ」

 

「はい、シグナム!!」

 

「頑張ってねぇ。それじゃあ……ロイヤルホープセットアップ!!」

 

 三人は攻撃を交わしながらナハトヴァールを三方向から取り囲む。

 どうやら三人同時に攻撃を加える様だ。

 

「駆けよ隼!」

 

『《シュトゥルムファルケン》』

 

「貫け雷刃!」

 

『《ジェットザンバー》』

 

「届いて光弓!」

 

『《セラフィムアロー》』

 

 シグナムさんとひなちゃんから放たれた二本の矢は、隼と不死鳥の姿になって二つ目のシールドを貫く。あー、ひなちゃんの弓はシグナムさんと被ってしまっていたのか。また今度にでも差別化させるために改良加えておくか。

 そしてフェイトちゃんの金色の魔力刃が、シグナムさんとひなちゃんの一撃でヒビの入ったシールドを一刀両断した。

 

「やった?」

 

 あかんアルフ、それはフラグや。

 アルフがフラグを建ててしまったせいか、ナハトヴァールは飛び上がり第3のシールドを展開する。そして今まで以上に無差別に黒い光線を撒き散らし始めた。

 おっとこれは流石にみんな避けきれないし撃ち落としきれない……!

 

「みんな耳塞いでてね。スロットナンバー3、マイクスター! スゥ…………わぁあああああああああああ!!!!」

 

 アリシアちゃんがマイク型デバイス、マイクスターを取り出して大声で叫ぶ。

 声による波状攻撃。そしてマイクスターには攻撃しない対象を設定するため、無差別攻撃ではあるがみんなは安全だ。

 ……耳以外は。

 

「ウォリャアアアアアアアア!!」

 

 そして黒い光線全てが撃ち落とされたタイミングでザフィーラの兄貴が第3のシールドを殴り、たった二発で破壊してしまった。

 

「フェイトもアリシアも頑張ってるんだから母さんも頑張らないとね! 堕ちなさい《サンダーレイジ》!」

 

「そうね。たまにはひなに良い所を見せてあげないと……。《ジャッジメント》!」

 

 そして飛び上がっているナハトヴァールにプレシアと羽鳥さんが大魔法を行使する。

 直後はるか上空から紫色の雷と赤みの強いピンクの光が降り注ぐ。それはナハトヴァールの翼や脚を砕き海に落とした。

 気合いが入りすぎですよお二人さん。

 

「はやてちゃん!」

 

 はやては既に攻撃を撃てる地点に立っていた。

 

「彼方より来たれ、宿木の枝」

 

『銀月の槍となりてうち貫け』

 

 直後巨大なベルカ式魔法陣と共に、光の槍がいくつも姿を現す。

 

「石化の槍」

 

「『《ミストルティン》』」

 

 光の槍がナハトヴァールを貫くとそこから石化が開始する。なかなかにえげつない魔法だな。

 ナハトヴァールは再生能力で石化した側から再生を繰り返すが、石化する速度と同じなせいで完全に隙が出来た。

 

「クロノ君、すずかちゃん、レオ君!」

 

「はいよ! まずは俺から。行くぞアースカリバー!!」

 

『『はい!』』

 

 アースカリバーに氷結属性の魔力を満たすと、それを海に突き刺す。

 

「《コキュートスカリバー》!!」

 

 直後、体ごと海に浸かっていたナハトヴァールの半身は凍りついた。

 さ、あとは二人の番だよ。今度の今度こそ撃ち抜いてやりな。

 

「凍てつけ!」

 

「凍って!」

 

「「《エターナルコフィン》!!」」

 

 クロノ君の3代目デュランダルとすずかちゃんのスノーホワイトから、膨大な冷気が射出される。

 それはナハトヴァールを飲み込むとみるみる内に凍結させていき、ナハトヴァールは氷像と化した。

 

(レオ君、すずかちゃん!)

 

(はいはーい、こちらレオ)

 

(うん。どうしたのなのはちゃん?)

 

(必殺技を撃つから二人とも来て!!)

 

((分かった!))

 

「失礼すずかちゃん!」

 

「うん!」

 

 俺はすずかちゃんの腰に手を回すと、彼女を抱えてなのはちゃん達のいる所へ向かう。

 翼モードのWファンメランにより凄まじい速度を獲得している俺は僅か数秒でなのはちゃんやヤマトのいる所に辿り着いた。

 

「お待たせ!」

 

「みんなでやるぞ! 必殺技の準備を!」

 

「分かったよ、ヤマト君!」

 

「オーケー! ……この技は本日二回目だな」

 

 遅れてしまったがすずかちゃんと俺も魔力を溜める。

 過剰なレベルの凍結魔法により内側まで凍りついたナハトヴァールは動く気配がなく、なのはちゃん達も少し待っていてくれているため、しっかりとチャージを行う事ができた。

 

「全力全開、スターライト……」

 

「雷光一閃、プラズマザンバー……」

 

「一撃必殺、パンデモニウム……」

 

「受けてみなさい、サンシャイニング……」

 

「熱血一閃、インフィニットフレイム……」

 

「絶対零度、グレイシャル……」

 

「必殺奥義、スターリー……」

 

「全身全霊、フィニッシュ・オブ・エレメタリオン……」

 

「ごめんな、お休みな。……響け終焉の笛ラグナロク……」

 

 ………………今!!

 

「「「「「「「「「ブレイカー!!!!」」」」」」」」」

 

 九人の必殺砲撃、ノネットブレイカーが凍結したナハトヴァールの身体を撃ち砕く。

 ナハトヴァールはなおも再生しようとするが破壊の方が早い。

 そして俺らの砲撃の横でコアを確保するためにクラールヴィントを構えるシャマルさん。

 

「捕まえ……た!」

 

「長距離転送!」

 

「目標軌道上!」

 

 コアを摘出した次の瞬間、ユーノ君とアルフが転送用魔法陣をコアの上下に展開する。

 

「「転送!」」

 

 そしてコアは軌道上へ転送されて行ったのだった。

 さてこれで俺たちの役目は終了。あとはアルカンシェルがトドメを刺すのを見届けるだけだ。

 

 …………。

 

 やがて宇宙に投げ出されたコアから地上でも見えるほどの光が発生する。

 そして光は約一分ほどで消えて行った。

 そして光が完全に見えなくなったタイミングでエイミィさんから通信が入る。

 

『ナハトヴァール、消滅! というわけで現場のみんな、お疲れ様でしたー!!』

 

 必殺の砲撃を撃った九人で顔を見合わせると、みんなでハイタッチしたのだった。

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