見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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雪遊びかー、寒いからパスしていい?

 俺は今モモザキベーカリー前で雪かきに精を出している。居候させてもらってるのだから手伝いはキチンとしなければならない。

 特にひなちゃんの両親や使い魔のリニスは朝はパンの仕込みで忙しいのだから少しでも負担を減らしてやりたいのだ。

 そ、それにしても今日はいつにも増して寒いな……。こんなに雪積もってるし氷点下3℃って殺しに来てるだろ!

 こう言う日は外に出ずに家でぬくぬくしていたいが……ひなちゃん家でそんなに怠惰に過ごすわけにはいかないし…………あぁ、ダメだ。雪かき終わったら今日は寒くない本局で一日中リインフォースの改良とかその他諸々をしよう!

 そんな事を考えていると、モモザキベーカリー横の階段からひなちゃんが降りてくる。

 今は朝の8時、すっかり寝坊しちゃって。

 

「わぁ……見てれお君! 雪がいっぱいだよ!!」

 

「そうだね……かなり積もってしまった。くそ、今日が平日だったら休校になったんだけどなぁ……」

 

「ねえねえ、雪遊びしようよ!!」

 

「え、俺に死ねと?」

 

 勘弁してくれよ。てかこんなに寒いのになんでひなちゃんはこんなに元気なんだよ……そう思いながら、手袋を外した手でひなちゃんのほっぺをつついてみる。

 こ、子供体温あったけえ……。

 

「なるほど、体温が高いからその分寒さを感じにくいと。俺は冷え性だから羨ましい……」

 

「ひなのほっぺつついてどうしたの?」

 

「何でもないよー。悪いけど雪かき終わったら俺今日本局に行くから別の人誘って」

 

「なんか用事があるの?」

 

「特にないけど、寒すぎるから寒くない場所に避難しようと思って」

 

「えー! なら遊ぼうよ〜」

 

「嫌だー。寒いもーん」

 

「遊ぼうよ〜!」

 

 あー、ひなちゃんが駄々っ子モードになっちゃった。こうなったらこの子止まらないからなぁ。

 別に雪かき終わらせた後に、ダッシュで逃げればいいんだけど、そんな事したら泣いちゃうし……。えーい、こうなったら仕方ねえ! 腹を括るか!!

 

「分かったよ。なら雪かき手伝って。終わったら公園行くよ」

 

「はーい」

 

 その後手早く雪かきを完了させて、羽鳥さんに終了の報告をする。

 

「お疲れ様。手伝ってくれてありがとうね」

 

「うん! れお君と雪遊び行ってくるね!!」

 

「そう? でも雪かき頑張って身体冷えてるでしょ? 焼きたてのメロンパンをあげるからお家で食べてから行きなさい」

 

「わーい、ありがとうママー」

 

「ありがとうございます」

 

 報酬に焼きたてのメロンパンをいただいて、冷え切った身体をメロンパンを食べて少し温めてから公園に向かったのだった。

 

「むー、みんな誘ったのに来なかったー」

 

「家の用事があったアリサちゃんとすずかちゃんはともかく、なのはちゃんもヤマトも寒いの苦手だからなぁ……。流石の車椅子レーサーもこんなに雪が積もってると動けないだろうし、テスタロッサ姉妹はそもそも電話に出ない。仕方ないよ、二人で遊ぼう」

 

「うん。それによく考えたら今日はれお君と二人でデートだ!」

 

 ひなちゃん。君はデートの内容が雪だるま作りと雪合戦でいいのかい?

 そんな事を話しながら、転ばないように注意してなんとか公園に辿り着く。

 ひなちゃんのみたいにわんぱくな子供達がちらほらと雪だるまを作ったりかまくらを作ったり、雪合戦をしたりとかして遊んでいる。そしてその中に金髪の女の子二人。

 

「あー! フェイちゃんにシアちゃんだー!! 二人も雪遊び?」

 

 ひなちゃんとのデートはあっという間に終わってしまったのだった。まぁ当の本人は気にしてなさそうだから別に良いんだけどね。

 

「あ、ひなだ。いやー、こんなに雪が積もったのも初めてだし雪遊び憧れてたんだよねー」

 

「うん。クリスマスにも雪は降ったけどここまで積もらなかったし、せっかくだから遊ぼうって話になったんだ」

 

 なるほど電話に出なかったのは、俺の背丈ほどあるこの雪だるまを作るのに夢中になってたからか。

 だがアリシアちゃんはともかくフェイトちゃんまで来るなんて。フェイトちゃんはなのはちゃんと同じで寒いから別に良いって断るかと思ってたよ。

 

「よーし、シアちゃん達よりおっきな雪だるま作るぞー!!」

 

「ほう? 私とフェイトの合作を超えられると言うならやってみるが良い!!」

 

「負けないよー! れお君は頭を作ってー!!」

 

 二人の立派な雪だるまを見て対抗心を燃やし始めたひなちゃんと、芝居掛かったように挑発するアリシアちゃん。そして自然と頭を作ることになった俺。

 身体に合うように大きな雪玉を作るだけだと思うだろうが、雪だるまはそんなに甘くはない。頭は後で体に乗せる為、持ち上げても崩れない強度にしなければならないのだ。

 だからと言ってギチギチに雪を固めても、頭が重くなって身体が脆かったときに崩れる可能性がある。

 絶妙な塩梅で雪を固めなければならないのだ。

 それから数分後、かなり大きな雪玉を作れた。明らかに頭の大きさではない。

 

「ふぅ……。我ながら大きく作りすぎたかもしれん」

 

「そんな事ないと思うよ。ほら、ひななんてすっごく大きい身体作ってるもん」

 

 フェイトちゃんの指差す方を見ると、フィクションかと思えるくらい大きな雪玉を生成していた。おいおいこれじゃあもっと大きくしないと、良いバランスの雪だるまが作れないじゃないか。俺も頑張らなければ……

 

「あ、これ貰うから。オラァ!!」

 

「……あ?」

 

 雪合戦をしていたクソガキが俺の作っていた雪玉を強奪して、雪合戦の球にしやがった。投げられた雪玉は投げられるのを想定して作ってはおらず、地面に落ちるとともに崩壊。

 よし、このクソガキは雪に埋めてしまおう。

 

 

 〜数十分後〜

 

「こ……これでよろしいでしょうか?」ゼーゼー

 

「ご苦労」

 

 その後クソガキに力関係を教えてやり、顎で使ってひなちゃんの雪玉に合う大きさに見合うだけの雪玉を作らせていたのだが、クソガキとともに雪合戦していたメンバーも雪玉作りに参加をし、それを見た関係のない子供達も我も我もと参加を初め、気がつけば公園のみんなで超巨大雪だるまを作る事になっていた。

 

「それにしても良かったの? フェイトちゃんもアリシアちゃんも作るの手伝って」

 

「いいのいいのー。どうせあの大きさにされたら私達の負け確定だったし、それなら出来るだけ大きくしたいじゃん?」

 

「でも大きく作りすぎちゃったね。これじゃあどうやって頭に乗せれば……。みんな見てるから魔法なんて使えないし……」

 

「それについては問題ないよー。れお君!」

 

「よし来た!」

 

 巨大な雪玉を持ち上げたひなちゃんを俺が肩車する。ここでバランスを崩して倒れたら一からやり直しであるが、俺もひなちゃんも伊達にチートは貰ってないんだよ!!

 二人で協力して雪玉を乗せると、みんなで体に太めの枝を差して手を作り、目に当たる部分に俺が的確に大きな石を投げて雪玉にめりこませて目を作り、無事超巨大雪だるまが完成したのだった。

 

「やったー!! 今までで一番の出来だー!!」

 

「私達の身長の二倍以上あるよ!!」

 

「本当に凄いね。ね、写真撮ってなのは達に見せようよ」

 

「いいねー。ねぇ君、この携帯のここを押したら写真撮れるから頼んで良い?」

 

「ひゃ、ひゃい!!」

 

 俺の雪玉を勝手に使ったクソガキに写真を撮るようにお願いすると怯えたように返事をする。怖がらせすぎたかしら?

 何はともあれ、超巨大雪だるまの前でピースする俺含めた四人の写真を撮ってもらったのだった。

 

「帰ったらこの写真をパパに印刷してもらお〜」

 

「私の分もお願い! アルバムに入れる!!」

 

「私も!」

 

「俺も写真立てに入れて飾りたいから頼んで良い?」

 

 それをメールでみんなに一斉送信した結果、今日一緒に行けなかった事を残念がるアリサちゃんとすずかちゃんとはやて。参加しなかった事を後悔するなのはちゃん。素直に称賛するヤマトと色々な反応が返ってきたのだった。

 寒かったけどかなりの達成感……。なんだかんだ雪も悪くないのかもしれないな。

 

 そして超巨大雪だるまであるが、なんと翌日の新聞のひと枠を飾っていた。




※石を目のところに投げた際はきちんと周りの注意をしてから投げております。


 月村 すずか

 魔力光:紫
 魔力:AAA
 レアスキル:変換資質『氷結』
 戦闘スタイル:援護と妨害と槍術を使い分ける
 好きな食べ物:紅茶
 趣味:読書、猫吸い、機械いじり

 レオの暗躍によって主人公の友人Bからメインキャラクターに出世した文学少女。
 温厚で優しい性格でありグループの中では緩衝材になっているが怒ると非常に怖く、怒らせてしまったある金髪の女の子はトラウマになってしまった。
 ヤマトに対して大胆にアプローチするのは彼女であり、彼のためにお菓子作りや編み物などにも挑戦しているが、大体は失敗に終わりライバルから同情されるまでがワンセット。
 レオに弟子入りしておりデバイスの技術や、状況によって戦法を切り替えるやり方を学んだりしているが、ヤマト一筋である事とレオも別にすずかの事を異性として意識していないため、なんも間違いは起きていない。
 海鳴魔導師組の援護担当であり、サーチ能力でみんなの状況をいち早く察知して適切な援護を行う能力に長けているが、最前線のアリサの援護に集中してしまう欠点がある。
 一応夜の一族であるが、この小説ではこの設定は取り扱わないであろう。



 みんなから見たすずかの評価

(点数100点ー一生一緒にいたいほど好き、
 80ー付き合いたい、
 70ー親友、
 50ー友達、
 30ー興味ない、
 20ー嫌い、
 0ー死ね、むしろ俺が殺したる)

 レオ:友人にして一番弟子。話が合うのがアリサちゃんなら趣味が合うのはすずかちゃんである(74/100)

 ひな:猫仲間でよく一緒に遊んでくれる(78/100)

 ヤマト:心優しく気遣いも出来る良い友人。将来の旦那さんは幸せだろうな(75/100)

 なのは:親友で近いうちに義姉妹になる予定。二人でお兄ちゃん達を見るのが趣味(75/100)

 アリサ:援護をしてくれるから安心して突撃できる。親友で最高の相棒(75/100)

 フェイト:優しくて一緒にいると落ち着いた気持ちになれる。もう二度と怒らせたくない(74/100)

 アリシア:可愛くて上品で彼女の姿に憧れている(75/100)

 はやて:図書館で本を取ってくれたのが始まり。本の話で盛り上がる他、ヤマトに対してのアプローチの相談もしたりする(76/100)
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