見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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よし、外行くか!!

「「ごちそうさまでした!」」

 

「はいお粗末様」

 

 朝ごはんも昨夜ほどでないがたっぷり食べた二人。

 うーん今日一日中家で過ごさせてもいいけど、一日中家の中ってのも二人にとっては暇だろうし、これだけ食べたのに運動しないというのも健康に悪いだろう。

 

「今日は海鳴市を回ってみるか?」

 

「そうですね。私も少し体動かしたいですし……スバルも行くわよね?」

 

「行く!」

 

 ここは二人にとって全く知らない世界のため、外に出るのを怖がると思ったが、そんなことはなくて安心した。

 朝食の時点でヤマトに買って来てもらった食材は二人に食い尽くされたので、外を怖がらないならスーパーにも寄らせてもらおう。

 

 

 ◇

 

 

 さて外に出たのはいいけど、まずはどこに行こうか。無難に海鳴自然公園にでも行こうか。あそこアスレチックもあるし遊ばせるにはちょうどいいだろう。

 そう思い自然公園へ向かったのだが……

 

「とってきなさーい!」

 

 フリスビーを投げるアリサちゃんとアリサちゃんの家で飼われている大量の犬たちが自然公園を占領していた。

 

「ギン姉、ワンちゃんだよワンちゃん!!」

 

「うんワンちゃんいっぱいだね!」

 

 二人は興奮した様子で犬をなでに行く。普通なら止めるがアリサちゃん家の犬は温厚で絶対に噛まないし問題はないだろう。

 

「あらレオじゃない。うちのワンコとじゃれてる子達と一緒にいたけど友達?」

 

「うん。ミッドの知り合いの娘さん。色々あって三日間面倒を見ることになって」

 

「へえ面倒頼まれるなんて信用されてるのねえ。犬なでてるお二人さん、私はレオの友達のアリサ・バニングスよ。よろしくね」

 

 満面の笑みで犬を撫でていたスバルちゃんだったが、アリサちゃんに声をかけられるとびっくりしてギンガちゃんの後ろに隠れてしまった。

 

「あ、スバル! すみませんこの子人見知りで……ギンガ・ナカジマと言います。そして後ろの子は妹のスバルです」

 

「ジー」

 

 そして初対面のときと同様、ジーと口で言いながらアリサちゃんを睨みだしたスバルちゃん。

 そんな彼女の様子にアリサちゃんはニヤリと笑うと近くにいた犬の元へ行く。

 

「お前たち、スバルにぺろぺろ攻撃よ!!」

 

「「「「「「「「「「ワン!!」」」」」」」」」」

 

「きゃはははは!! やめて~くすぐったいよ~!!」

 

「あはははは! ちょ、なんで私まで~!?」

 

 アリサちゃん家の犬により舐められまくったスバルちゃんと、それに巻き込まれたギンガちゃんだが、嫌がってる様子はなくむしろ楽しそうに見えた。

 その後アリサちゃんが「せっかくだから遊びましょうか」と言う誘いに乗り、犬にフリスビーを投げたり、追いかけっこしたりと昼前まで遊んだのだった。

 

 その後アリサちゃんと別れて自然公園を後にした俺たち。

 

「たくさんワンちゃんがいて楽しかったね」

 

「うん。リサ姉が今度はうちに遊びに来てって言ってたよ!」

 

 犬を通してあっさり仲良くなったナカジマ姉妹とアリサちゃん。すっかり二人のことが気に入ったアリサちゃんに「今日はこれからヴァイオリンの稽古があるから無理だけど、明日二人をウチに連れて来なさい」って言われちまったよ。

 さて昼前だけど身体を動かしてたから腹が減ったな。せっかくだからどこかで外食でも……

 

「……いや、外食はあかんな」

 

「え?」

 

 この姉妹すっごい食べるし、昼飯代がとんでもないことになるのは目に見えている。一応クイントさんから二人の食費とかは貰ってるが、それでも足りなくなってしまうだろう。だから一度家に帰って昼ごはん食べさせてから、また散歩を再開したほうが……

 そう考えていると、近くの食堂の張り紙が目に入る。

 

『期間限定テラ盛りカツ丼チャレンジ。成功するとお題無料、失敗すると3500円のお支払い』

 

 …………。

 

「二人ともお腹減った?」

 

「減りました」

 

「減った!」

 

 財布の中身を見てみると、三万円入っているため万が一、二人が失敗したとしてもお金は払える。

 もし完食できたら二人分の食費はタダになる。ならば挑戦しない道理などないだろう。

 故に本日のお昼はここで決定だ。

 たのもー!!

 

 

 〜一時間後〜

 

「美味しかったね!」

 

「うん」

 

「と言うかあのカツ丼美味すぎだろ。次は俺もテラ盛りチャレンジしてみよ」

 

 案の定、ナカジマ姉妹の勝利でした。食堂のスタッフもあのサイズのカツ丼が一体どこに入ってるのかとびっくりしてしまっていた。俺も普通盛りのカツ丼食いながら驚いていた。

 

 さて次はどこを案内するかねー。食べた後だしもう一回運動でも……

 

「ギンガ?」

 

 次はどこに連れて行こうかと考えていると、背後から見知った声が聞こえた。

 背後を向くと、ほらやっぱりテスタロッサ姉妹がそこにいた。

 

「あ、フェイトにアリシア。久しぶり!」

 

「うん、久しぶりだね。元気にしてた?」

 

「スバルも元気だったかー?」

 

「うん! 二人とも久しぶり!!」

 

 君たち知り合いだったの? ……そう言えばギンガちゃんが龍帝院に絡まれているとき、そこにフェイトちゃんとアリシアちゃんもいたな。

 聞いてみると予想通り、それから仲良くなって海鳴市に引っ越してきた今でも文通をしていたようだ。

 

「それでどうしてレオが二人を連れてるの?」

 

「ミッドの知り合いの娘さん以下略」

 

「略すな!」

 

 アリシアちゃんからビシッとツッコミを頂いたので、ギンガちゃんとスバルちゃんを預かることになった経緯を説明した。

 

「信頼されてるんだね」

 

「それアリサちゃんにも言われた」

 

「アリサに会ったんだ。仲良くなれた?」

 

「うん!」

 

 そうだ。どこ行こうか悩んでたところだし、せっかくだから二人をどこに案内するべきかを聞いてみよう。

 

「公園で昼までアリサちゃんと遊んで、昼ごはん食べたんだけど、次にどこ連れて行けばいいかね?」

 

「うーん、ご飯食べた後に急に運動したら気持ち悪くなっちゃいそうだし、一休みできるところなんてどう? 翠屋とかで食後のスイーツ食べながらのんびりおしゃべりしたりとか」

 

「お姉ちゃんに賛成。今日なのはは翠屋でお手伝いしてるって言ってたし、二人を紹介するついでに連れて行ってあげたらどうかな?」

 

「そんなに美味しいの?」

 

「もちのろん。レオに連れて行ってもらいなよ」

 

 目をキラキラ輝かせているナカジマ姉妹。あれだけ食べたのにまだ入るとは末恐ろしい。ただ流石に食べ過ぎだからケーキは一個までね?

 

「フェイ姉とシア姉も行こうよ」

 

「ごめんね。今お使い頼まれてるんだ」

 

「それに、帰ったらエイミィが焼きそば作ってくれるからパス! 明後日までこっちにいるんでしょ? なら明日か明後日にまた行こうよ! それじゃバイバーイ!!」

 

「「バイバーイ!」」

 

「じゃあねー」

 

 お使い途中だったテスタロッサ姉妹と別れると、そのまま翠屋へ向かうのだった。

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