見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
「これから三十分間トイレ休憩だ。お土産を見たり出店で何かお菓子を買ったり自由に過ごしてかまわない。でも旅館までもうすぐだし、温泉入ったらご飯だから買い食いは程々にな? 解散!」
去年も似たような注意をされたなぁと思いつつ、去年も来た道の駅をブラリと見て回る。
え? なぜ去年と同じところなのか?
それはこの温泉旅行は慰安旅行であり、日頃の疲れを癒すことが目的。
故に市内にあり行きやすい海鳴温泉へ今年も行くと言うわけだ。
「れお君一緒行こ〜」
「いいよー」
「あ、ひなずるい私m「アリシアー、ママとフェイトと一緒にお土産見ましょ〜!!」あ、待ってママ。私はレオと〜!!」
ひなちゃんに対抗しようとしたアリシアちゃんであったが、母親に連行されて行った。
バスの座席じゃんけんはひなちゃんが負けちゃってたし、丁度いいのかもしれない。……まぁ当のひなちゃんはアリシアちゃんが一緒でも全然気にしなさそうだけど。
「おかーさん、おかーさん! クレープ屋があるよクレープ屋!!」
今回なのはちゃん達はヤマトにくっついてるし俺らは俺らで回ろうかと話していると、スバルちゃんの元気な声が聞こえた。
「ほんとだ美味しそう! スバルとギンガは食べたい?」
「「食べたい!」」
「よし! すみませーんジャンボクレープ4つ!!」
クイントさん。あんた士郎さんの話聞いてました?
……いや考えてみたらクイントさんも結構食べる人だからなぁ。ナカジマ母娘にとってはジャンボクレープもちょっとした夕飯までのつなぎと言った認識なんだろう。
「はい。こっちがチンクので、こっちが私達ね!」
「いや、あの母上? 私こんなに食べられないんだが……」
そしてアイスやクリームが盛りに盛られた巨大クレープを渡されて途方に暮れるチンクなのであった。
大口でパクパクと巨大クレープを食べ進めていくナカジマ母娘をよそに、チンクは困ったようにキョロキョロと周りを見回していた。まるで誰かに助けを求めるかのように。
そして俺らを見つけると、クレープを落とさないように気をつけながらゆっくりとこっちに来た。
「すまない。母上に買っていただいたはいいが、流石にこれは食べきれないから力を貸して欲しい」
「え、ちょっと食べてもいいの? ありがとチーちゃん、いっただきまーす!!」
甘いものが大好きなひなちゃんは満面の笑みでチンクに差し出されたクレープに齧り付いた。
うーん。これは3人でも食べ過ぎくらいだよな……。いくら甘いものは無限に入ると豪語するひなちゃんでも夕飯入らなくなったら困るだろうし……。
あ、近くにヴィータちゃんいるし彼女に助けを……いやヴィータちゃんはダメだ。5段アイス食べてやがる。流石にあれ以上食べたら夜入らないだろ。
ならばプレシアさんから解放されたっぽいテスタロッサ姉妹!
丁度ソフトクリーム買ってるけど、5段アイスよりは腹に溜まらないだろうか少し頑張ってもらって……
「フェイトってソフトクリームは抹茶しか食べないけど、やっぱりリンディさんに影響されて?」
「ううん。抹茶ソフトは去年みんなと食べた大切な思い出の味だから……」
あ、これはダメだ。なんだが良い雰囲気になってるしぶち壊したくない。
うーん、他に誰かいるか〜?
原作三人娘とはやてはヤマトとハーレムデートしてるから邪魔したく無いし……。
そのとき、ベンチで一人ナハトを撫でている銀髪のお姉さんが目に入る。
「リーン姉さん救援求む! あなたと同じ銀髪っ娘の危機なんだ!!」
「いや、チンクのそれは危機というか食べきれないだけじゃ……。もう少し計画性を持って買わなきゃダメだぞ?」
「私が買ったわけでは無いのだが……」
その後4人がかりでクレープを無事完食しました。美味しかったです。
◇
その後休憩時間も終わったのでバスに戻りやって来ました海鳴温泉!!
去年は何も考えずに荷物を置いてとっとと温泉に行ったのだが、今回は一つやらなければならない事があるようだ。
「本当はみんなで寝たいだろうけど、流石に人数が多すぎるから二組に分かれてね〜」
『はーい』
部屋決めをします。
と言うのも子供組は俺、ヤマト、ひなちゃん、なのはちゃん、アリサちゃん、すずかちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、はやて、ヴィータちゃん、スバルちゃん、ギンガちゃん、チンク、ユーノ君、クロノ君の計15人。いくら小さい身体でも流石に一部屋では人数オーバーのため、二部屋に分からなければならない。
「いや僕は15歳なんだが……恭也さんと同じ部屋で大丈夫だ」
「ダメ。恭也さんはお姉ちゃんと同じ部屋だから、二人のラブラブ空間の邪魔はさせません」
クロノ君だけ年齢が離れているため居心地が悪いだろうが、士郎さん達は夫婦水入らずで二人部屋なので論外。最近いい雰囲気であるエイミィさんは美由希さんや月村家のメイド姉妹と同室のため流石にまずい。
だからと言って母親であるリンディさんと同じ部屋ってのも既にプレシアさんとアルフがいるため思春期のクロノ君にはキツイだろうし、子供組として見るしかないのだ。
そんな彼にユーノ君がポンと肩を叩く。
「まぁこんな事もあるさ。ドンマイ」
「……なら仕方がない。15人ということは片方が8人になってしまうが、どこかのフェレットもどきはペットモードになれるし、僕たちで7人で別れるか」
「誰がフェレットだ誰が!?」
お前だオコジョのユーロク! ナハトもペット枠だしお前がオコジョモードなら14人とペット2匹でピッタリ分けられるんだから諦めろぉ!! (ゲス顔)
「オコジョのユーロクはこれでいいとして、まず俺とヤマトが別の部屋に行けばある程度は決まるんじゃないか?」
「おい! 僕はユー「そうね。ヤマト側に私となのはとスズカとフェイトとはやて。レオ側にひなとアリシアとギンガとチンクは確定ね」……僕ってこの小説だと存在忘れられてたり、久しぶりに登場してもこの扱いって……」
ショックで手を地面につけて項垂れるユーノ君は置いておいて、これで残ってないメンバーはスバルちゃんとクロノ君とユーノ君とヴィータちゃんか。
「ナハトは飼い主と一緒がいいだろうしはやて側にナハト、ユーノは僕たちの部屋だな。ヴィータとスバルはどっちがいい?」
「アタシはどっちでもいいぞ」
「私はなの姉と一緒がいい!」
「そ、そんな!? なのはに妹を取られちゃった!?」
お姉ちゃんっ子のスバルちゃんであるが、それ以上になのはちゃんの方が良かったらしい。ショックで崩れ落ちたギンガちゃんの肩をチンクが優しくさすっていましたとさ。
まぁ何はともあれそれならヴィータちゃんは俺側で決定。これで部屋決めは終了だな。ならさっさと部屋に荷物を置いて、ひなちゃん達に捕まる前に男湯に逃げ込むとしよう。
ユーノ君は不遇枠です。
ユーノ君ファンの皆様、申し訳ありません(土下座)