見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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母親から受け継いだ力、とくと見なぁ!!

「Bドリルランサー、セットアップ!」

 

 懐からお姉さんに預けていなかった赤色のカードを取り出してバリアジャケットを展開。

 いつも通りのバリアジャケットであるが、ロングコートの代わりにチンクの愛用している爆発に耐えられる特殊な外套であるシェルコートを羽織った姿になる。

 このシェルコートはスカさんが「お揃いコーデで仲良くしたまえ!!」と送ってくれたものだ。

 そして俺が装備するのは巨大なランスであるBドリルランサー。能力についてはこの後活躍するからお楽しみにと言う事で。

 

「最高評議会御三方。アンタらを管理局法違反の疑いで逮捕させていただく」

 

『……まだデバイスを隠し持っていたか』

 

『何を言うかと思えば、そんな事か』

 

『我々を逮捕? 局員は管理局を立ち上げた我々最高評議会と、かつてベルカの世を混乱に陥れた魔王の子孫。果たしてどちらを信じるかな?』

 

 今までも正義感に駆られた人達を相手にして来たのだろう。最高評議会の連中は得意げな声調でそんな事を宣う。

 直後部屋の扉がバンと乱暴に開けられて、慌てた様な中年の職員が部屋に入って来た。

 

「大変です!!」

 

『アポも取らずになんだ、無礼者め!!』

 

「す、すみません! ですが……ですがこちらを!!」

 

 職員がモニターを展開すると、ミッドチルダのとあるWebページの映像が映し出される。

 あれ、ジャミングは大丈夫なの? ……いや、ジャミング対策がされた端末くらいあるか。

 そこには〈管理局の闇(拡散希望)〉と言う題名の最高評議会と俺のやりとりが収められた動画がライブ映像で映し出されていた。おぉ、炎上してる炎上してる。

 これなら管理局が揉み消そうとさても拡散される方が速いな。

 

『な……!? 宮坂麗央、貴様……!!』

 

「証拠を持って帰ったら、追及するまでの間にアンタらが妨害するのは目に見えてたんでね。……悪いけど今のやり取りの全てはメイドインジャパンの小型カメラからとある協力者の元に送られて、そこからネット上に現在進行形でアップさせていただいておりますよ! そして俺に協力してくれてる人達がこのライブ映像を見て、地上本部に突入しかけた頃合いじゃ無いですかね?」

 

 小型カメラを取り出してヒラヒラと最高評議会に見せつけてやる。

 これはレジアスのおっちゃんに俺の案を採用してもらった結果だ。

 これでは管理局の信用問題に発展してしまうが、これだけやれば確実に最高評議会の面々は終わりだ。

 

『く、くそ……! おい! 今すぐその動画をやめさせろ!』

 

『ドローンを持ってこい! このガキを取り囲むんだ!!』

 

『この際試作の戦闘機人も全部出せ! そいつを殺せぇええ!!』

 

 その言葉を聞いた俺はすぐさま、俺を取り押さえようとした中年のおっさん職員を蹴り飛ばして部屋を飛び出す。

 

「今の発言も映されてるってのにバカな奴らだよ。本当にコイツらが管理局を作ったのか怪しいところやなぁ……おっと来なすった」

 

 廊下の向こう側からこれでもかと、沢山の小型の機械兵器であるドローンが押し寄せてくる。

 俺がBドリルランサーに雷の魔力を込めると、ランス部分がドリルの様に回転し始める。

 そして炎の魔力を燃料にジェット噴射を行う。

 

「これ一本でトンネル掘れる優れものってなぁあ!!」

 

 自慢の脚力で初速を上げて、一気にドローンの群れに突っ込む。するとランスの軌道上にいたドローンはもれなく砕け散ったのだった。

 これぞドリルとロケットを融合したロマン武器ってなぁあ!!

 

「そしてここからがこのドリルランサーの凄いところ!!」

 

 俺が指をパチンと弾くと砕け散ったドローンは爆発を起こす。

 これこそがランブルデトネイターを補助するシステムの一つ。この武器を当てた金属も俺に触った判定となり爆発物に変える事が出来る様になるのだ。

 爆発による煙が止むと、ドローンの群れはあっという間に鉄屑の残骸となり、壁も崩れて建物に土砂が入って来ていた。

 

「へぇ、ここは地下だったか。……でもこれは困ったな」

 

 地上本部に地下があるなんて俺は知らない。それに目隠しして連れて来られたということはレジアスのおっちゃんも分からないだろう。

 という事は最高評議会を捕まえようと突入して来た魔導師組のみんなやゼスト隊。リンディさんが秘密裏に声をかけてた海の方々はここまで来れないだろう。

 

「地下から脱出して、脱出経路をみんなに教えないと……」

 

「手伝おっか?」

 

「うわっびっくりした!!」

 

 直後俺の足下から水色の髪のラバースーツの女の子が姿を現す。

 このラバースーツはもしや……。

 

「スカさんの所の子?」

 

「そうそう。あたしセインね! チンク姉のお兄ちゃんって聞いてたけど本当にそっくりじゃん! それにチンクのISなんかも使えちゃって。ドクターが欲しがるだけの事はあるよ!」

 

 とてもいい笑顔でサムズアップするセイン。

 チンクが言うには6女。チンクのすぐ下の妹か。

 

「そりゃどうも。それで手伝ってくれんの?」

 

「うん。ドクターにカブトムシ買ってあげるから手伝ってって頼まれたからね! あたし泳いで地上まで行けるし、直接みんなを連れて来るよ!」

 

「それは助かる!」

 

 だがどうやら彼女は一度に合計三人までしか運べないらしく、行き来する時間を含めたら時間がかかってしまうとのこと。

 

「ならやっぱり地上までのエレベーターでも見つけてみんな連れて来た方がいいか?どっちにしろ出口を見つけないと出られなくなるからな」

 

「あぁ、大丈夫大丈夫。ドゥーエ姉が地上までのエレベーターにみんな案内してくれるから!」

 

 先ほど蹴り飛ばしてしまったお姉さんが、エレベーターで地上に戻りみんなを案内してくれるらしい。

 

「レプリカだったとはいえエンブレムを返してくれたりいいお姉さんだ!! 謝罪とお礼しておかないと!!」

 

「回収したときに元気な子だったわ〜って笑ってたし、気にしなくてもいいと思うよ。姉妹以外には結構酷い対応するけど、家族には優しいからね〜」

 

 どうやらチンクの兄と言うことでお姉さん……ドゥーエさんからは家族認定をされてしまったようだ。

 直後廊下の向こうからドローンやいろんな武器を持った戦闘機人なんかが廊下に押し寄せてきた。

 

「うわやっべ、それじゃ、あたし行くから! 頑張れよ〜!!」

 

「お願いな〜!」

 

 セインはそう言うと凄まじい脚力で天井に飛び上がり、本当に天井に潜り込んで地上に向かってしまった。

 

「ドリルを戦闘機人になんて使ったら風穴開くよな? それなら……」

 

 ランスを敵に照準を向けると、ランスが中央からパカリと開く。

 これもランブルデトネイターを補助するシステムの一つ。と言うか仕掛けであり、小さめの鉄球が打ち出せるようにしてるのだ。

 合計12発しか入ってないから使い所は限られるけど……まぁそれは投げナイフでも同じだしな。

 

「ドーン!」

 

 敵には一切容赦しないが俺の思想。戦闘機人もある意味被害者であるが、なんの躊躇いも無しに鉄球を打ち出す。

 真ん中にいた戦闘機人の腹に当たった直後大爆発を起こした。

 

「やっぱ爆発はいいなぁ。なんかこうスカッとする!」

 

 爆発に巻き込まれた戦闘機人の皆さん。すまんね、爆発の威力は低いから死んではないだろうし許してな?

 おっといけない。ドゥーエさんが地上に向かってくれたなら、俺は最高評議会の連中をとっとと確保してしまわないとな。

 最高評議会の脳みそどもをターゲットに定めた俺は廊下を走り出した。




ミッドチルダにWebと言う用語があるのか?
細けえ事は気にすんな!!
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