見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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自分のした事がどんどん帰ってきてるなお前……

「レオ、私達はこのドローンを倒すわ! アンタはいつの間にか利用されてるリュウヤをお願い!」

 

「全部倒したら援護するから頑張って!」

 

「もし余裕があったら、私にも一発殴らせてな!」

 

「了解!!」

 

 氷の拘束から無理やり抜け出した龍帝院は義手から、砲撃を撃って牽制をしながら剣の間合いに入る隙を窺って来る。

 その全ての砲撃を避けられるものは避けて、避けられないものはフラガラッハで防御しようと……

 

「え、反射した!?」

 

 フラガラッハに当たった龍帝院の砲撃は180度跳ね返り龍帝院へと襲いかかる。

 どうやらフラガラッハの開発にはヤマトも携わっていた様で、言霊による反射の効果が込められていた様だ。

 

「ならばまるであの時を再現したかの様に、貫手!」

 

 お陰様で隙を作った龍帝院の懐を取る事ができた俺は、カメラの入った左目に指を突っ込む。

 だが今回はやわらかい眼球ではなく、硬いカメラのため貫手なんてしたら突き指してしまう。

 だから突き指しない程度に力を弱めにカメラに指を突き立てて、そこに電撃を流してやる。

 

「ぐがぁああああ!?」

 

 しばらく電撃を流すと、ボンとカメラから黒い煙が噴出する。どうやら壊れた様だ。

 だがそんなのは関係ないとばかりに体勢を立て直した龍帝院は剣を振りかぶる。

 

「目には目を、歯には歯を。ロストロギアにはロストロギアってなぁ!!」

 

 銀色の魔力刃を纏ったフォースカリバーで龍帝院の持つ剣に応戦する。

 

『ば、バカなぁああああ!? 奴が持っているのは古代ベルカ、魔王の率いた戦艦を真っ二つにしたという魔剣だぞ!? ただのデバイスごときで斬り結ぶことなんて……!?』

 

「ほお!? ならこの剣をへし折ればご先祖様に良い土産話が出来るって事だな!!」

 

『ただのデバイス? 違いますよ! マスターが継承した魔王の心臓の魔力を供給した私の刃は砕けません!!』

 

 龍帝院の持つ剣はロストロギアであり卑怯なため、こちらも魔王の心臓を使わせて頂くことにした。

 砲撃の威力を上げては次元震が起こりかねないと言うことで、魔力刃に魔力を供給して、超超高密度の魔力刃を作り出したことで、応戦出来ていると言うわけだ。

 

「せぇい!!」

 

「……ぁ」

 

 思いきりフォースカリバーを龍帝院の剣に叩きつけると、龍帝院の体勢は大きく崩れる。そのまま流れる様にフォースカリバーに炎の魔力を満たして、何かと厄介な義手を斬り落としにかかる。

 

「炎牙獅子魔王斬!!」

 

『なぁああああ!?』

 

 義手は赤熱化してゴトリと地面に落ちる。

 これでこいつは後は剣だけだな。

 

「……」

 

 だが自我を失い与えられた命令を忠実にこなすだけの龍帝院は攻撃を続けようと剣を振りかぶる。

 

「右がお留守だよ!!」

 

 フラガラッハを龍帝院の右に動かして砲撃を放ち、体勢が崩れたところで左腕の二の腕に別のフラガラッハの刃が突き刺さる。

 今ので靭帯を切ったのかブラリと龍帝院の左腕から力が抜け落ち聖剣を落とした。

 よしバインド!!

 

「はやて〜。今なら殴れるよ!」

 

「ありがとうな」

 

 ドローンを蹂躙していたはやてが龍帝院の下へ行く。

 そして拳を振り上げるが、しばらく動きを止めてやがて拳を下ろした。一体どうしたと言うのだろう。

 

「……今のリュウヤ君って操られてるだけなんよね? なのにこんなにボコボコにされてちょっと可哀想やな」

 

 龍帝院に対してのヘイトがトップクラスで高いはやても、流石に現在の龍帝院の様子は同情できるものだったらしい。

 

「リュウヤ君聞こえるか? リュウヤ君がうちの子にやった事って、つまりはこう言う事なんやで? 自分の意思とは関係なく、知らない人にいい様に使われる事……それがどれだけ辛いか分かったか?」

 

「……ぅ……ぁ」

 

 はやては悲しそうな顔で龍帝院にそう言い聞かせると、三歩後ろに下がって……ある程度距離を取ると龍帝院の下へ全力ダッシュ、その勢いのままドロップキックを喰らわせた。

 

「がっ!?」

 

「一発殴ろうと思ったったけどこれで許してあげる。もう酷い事はしちゃダメやで?」

 

「殴るよりもドロップキックの方がキツイと思うのは俺だけだろうか?」

 

 あ、龍帝院がドローンの残骸の所までぶっ飛ばされた。

 確かここにある残骸はさっきさりげなく俺触ってたよな。

 

「起爆」(ゲス顔)

 

 ドカーンッ‼︎

 

「……へ、汚ねえ花火だ」

 

「それはオーバーキルや」

 

 爆破の煙が止むと、血を流して動かなくなった龍帝院の姿。重傷だろうが生きてるだろう。

 

「ごめん、少し手こずった!!」

 

「終わったよ! ……レオ君もやっつけたみたいだね」

 

「うん。フラガラッハ……凄い便利だ。こんな高性能のデバイス作るのに相当金かかったんじゃないの?」

 

「投資でお金あったもん。それにフレイムアイズやスノーホワイトでお金受け取ってもらってないもん。だから代金は受け取らないわ」

 

「そう? なら返せと言われても返さないからね?」

 

「うん。レオ君のために作ったんだから使っちゃって」

 

 三人……いや、ヤマト含めて四人か。四人で力を合わせて作ったにしてもこれほどのレベルのデバイスを使ってみせるとは……。

 すずかちゃんやはやてには俺の持つ全ての技術を叩き込んでもついて来れるかもしれないな。

 直後ドアの向こうから、ヤマトを筆頭に今回最高評議会逮捕の為に集まった人達も来た。どうやらドゥーエさんが案内した様だ。

 

『ぬ、ぬぅううう!? まさか最高の戦闘機人が敗れるとは……』

 

「さ、これでチェックメイトだ。いくらお前らが管理局を作った凄い奴らだとしても、これだけオイタをして許して貰えるとは思うなー」

 

 直後龍帝院の亡骸(生きてます)の近くから青い光の柱が発生する。

 え、こ、この光って……

 

「な、なんでジュエルシードがここにあるの!?」

 

 なのはちゃんは驚いた様に叫ぶ。

 やっぱりジュエルシードの光かよ! レリック、聖剣、ジュエルシード……ロストロギアを横領しすぎだろうがいい加減にしろ!!

 その様子を見たクロノ君は最高評議会に聞こえる声量で叫ぶ。

 

「さてはここにあるドローン……動力にジュエルシードを使ったんだな!? あなた方はなんて事をしているんだ!!」

 

『何を言う、我々は管理世界の未来の為に……!!』

 

「るっせえこのクソジジイども! 色々やりたい放題やりやがって、博物館の展示じゃ済まさねえから覚悟するんだな!!」

 

「れ、れお君、怒るのは後にしよ!? ヤマト君、ジュエルシードを言霊で止めて!!」

 

「い、今魔力を溜めてる!! 【ジュエルシードの暴走よとまうわっ!?」

 

 直後ジュエルシードの光の柱が龍帝院を飲み込みレリックの魔力と合わさり紫の光の柱のなる。

 やがて紫色の魔力は龍帝院の魔力光であったくすんだ金色となる。

 あーあーあー、やっぱこいついると状況悪化するなぁ!! (知らなかったとはいえジュエルシードの近くでランブルデトネイターを使用したレオが戦犯である)

 

「ヴヴ……ヴォオオオオオオオオオ!!!!」

 

 やがて光の柱が消えると、龍帝院の全身は再生し、かつての様にブロリーのような筋肉マッチョに姿を変えていた。

 だがあの頃とは違いレリックも取り込んでいるから筋肉はさらに肥大して、身体が耐えきれないのか節々から血を吐き出している。

 

「ぐ、ぐるじい……ぐるじい……だ……れか……だれか……」

 

 そして龍帝院は苦悶の表情で弱々しく助けを求める。これではまるでアリシアちゃんを暴走させたときのようだ。

 

『あの金髪君、自分のした事がどんどん返ってきてますよ。ザマァないですね』

 

「だな。これが散々好き勝手やった末路……完全に反面教師だわ」

 

「言ってる場合!? 急いで止めないと!?」

 

 なのはちゃんがレイジングハートを龍帝院に向けると、龍帝院は敵意に反応したのか落ちていた聖剣を手に取ると天井に飛ぶ斬撃を放つ。

 天井はみるみる斬られていき、やがて青空が見えた。

 

「だずけで……ダズゲデェエエエエエエエ!!」

 

 あ、地上に逃げやがった!!

 

「クソ……! クロノ君、後頼んでいいか?」

 

「ああ、最高評議会は僕達に任せろ! 海鳴の魔導師のみんな、龍帝院は任せるぞ!!」

 

「「「「「「「「「うん(おう)!!」」」」」」」」」

 

 天井の隙間を通り龍帝院を追いかける俺たち。

 全く裏ボス戦はもういいのよ!! 内心そう毒づきながらアスカをカリバーと融合させるのだった。




龍帝院に微かに残った自我からの“助かりたい”という願いにジュエルシードが反応してしまいました。
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