見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
「すみません。ジュエルシードの効果で色々再生してるんで、去勢手術しておいてもらえません?」
「……そうだな、去勢した方がいいか」
気絶した龍帝院をすっごい嫌そうな顔をする地上本部の人達に任せて地下に戻ると、リンディさんやクロノ君などのアースラメンバーや一部の次元航空部隊。更にはクイントさんやチンクなどの一部の地上部隊の人達が試験管に入った脳みそ共を取り囲んでいる真っ最中だった。
『お、おのれ……我々を誰だと思っている!!』
「管理局最高評議会でありながら裏で数々の悪事に手を染めた次元犯罪者だと思っている」
おおう、クロノ君ズバッと言うなぁ。
クロノ君のド正論な一言に最高評議会は『ぐぬぅ……』と言葉を詰まらせる。
「はぁ、この試験管を割ったら凄い気持ちがいいんでしょうね……」
そんな脳みそ共の様子に、割ったら罪に問われてしまう事を心の底から残念がるアリサちゃんであった。
確かに人の姿をしてないから虫を殺すようなものだしなぁ。まぁそれはそれとして物騒なアリサちゃんであった。
『な、この生命維持装置を割るだと!? 我々は管理局を作った偉大なる最高評議会なのだぞ!?』
「知らないわよ! アンタらレオだけじゃなくて、ウチのヤマトやひなも狙ってたんでしょうが!! それにやり取りを動画越しに見てたけど、レオが従わなければ私らを殺す? なら殺される前に私らがアンタら殺すわ!!」
「あ、アリサちゃん落ち着いて! 殺しちゃダメだよ?」
このまま殴り割りそうな勢いのアリサちゃんをすずかちゃんが止める。
「死んだ方がマシな痛みや苦痛を与えて、私達を狙った事を心の底から後悔してもらお?」
「す、 すずかちゃんが怖いの……」
「すずちゃん怒ると怖いもんね……」
「うぇえええん、お姉ちゃーん!!」
「うわ、どうして泣いてるのフェイト!? よしよし大丈夫だよ〜」
すずかちゃんもブチギレていた様で、氷属性に違わぬ絶対零度の視線を脳みそに向ける。
そしてすずかちゃんの怒りに当てられたフェイトちゃんは、月村邸近くの森でのトラウマがフラッシュバックしたのか大泣きするのだった。
「あの温厚なすずかがこんなに怒るのも仕方がないよな。なんて言ったってコイツらやりたい放題やってるし」
「そうだな。ドクター曰く、兄上の両親の暗殺を命令したのもコイツらだったみたいだからな」
「チンクお前今とんでもない事言ったね? スカさんの所の誰がウチの両親を殺ったんだい?」
別にこの世界の両親には思い入れは無いが、息子として生まれたのならば敵討ちくらいはしなければならない。
なぁに、俺とスカさんの仲だ。ナンバーズが犯人ならその人捕まえて管理局に突き出すだけで許しちゃる。
「当時はドクターも姉達も忙しかったらしく断ったそうだ。だが兄上の両親が既に殉職していると言うことは……」
「あ、スカさんの所が犯人じゃ無かったのね。良かった良かった」
チンクは嘘をつく子じゃ無いしこの話は本当なのだろう。見知った人の娘さんをサツに突き出すのは流石に気が引けたから一安心である。
「そして母君の遺体から遺伝子を盗み出して作られたのが私だ」
「……それはそれとして複雑ではあるけど、遺伝子を盗んだのがキッカケでチンクが産まれたんだから母さんも空の向こうで喜んでるだろ。クロノ君、申し訳ないけど……」
「君の両親の殉職の真相だな、分かった。執務官として責任を持って調べさせてもらう」
「無理はしなくていいからね?」
上手くいけば最高評議会に更なる余罪をふっかけられるってだけだから。
だが今のやり取りを見た魔導師組のみんなはまるでこれから出荷される豚を見る様な目で最高評議会を見る。
「ねぇ、この人達れお君からパパとママを奪っておいて、れお君に悪いこと手伝わせようとしたの?」
「レオ君の仇やったんやね……」
『し、仕方ないだろう。奴等は我々の身辺を探っていたのだから!!』
「……この!」
「こらこらひなちゃん。こんな奴らの為に手を汚す必要はないでしょ? ほら落ち着いて?」
ミラクルホープを振りかぶるブチギレ状態のひなちゃんを抑えながら、俺はこっそりとヤマトにだけ聞こえる様に念話を送る。
(なぁヤマト。死んだ設定の両親の事を今更掘り返されて複雑な気持ちなのは俺だけ?)
(まぁこれは転生者の俺らにとって辛い事でもあるよな。そういえば俺の親も管理局員で殉職って設定なんだけどもしかして……)
ヤマトは無言でクロノ君の下に移動する。
「一応俺の両親についても調べてくれると助かるんだが」
「わ、分かった調べておく。これ以上最高評議会の犠牲者がいません様に……」
なんかごめんよクロノ君。今度男連中だけで飯食いに行こうぜ。
さてそろそろ俺が最高評議会の連中にしてやりたかった事をさせて貰おうかな。
管理局の闇を暴露した事で混乱状態のミッドを落ち着かせる為に残ったレジアスのおっちゃんの代わりに、ここでの指揮を任されているリンディさんの下へ行く。
「リンディさん、少しいいですか?」
「……麗央君。どうしたの?」
「あの脳みそ共俺の両親の仇みたいなんですが、殺さないんで痛めつけてもいいですか?」
「……そうね。でも容疑者不在じゃこの事件も解決とは言えないし、どう痛めつけるのか教えてくれるなら」
流石に俺の両親の仇を前にした子供にノーとは言えなかった様で複雑な表情で返答するリンディさん。
俺はいい笑顔のまま脳みその入った試験管のそばにある端末を触る。
普通の人ならその時点で止められるが、俺は歴史に名を残すほどの実績を立てた科学者。誤操作はしないだろうと言う一定の信頼があるからか、リンディさんは俺を止めずに見守り続ける。
『お、おい! 何をするつもりだ!!』
「この脳みその生命維持装置の端末をちょちょいと拝見させて貰いましたけど、これ脳みそに刺激を与えてさまざまな擬似体験が出来るようになってましてね」
これを操作する事でご馳走を食べる体験、遊ぶ体験、女を抱く体験なんかもする事が可能。
ならばやる事は一つしかないべ。
脳みその『何をしようとしている!? やめろ、やめろぉおおお!!』という声を無視して端末にプログラムを追加。
「最後にエンターボタンをポチッとな」
『あ……あ……ぎぃやぁあああああああああああ!?』
『な!? 何をしたんだ貴様ァ!!』
「え? 擬似体験機能を悪用して地獄を見せてるの。今はファラリスの牡牛に入った時の苦痛を感じてると思うよ。……まぁ俺は入った事ないからコイツが感じてる苦痛はなんとなくで設定したものだけど」
「なるほど、こう言うやり方でなら脳が傷つく心配も無いわよね。今回のMVPは麗央君だし、本当はいけないけどしばらくの間特別に生体維持装置を触る事を許可しましょう」
「ありがとうございます」
許可ゲット。やったぜ!!
それじゃあ遊ぶか!! (ゲス顔)
「なぁみんな! この脳ミソにどんな刺激を与えたい? 本体が傷つくわけじゃないし遠慮せずに言っちゃって!!」
「えっと実はなのは、この人達にスターライトブレイカーをお見舞いしたいなぁって思ってたりして……」
「よし来た」
『や、やめろ!! わ、分かった話す! 私の知っている事はなんでも話すぐぁあああああああ!?』
「そうねぇ。それじゃあ私は火炙りで」
『あぢあぢゃぁあああ!?』
「取り敢えず上限は三人までだし数分間は放置で。あ、みんなはどんな痛みを与えたい? すずかちゃんから」
「馬を使った引き摺り回し」
「はい次フェイトちゃん」
「えっと……ごめん私はいいや「因みにコイツらヤマトの両親を殺した容疑者の可能性大」……私が昔母さんにやられてた鞭打ちでお願い」
「いやぁあああああああああ!!」
「ママが黒歴史を思い出して地面に頭打ちつけてる!? ま、ママ、今度フェイトに好きなもの買ってあげよ? あ、私は無難に暴走したときの苦痛でお願い」
「はやては?」
「そうやなぁ。ノネットブレイカーなんてどうやろ?」
「ひなちゃん? もしこの人達にお仕置きできるなら、どんなお仕置きをしたい?」
「レオ君が今まで寂しい思いをした分叩きたい」
ひなちゃんはミラクルホープでポカポカ叩くのを想像してるのだろうが、それじゃあ甘い為、勝手に集団リンチと解釈させていただこう。
「さぁ本命ヤマト。もしコイツらが仇だったらどう言う拷問がいい?」
「ジョジョのディアボロの末路」
「お、それはエグい。リンディさんに止められるまで、最高評議会も地獄だな」
その後数時間の間、最高評議会の絶叫が地下区画に響き渡ったのだった。