見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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お寺って聖王教徒の俺が入っていいものなのか……?

 呼ばれたくないタイミングで嘱託に呼ばれた事で久しぶりにブチギレた俺氏。

 ついつい犯人を半殺しにしてしまったでござる。右腕なんてFガントレットで握り潰したから後遺症残るかもしれないな。

 それにしても普段ならあそこまでキレる事はないのにどうしてこんなに怒ったんだ俺は? やっぱりひなちゃんとの散歩デートを邪魔されたから?

 

 ……実は俺ってひなちゃんの事が異性として好きなのか?

 

 ……いやいや今はやめておこう。羽鳥さんの教育方針的にひなちゃんも高校までは行くだろうし、その時までにゆっくり考えればいいや。

 

「れお君顔を赤くしてどうしたの? お熱?」

 

「うわっと!? ……い、いや〜なんでもないよ。それよりもごめんね、今日は行ってあげられなくて……」

 

「大丈夫だよ。あのねあのね、昨日仲良くなった子に色々案内して貰ったんだ」

 

 話を聞くと現地の女の子と仲良くなって一緒に遊んだのだと言う。

 あくまで旅行中の身だから今日一日だけの出会いだろうけど、それでも楽しかったと満面の笑みで話すひなちゃんを微笑みながら聞く俺であった。

 

「なんと言うか流石はひなね。相手と仲良くなるのが上手って言うか……」

 

「うぅ、一緒に行けば良かったの……」

 

 そして雪が積もった頃と同様に行かなかった事を後悔するなのはちゃんであったとさ。

 

 

 〜翌日〜

 

 さてさて本日と明日は観光地巡りである。

 アリサちゃん家の別荘のある高原であるが、そこをしばらく登ったところに寺がある様なので、そこでお参りしてから他のところに行くといった感じらしい。

 

「そう言えばレオって一応聖王教徒だよな?」

 

「うーん……まぁ月一で祈りに行くし、少額だけど定期的に寄付とかもしてるけど聖王教徒なのかなぁ……」

 

 魔王の子孫だからと睨まれてたときも、騎士カリムの経営する教会は俺に対して対応を変えずに接してくれたからそこで祈ったりは続けてたし。

 俺がそう続けるとアリサちゃんは驚いた様な表情を浮かべる。

 

「よくそれで聖王教を続けたわね……。私だったら聖王教会の神様に祈るのやめるわよ?」

 

「だって悪いのは聖王教会に勤めてる癖して権力に取り憑かれてたり、聖王様の為にと差別を免罪符に使うバカ共だしなぁ……」

 

 聖王様は当時の古代ベルカの戦争においての遺恨を過去には残したくなかった筈だ。

 ならば悪いのは聖王教会の一部の人間であるだけで、それで聖王教会への信心は失うわけではないのだ。

 

「お前筋金入りの聖王教徒だな……。なら言っちゃなんだけど……今から行く寺で祈っても良いのか? それって背信行為になるんじゃ……」

 

 ………………。

 

「た、確かに!!」

 

「あー、……うん。宗教上の理由ってのは仕方がないわ。なるべく急いでお参り済ませてくるから待ってて」

 

「だ、大丈夫アリサちゃん、聖王様もそんな事で怒りはしないよ! ……それにそもそも正月の一件で手遅れだろうし……」

 

「そ、そう? レオがいいなら良いんだけど……」

 

 そもそも宗教を二つ以上掛け持ちしては行けませんと言う決まりは聖王教会にも今から行くお寺の仏教にもないからね。

 大丈夫だろ、多分……。

 

 と言う事でやって参りました名も無き寺!!

 作者が実在する寺とかいちいちググるの面倒で、適当になってしまってるのはツッコんでは行けない。

 

「……あ、出店がいっぱいなの」

 

「そろそろお盆だからね。みんなも旅行から帰ったら帰省するの?」

 

 すずかちゃんがそう尋ねてくる。

 一応両親はミッドの墓地で眠っている設定だし今年も行ったほうが良いよな。

 

「そうだねぇ、なのははお母さんの方のおばあちゃん家に行くよ?」

 

「私もやねぇ、お父さんとお母さんに元気でやっとるよーって伝えんとあかんし」

 

「私も。リンディさんが地球の文化に合わせて、お兄ちゃんのお父さんのお墓参りに行こうって」

 

「ねぇ、前から思ってたけどお兄ちゃんってだーれ? もしかしてクロ君?」

 

「う、うん」

 

「クロ君をお兄ちゃんって呼ぶならリンディさんの事もお母さんって呼べば良いと思う!」

 

「そうだね。リンディさん喜ぶと思うよ?」

 

 ひなちゃんやなのはちゃんの問いかけにアリシアちゃんが反応する。

 

「実はリンディさんがお母さんって呼んでも良いのよ。って言ってるんだー。でもフェイトったら恥ずかしがっちゃって……」

 

 あー、確かにフェイトちゃん恥ずかしがりそう。

 てかクロノ君をお兄ちゃん呼びしてるんだから、その勢いに任せてリンディさんも母さん呼びすれば良かったのに……。

 耳まで真っ赤にしてしまったフェイトちゃんは「わ、私のことはいいよ! ……今年はヤマトもお墓参りに行くんだよね?」と露骨に話題を逸らして来た。

 

「ヤマトもって毎年行ってるんだけど……でも今年は仇は取ったぞって報告しないといけないしな」

 

「結局最高評議会がヤマトのお父さんとお母さんも殺してたわけだしな」

 

 そう、結局クロノ君が調べてみた結果最高評議会がヤマトの両親を殺していた事が判明。

 クロノ君の口からそれを知らされたヤマトは、口では「拷問しておいて良かった」と言いつつも、念話でこっそりと(設定で死んだ事になってる両親のことを今更言われても……)言ってたな。

 

「そうそう、来週には最高評議会の公開処刑があるけどヤマトは行く?」

 

「こ、公開処刑!?」

 

 おっとなのはちゃん達が顔を真っ青にしてる。言い方が悪かった様だ。

 

「ごめんごめん、公開処刑って言っても目の前で生命維持装置をオフにするだけだよ」

 

「そ、それにしたってここお寺よ!? 縁起でもない事言うんじゃないわよ!!」

 

「ごめんごめん。それでヤマトは行く? 一応俺はおっちゃんの護衛で参加する事になるけど」

 

「あー、やめやめ! このお寺の仏様に怒られちゃうから、後で二人で相談しなさい!!」

 

「分かった。……それじゃあヤマト君、また後でね?」

 

 俺が女声でヤマトを誘惑する様に言ったら、アリサちゃんに「いい加減にしろ!」と殴り飛ばされました。

 久しぶりに殴られたなぁ、流石に不謹慎だったしそりゃそうか。……イテテ。

 

「……や、やめろよな? 勘違いしてしまうだろ?」

 

「……おい待てヤマト正気か?」

 

「冗談だ」

 

 だからお前のボケは本気なのか冗談なのか分からねえよ!

 

 その後お参りを済ませた後にせっかくだから出店を覗くことにした俺達。

 

「ひなちゃん一緒に回ろー?」

 

「うん!」

 

 昨日のリベンジにとひなちゃんを呼んで二人で出店デートと洒落込むのだった。

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