見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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バナナケーキの材料はおやつに入りますか?

 いくらグラディウスが一週間で作れるとはいえ、デバイスに付きっきりになると言うわけでは無い。

 俺にとって学校>デバイス>嘱託という構図のため、流石に学校には行くし、プロジェクトのリーダーである俺が学校の間はプロジェクトは進む事がない。

 

「と言うわけで一週間で終わらんかも。すまんね」

 

「いや、むしろ二週間もあれば仕上げてくれるのは助かる」

 

「そう言ってくれてよかった。……ところでなんで頬が腫れてんだ?」

 

「……情けない話なんだが鍛錬に熱が入りすぎて恭也さんにぶん殴られてな……」

 

 聞くところによると負けた事がよっぽど悔しかったようで、無茶して鍛錬にのめり込んでいたんだと。それを見た恭也さんに止められたけどまだやれると思ってのめり込んでたら、恭也さんにぶん殴られて止められたらしい。なんでも恭也さん自身、士郎さんが大怪我で病院で寝ている間に無茶が祟って苦労したんだと。

 その際幸運な事に後遺症は無かったようだが、無茶をする危険性を知ったのだと言う。

 

「なるほど。なのはちゃーん、恭也さんがヤマト虐めてたよー」

 

「お前俺の話聞いてたか?」

 

「帰ってからお兄ちゃんとO☆HA☆NA☆SHIするの。頭を冷やしてもらうから当分は道場お休みになるかも」

 

 

 少し……頭冷やそっか。

 

 

 っ!? ……3期のとある一幕を思い出した件について。

 どう言った理由で誰がそうなったまでは思い出せてないが、なのはちゃんがすっごい冷たい目で砲撃をぶっ放す光景を思い出した。

 

「……あの、なのはちゃん? 流石に恭也さんに砲撃をブッパするのはなしだよ?」

 

「……シナイヨ?」

 

「おいなのは? なんでカタコトなんだ? やるなよ、いくら恭也さんでも一般人にあの砲撃はダメだからな? 自分の砲撃の火力を考えろよ?」

 

 おいなのはちゃん、俺らの目を見ろ。

 そんな事を考えていると先生が入って来たためこれ以上の追求はやめてやる。

 命拾いしたなあなのはちゃん?

 

 

 〜帰りの会にて〜

 

「と言うわけで明日は遠足で海鳴水族館に行きます。動き易い服とお弁当は忘れないように。おやつは300円までですよ?」

 

「はい先生!」

 

「どうしました八神さん?」

 

「バナナはおやつに入りますか!?」

 

「言う人がいると思いました。バナナはおやつに入りません!!」

 

 お、遠足前日に必ず質問するお約束じゃないか。その理論ならおやつとは別にバナナを持ってこれるな。

 ん、いや待てよ?

 …………。ニヤリ

 

「はい先生!」

 

「どうしました宮坂君?」

 

「卵はおやつに入りますか?」

 

「卵? 生卵ですか?」

 

「はい!」

 

「……入りません。え、生卵そのまま持ってくるんですか? ハロウィンは来週ですしイタズラにしては悪質ですよ……? やったら怒りますからね?」

 

 いやだなぁ。生卵ぶつけんぞって脅して他人のお菓子を巻き上げるわけないじゃ無いすか。

 俺と先生のやり取りを見たなのはちゃんは(あ、そう言うことか。それじゃあ……)と呟くと手をあげる。

 

「はい先生」

 

「高町さんどうしました?」

 

「小麦粉はおやつに入りますか!?」

 

「何を言ってるんですか? 小麦粉は材料でしょう? おやつに入りません」

 

(ねぇねぇれお君、なのちゃん。どう言うこと?)

 

(えっとね、つまりは…………)

 

 ひなちゃんが不思議そうな表情で念話で尋ねてくるが、なのはちゃんが念話で今の質問の意図を説明すると、ポンと納得したような表情で手を叩くとバッと元気よく手をあげる。

 

「はい、はい、はーい!!」

 

「桃崎さん、どうしたの?」

 

「お砂糖はお菓子に入りますか!?」

 

「お、お砂糖!? ま、まさか舐めるの!? いやお砂糖は流石にお菓子には入らないけど……虫歯になっちゃうからあんまり持ってきちゃダメよ……?」

 

 ようやくはやても俺らの質問の意図が理解できたようで、ニヤリと笑うと再び元気よく手を上げた。

 

「はい先生!」

 

「……八神さん2回目どうぞ」

 

「なのはちゃんとひなちゃんの理論やと、ベーキングパウダーとバターもおやつには入りませんよねぇ?」

 

「? はいそうですね?」

 

(レオ君、なのはちゃん、ひなちゃん、聞いた?)

 

(バッチリなの!!)

 

(うん!)

 

(ボイレコに保存したから言い逃れは出来ねえぜ!!)

 

(……アンタら何を企んでるのよ?)

 

 アリサちゃんがジト目でそう尋ねてくる。

 いやー、おやつ300円までって言われてもスーパーのお菓子コーナーじゃあんまりお菓子持ってこれない。だからこそ安くて沢山買う事ができる駄菓子屋に毎年遠足前に通っていたのだが、今年の夏で潰れてしまったのだ。

 だからこその代替案。一か八かだったがなんとか上手くハマったようだ。

 

(と言うわけでお菓子買うついでに材料買って私の家に集合しよか?)

 

(分かったの!)

 

(はーい!!)

 

(オッケ)

 

(なんか四人だけ楽しそう。ねぇフェイト、私たちも混ぜて貰おっか?)

 

(うん)

 

(待ってフェイトちゃんアリシアちゃん。はやてちゃん達が何をしようとしてるかなんとなく分かったけど、流石にそれは怒られちゃうよ?)

 

 

 〜翌日、お昼ご飯の時間〜

 

 先生は額に青筋を浮かべながらもなんとか顔に笑顔を貼り付けて、はやてに尋ねる。

 

「あの〜八神さん……? それは何かな〜?」

 

「昨日なのはちゃんとレオ君とひなちゃんと一緒に作ったバナナケーキです」

 

「……まぁそれは良いでしょう。なんで市販のお菓子とは別で持って来たんですか?」

 

「まず市販のお菓子とは別で持ってきた理由やけど、お菓子判定ではなかったバナナと卵と小麦粉と砂糖とベーキングパウダーとバターを使ったからです」

 

「だからバナナケーキはお菓子じゃありません」

 

「お菓子じゃなくて食後のデザートです!!」

 

「百歩譲ってお菓子やとしても、材料はお菓子やないんで300円対象外やと思います」

 

「……八神さん、宮坂君、高町さん、桃崎さん。少し向こうでお話ししましょうか?」

 

「トンチを効かせるんじゃありません!」と説教された俺達だったとさ。

 

「にゃ〜、やっぱり怒られちゃったの……」

 

「納得いかねぇ……材料がお菓子判定じゃ無いなら、それらで作られたバナナケーキもお菓子じゃ無いのに……」

 

「いやいや、流石に無理があるだろ?」

 

「ヤマトの言う通りね。むしろ没収されなかっただけありがたいと思いなさい」

 

 持ってきたものは仕方がないし、頑張って作ったものを没収するのも可哀想だからと、没収だけは許してもらったものの、反省文は書かないといけないけどな。

 クソッタレェ……。




この世界の恭也さんも無茶で身体壊してますが、士郎さんが死んでないので膝に爆弾を抱える程の後遺症は残っていません。

つまりは無茶する危険を知っている全盛期KYOUYAさんと言う事です。
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