見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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リインフォースⅡ製作もいよいよ大詰めか

 ナカジマ家に新しい家族が出来てから早一週間。

 いくらフェニックスカートリッジで胃潰瘍を治したとは言え、ストレス性であるが故に再発の危険があるため、そのまま一週間学校を休ませていただきグータラしたり、ミッドへ美味しいものを食べに行ったり、近所のスパにサウナに入りに行ったりしてストレスを発散させて、すっかりリフレッシュさせていただきました。

 

「というわけでレオ復帰だな。今回は過去一番休んだな」

 

「悪いね。なかなか研究を纏めるのに手こずって……」

 

「嘘はめ! っだよ?」

 

 直後ひなちゃんが頬を膨らませてそう言ってきた。おや?

 

「誤魔化さなくて良いの。胃を痛めちゃったんでしょ?」

 

 探偵がやるような「犯人はオメェだぁあああ!!」という感じで、ビシッと指を差してそう断言してきたなのはちゃん。その得意気な顔やめい。その指へし折るぞ?

 というかなんでバレたし? 研究とかで引きこもったら追及してきそうな羽鳥さんとかリンディさんとかには正直に打ち明けて黙っておく様にお願いしてたのに……

 

「レオ君が海鳴病院に入っていくのを見たんや。あとレオ君を担当した先生は私の元主治医の石田先生やったからなぁ。レオ君の状態を聞き出したんや」

 

「え、マジで?」

 

 俺は銀髪オッドアイという事でかなり目立つため、調べたらすぐだったんだと。

 

「ちょっと海鳴病院にクレーム入れてくるね。ったく、心配させたくなかったから内緒にしてたのに……(怒)」

 

「ちょ、やめようよ。病院の人に迷惑かかっちゃうよ?」

 

「止めてたまるか! その石田先生? が解雇になるまでしつこく徹底的にクレーム入れてやらぁ!!」

 

「ちょ、お世話になった人にそんな暴挙は許されんで!?」

 

「あ、こら、病院の電話番号入力するな……! あぁもう、ヤマト止めるわよ!!」

 

「おう!!」

 

 携帯電話は没収されました。ちくせう。

 携帯電話を奪われて項垂れていると、ひなちゃんとアリシアちゃんがこちらに寄り添ってきた。

 

「もうお腹大丈夫?」

 

「リンディ母さんも胃潰瘍にはなった事あるらしいけど、相当痛いって聞いたよ?」

 

 リンディさんもなった事あるのかよ。……え? 去年の闇の書事件で胃潰瘍になってたらしい?

 つまり胃が痛いのを我慢して指揮を取ってたって事?

 なんと言うか流石だなぁ。

 

「大丈夫だよ。……と言うか嘘だって分かったならみんな我が家に突撃かますタイプなのに今回は放置してたけどどうして?」

 

「レオにとって私達ってそう言う認識なんだね……。病院行く前から辛そうだったからゆっくり休んでもらおうって話になったんだ。リンディさんからストレスでこうなったって聞いてたし」

 

「そうだったんだ。ま、そう言う事なら俺が言うべきなのは一つだけだな。……心配かけてサーセンっした」

 

「次からはストレスで倒れる前に休みなさいよ?」

 

「無理だと思う」

 

 だって我忙しいもん。2期が終わって次は3期か劇場版だなぁ、と思ってたらいろんな事件が起きるんだもん!!

 

「俺まだ10歳児なんだから、胃が痛くなるレベルでポンポン俺を中心にした事件起きんなよぉおおおお!! せめて事件の中心に立つのはヤマトだけであってくれよぉおおおお!!」

 

「……苦労してるんだね。ひな達ももっとお手伝い頑張るね?」

 

「俺を盾にしようとすんな。……てか最後のあれは俺が事件の中心だっただろ」

 

 いやあの件も脳に過負荷かけたから充分ストレスになってるからな!?

 

 

 〜放課後〜

 

 下駄箱に『屋上で待ってます』と書かれた手紙が入れられていたため屋上へむかうと、そこには頬を赤らめたはやてがいた。

 

「れ、レオ君……あの……えっと……付き合ってください!!」

 

「あー、はいはい。どこ付き合えばいいの?」

 

「本局や♪」

 

「お前なぁ、そう言うのはヤマトにやれっちゅうねん」

 

「予行練習や。ヤマト君を前にするとちょいと恥ずかしいからなぁ」 

 

「てか、俺が勘違いしたらどうするつもりだったんだよ?」

 

「レオ君はひなちゃん一筋やし大丈夫やろ。もし受けてたらぶん殴ってたわ」

 

 あら理不尽。こんな子を育てた親の顔が見てみt(流石に言ってはいけないセリフなので自主規制)

 

 

 ◇

 

 

 その後お嬢様コンビを呼び出して四人で本局に向かう。

 

 なんでもはやての用事はリインフォースⅡの製作。

 本当なら今年の夏までには完成させたかったところであるが、いかんせん夜天の書と連動させるとなると要求されるプログラムはかなり複雑であり、色々なシステムの構築にかなり時間をかけてしまったのだ。

 俺がやれば一ヶ月で完成させられたのだが、夜天の書とかその他諸々は自分の手で作りたいというのがはやての希望だからね。

 どうしても分からないところだけは教えて、それ以外は静観させていただいた次第でござる。

 

「……それで、どうして俺を呼んだの? 正直ツヴァイ製作にはあんまり関わってないから聞かれても大概のことしか答えられないけど」

 

「え、あれだけ指摘とか提案をしておいて関わってない?」

 

「と言うか関わってなくても大概のことは答えられるんだ……」

 

 お嬢様コンビうるさいですよ?

 

「あー、大したことや無いんよ。これからリインフォースⅡの身体の培養を始めよう思っとったんやけど、レオ君に最終チェックを任せたいんや。もしここで些細なミスがあったら一から作り直しになってまうけど、レオ君なら些細なミスとかも見つけられるやろ?」

 

「そう言うことね。オッケー、それじゃあさっさと済ませようか」

 

 ……モデリング情報よし。内容もまたあのやり過ぎレベルの巨乳になっている形跡はなし。ユニゾンデバイスとして同化するためのシステムの入力はオールオッケー。

 人格プログラムだったりその他諸々は培養後に組み込むから別に今は必要ないし無問題。

 …………うん。

 

「よし、問題はない。エンターボタン押して培養を始めたら成功すると思う」

 

「レオ君の思うは確定で成功や! それじゃあ早速ポチッとな」

 

 はやてが整体ポットのエンターキーを押すと、整体ポットが起動した。

 

「あ、そう言えば人格プログラムとかは用意できてるんだよね? この際だからこっちもチェックしておこうか?」

 

「ええの? それじゃあお言葉に甘えて……これや」

 

 はやてからリインフォースⅡの人格プログラムを受け取る。

 本来これは俺が確認しなくてもいいんだけど、このタヌキの性格からしてツヴァイをビッチっぽい性格にしてそうで不安だから確認する次第だ。

 もしビッチっぽい性格になってしまうプログラムにしていやがったら、至急書き直してリインフォースっぽい性格に書き換えて……おや?

 

「はやて、お前これ……」

 

「うん。レオ君の言いたい事は分かるよ。確かに普通のデバイスマイスターからしたらこういうプログラムはあり得へんよね」

 

「え、はやてちゃん一体どういうプログラムにしたの?」

 

 すずかちゃんの疑問にはやてはポリポリと頬をかく。

 

「どうせ産まれて来てくれるなら、ユニゾンデバイスとしてじゃなくて私の子供としていろんな体験をさせてあげたいやん? だから学習用データくらいしか入れなかったんよ」

 

 そう。ツヴァイの人格プログラムは本当に人格を構成する上での必要最低限の事しか入力されておらず、それ以外は学習プログラムのみしか入れられてなかった。

 夜天の書との連動機能があるから、夜天の書の魔法自体は初期から覚えているだろうが、それ以外の情報はなし。

 おつむが真っ白な状態から一から学んでいくしかないのだ。

 

「それにこれだとどんな性格になるかも分からない。育ち方、過ごし方次第で性格は変わるけど、本当にいいの?」

 

「もちろんや。……あ、人格を考えるのが面倒くさいからって理由じゃないからな? そこら辺をツッコんだらあかんよ?」

 

「まだ何も言ってないよ。……まぁ人格プログラムも構文違いとかは問題ないかな。うん、これならクリスマスには完成するんじゃない? ……もしかしてクリスマスに完成する様に狙ってた?」

 

「もちのろんや。だからこのタイミングでレオ君が復帰してくれて助かったわ。さもないとツヴァイのお誕生日がお正月になる所だったわ」

 

 なーるほど、それなら最高のクリスマスプレゼントにしてあげるべきだろう。

 ここから先の最終調整なんかは俺も付き合ってやるかね。




 〜おまけ1〜 言う必要ないよな?

「そういえばどうしてアリシアはレオに胃潰瘍だったのを知ってるって言おうって提案したんだ? レオにとってもツッコまれたくない内容だろうし放置してやればいいのに」

「だって嘘をついたって負い目を背負わせたくないんだもん。正直レオに話すか黙ってるか悩みに悩んだけど……じっくり考えて、ママやリンディ母さんにも意見をもらって、敢えて言うことにしたんだ」

(……レオの性格的に嘘をついたって負い目に感じるタイプじゃねえんだよなぁ)


 〜おまけ2〜 私が悪いの?

「そう言えばれお君が倒れちゃったのってひなとけんどーしてからだよね?」

「そうだね」

「れお君がお腹痛めちゃったのってストレスだよね? ひながけんどー来ちゃったからなの?」

「違うよ? 色んなしがらみとかで前々からストレス溜めちゃったんだよ。だからひなちゃんと剣道で試合をしたのは関係ない」

「ほんとぉ?」

「ほんと。心配してくれてありがとうね」

(ひなちゃんと剣道したのがトドメになったのは黙ってよう。……嘘ついてごめんひなちゃん……)※嘘をつくと罪悪感を感じるタイプだった。
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