見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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テレビ取材は断ったはずなんだけどな〜

 その後いつも通りみんなで食事して風呂入って今回はひなちゃんが俺の上に寝て、解散前にハラオウン家にテレビ取材を受けるかどうかの返答をしに行く。

 

「って事でテレビ取材はお断り。リンディ母さん、断っておいてね?」

 

「そう、まぁそれが正解ね。受けるって言うなら、グレアム提督の事とかプレシアの事とかは上手いこと誤魔化す予定だったけど、色々バレるリスクを背負ってまでテレビの取材に応じる義務は無いものね」

 

 リンディさん曰く、やはり闇の書事件もジュエルシード事件もツッコミどころ満載だからそこら辺は上手いこと誤魔化す……というか既にお涙頂戴のフェイクシナリオは作っておいたらしい。

 いや、それがあるなら事前にフェイクシナリオは用意してるって言ってくれよ……。え? プレシアさんの指摘で昨日の夜に気づいて大急ぎでフェイクシナリオ作った?

 

「最近忙しいからってこんな見落としをするなんて……私も老けたわね」

 

「だ、大丈夫だと思うわよ? 私なんて実年齢60歳のお婆さんだし……カハッ!」

 

「私なんて実年齢30歳超えてるしね〜……グフッ!」

 

「いや、自分で言ってダメージ受けんなよ?」

 

 取り敢えずフェイトちゃんに自滅したお母さんとお姉ちゃんの介抱してもらう事にして……。

 

「フェイクシナリオあるって。それを聞いた上でみんなどうする?」

 

「うーん、私は断っちゃうかな? 急ピッチで作ったフェイクシナリオだとバレちゃいそうなの」

 

「そうだね。調べられたら隠蔽しようとしたって事もテレビで放送されちゃいそうだし……。正直に断った方がいいかもね」

 

「日本のマスゴミを知ってる俺からしたら、そこら辺本っ当にしつこいからなぁ。……はやてはどうしたい?」

 

「リンディさんの言うとおり、リスクを背負ってまでお茶の間に登場するわけにもいかんしな。バレるにしても時効になるまではなんなとか隠し通したいものやね。それにレオ君の言うとおり下手に顔バレしたらミッドの遊園地にうちの子達で遊びに行くって言う計画がパーになっちゃうしなぁ」

 

 うん。やっぱりみんな応じる気はナッシングか。

 

「改めてになりますが、自分らはテレビ取材には応じる気はありません」

 

「分かったわ。それじゃあテレビ局にはこちらから断っておくわね」

 

 よし、これで一安心。悪いなテレビ局。悪いなお茶の間のリーマンに専業主婦、お子様ども。ちょっとばっかし複雑な事情があるから、闇の書事件の真相は闇の中に葬らせていただくぜ。

 

 

 〜数日後〜

 

 普段スクールバスで学校に来る俺であるが、足腰を鍛えるために週に2回程度徒歩で学校に来る。

 いつもより早く着いたため、呑気に愛読書である『天才の中の天才でないと分からないデバイス工学超級編』を読みながらホームルームを待っていると、アレックスがやって来た。

 

「ねぇ宮坂君? これなんて書かれてあるの? って言うかこれ読めるの?」

 

「我が家に代々伝わる言葉だから読めるよ。でも読み方は教えてあげなーい」

 

「へぇ、なんかいいね。カッコいい。……あれ? でもちょっと形が崩れてるだけでこれって英語かな? ええっと……」

 

「これ禁書だから俺以外が読んだら死ぬよ?」

 

「えぇ!? ちょ、ちょっとそう言うのは早く言ってよ! ……あれ、桃崎さん泣いてる?」

 

「え?」

 

 ミッドの本に興味を持つアレックスを適当な嘘でわ追い払おうとしていると、ボロボロと涙を流すひなちゃんと彼女を宥めるアリサちゃんが教室に入ってきた。

 

「うぇえええええん!!」

 

「アリサちゃん、可愛い可愛い、それこそ目に入れても痛くない妹分を泣かすだなんていい度胸じゃねぇか……。O☆SHI☆O☆KIされる準備は出来てるか? おおん?」

 

「わ、私じゃないわよ! なんかひなが変な大人に囲まれてて……!」

 

「詳しく聞こう」

 

 アリサちゃん曰く、今日は寝坊してしまったため鮫島さんに車で送って貰っていたらしいが、そこで大の大人数名が誰かを取り囲んでいたと言う。

 気になってよーく見てみると、大人の隙間から泣きじゃくっているひなちゃんを発見。車に乗っていたSPに頼んで大人連中の注意を引いてもらい、その先にひなちゃんを車に押し込んでなんとか脱出したらしい。

 

「つまり、私がひなを助けたのよ! さぁ姉貴分のレオ、私に言うことがあるんじゃなくて?」

 

「ひなちゃんを助けて下さり誠にありがとうございました……! っておい、俺は男や。なんでどいつもこいつも俺を女扱いするん?」

 

「ま、まぁまぁ。それでひなを取り囲んでた大人ってどんな人達だったの?」

 

「なんて言うのかしら? 髪の色がカラフルな連中だったわね。それにカメラを持ってて……カメラ? え、まさかね……?」

 

「ね、ねぇ、それってもしかして……」

 

「ちょ、ちょっと待ってて……。り、リンディさん! 今ちょっとだけお時間いいですか……!?」

 

 フェイトちゃんがリンディさんに電話をかけ始めたちょうどそのタイミングで、ガララと乱暴に教室の扉が開き、両脇になのはちゃんとはやてを抱えたヤマトが入ってきた。

 

「ゼェ……ゼェ……、お、おい。アリサ達は全員揃ってるか?」

 

「ヤマト達で全員揃ったわ。……カメラを持った大人に追いかけ回されたのね?」

 

「あぁ、アイツら取材断ったのに無理やり聞きにきやがった……!」

 

 やっぱりか!

 それに絡まれたのはひなちゃんとはやて……俺は今日いつもより早く学校来たから免れたと考えると……なーるほど、闇の書事件の中心人物が狙われたってわけですかい。

 

「そうなんですね。……分かりました。みんなに伝えておきますね。……みんな大変! リンディさんが言うにはしっかり断ったけどテレビ局が許可は取ったって言い張ってるみたい!」

 

「なによそれ。テレビ局の風上にも置けないわね」

 

「視聴率を取るためなら手段を選ぶ気はないんだね。……こうなったら記憶操作でもして……」

 

「いやいや何しようとしてんのすずかちゃん? 流石に薬漬けでの洗脳はダメだって」

 

「ち、違うよ! ただ私の力を使うだけ「す、すずか! それ言ったらまずいんじゃ無いの!?」……やっぱり今の無しでお願い」

 

「あー、はいはい。聞いちゃいけない内容ね。それじゃあ俺は何も聞いてないから」

 

「記憶操作がすずかの能力? もしかしてすずかもレアスキル持ちなの!?」

 

「コラコラ、アリシアちゃん? 親しき仲にも礼儀あり。隠してることを無闇矢鱈に暴くもんじゃ無いよ?」

 

「そ、そうだね。ごめんねすずか。私も何も聞いてないから!」

 

「ご、ごめんね〜。レオ君、アリシアちゃん!」

 

「で、話を戻すけど、リンディさんの事だから断った時の音声データはしっかり録音してるはずだけどそこら辺はどうなの?」

 

 すずかちゃんから話題を逸らすためにフェイトちゃんに尋ねてみると、それに対してフェイトちゃんは頷いた。

 

「うん。今クロノが証拠をもって動いてくれてるって! でも追い払うまでにちょっと時間がかかりそう!」

 

「まぁお役所仕事になるからしゃーないわな。……ま、相手がその気ならこっちもその気になるだけだ」

 

「ん? レオ君、いい事……いや、悪い事を思いついたみたいやな?」

 

「もちのろんでございます。二度と密着取材が出来ないようにしてやるよ? ねぇみんな、ちょいと耳貸して……おっと。ヤマト、今からいう内容をなのはちゃん達に耳打ちで教えてやって」

 

「いや耳打ちが嫌なら小さい声で言えば「いいからやれ」……ハイ」

 

「ヤマト君の耳打ち……レオ君、あなたは最高の友達なの」

 

 ククク、見てろよミッドのテレビ局……。

 別に犯罪者じゃないから半殺しにはしないけどちょいとエゲツなく懲らしめてやるからな?

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