見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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そう言えばこれまだ試し撃ちしたこと無かったのよな

 フェニックスカートリッジを作ったから、みんながダメージを受けても即座に回復できる様にはなった。魔法の鍛錬も行ったからみんな原作よりも強くなってるはずだし、アリサちゃんやすずかちゃんなど原作では魔法少女でない者の参戦に、リニスやプレシアさん、リーン姉さんなどの俺やヤマトが行動しなければ退場していたであろう戦力も整ってる。

 正直ここまでやれば劇場版も怖くないはずだ。

 

「……でもまだ何かが足りないんだよなぁ」

 

『何かですか……』

 

 いや〜確かに対策は出来たけど、原作がいつ起きるって言うのくらいしか思い出せてないから、何が起こるかまでは分からないんだよなぁ。

 もしかしたらジュエルシードや闇の書みたいな超常的な何かが出てくるかもしれないし。そうなるといくら鍛えようがどうしようもない事になる可能性も大いにあると言えるだろう。

 

『ロストロギア対策については魔王の心臓を使ってもよろしいんじゃないでしょうか?』

 

 甘いよカリバー。確かに魔心はロストロギア認定されるほどの力を持ってる。

 でもあくまでもコイツは魔力製造機でしかないから、ロストロギア対策にしたいならばヤマトが覚醒した一件の黒幕のお仕置きでやったように次元震をぶつけるしか……。

 

 

 

 五つの宝物庫のうちの一つは、魔王の心臓が眠りし世界にあり。まずはそこから巡るべし。

 

 

 

「っ! そうだ。ここはご先祖様の力を借りさせて頂こう!」

 

『え? ま、マスター? 何をなさるおつもりで?』

 

「魔王の文献曰く、魔心のあった世界にはもう一個宝物庫があるみたいだから探しに行く」

 

 もしなんかクソヤバ兵器とかあったら、事件の間だけ拝借して最後の切り札として活用してしまおう。

 

「そうと決まれば、各種デバイスと水筒と昼食。あ、小型アルカンシェルの試し撃ちがまだできてないから、ついでにあの世界で空に向けて撃ってみるか」

 

『と言うか小型アルカンシェルで充分ロストロギア対策になるのではと思うのは私だけでしょうか?』

 

『てかアルカンシェルって……このマスターは一体何を目指してるんですか。世界滅ぼすタイプの魔王になるつもりなんですかねぇ?』

 

 

 ◇

 

 

「ん? お、レオじゃん」

 

「ふむ?」

 

「あれ? ヴィータちゃんとシグナムさんじゃん」

 

 手早く準備を済ませて魔心のあった世界へ降り立つと、そこではヴィータちゃんとシグナムさんが模擬戦を行なっているところだった。

 

「奇遇だな。新たな発明品でも開発してそれを試しに来たのか? それなら私が相手になってもいいが」

 

「確かに発明品開発したしそれを試しに来たのまでは正解ですけど、今日は魔王の宝物庫を探しに来ましてね」

 

「あぁ、そういえばこの世界に後一個あるんだっけ?」

 

「そうそう。気がついたからちょいと探してみるか〜ってね。シグナムさんとヴィータちゃんはこりゃまた変わった武装でやり合ってるね?」

 

「あぁ、現在管理局とカレドヴルフ社が共同開発してる次世代型デバイスをちょっとな」

 

「アタシら新武装の性能テストをやってんの。反動がどれくらいかとか、どんくらい耐久性があるかとかは調べたから今日は実戦でどれくらいやれるかをな」

 

「私らが本気で戦ったら本局の演習場が壊れると言われたからな。仕方なくこの世界でやっているんだ」

 

 そう言いながらシグナムさんはレヴァンティンよりも無骨な剣を、ヴィータちゃんはヴィータちゃんが持つには大きめのブラスターを見せてくれた。

 対魔法耐性持ちのアンノウンと戦う為に開発されてる次世代型兵装か。そういえばマリエルさんと情報交換してるときに新プロジェクトがなんたらって言って、特別にってこれ見せてくれたな〜。

 

「ただこれすごぶる燃費が悪いんだよね。それに従来のアームドデバイスよりも脆いし。ぶっちゃけ使いづらいでしょ?」

 

「はっきり言って使いづらい! つかそもそもアタシはアイゼンで思いっきりぶっ叩く派だし」

 

「やはり長年連れ添った相棒(レヴァンティン)には敵わないな。レオが開発に携われば違うのかもしれないが」

 

「いや〜。今の所カレドヴルフと管理局の共同開発でやってるからねぇ。俺は嘱託魔導師ではあれどフリーランスのデバイス職人だからお声が掛からなかったよ」

 

 だからマリエルさんとか最近メンテナンスルームに入ってきたシャリオって眼鏡っ子に「お願いだからこれを機にこっちで働いてくださいよ〜」って言われてるんだよなぁ。

 

「管理局ももったいないことしやがるなー。レオとやった方がぜってーうまく行くのに」

 

「あら、そんなに信用されてるだなんて、レオお兄さん嬉しいわ」

 

「レオそれキモい」

 

 初めてヴィータちゃんにキモいと言われてしまったでござんす。

 

「ヴィータの言うことも分からんではないが、流石に民間企業との共同開発に特例だからと部外者を立ち入らせるわけにはいかなかったんだろう」

 

 まぁそれが理由でしょうねぇ。

 それに俺の持つデバイスはチェーンソーとかドリルとかもあるから、魔法耐性あるやつでも物理攻撃でなんとかなるのよな。

 

「さて、お宝探しと行く前にまずは新兵器の試し撃ちをしてみるか」

 

「よし。なら私が相手をしよう」

 

 そう言って持っていた剣型の次世代兵装を構えるシグナムさんと、それを見て呆れる俺とヴィータちゃん。

 

「つーかオメーはただ戦いたいだけだろ。この戦闘狂」

 

「そうっすよ。流石に今回の兵器はシグナムさんとかに向けて撃つわけにはいかないですね。なんてったって俺が作って来たものの中でぶっちぎりで殺意の高い代物ですし」

 

「殺意が高いって、お前の使う杖とか剣以上かよ。一体何を作ったんだ?」

 

「小型アルカンシェル」

 

「ブフッ!? ちょ、おま……なんつーもん作ってんだ! 地球滅ぼすタイプの魔王にでもなる気かよ!?」

 

 あらこの子うちのアスカと同じこと言ってるわ。

 まぁ確かにあのクソ巨大な闇の書の闇を一撃で消し飛ばしたあれを作ったって言ってそういう反応をされるのは当たり前か。

 小型だから威力は大分落ちてるとは言え、それでも人殺すくらいなら楽勝で出来そうだし。

 

「ほう? アルカンシェルと言うと二年前にアースラから放たれたあの巨大な光線か。……あれを斬ることができれば私は更なる高みへ……。よし、遠慮せず撃ってくるといい」

 

「うん分かったシグナムさん。後で模擬戦付き合うんで、ちょっとあっちで逆立ち歩きでもしててください」

 

 てかシグナムさん。アンタ登場してから大分経つのに今更戦闘狂キャラでも確立させる気かい?

 流石に勘弁してつかあさい。シグナムさんを遺影にして返したら怒り狂ったチビダヌキの乗った車椅子で108回くらい轢き飛ばされる未来は容易に想像がつく。

 その後ヴィータちゃんに離れてもらい俺は小型アルカンシェル……Mブラスターと同じくらいのブラスターの銃口を空に向ける。

 え、シグナムさん? 下に降りて逆立ち歩きしてるよ。

 

「と言ってもまだ試し撃ちした事ないからどれくらいの威力が出るのか分からないんだよなぁ。それじゃあ早速……バン」

 

 引き金を引くと青白い光線が射出され、偶然にも銃口の真上を飛んでしまった鳥さんを巻き込んでしまう。光線を浴びてしまった不幸な鳥さんは、落下の法則を完全無視してしばらくそこから動かずにいたかと思うと、突如光り輝き、しばらく発光したかと思うと光と共に跡形もなくいなくなってしまった。

 

「…………」

 

「よし、成功! いやー、アルカンシェルを小型とは言え再現するとは、流石俺だな!!」

 

「レオ、もうこれは封印しろよな!!」

 

 取り敢えず鳥さん。成仏してくれよな!!

 犠牲となった哀れな鳥さんに土下座しながら、そう心の中で祈る俺であったとさ。

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