見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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昨日の反省会と明日からの方針。

 昨日のジュエルシードの一件の翌日、道路のあちこちがヒビが入ったりしていて、スクールバス等の交通機関にも影響がでたため本日は休校となった。

 

「いやー、平日に学校ないとなんだか勝った気になるよね」

 

「ねー」

 

 昨日の詳しい話をするためにヤマトの家に集合することになったため、ひなちゃんと一緒に歩いて向かう。

 今日は魔法の話と言うこともあり、ひなちゃんの使い魔のリニスも一緒だ。

 と言ってもこのヤマネコ、ひなちゃんの使い魔になってから使い魔らしいこと何もしてないらしいけど。

 

「ねぇねぇ、昨日は凄かったねぇ。アリサちゃんとすずちゃんも変身しちゃって、これでもう敵なしだよね!!」

 

「確かに六人もいれば安心感は違うけど、油断してたら痛い目にあうよ?」

 

「そうですよひな? どんなことでも一番危険なのは油断した瞬間です。この間だって三連休に浮かれすぎて、宿題のプリントを一枚無くしていたでしょう」

 

「う、ごめんなしゃい……」

 

 そういえばそんな事あったなぁ。泣きながら電話してきたもんだから、俺の宿題プリントをコンビニでコピーしてパン買うついでに持って行ってやったんだっけ?

 でもね、リニス。例えが微妙なんだよ。

 

 ヤマトの家に到着した俺とひなちゃん。

 インターフォンも鳴らさずにドアを開けて、足速にリビングのドアを開ける。

 

「強盗だ! オリ主の座をだs「ふん!」ごぶぅええ!」

 

 殴られた。痛かった。

 

「……すまん、本当に強盗が来たと思ったわ」

 

 おま……いや、ふざけたのは俺だから自業自得と言えば自業自得だけど! だがお前、強盗入ってきたら殴り合いで決着つける気なのかよ。いくら何でも無謀すぎるわ。

 

「悪い悪い、ぶぶ漬け食べるか?」

 

「遠回しに帰れって言ってんじゃねえよ。……いや、ここは帰った方がいいのか?」

 

 考えてみれば俺は踏み台でコイツはオリ主。せっかくのオリ主イベントを俺と言う不純物で汚して良いものなのだろうか?

 別にこのドンカンマンがどう思おうがどうでも良いが、ヒロインズからしたら俺は邪魔な存在なのかもしれないし……

 

「お邪魔しました」

 

「え、れお君!?」

 

 せっかくだ、今日は引いてやろう。俺がいないうちにでもヒロインズとの好感度イベントでも進めれば良いさ。

 

「いや、普通に冗談だからマジで帰ろうとしてんじゃねえよ。てか今日はアリサ達の件で聞きたいことがあるんだから帰んな」

 

「いや、冗談なのは知ってたけど、この機に乗じてヒロインたちとの仲を深めるお膳立てをしてやろうと思ってたわ」

 

「何言ってんだよ。なのは達とお前はどっちも大切な親友なんだし、どちらかを優先するなんて馬鹿な真似はしねえよ。仲を深めるならみんなでだ」

 

「あ、すいません、俺そっちの気はないので……」

 

「そっちの木って、どっちの木だ?」

 

 ダメだコイツ。鈍感度がカンストしてやがるせいで、ヒロインズ達の異性としての好意に全然気がついてない。

 

「お邪魔しまーす。来たよヤマト君」

 

「もうみんな揃ってるかな?」

 

「にしても昨日の被害はなかなか深刻ね……どうしたのよレオ。そんな憐れんだ目をして」

 

「いや、お前らも苦労してるんだなぁってさ……」

 

 その後ヤマトの家に置いてあるソファーや座椅子に各々が適当に腰掛ける。

 ただそんな中なのはちゃん一人だけは立ったままだった。どうしたと言うのだろうか?

 

「昨日の暴走はね、私が悪いんだ。本当はね、知ってたんだ。あの子がジュエルシードを持ってたこと。でも気のせいだって思っちゃった」

 

 なのはちゃん曰く、なんでもヤマトが俺を翠屋の裏に連れて行った後、サッカー部の男の子一人がジュエルシードを持っているのに気づいたらしい。だがそれを気のせいと思って見て見ぬふりをしてしまったと。

 

「私が気のせいだって思わなければ、あのとき男の子にちゃんと話していれば、こんなにたくさんの人に迷惑かけなかったのに……」

 

「違うよなのは、それは違う! 君はよくやってくれている! それに元々は僕が原因で「レオ、このバカチンを頭なでなでの刑に処しなさい」「かしこまりー」え?」

 

 なのはちゃんの背後に回った俺。

 俺は一回ニコリと笑うとなのはちゃんの頭を……

 

「ほらなのはちゃん、よしよしよしよしよしよしよしよしよし」ナデナデナデナデナデナデナデ

 

「うにゃああああああああああああああああああ!!!!」

 

「え、えぇ!?」

 

 〜数分後〜

 いつも以上に長時間あたまをなでなでしていたため、なのはちゃんの髪はボサボサになりピクピクと軽く痙攣している。

 そんななのはちゃんにアリサちゃんは近寄ると

 

「これでチャラにしてあげる。これからは一緒にジュエルシードを探しましょ」

 

「これ以上街のみんなに迷惑をかけないようにするためにも……ね?」

 

「あ、アリサちゃん、すずかちゃん……ありがとう」

 

 感極まったのか涙を流しながら二人に抱きつくなのはちゃん。

 これにて一件落着。

 

「これがニコポナデポの正しい使い方なり!」

 

「お前自分で言ってて悲しくならないか?」

 

 すっげえ悲しいですがなにか!?

 こんなに嫌がられたらガラスのハートの俺のメンタルがブレイクしちまいそうだよ!

 

「れお君よしよし……」

 

「あ"ー、浄化されるんじゃあ……」

 

「ひなちゃんレオ君の次はなのはにもやってほしいの……」

 

 俺のニコポナデポは相手の精神を攻撃する代わりに自分の精神も削る諸刃の剣のため、現在ひなちゃんに癒してもらっている。

 なぜひなちゃんのよしよしにはこんな癒し効果があるのだろうか。

 ヒロインズ曰く、ひなちゃんのなでなではヤマトに匹敵するくらいの安心感があるとか。

 これが真のニコポナデポだよなぁ。

 そして俺となのはちゃんが、無邪気な笑みを浮かべるひなちゃんに浄化してもらってる横で、ヤマトがユーノ君を咎める。

 

「あとユーノ、お前もお前だ。輸送中の事故なんだからお前は悪くない。本当の責任の所在は輸送会社だ。だからお前もそんなに気に病むな」

 

「……はい」

 

「あとマジレスしてやるけどさ、ロストロギアの輸送は民間の輸送会社じゃなくて時空管理局が行うものだからお前の説教はお門違いとだけ言っておくわ。ほらヤマト、管理世界の運送会社全部に土下座してこい「空気読みなさい!」ごぶぇ!!」

 

「……この人はいつもこうなのかい?」

 

「にゃはは……」

 

 アリサちゃんに殴り飛ばされてしまった。最近アリサちゃんの攻撃力上がったよなイテテ……。

 

「それで話戻すけど、俺たち六人全員で、ジュエルシードの捜索を行う。これで良いよな?」

 

「私はそれで良いと思うの」

 

「ま、それが妥当よね」

 

「みんなで頑張ろうね」

 

「異議なーし」

 

「俺も問題ない……って言いたいんだけど」

 

 みんなの視線が俺の方に向く。

 俺はヤマトの方を見て言う。

 

「またあの金髪が来たらどう対応するよ? ひなちゃんから色々聞いてるけど、あの金髪が関わったら必ず状況が悪化してんじゃん」

 

 これは結構真面目に考えないといけない問題だ。

 昨日みたいな事態がまた発生したとき、今度は全滅する可能性だってある。

 なら今のうちに金髪に怪我でもなんでもさせて大人しくさせた方がいいだろう。

 

「それなら問題ない。昨日の帰り気絶してる龍帝院を見かけたから、水かけて無理やり起こして、無理やり決闘持ちかけて、大怪我させてやった。しばらくは戦場に出られないはずだ」

 

「おいオリ主がやっちゃいけないことしやがって。だがよくやった!!」

 

 ならあれが動かないうちにさっさとジュエルシードを探すに限るな。

 

「そしてなのは達はまだ魔法と知り合って日が浅い。だからこそ俺たちとは実力に差が開いてる。その差を埋めるためにひなの使い魔のリニスに魔法を教えてもらう。いいな?」

 

「えぇ、微弱ながら力をお貸しします」

 

「よろしくお願いねリニス」

 

 リニスは昔、俺たちよりもちっさい子に魔法を教えてたらしいし、いい先生になるだろう。

 

「あ、アリサちゃんとすずかちゃんに渡し忘れてたものがあったんだった」

 

 俺は懐から赤と青のパーツを三つずつ取り出す。

 

「これはフレイムアイズとスノーホワイトのバッテリーの予備。戦闘中でも気軽に交換できるように取り外しは簡単にしてるから。バッテリーが無くなった時は俺に渡して。その場で充填するから」

 

「分かったわ」

 

「ありがとねレオ君」

 

 今後の方針を話して、今日のところは解散となった。

 翌日以降からは学校と習い事のないときは、動けるメンバーが交代でジュエルシードを捜索することになった。

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