見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
改めてリンディさんから、リニスやマリエルさんが丹精込めて強化を施したバルディッシュとフォーチュンザンバーを受け取ったテスタロッサ姉妹。
武装万端、カートリッジで完全回復、俺合流で戦力も万端という最高の状態でレヴィと相対する。
「ごめんね、お待たせレヴィ!」
「悪いけどもう一ラウンドやってもらうよ〜」
「回復なんてずるいぞ卑怯者〜! てかさっきから思ってたけど仲間の力を借りるなんか卑怯だし!!」
「レヴィもロボット使ってたし」
「なんならイルマと一対一で戦ってる途中で、横槍かけて来やがってたし」
「つまりお相子だね!」
俺らの完全論破にレヴィは頬をプクーと膨らませると、不貞腐れたようにしながらチラリと完全に回復したリンディさんの方を向く。
「あれ、ヘイト達のお母さん?」
「うん。私達のお母さん」
「ちょっと待てい、俺はちゃうからな?」
「違わないよ。将来リンディ母さんはレオのお義母さんになるから」
「さり気なくそんな事言えるアリシアちゃんを俺は心から尊敬しますよ」
アリシアちゃんと俺で下らないコントを行う横で、レヴィは何故かリンディさんを羨ましそうに見つめると、首をブンブンと振って強がって見せる。
「子供の喧嘩に親が出て来るとはますます卑怯な! あの人が助けなかったら今頃ヘイトはぺっちゃんこだったのに!!」
「あっれ〜? 照明が落ちて来るのに気づいたレヴィは顔真っ青にして助けようとしてたし、リンディ母さんに落ちた時も本気で助けようと瓦礫どかしてたし、レオが母さんを救出した時はすっごい安心した顔してたのにあれあれ〜?」
「ぐぐ……」
アリシアちゃんのニヤニヤ笑いながらの私的にレヴィは黙り込む。図星だったようだ。
なるほど。何も考えずに力任せにぶっ壊したはいいけど、照明が落ちて来るなんて夢にも思ってもいなかったってか。
それなら俺に言えることは一つ。
「次から考えて物を壊そうな?」
「う、うっさい! 一度はボクが勝ったんだ。もう一度ボクが成敗してやる!!」
「フフ……」
アリシアちゃんと俺でツンデレヴィを弄っていると、急にフェイトちゃんが笑い始めた。
「な、なんだよ急に笑って気持ち悪いなあ!」
「ひ、酷い!? ……レヴィとお話しするの楽しいな。王様やシュテルン? 「あー! それはボクだけが呼んでいいあだ名!! シュテルンはシュテル!!」そうなの? ……シュテル達とみんなでお話ししたいな。だからもうやめようよ?」
だがそれに対してレヴィは水色の雷を纏うことで答えを示す。
断るようだ。アンダーテールの様には行かないねぇ……。ま、現実でそれが出来たら苦労しないって事だろう。
「無理だね。何故ならここでボクがキミ達をぶち転がすからだ!!」
「じゃあ、そうならない様に頑張るよ!!」
「さぁ、覚悟はいい? お仕置きの時間だよ!!」
「そう言えば不意打ちの借りはまだまだ返しきってないんだよなぁ。仕返しのお時間だぜ?」
さぁ、改めて第三ラウンド開始!!
本気モードのレヴィと新たなデバイスを得たフェイトちゃんと、フォーチュンザンバーを装備した際の強化フォーム(フェイトちゃんの色違いのバリアジャケット)に変身したアリシアちゃんが、レヴィと撃ち合いを開始する。
「……あら? レオ君は行かなくていいの?」
「俺も参加してるけどぶっちゃけ、万全の二人がいれば勝てそうなんですよねぇ」
リンディさんが新しいデバイスを持って来たそれ即ち、フェイトちゃんとアリシアちゃんの逆転フラグという物。
ならばあまり横槍を入れるのはよろしく無い。だから俺は楽しくレヴィが二人に集中したタイミングでお邪魔攻撃をしてやるとしよう。
「我が身をつねって人の痛さを知れってやつですね」
「……あの子も厄介な子にちょっかいをかけたものね」
おっと、そうこうしてるうちに、レヴィったら二人に集中して後ろが空いてるぞぉ!!
よーし、そうと決まればTチェーンソーを準備して…………
「お前の血は何色だぁあああああ!!!!」
「いったぁああああああああい!! ちょっとちょっと、何すんのさ!? せっかくいい所だったのに!!」
「君がやった事をしただけさ?」
「むうぅ……ボクそんな物騒なもので攻撃してないだろぉ!!」
「やられたらやり返す。倍返しなのさ」
「ああ言えばこう言うんだな! なら最初にキミからブチ転が「後ろがお留守だよ!」あてぇ!?」
不意打ちされたからって敵前で後ろを向くからこうなるのだ。
と言ってもアリシアちゃんはハリセンで頭を叩いただけだから全く痛く無かっただろうけど、レヴィからしたら更に不意打ちされるのは面白く無かった様だ。
「もう怒った! ならパワー極限でもう一度ぶち転がす!!」
レヴィが持っているデバイス、バルニフィカスを天に掲げたかと思うと、魔力刃を引き延ばして巨大な剣にする。
なるほど、この技で二人は負けたんだな。
「レオ、フェイト。手を出さないでね!」
「お姉ちゃん……大丈夫なの?」
「大丈夫。私とフォーチュンザンバーに任せなさい!」
レヴィに対抗してフォーチュンザンバーを野球のバッターの様に構えると、レヴィに負けず劣らずの巨大な剣を作り出す。
「ボクの真似をしたところで意味はないもんね! 必殺、《蒼破極光斬》!!」
「残念、真似じゃなくて今回の強化でリニスにおねだりしたとっておきなのです! 《スターリーホームラン》!!」
レヴィが剣を振り下ろしたならば、アリシアちゃんは剣の腹がレヴィの剣に当たるように振り上げる。
「ぐぬぬぬぬぬ……」
「うぬぬ……せぇえええい!!!!」
「うわっ、え、うそぉおおおお!!??」
押し勝ったのはアリシアちゃん。
アリシアちゃんの巨大な剣……いや、バットで見事に弾かれたレヴィのデバイスは、レヴィの手から離れて海に落っこちた。
「あー! ボクのバルニフィカスがー!!」
レヴィがデバイスを取りに行こうと海に入ろうとしたが、その瞬間レヴィの両手両足が金色の枷で拘束される。
どうやらお次はフェイトちゃんがぶちかますようだ。
「また、縛るやつ! これ、嫌いぃいいい!!」
「行くよ。レヴィ!」
そう言ってフェイトちゃんはバルディッシュの強化系、バルディッシュ・ホーネットを砲撃モードに変形させる。
うーん、これでトドメっぽいけどなんか物足りないなぁ。
…………よし! (ゲス顔)
「フラガラッハ、フォーメーション・
フェイトちゃんのバルディッシュの射線状を取り囲むように、フラガラッハを設置するとそれを起点にして魔力で出来た巨大なレンズが生成される。
このレンズに砲撃を当てれば威力が倍増される優れものだ。
「えぇ、行くって……って言うかそれはヤバいやつなのでは〜!?」
「受けてみて……私とバルディッシュの全力全開!! ……あ、後レオのフラガラッハも!」
「おいコラ?」
俺のフラガラッハは追加ですかそうですか。……まぁ普通にこれなら勝てる物をオーバーキルにしたところで意味がないのは分かるけどさぁ……。
フェイトちゃんは「ごめん、つい……」っと一度謝ると改めてレヴィに向き直る。
「《ホーネットジャベリン》、ファイア!!!!」
バルディッシュの先端から射出された金色の砲撃はフラガラッハのレンズに当たると、それが威力を更に倍増させて極太の光線と化す。
「ウソォオオオ! ぐぁああああああああああ!!」
必死に逃げようともがいていたレヴィは逃げることもできずに、極太の光線に飲み込まれるとそのまま意識を失い、彼女の亡骸(※死んでない)はアリシアちゃんが確保した。
「ううぅ……」
「あはは、流石のレヴィもあんな大火力の攻撃は耐えられなかったみたいだね」
「ちょっとやり過ぎちゃったかな? ……でも大火力で撃った方が確実に無力化出来るし……大丈夫だよね?」
「ねぇ、アリシアちゃん。砲撃の強化をして言うのもなんだけど、お宅の妹さん。なのはちゃんみたいなこと言ってるよ?」
「フェイトったらなのはの影響受けちゃってるからね。それじゃ、この子のデバイスも回収してお尻ぺんぺんしよっか」
「お尻ぺんぺんは後でで良いと思うな? レヴィは局員さんにお任せして、私達はクロノに合流しよ?」
そうだな、イルマも俺が逃げたって分かったらキリエ達のところに戻るかもしれん。
なら早急にクロノ君と合流して戦力にならなければ。……あ、そうだ。
「さっきは一部の魔法を消去されたけど、アイツの正体がアレならば、アスカロンのセキュリティ付与システムをこのコードにすれば…………まず見破られることもあるまい」
「またレオが悪巧みしてる……」
「まぁまぁ、レオの悪巧みって結局私達の利益になってるし……。それじゃちょっとバルニフィカスを回収して来まーす」
前話でイルマについて色々な情報が出て来たけど、イルマの正体を察してくれた人いるかなぁ……?