見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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(ひな視点)はーちゃんなんだか楽しそうだね!

「うーん、いないなぁ……」

 

 ひなは現在、ちょっと困ったことになっちゃってた。

 

「すずちゃーん、はーちゃーん! どこー!?」

 

 オールストン・シーの園内でホテルから抜け出して来ちゃった小ちゃな子が迷子になって泣いてたからホテルまで届けたんだけど、今度はそれでひなが迷子になっちゃうなんて……。

 

『だから一言すずかちゃん達に報告してから行った方が良いと言ったじゃ無いですか』

 

「でもでも泣いてたんだよ? すずちゃんとはーちゃんとは手分けして探してたんだし、連絡するために合流してたら……」

 

『念話』

 

「ハッ!!」

 

『忘れてましたね? 念話の存在』

 

 そっか、そうだよ。念話があるんだった! 普段お話しするときは、スマホを使うから忘れてたよ!!

 

「そうと決まれば早速……ん? あ、はーちゃん見っけ!!」

 

 念話ですずちゃん達にどこにいるかを聞こうとしたけど、近くにはーちゃんの姿を見つけて一安心。これなら念話を使わなくても大丈夫だね!

 

「おーい、はーちゃーん!!」

 

「……む、誰だ貴様?」

 

「誰? 忘れちゃったの? ひなだよ? ……あ、ひなが迷子になっちゃったから怒ってる? ご、ごめんね!!」

 

「知らぬ者に一々怒るほど我は暇では無い。おそらく貴様が探しているはーちゃんとやらは人違いだ」

 

 え、そうなの!?

 言われてみればはーちゃん全体的に黒くなってるし、髪も銀色だしそれにはーちゃんよりも背中の翼が大きい。

 

「間違えてごめんなさい。ようやく見つけたと思ったらつい……」

 

「うむ、次からは気をつけるのだぞ。……最も、貴様に次はもう無いだろうが」

 

「ほぇ、なんで?」

 

 ひなが首を傾げたのを見た次の瞬間、はーちゃんのそっくりさんはひなの方に手を翳す。そこには黒い魔力が渦巻いてて……

 

「わぁ、ヤマト君と同じ黒色の魔力だ! カッコいいねぇ!! なんかこうビシッとしてて!!」

 

「む、貴様分かっているでは無いか! そうだとも、闇の力こそ至高なのだっ!!」

 

「うんうん、黒い砲撃って全部を飲み込んじゃう感じがして強く見えるよね!!」

 

「でもひなは銀色が好きだな〜」と言おうとしたタイミングで、はーちゃんのそっくりさんは黒い魔力を消してひなの方をじっと見る。

 

「強く見えるではなく、事実最強なのだが……ふむ、どうやら貴様には見どころがあるようだ。ここで死なすには惜しい。どうだ、我が臣下にならぬか? シュテルとレヴィと共に我が導いてやろう」

 

「しんか? しんかってなー「ひなちゃん!!」あ、はーちゃん、すずちゃん!!」

 

 しんかの意味を聞こうとしたら、後ろからはーちゃんとすずちゃん、リーンお姉ちゃんがやって来た。ひなを見つけてくれたみたい!

 

「ようやく見つけたよひな。ここにいたんだね?」

 

「うん、ごめんね、ひな迷子になっちゃってた!」

 

「羽鳥さんから連絡来たよ。迷子の子をホテルに送ってあげてたんだよね?」

 

「それにひなちゃんが迷子になるのは今に始まったことじゃあらへんからな。「はーちゃん酷い!」それにしても……」

 

 直後、はーちゃんとすずちゃんがひなを抱き寄せて、はーちゃんのそっくりさんから遠ざける。

 

「ひなちゃんは純粋な子なんです。悪の道に勧誘しないでください!」

 

「ひなちゃんを悪堕ちさせたら、監督不行届で私たちがレオ君に殺されるかも知らないんや! 悪堕ちは大好物やけど! 大好物やけど!!」

 

「我が主……?」

 

「はやてちゃん……?」

 

 あくおちってなんだろ? そしてなんですずちゃんとリーンお姉ちゃんははーちゃんをなんとも言えない顔で見つめてるの? ……え? ひなもおっきくなったら分かる? なら早くおっきくならないとね!!

 一方はーちゃんのそっくりさんは、二人を……というかどちらかと言うとはーちゃんをじっと見つめる。

 まるで獲物を見つけたと言わんばかりの目で。

 

「貴様が闇の書の主か?」

 

「夜天の書の主、八神はやてや! あなたは誰や私のそっくりさん!? ハッ! もしかして私の生き別れたお姉ちゃんか!?」

 

「違うわ! ……我が名はディアーチェ。失われた力を取り戻すために蘇った王の魂……」

 

「ディアーチェ? ならディーちゃんだね!」

 

「王? うちの姉やんは中二病なんやね。ちょっと早すぎるんちゃう?」

 

「そこの桃ひよこ、我が名を略すな! そしてそこの小鴉、中二病の意味は分からんが、バカにしているだろう!?」

 

 どうやらディアーチェちゃんは、ディーちゃんは気に入らなかったようだ。

 可愛いと思ったんだけどなぁ……。

 

「ま、まぁまぁみんな一旦落ち着いて……。それでディアーチェさんはどうしてこちらへ? 目的があるなら一度管理局へ。すぐに済みますから」

 

「む、貴様はまともそうだな。……こほん、我が力を取り戻す為には貴様らが目障りだとかでな。故に我が臣下のシュテルとレヴィに他を任せて我はお前らを消しに来たのだ! ……まぁ、ここで我に絶対服従の意を示すなら、特別に生かしてやっても……」

 

「なるほどなぁ。……姉やんは王って言ってるくせにとんだチキンなんやね」

 

「……は?」

 

 チキン? ディアーチェちゃんってチキンなの? でもディアーチェちゃんってどう見てもニワトリさんじゃないし……。

 

「…………なんだかチキン食べたくなっちゃった。帰ったらママに唐揚げ作ってもらお」

 

「ひなちゃん、今それどころじゃないよ? ディアーチェさんがはやてに詰め寄ってるよ」

 

「我がチキンだと!? 何故我をあんな鳥風情と同扱いをした!? 事と次第によっては未来永劫の苦しみを与えるぞ貴様ぁ!?」 

 

「いやだって姉やんは臣下の子らと一緒に私らを倒しに来たんやろ? でも私らの中で最強の双璧を成しているレオ君とヤマト君は、臣下の子らが相手にしとる。……言っとくけどこのチームは他の2チームと比べて総合戦力的はぶっちぎりの最下位やで? ……臣下の子に大変な仕事を押し付けて姉やんは楽な仕事をするなんて、飛んだ王様やな〜」

 

「ぐ……ぐぐ…………」

 

 ニヤニヤと笑いながらディアーチェちゃんを突っつくはーちゃんと顔を真っ赤にするディアーチェちゃん。

 

「ほら王様〜今ならまだ遅く無いから、臣下達と一緒にヤマト君がレオ君の方に行ったらええんやないの〜?」

 

「ええぃ、喧しいぞ小鴉! ならばさっさと貴様を片づけてシュテルとレヴィに合流するとしよう!!」

 

 直後ディアーチェちゃんが、ベルカ式の魔法陣を展開する。

 もぉ、はーちゃんが怒らせちゃうから……。

 

「《ドゥームブランガー》!!」

 

「我が主!」

 

 咄嗟にエンジェルウイングを展開してはーちゃん達を守ろうとしたけど、リーンお姉ちゃんがシールドで軽々と防いでしまった。

 

「…………その力、間違いない。お前は主のコピー体……いや、すずかやひなの力も混ざっている複合体と言ったところか……それにお前はどこか懐かしい。何者なんだ?」

 

「奇遇だな、お前はなんだか懐かしい。まるで数十年一緒にいるかのような……。だがそれとこれは関係ない、王として邪魔する者を討つだけのこと!!」

 

「……そうは行かん。キリエさんもイリスも止めなあかん。ついでにいきなり攻撃してくる悪い姉やんは思いっきり胸を揉みしだかせてもらうで!!」

 

「な!?」

 

 胸を押さえて顔を赤らめたディアーチェちゃん。

 

『お胸はよく分かりませんが、盗まれた宝物も返していただかなければなりません!!』

 

「そうだね、みんなも頑張って戦ってる。なら私もみんなを守るよ!!」

 

「ならひなは攻めちゃうよ! ディアーチェちゃんの翼はひなとお揃いだから、どっちが強いか比べっこだ!!」

 

「頭が高いっ!!」

 

 ディアーチェちゃんが持っている杖を掲げると、上空から翼の生えたおっきなロボットが降りてくる。

 

「我が僕、黒影のアメティスタが貴様らをなぶり殺してくれよう!! 特に小鴉! 絶対に貴様だけはタダでは済まさぬからな!?」

 

「ただの妹のお茶目なのに、怖いわぁ姉やん♡」

 

「うがぁあああああああああ!!!!」

 

「なんだかはやてちゃん楽しそうだね……」

 

「はーちゃんもディアーチェちゃんもそっくりだし姉妹喧嘩ごっこでもしてるのかなぁ?」

 

「それは……いや、否定できないな。主は歳の近い姉を欲しがっていたから……」




あ"ぁあああああああああ!!!!
王様推しキャラだから敵として書くのがつらい!!

そして劇場版戦闘描写が多すぎるってぇええええええ!!!!(泣)
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