見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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俺の失敗からキチンと学んでくれてたのね!? お兄ちゃん嬉しいわ!!

『っ! はやてちゃん、みなさん!!』

 

『来ます、備えてください!!』

 

 予想外に得たインペリアルフォームと言う新たな姿に感慨に耽っていると、リィン姉妹の掛け声で機動外殻がこちらに襲いかかって来ている事に気がつく。

 おっとボーッとしてないでO☆SHI☆O☆KIタイムを楽しまないとな。

 そう思い早速魔剣シュリセルを構えるが、その前にアリシアちゃんが前に出る。

 

「ちょっと待って、せっかくだから盛り上げてあげる!!」

 

 彼女がそう言って取り出しますはマイクスタンド型のデバイスであるマイクスター。それを口元に近づけて胸いっぱいに空気を取り込むと、元気よく声をあげる。

 

『レディースエーンドジェントルメーン!! これから始まりますは、この世界を荒らしに荒らしたテラフォーミングユニット、イリスとそれをやっつけて捕まえようとする我らが海鳴市の魔導師とイリスの親友、キリエさんの最終決戦!! この一生に一度あるかないかの大一番、管理局広報・PR部門所属の嘱託魔導師、アリシア・テスタロッサちゃんが実況しちゃうぞ♪』

 

 っておい、なんか実況を始めたぞこの子?

 てっきりいつも通り声の無差別攻撃で無理やり追い払うものとばかり思ってたんだけど……って、これじゃあ機動外殻の攻撃がアリシアちゃんに当たっちゃうよ!!

 

『おっとー、実況の私を攻撃するのはルール違反! と言うかまだ戦いは始まってないから【ちょっと待ってね】?』

 

 直後機動外殻はピタリと動きを止めてしまう。

 おっとこれを使うつもりだったのか。普段その機能はあんまり使わないからこの機能をマイクスターに搭載してたの忘れてたよ。

 

「えぇ!? これってヤマト君の言霊やん!! え、なんでアリシアちゃんが使えるん!?」

 

「ほんとだ! どうして……あ、分かった! シアちゃんのマイクにそのヤマト君の言霊の能力が付与されてたんだよ!!」

 

 ひなちゃん正解。

 マイク型のデバイスを作るに当たって、真っ先にヤマトの言霊が連想した為ヤマトの言霊で自前の言霊の能力をアリシアちゃんのデバイスに付与してもらったのだ。

 その時に「俺の存在価値が無くなるだろうが!?」と宣うヤマトと喧嘩したんだけど、コピーしたときに大分劣化してしまって簡単な命令にしか受け付けなかった為無理やり納得させたのは今思い出さなくてもいい内容だろう。

 

『大正解!! このマイクは……っとと、解説は後でもいいよね? それじゃあ早速イリス討伐戦を始めちゃいましょ〜! 【みんながいつも以上の力を発揮できるように】このアリシアちゃん、全力で応援させていただきます!!』

 

 直後インペリアルフォームになって身体の内側から力が湧き出ていたのに、更に全身から力が湧き出て来る。

 どうやら無意識的に強化系の言霊を発動したようだ。

 これ以上のバフに身体がついて来るかなと内心不安になっていると、ピタリと動きを止めていた機動外殻が動き始める。

 どうやら命令が切れたようだ。

 

「よし、それじゃあ改めまして俺から行くな。テラフォーミングユニット風情が人間様に逆らった事……心の底から後悔させてやる」(ゲス顔)

 

『おぉっと、明らかに悪役が言うようなセリフを発しながら動き始めたのはレオ! 彼が半生をかけて作った究極のデバイスであるアースカリバーとご先祖様から受け継いだというロストロギア、魔剣シュリセルを構えたぁああああ!!」

 

 魔剣シュリセルに魔力を込めて、俺を叩き潰そうと腕を振り上げる機動外殻だがそんなものがこの俺に通用すると思うなよ!?

 ……あ、そうだ。これだけバフがかかってる今ならもしかしたらアレが使えるかも。試しに使ってみるかね!!

 

「閃牙獅子王連斬ってなぁ!!」

 

『一瞬のうちに機動外殻をバラバラに斬り裂いたー!! え、今の攻撃見えなかったよ……これってまさか神速!? ヤマトの得意技にしてなのはのお家に代々伝わると言う神速です!! いやぁ、まさかこの土壇場で使うとは……流石はレオだね!!』

 

 俺は本来神速を使おうとしても才能がないとはっきり言われてしまったが、これでもかと言うほどのバフにより身体機能が向上した今ならば使えるかもと思い神速を試してみたが大成功。

 神速で超加速と、魔剣とアースカリバーで機動外殻を斬り裂いてやったわ。

 ……おっと、まだ俺のターンだよ?

 

「やっぱり本体を殴らないといけないからな! 出てこいや!!」

 

『おぉ、これは「これってひなちゃんを歯を折っちゃったときに、怒ったレオ君がロボットにやった電子を抜き取って腐食させる魔法! 腐食と同率並行でナノマシンの摘出もするから、もうこれは機動外殻として動くことは出来ないわね!!」ちょっとキリエさーん!? 実況と解説は私が担当だよー!?』

 

 キリエさんが事細かく解説してくれたが、キリエ戦のときと同じやり方で機動外殻はボロボロにしてイリス本体を引き摺り出してやった。

 

「…………」

 

「あ、イリス!!」

 

 イリスは力無く地面に落ちるが、それをみたキリエさんは彼女の救出に向かい、地面に叩きつけられる前に無事イリスを抱き止める。

 いや、それやめた方がいいんだけど? 鬼かもしれないけど素直に地面に叩きつけた方がいいんだけど……

 

「良かった、イリス……え、イリス?」

 

「…………」

 

『あー! 気を失ってたはずのイリスがキリエさんに銃を突きつけてる!?』

 

 ほらやっぱりな!? どうせ気絶してるけど中のウイルスコードが勝手に身体を動かしてると言ったところだろ!?

 仕方ない、フラガラッハの光線で……

 

「させへんで! 《クラウソラス》!!」

 

「っ!?」

 

 フラガラッハから光線を射出して銃を弾こうとするが、それより先にはやてがスフィアで弾いてしまった。

 

『おーっとぉ! 咄嗟にイリスの武器を撃ち落としたはやては真っ直ぐキリエさんの……イリスの下へ! おぉ、イリスを掴んで上に放り投げたぁああああ!! 車椅子生活で鍛えられた腕力は伊達では無いッ!!!!』

 

「アリシアちゃんの実況地味に気が散るなぁ……。まぁ、ええわ。行くよリィンフォース、リィン!!」

 

『はいです。はやてちゃん!!』

 

『今こそ夜天の書を強奪した分の借り…………返すとしましょう!!』

 

 そう言ってはやては黒色の巨大なスフィアを形成すると、握り拳ほどの大きさに圧縮。それをイリスに叩きつける。

 え……これって……

 

『圧縮したスフィアを叩きつけたらスフィアが膨張して巨大な結界になった!! 中でははやてが天に手を掲げている! こ、これは雷属性の魔法でしょうか!?』

 

 思い出した。え、でもこの技って確かゲーム版なのはのリィンフォースのフルドライブバーストだったはずなんだけど……あれ? ゲーム版はYouTubeの実況動画しか見てないからうろ覚えなのか? ……いや、もしかしたらはやてとユニゾンしてるから使えるのかも?

 

「夜天の祝福!!」

 

『『今ここに!!』』

 

「『『夜天の雷ッ!!』』」

 

「ぅぁああああああああ!!」

 

『凄まじい威力の雷魔法!! これほどの大魔法……ママが以前見せてくれたサンダーレイジくらいだよ!!』

 

 確かに凄まじい。紫色の雷がイリスを貫いてしまった。

 ……あれ? イリスから何かが落ちてくる。……お、これって!!

 

「これ夜天の書だ! はい、はーちゃん!!」

 

「拾ってくれてありがとなひなちゃん。……さ、今度はひなちゃんの番やで?」

 

「うん!!」

 

『お次はイリスが落とした夜天の書をキャッチしたひなの番!! 女神様みたいな綺麗な姿に変身した恋のライバル、ひなはどんな凄い一撃を放つのでしょうか!?』

 

「ひなはねー、まずはイリスさんの身体で悪い事してるウイルスをやっつけちゃおうと思います!!」

 

 え、それは流石に無理じゃない?

 ヤマトにくれてやったウイルスバスターカートリッジならイリスの中のウイルスコードも解けるだろうけど、時間がなくて一人分しか作れなかったからな。

 だからイリスは半壊……いや、今のイリスの肉体ってユーリちゃんの力で作り出した人間のものなんだっけ?

 無難にダルマにして止めるしか無いんだけど…………

 

「いくよ! 《パルテノンサンシャイン》!!」

 

『ひなは長杖に変形したミラクルホープから太陽みたいに明るく輝くスフィアを作り出した!! ……だけ?』

 

 ……いや違う、この魔力は間違いない。フェニックスウイングからエンジェルウイングの効果だけを消したときに発生する純粋な癒しの魔力だ。

 いやいや、こんなのを使ったら逆にイリスを完全回復させるだけじゃ……なるほど、そう言うことか!!

 

「この太陽の焔は言ってしまえば浄化と癒しを兼ねる技……。この光でイリスを照らすことで体内のウイルスコードを浄化してるんだ……」

 

『え、そうなの? と言うことは……癒しの魔導師であるひなにとって集大成とも言える大魔法だったみたいです!!』

 

 確かに凄い技だ。まさか俺が開発するカートリッジのように相手を傷つけずに、ウイルスコードだけを消し去ってしまうなんて。

 もしこれが闇の書事件で使えてれば、これだけで守護騎士は取り返せたに違いない。

 

 …………でもなんか不完全燃焼だよなぁ。

 

 イリスからウイルスコードは確かに抜けてるけど、怪我も治っちゃってなんだかなぁ……。

 まぁ、ひなちゃんが助けたいって思ったなら、ひなちゃんの優しさを優先しないとね。

 

「……ん、ここは……」

 

「あ、イリスさん起きたね? それじゃあ……」

 

 癒しの力で完全回復したイリスが静かに目を開け、それを見たひなちゃんはニコリと女神のように微笑んだ。

 だがしかしその直後ひなちゃんはイリスをバインドでキツーく縛り上げてしまった。

 

「……え?」

 

「えっと……ひなちゃん? ウイルスコードが無くなったならイリスはもう……」

 

「まだだよ! イリスさんは昨日言霊で殺そうとしたヤマト君からレオ君が助けたのに逃げちゃったもん!! 苦しそうで悲しそうだったから癒したけど、助けたら逃げちゃうんだからここでちゃんとやっつけないと!!」

 

「そう言うことやったんやね!!」

 

『流石に甘くない? って思ったけどちゃんと考えてたんだね!!』

 

「俺の失敗からキチンと学んでくれて…………お兄ちゃん感動したわ! ひなちゃん、次遊びに来たときはひなちゃんの大好きなグラタンと唐揚げいっぱい作ってあげるからね!!」

 

「わーい! あ、れお君も手伝って! 一緒にやっつけちゃお!!」

 

「え、いいの? ありがとう! 機動外殻にしか攻撃してなくて殴り足らなかったんだ!!」

 

『おぉ、ラストアタックはレオとひなの二人の合体技!! ……私も乱入したいけど流石にそれは空気が読めなすぎるから、ひっじょーに悔しいですが二人に譲って「シアちゃんも来ていいよ〜」え、ほんと!? それじゃあお言葉に甘えて私も!!」

 

 と言うわけで実況を務めていたアリシアちゃんと一緒にひなちゃんの下へ向かうと、魔剣……は流石に殺意が高すぎるのでアースカリバーを構える。

 

「……え、え? 気がついたらなんか私絶対絶命のピンチなんだけど……き、キリエ! 謝る!! 今まで酷い事を言った件についてちゃんと謝るし罪も償うから助けて!!」

 

「……ごめんねイリスー! 助けたいのは山々だけど、ひなちゃんの理由を聞いて納得しちゃったから助けるわけにもいかないの!! この一撃はイリスが悪い事をした分、お父さんに拳骨をもらうものだと思って素直に受け止めて!!」

 

「げ、拳骨はこんなに殺意の高いものじゃ無いわよね? さ、流石にこれは死ぬ! 死ぬって!! 自業自得って分かってるけど嫌! お願いだから助けて!!」

 

「「「L&H&A、三位一体《トリプルブレイカー》ッ!!!!」」」

 

「うぁあああああああああ!!!!」

 

 なんか泣き叫んでるイリスはガン無視して、三位一体の全身全霊の砲撃をイリスに浴びせてやりました。

 ふぅ……スカッとした!!




 日常生活が忙しくてなかなか続きを書けませんでした。申し訳ない!!


 取り敢えずこれでイリス戦は終了、次回はヤマト視点でマクスウェル戦行きます。
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