見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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子供の姿に戻らないのか? 戻れないんですよ

 その後、事後処理の為にもう少し頑張ろうと話し合っていると、リンディさんから通話で「事後処理は私達大人に任せてあなた達はもう休みなさい」と言って下さったので、これから取り調べが入るアミタさん達やそっくり三人衆と別れて、ありがたく指揮船でお休みすることにしました。 

 

「ただいま戻りましたー」

 

「お帰りなさいみんn……え?」

 

「あ"ー! つーかーれーたー。熱いお風呂に入ってゆっくり寝たいー!!」

 

「あ、アリサちゃん、ちょっとおじさん臭いの」

 

「え? あ、あのちょっと……」

 

「別にいいでしょ今日くらい。ハードだったんだから〜」

 

「あはは。でも沢山汗かいたからお風呂に入ってサッパリしたいな」

 

「そうだね。……後ちょっと恥ずかしいけどお腹すいちゃった」

 

「恥ずかしがることなんてないよすずか。何も食べずに戦ってたんだから、お腹が減るのもしょうがないよ!」

 

「そうだよ。ひなもおなかペコペコ〜!」

 

「マジそれな。なんかこう……ハンバーグとかラーメンとかお好み焼きとか、カロリーの高いものを何も考えずにドカ食いしたい」

 

「え、えっとみんな? ちょっと待って……え……え?」

 

「ヤマト君に賛成やー。頑張った日くらい暴食してもバチは当たらんやろ。レオ君、ちょっとダルいけどカロリー度外視で色々作らへん?」

 

「いいねー、やろやろ。ここのスタッフさんの栄養バランスの考えられたご飯よりも、今はカロリー高めのご飯を食べたいし、ぶっ倒れたいのはちょっと我慢するか」

 

「ちょっとみんな!!」

 

「ん? どうしたんですかリンディさん?」

 

「どうしたじゃなくて……なんで急にそんな大きくなっちゃったの!?」

 

「「「「「「「「「あ」」」」」」」」」

 

 そう言えば久遠の時辰儀って言う時計型ロストロギアで急成長してたな。忘れてたよ。

 

 

 ◇

 

 

「スタッフにご飯を作ってもらってるから、その間お風呂には行ってらっしゃい……と言いたいところなんだけど、お風呂に入る前にどうして急成長したのか先にお話ししましょう?」

 

「は、はい。分かりました。……あ、バリアジャケット解除しますね」

 

「あ、ちょ、タンマなのはちゃん! 今この状態でバリアジャケットの解除は……!! あ、遅かったか。それじゃあな!!」(レオはかつてない速度で逃げ出した)

 

「え? なんでレオ君逃げちゃったの──」ビリビリビリィ!!

 

「あ、なのはの服が破けたわ!!」

 

「そ、そっか! バリアジャケットだったから大きさが大人用に自動調整されてただけで、バリアジャケットを解除したら普通のお洋服。今の私達にはあのお洋服は入らないんだ!!」

 

「なんやって!? なんて美味しい展開や!! ヤマト君、しっかり目に焼き付けとき。こんな貴重な瞬間、もう二度と見られへんで!!」

 

「にゃ、にゃぁああああああああ!!?? い、いや!! ヤマト君こっち見ちゃ嫌なのぉおおおおおお!!!!」

 

「ごぶぇ!?」(逃げ遅れたヤマト君は赤面したなのはちゃんにぶん殴られた)

 

「……ハッ!? ならレオの前で変身解除すれば、私のあられもない姿でレオを悩殺することだって…………。ひな、行くよ!!」

 

「? うん」

 

「お、お姉ちゃん、それは流石にお洋服が勿体無いから! 母さん達に叱られても知らないよ!? それにひなも意味分かってないのに取り敢えず頷かないの!!」

 

 

 ◇

 

 

 なのはちゃんがそのままバリアジャケットを解除して服を破ってしまうと言うハプニングがあったが、それは注意せずに変身を解いてしまったなのはちゃんが悪いよね? 強制的に大人に成長させた俺に責任なんて一切ないよね? (ゲス顔)

 

「う〜、なのはあの時計嫌いなの! お気に入りの服だったのに〜!!」

 

 ……俺に責任なんてないけど、あの服はちゃんと弁償しよ。

 

 結局その後それぞれのデバイスにバリアジャケット解除時に服を着ないように設定して、それぞれ更衣室で変身解除、大人用の服を着てリンディさんとお話しすることになった。

 

「……なるほど、これが以前レオ君の言ってた管理局を崩壊させかねない特級呪物なのね」

 

「はい。管理局に渡す前に軽く解析してみたらなかなかにエゲツなさ過ぎる効果だったんでミゼット婆……ミゼット統幕議長との話し合いの末に管理局には渡さず俺個人で管理する事にしたって言ったアレです」

 

「なるほど、確かにこれはちょっと危なすぎるわね……」

 

「ねぇねぇ、れお君。この時計ってそんなに危ないものなの?」

 

「いや、これ自体は変な使い方さえしなければ魔心以上に安全な代物なんだけどね……」

 

 もし仮にこれが若返るだけ、急成長させるだけとかならまだそこまで危険度は無いんだけど。これは体内時計を止めて寿命を延ばせる代物だからタチが悪い。

 ベルカとかアルハザードの王なんかも永遠の命を追い求めてたって文献があるけど、こいつはまさしくそれを叶えるための物。ならば永遠の命が欲しい奴らがこぞって奪い合いを始めるのは目に見えてる。

 まぁ、一応これも魔王の末裔の俺の魔力でないと動かせない代物なんだけど、それは魔力の問題さえ解決したら使えるって言う意味でもあるしな。

 

「結局一番怖いのは人間って事ね」

 

「ま、そゆことだな」

 

「……麗央君と統幕議長の話し合いに水を指すわけじゃ無いけど、それを麗央君個人が管理っていくらなんでも危なすぎるんじゃないかしら? 破壊するなり再封印し直すなりすることをオススメするわ」

 

「あ、そりゃもちろん」

 

 今回利用したのはあくまで劇場版のとっておきの切り札になるからであって、俺個人はこんな危険物持ち歩きたくなかったのが本音だ。

 これを解析して現在寿命を伸ばす機能だけを取っ払った物を作ってるから、それを完成させ次第破壊するなり、太陽に投げ込むなり、再封印し直すなりする予定でございます。

 

「なら良いんだけど…………ところでみんなは大人用の服を借りて着替えてたけど、元の姿に戻らないの?」

 

「あー、実はこの時計にはデメリットが一個あって、一度使うと三日間は使う事が出来なくなるんですよね」

 

「つまり三日間は大人の姿でいなければならないって事?」

 

「まぁそう言う事になりますね。勝手に成長させてしまった手前みんなには申し訳ないんですけど……」

 

「せっかく大人になったんだから、もうちょっとこの姿でいたいよねって話してたし私達は大丈夫だよ。それにこの姿ならもしかしたらヤマトとあんな事やこんな事ができ…………な、なんでもないよ?」

 

「フェイトさん? 流石にあんな事やそんな事はちゃんと大人になってからじゃないとダメ……と言うかきちんと段階を積んでからじゃないとリンディ母さん許しませんからね?」

 

 意外とふしだらな事を考えてたっぽいフェイトちゃんであった。

 

「フェイトじゃないけど、大人だからこそ出来る事とかあるからこの際楽しんでみようってなったんです。あ、と言ってもお酒とかタバコとかじゃないですよ?」

 

「ひなもこれでママを驚かせちゃうんだー!!」

 

「それにせっかく大人になってヤマト君はイケメンに、私らはボインのスーパー美少女に、レオ君もペッタンやけどスーパー美少女になったのに戦って終わりってのも味気ないですしなぁ」

 

 おいはやて、俺は男だ。

 そしてやめろよな? 成長しても女顔は払拭できなかったと言う事実に割と凹んでるんだから!!

 

「まぁ、元に戻れないなら仕方ないでしょう。ですが身体が大人になったと言っても、まだまだあなた達は小学生なんだからキチンと節度を持って生活する事。お酒やタバコなんかはもちろん禁止です。分かりましたね?」

 

「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」

 

 と言うわけで三日間は19歳の身体で生活をする事になりました。

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