見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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悪ノリして書いた。後悔は……ない。


ナンパかー、流石にここで暴力に訴る訳にもいかないし……アリサちゃん?

 腫れてしまった手をひなちゃんヒールで回復してもらい、やってきましたショッピングモール。

 基本ここには夕方に地下の食料品売り場の割引に合わせて行くくらいだから、地下以外のフロアを回るのは何気に久しぶりなんだよなぁ。

 

「さーて、まずはどこ行こっか?」

 

「カードショップ!」

 

「おもちゃ売り場!」

 

 そこのオリ主とオリヒロイン? 今日くらいは大人になった気分でいてもらってもいいですか? カードもぬいぐるみとかもまた今度でお願いします。

 

「ヤマトとひなの案は除外ね。アリサ達はどこ行きたい?」

 

「私は気になる参考書があるから本屋さんに寄りたいなぁって思ったけど、それは今日じゃなくてもいいもんね。また今度にするよね

 

「帰りに寄って買えばいいじゃないの。……私はせっかくだから服でもって思ったけど、今日しか着れないのに買う意味もないわよね。まぁ、成長した後の楽しみとしてとっておけばいいんだろうけど……あ、そうだ! レオ、アンタ服を子供サイズに調整できる何かでも作れない?」

 

「アリサちゃんは俺を一体なんだと思ってるのかな?」

 

「ドラえもんポジション」

 

「そうやねぇ。色々便利な物とかぶっ飛んだ物とか作るから、お似合いの称号やね」

 

 ニヤニヤと笑うアリサちゃんとはやて。クソゥ、割とやりたい放題研究したり色々作ってるから言い返せない。

 悔しいから服のサイズを調整するアイテムだけは絶対に作らないでおこう。

 そんな横着しないでちゃんとサイズごとに買って日本の経済を回してください。それかアンタら俺の弟子なんだから、それくらい自力で作ってください。

 

「にゃはは、意外と何するか決まらない物だね」

 

「うん。明日には子供に戻っちゃうから出来ることが限られてるね。……あ、でも時辰儀の複製品でいつでも大人になることって出来るんだよね?」

 

「え、うん」 

 

「なら洋服を買ってもその都度変身すれば着ることが出来るんじゃないかな?」

 

「確かにそうね。ミッドって日本よりは治安悪いし、任務以外でミッドに行く時は大人の姿の方がいいかも知れないわ。よし、まずは洋服でも見てみましょうか。せっかくだからみんなの服を私がコーディネートしてあげる!」

 

 時辰儀レプリカ作ってしまったせいで大人になることも選択肢のうちに入れられてしまっていた件について。

 今回はマクスウェルをしっかり確実にぶち転がすって言う大義名分があったから使っただけだし、あんまりこう言うのを使うのって、子供が大人のドス黒いあれやこれやに触れるきっかけになるから毒なんじゃないかな。……もう手遅れ感も否めないけど。

 

「……よし、壊すか!」

「え、どうして時辰儀レプリカを握ってるの──「君達こんなところで何してるの?」……ほえ?」

 

 流石に定期的に大人に変身するっていうのも教育上良くないため、目の前で時辰儀レプリカを握り潰そうと握力を込めた瞬間なんかチャラい男に声をかけられた。

 しかも複数いる。

 ……あー、これって…………

 

「君達可愛いね、オレたちと遊ばない? こんな男放っておいてさ」

 

「というか連絡先交換しない? 夜とかお話ししようよ」

 

「ちょっと会話が聞こえてたけど洋服見に行くんだって? 俺達が見繕ってプレゼントしてやるよ!」

 

 ナンパかー。

 下手に成長しちまったからかな、こりゃまた面倒そうな人種に絡まれたもんだ……。

 ……それにしてもコイツらもしかして俺のこと女と勘違いしてない? 俺男だよ、しっかり見ろよこの野郎。

 

「えっと……お断りいたします」

 

「え〜、そんなつれない事言わないでよ。少なくともこんな男よりは楽しませてやるって」

 

「ちょ、離してくだ「おい、その手を離せ」や、ヤマト……」

 

 フェイトちゃんの手を掴んだナンパ男Aの手を捻って腕を離させるヤマト。

 だがそれを見た他の連中はそれを見て青筋を立てる。

 

「え、なに? 彼女を守るナイト様ってか?」

 

「というかこんな可愛い子達を独り占めとかお前調子乗ってんだろ」

 

「なに? 俺らとやるつもり? 一応俺達ここ一体じゃワルで通ってんだわ」

 

 そう言って袖をめくってタトゥー見せてくるナンパ男B。

 それに対してヤマトはナンパ男どもを睨みながらも余裕そうな表情を浮かべる。

 

「ワルねぇ……暴力で屈すると思ってるなら随分おめでたい頭だな」

 

「「「あぁん!?」」」

 

 そう言って胸ぐらを掴まれたヤマト。全く、軽く煽られただけで暴力に訴えようとするなんて一体どんな教育を受けて育ったんだか。親の顔が見てみたいね。

 と言うかこんな公衆の面前でそんな事できるってどんだけ図太いんだよ。それともタダのバカなのか!?

 

(ナンパに絡まれるなんて……私らがそれだけ美人ってことやね! アッハッハ!!)

 

(笑ってる場合じゃないよねぇ!? あぁ、もう遊びに来ただけでなんでこんな事に……)

 

(……ねぇ、ディバインバスター撃っていいかな? なんだか竜弥君思い出すの)

 

(さ、流石にダメだよなのは。ここで魔法なんて使ったら大変なことになっちゃう。だからひなもミラクルホープ構えていつでも変身出来るようにしちゃダメだよ)

 

(だからと言って殴るのもアウト。身分証明書持ってないんだから喧嘩沙汰になって補導されたらヤバい。ヤマト、堪えろよ?)

 

(それについては分かってる……周りに気づかれないように結界に閉じ込めて、殴り倒して路地裏に捨てようとも思ったけど注目集まってるから流石に違和感持たれるよな)

 

(こ、こうなったらしょうがない。この人達について行って人気のいないとこに連れ込まれたタイミングで吸血してから洗脳コンボで……)

 

(吸血? なに言ってるの?)

 

(あ、えっと……(気にしないで、最近すずか厨二病なだけだから)そ、そうなんだ! ちょっと痛いお年頃なだけだから気にしないで!!)

 

(すずか、厨二病は自分の事を厨二病って自称しないと思うな?)

 

(あ)

 

(と言うか前から思ってたけど、すずかちゃんいくらなんでも迂闊すぎるって。あんまりにもうっかり口に出すから月村家の秘密なんとなく察しついたんだけど……)

 

(え!? き、記憶消さないと!!)

 

(記憶を消す!?)

 

 月村家の秘密知ったら記憶消されるのかよ!?

 一体どう言う記憶の消し方をするつもりですかね!? 頭部強打とかはシャレにならんかマジでやめろよ!? そんなに知られたく無い秘密だったんなら、せめてヤマトの言霊でそこだけ上手く消してくれよな。いやマジで!!

 

「なにぼーっとしてんだよ。オラ、やんのか!?」

 

(あ、そういえば絡まれてるんだったっけ? こうなったらコイツら一般結界に閉じ込めて、言霊で周りの記憶消してから対処するか。みんなちょっと待ってて)

 

「その必要はないわ」

 

 ヤマトが腹を括って手をゴキゴキ鳴らしたタイミングでアリサちゃんがナンパ野郎どもに対して声をあげる。

 

「三秒以内に逃げないと後悔させるわよ。さっさとどっか行きなさい。はい、さーん」

 

「は、なに言ってんの?」

 

「にー」

 

「もしかして彼氏を守るってやつ? うわ、情けねえな彼氏〜」

 

「いーち」

 

「と言うか君になにできるの? あんまり女がイキがらない方がいい。俺達が優しく言ってるウチに従順になった方が身の為じゃないかなぁ」

 

「はい、ゼロ。これだけは使いたくなかったけど、これ以上は私達の身も危ないししょうがないわよね。鮫島ー」パンパン

 

「どうなさいました。アリサお嬢様?」

 

 アリサちゃんが手を叩くと何処からともなくアリサちゃんの専属執事の鮫島さんが姿を現す。

 え、どうしてここいんの!? と言うか成長してるのにアリサちゃんって分かったんだ? ……そういえば鮫島さんは魔法関連のこと知ってたっけ?

 

「ちょっとコイツらのナンパがしつこいの。なんとかしてくれないかしら?」

 

「かしこまりました。……それではお願いしますよみなさん」

 

 鮫島さんがそう言うと同時に、これまた何処からともかく複数人の筋骨隆々の黒服の男達……ボディーガードの方達だ。

 なるほど。アリサちゃんは財閥と言っても良いレベルの大企業、バニングス社のご令嬢。

 魔法関連でもないコイツらは自ら手を下す必要もないってことか……。

 

「え……え……なにコイツら……!?」

 

「な、なぁ俺らヤバい女に手を出そうとしたんじゃ……」

 

「ちょ、俺は悪く無い! コイツらが無理矢理誘ってきただけで!!」

 

「二度とヤンチャできないように絞ってあげてちょうだい」

 

「かしこまりました、アリサお嬢様」

 

 なんかわーわー喚くナンパ男どもはボディーガードに連行されて行った。

 バ、バニングスパワー恐るべし……。

 

「……さて、改めて洋服でも見に行きましょっか?」

 

「いや、注目集めちゃってるから一旦ショッピングモール出ようぜ?」

 

 流石に下手に目立つ訳にもいかないため、ショッピングモールから撤収した俺らだった。




お出かけ会は次回まで続きます。
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