見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
……という事でモチベーションが砕け散って別の小説書いてた私ではありますが、レオ君誕生記念に一話投稿させていただきます。
余裕があれば誕生日中に一話か二話更に追加投稿するかもしれません。
ヤマトとフローリアン姉妹のデートか〜……なぜ俺の手を掴む車椅子レーサー
大人の姿でショッピングモールに繰り出した翌日、時辰儀で成長したメンバーを全員本局に呼び出すと、ちょうど72時間経過したタイミングで時辰儀を操作して俺らの肉体を元の子供の姿へと戻した。
「ん〜……やっぱこっちがしっくり来るわねぇ……」
「急に成長しちゃったからね。どうしても違和感があったね……」
「まぁそればっかりはしょうがないって。普通に少しずつ成長していけば違和感は感じないと思うで」
お嬢様コンビに至極真っ当な事を言ってる俺であるが、中身がいい年したおっさんの俺からしたら大人の姿になってようやく違和感が仕事をしなくなったタイプだからやっぱり子供に戻るのは惜しかったりする。
まぁ大人の姿でいるのもいいけど、自然に身を任せて大きくなればええべ。
……後チンクよ。時計の力で元に戻ったときに見た目に変化がなくて成長しない身体なのだと改めて自覚して絶望してるところで悪いけど、俺の上着で涙拭かないでくれない?
「そう言えばその時計はどうするつもりなの? レオ君封印し直すか太陽投げ込むって言ってたけど」
「結局これは太陽に投げ込むことに決めた」
「それがいいと思う。戦争が起こる古代遺物なんてやっぱり危ないもん」
「戦争を起こすロストロギアじゃないけどね〜。でも、問題の先送りにするくらいならここで壊しちゃった方がいいかも」
アリシアちゃんのいう通りだ。
未来がどうなるかは分からないけど、多分俺はひなちゃんかアリシアちゃん、ギンガちゃんの誰か……我ながら最低最悪で反吐が出る考えだが、もしかしたら三股をして三人と子孫を遺すだろう。
しかしただ封印してただけだったせいで時辰儀がキッカケの戦争に子孫が巻き込まれるという展開は避けたいのだ。
だから古代ベルカ時代から休まず動き続けてるこの時計もそろそろ引退してもらって潔く焼却処分されて貰おう。
…………。
「…………流石にコイツも太陽に投げ捨てても手元に戻って来ました系の呪われ仕様でない事を俺は信じる」
「魔心と同じだったらそうなっちゃうよね……。あ、イルマさんに呪いを解いてってお願いしてみたらどう? れお君のご先祖様だしこの時計の持ち主だからなんとかできると思う!」
ひなちゃんの言うことは最もではあるけど出来れば頼りたくないんだよなぁ。
あの性悪先祖の事だからどうせ研究資金寄越せって金せびられるか、こんなものも解除できぬのかって煽られる未来しか見えないんだよ。
「……それではヤマトさん。行きましょう」
「あぁ、悪いけど俺アミタさん達と用事があるから先に帰るな。それじゃあ」
「ごめんね〜、ヤマト君借りて行くわね」
取り敢えず太陽に投げ込むだけ投げ込みに行くかと考えていると、同じく女子高生ほどの年齢に戻ったアミティエさんとキリエがヤマトと一緒にどこか行ってしまった。
ほほぅ、あのオリ主いつの間にやらアミティエさんとキリエさんまでも毒牙にかけていたのか……。まぁ別に俺は文句は無いけど、魔導師組の目の前でやるべきではなかったな……。
「ヤ、ヤマト君がアミティエさんとキリエさんに取られちゃったの!!」
「なんやって! やっぱりヤマト君はボインのお姉ちゃんが好みやったか……くそぅ!!」
「そ、そんな……こ、こうなったらもう一度大っきくなって……レオ、レプリカの時計持ってたら貸して!」
「いやどす」
「待ちなさいフェイト、まだそうだと決まったわけじゃ無いわ。こっそり後をつけて本当に恋人関係なのかを確かめるわよ!!」
「そ、そうだね。ヤマト君のバッグに仕込んでおいたGPSの反応を追えば見失わないはずだから様子見てみよ」
こうなるんだよ……。あとすずかさん、あなたヤマトのバッグになんてもん仕込んでるんすか?
以前昼ドラ不倫ごっこしたときにヤンデレネタ演じてたけど、マジでヤンデレになる気かあなたは。
「でもま、そう言うことなら俺らは行かなくていいだろ。チンク、兄ちゃんが奢ってやるからファミレスで飲み食いしようぜ」
「……そ、そうだな」
「あー、チーちゃんずる〜い」
「ずる〜い、私たちも一緒に行きたい!」
ヤマトの事はどうでもいいひなちゃんとアリシアちゃんが着いて行きたそうにこちらを見ている。
……昨日遊びに行ったばかりだけど、昨日のアレは正直散々だったからなぁ。今度は子供の姿のままゆっくり遊ぶのもありかもしれない。
「よし、そう言う事なら俺らだけで……あ、せっかくだからギンガちゃんも誘って遊び行っちゃおうか」
「さんせーい! ギンちゃんも一緒にみんなでデートだ〜」
「え? 別に私は兄上は兄として尊敬はしているが異性としては全然興味ないのだが……」
「ひなちゃんの言う事間に受けなくて良いんだよ。デートじゃなくてただ遊び行くだけだから」
深刻な表情で地味にグサッと来る言葉を吐く妹を宥めながら、早速一度ミッドに行ってギンガちゃんを連れて来ようと時空間転移を行使しようとした瞬間……俺の手がガシッと掴まれた。
「…………おい車椅子レーサー。一体この手はなんなのかな?」
「……レオ君ってヤマト君と私らの誰かのゴールインを心の底から願っているやろ?」
「そうだね。なんならハーレムエンドでも祝福する……と言うか一番後腐れないのハーレムエンドだからそこいってくれれば俺としては一番嬉しいと思っているよ。……それでその件と俺の手を掴んでる事の何が関係あると言うんで?」
「これは緊急事態なんよ!? 私ら五人以外の誰かとヤマト君がくっつく危機なんや!!」
「うん、そうだね。後からやって来た馬の骨に持って行かれるって言うのは最悪のバッドエンドだよね。そうなったときはヤマトの祝福もするし、車椅子レーサー達を励ましてあげるよ? ……それでその件と俺の手を掴んでることの何が関係あると言うんで?」
「ヤマト君の追跡手伝って。ヤマト君勘が鋭いからウチらだけやと気づかれてしまいそうや♡」
…………。
俺は無言で身体を捻ってはやての手を振り払って即座に転移しようとするが、それを見越したはやてに胴体を掴まれて押し倒されてしまった。
「は、離せぇえええええ!! 俺は今日はひなちゃんとアリシアちゃんとギンガちゃんとチンクと遊ぶんだぁあああ!!」
「ウハハハハ、行きたいならウチを引き剥がしてみるんやな! でも引き剥がすときにワザとやなくても変なところ触ったらその瞬間叫んだるから動かん方が身のためやけどなぁ!!」
「き、貴様〜……それがデバイスの師匠にやる事か!!」
「なんとでも言えい! 女ってのはこう言う風に使うんや!!」
「はやて……手伝って欲しいのは伝わったけど流石にそれはあんまりだと思うな〜…………」
「はーちゃん、さいてー」
「な……思わぬ伏兵が……!?」
「流石にそれはないわよはやて……」
「それはダメだよ……」
「叫んでもなのは達がレオ君庇うからね?」
「痴漢冤罪未遂は見逃せません」
「なのはちゃん達まで!?」
流石に冤罪で社会的な抹殺というのはあんまりすぎた為、アリシアちゃんとひなちゃんにジト目で睨まれてしまったはやて。それだけでなく、俺の力を借りたいと思っていたであろうなのはちゃん達ですら、それはあんまりだとはやてを非難する有様だ。
まぁ流石に今のはふざけてるとしても一線を踏み越え過ぎだからなぁ……叫んだらどうなるか分からないはやてではないだろうに…………
「…………」
みんなの視線に耐えられなくなったはやては無言で俺から離れると、それはそれは見事な土下座を披露する。
「……調子に乗りすぎました。流石に社会的抹殺はやり過ぎですよね。ほんますんません…………」
「次の魔法の講義までに反省文50枚書いてこい」
流石に今回は笑えない為、はやてが将来碌な大人にならないように少々無茶な要求をさせていただく。……今更手遅れかもしれないが。
反省したように項垂れるはやてを睨んでいたひなちゃんは「もぉ、はーちゃんったら……」と小さくため息を吐くと、俺の服をクイクイと引っ張っる。
「ヤマト君が何やってるかはひなもちょっと気になるかも。ね、こうなったら手伝ってあげよ?」
「ひ、ひなちゃん……」
はやて達を見かねた大天使ヒナリエルにそう諭されてしまっては断る事は出来ないだろう。
仕方がない。ギンガちゃん誘って遊ぶのは明日でもできるし、今日はヤマトとフローリアン姉妹のデートを追うとしよう。
※この世界のはやてちゃんは踏み台その1に変に絡まれ、要らぬ知識まで本で吸収してしまった結果性格が悪くなってしまっております。(笑)