見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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まさかアレが生えるだなんて……

 大急ぎでアリサちゃんとすずかちゃんをしばらく木陰で休ませていると、痛みが引いたのか苦しそうな顔をやめた。今のうちに状況を整理してみる。

 

「なぁヤマト、ひなちゃん。アリサちゃんとすずかちゃんはどれだけ魔力を使った?」

 

「あぁ、アリサは今まで以上の火力の斬撃を使ってたな」

 

「すずちゃんもそうだよ。いっぱい氷のバインドとか使ってた!」

 

 やはりそうか。

 二人は全力全開で魔力を使っていた。そうしたら苦しんだということだ。

 

「てことは魔力を使いすぎて……?」

 

「そこは問題ないはずなんだ。身体に影響が出るほどの魔力の行使は出来ないように制限かけてたし、フレイムアイズとスノーホワイトのAIでも勝手に解除できないようにしてた」

 

 そうなると考えられるのは、俺が限界を間違えた。フレイムアイズとスノーホワイトの制限が故障かなんかで解放されてしまった。もしくはその他のイレギュラーが起きた。

 

 ふむ、解析してみるか。

 

「アナライザーセットアップ」

 

 懐からゴーグル型のデバイスであるアナライザーを取り出す。

 これは解析や探知にスペックを全振りしたもので、これ一つで癌とかも瞬時に見抜けるほどの透過能力と解析能力をつけている。

 探知や解析結果はアスカロンに回して、彼女が俺に分かりやすいように噛み砕いて説明するという、アスカロンを使う前提のデバイスなのである。

 

『解析結果が出ましたよー』

 

「お疲れアスカ。どうだった?」

 

『見て貰った方が早いかもしれませんね。ほれ』

 

 そう言って彼女からアリサちゃんとすずかちゃんの解析結果が送られてくる。

 それを注意深く観察するとアリサちゃんとすずかちゃんの胸の中心に赤い光と青い光があって……

 

「ヤマト、ひなちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん。集合ー」

 

 気を失っているアリサちゃんとすずかちゃん以外のメンバーを呼び出して解析結果を伝える。

 結論から言うと二人の命に別状はなかった。

 つーか何というか……うん。

 嬉しい誤算?

 

「ん……」

 

「あれ……?」

 

 あ、二人が目が覚めた。

 

「私、確か途中で胸が苦しくなって……」

 

「一応聞くけど今も痛みはある?」

 

「もうないよ。心配かけてごめんね」

 

 やっぱりこれ()()が覚醒したから、そのショックで痛みが生じてただけか。

 でもこの状態で魔法使わせるわけにもいかないし。

 

「アリサちゃん、すずかちゃん。とりあえず数日間は自宅でゆっくりするなりしててくれない? その間にフレイムアイズとスノーホワイトの改良をするから」

 

「ちょっと待ちなさい。どう言うことよ! フレイムアイズはしっかりやってくれてるわよ!?」

 

「そうだよ! 今回のことは……ほらアレだよ、私たちが調子に乗って一度にたくさんの魔力を使っちゃったから……」

 

 まぁ直接的な原因はそうなんだけど、今回の件は前々から魔法を行使するために魔力を身体中に循環させてたのが理由だろう。

 

「ちょっと落ち着いてアリサちゃん、すずかちゃん! フレイムアイズとスノーホワイトが悪いんじゃないよ。アリサちゃんとすずかちゃんの身体は変わっちゃったから、フレイムアイズとスノーホワイトもそれに合わせないとダメなんだよ」

 

 なのはちゃんが俺に必死で詰め寄っていたアリサちゃんとすずかちゃんを押さえてそんな事を言う。その言い方はどうにかならなかったのかなぁ?

 

「でもアリサとすずかの身体を変えたのは事実だろ? その事実を一生十字架として背負っていくんだw」

 

「テメヤマトォ! 他人事だからって爆笑しやがってぇ!!」

 

 とりあえずこのオリ主は後でぶっ転がそう。

 さてアリサちゃんとすずかちゃんに今回のことをどう説明しようかと思っていると、アリサちゃんがわなわなと震え出した。

 

「冗談じゃないわ! 私には才能がない。だからこそフレイムアイズは私のために頑張ってくれてるってのに、改造なんてさせてたまるもんですか!!」

 

「あれ、なんかアリサさん誤解してらっしゃる? 別に改造ってフレイムアイズのAIを取っ払うとか、能力を制限加えるとかじゃなくて、バッテリー機構を取っ払って色々と調整を加えるだけなんだけd「アリサちゃんわがまま言っちゃダメだよ。レオ君困ってるよ!」なのはちゃん話ややこしくなるからちょっと黙ろっか!?」

 

 今のアリサちゃんにそのセリフは逆効果なんすよ。だからマジで勘弁して!

 ここでの正しい立ち回り方は誤解を解いた上で、どう言う改造を施すかをキチンと説明することなんだけど……。

 

「うるさい! なのは達には分からないでしょうね、魔法の才能のない私達の気持ちは! すずか、いくわよ!」

 

「え、でも……?」

 

「早く来なさい! スノーホワイトを改造されても知らないわよ!」

 

「う、うん。ごめんねみんな!!」

 

「あ、アリサちゃん、すずかちゃん!!」

 

「アリサさん、すずかさん!? ちょ、おい待てフレイムアイズとスノーホワイトは置いて行けぇ!!」

 

 あーと、行っちゃったか。

 アリサちゃんは完全に、フレイムアイズに制限が加わると思い込んでしまってるな。

 また落ち着いたタイミングでアリサちゃん家とすずかちゃん家に行って誤解を解かないと……

 まぁ、今はそれよりも……。

 

「なんであんなこと言うかななのはちゃん? 普通にやってれば誤解解けたのにお陰様でいろいろ拗れちゃったじゃないか〜」ナデナデナデナデナデナデナデナデ

 

「にゃ、にゃああああああああああ!! やめて、両手で撫でないで!! ……片手ならいいって事じゃないよぉ!!」

 

 

 その後、俺たちも解散することにして、一旦自宅へ戻る。

 そしてなのはちゃん用に作っていたが、なのはちゃんがレイジングハートをゲッツしたのでお蔵入りとなったバッテリーデバイスをもう一度解析することにした。

 

「どう言う原理でアリサちゃんとすずかちゃんに()()が生えたんだっけ?」

 

『……おそらく二人には未発達ですが器官は備わっていたんです。ですがバッテリーデバイスの魔力を流し続けたことにより刺激されて』

 

「その器官が覚醒したのか……」

 

『最後まで言わせてくださいよ』

 

 だがそれにしても嬉しい誤算だ。

 まさか才能のある人がバッテリーデバイスを使い続けることで()()()()()()()()()するなんて。

 これは本当に管理世界で特許とって、これで商売すれば大富豪になることも夢じゃないぞ。

 今のうちに論文書き上げておこ。




原作ではなのはちゃんとアリサちゃんの喧嘩回と言うことで、こちらでもなんとか喧嘩させてみたかったんですが、なんか変になってしまったかも。

あと感想がいくつか来てたんですが皆さん、リンカーコアが覚醒したのに気づくだなんて鋭すぎでしょw
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