見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
膨大な魔力を感じ取った俺達はすぐに金髪のそばを離れる。
その直後、ジュエルシードは金色の光の柱と化し、あまりの魔力量に空間が震えていた。
「おいおい、これやべえんじゃねえの!?」
「ヤバいどころの話じゃない! 次元震だ、みんな逃げて!!」
これは不味いな。
このままじゃ、この街一帯は軽く壊滅するんじゃないか?
どうしたものかと考えていると、フェイトはバルディッシュを仕舞い、魔力の波を掻き分けてジュエルシードの元へ駆け寄る。
そしてなんとジュエルシードを鷲掴みしてしまったのだ。
「まさかの力づく!? フェイトちゃん、それは危ないから直ぐにやめろ!!」
「っく、うぅ……」
「フェイトちゃん!」
「フェイちゃん!」
なのはちゃんとひなちゃんもフェイトちゃんの元に駆け寄り、フェイトちゃんの手に重ねてジュエルシードを抑え込みにかかる。
「アリサちゃん私たちも……!」
「えぇ、そうね……え!?」
「あ、な、なんで……!?」
アリサちゃんとすずかちゃんもジュエルシードの元に向かおうとしたが、それと同時に変身が解けてしまう。
フレイムアイズとスノーホワイトを見ると、うん、しっかり故障してる。
このバッテリーデバイスは俺の魔力に対応している。まぁ他の人の魔力も使えるのだが、二つ以上の魔力を同時に使うことは想定していない。
先ほどの一撃に二人は無自覚に自前の魔力を流してしまったため、デバイスが壊れるのに無理はないのだ。
「おいレオ! お前もなのは達を手伝ってくれ!」
「ほい来た! お前は何すんの?」
「
「了解。10秒あれば準備できるよな? なら楽勝よ!!」
俺もFガントレットを脱ぎ捨てて、ジュエルシードの元に行き、なのはちゃん達に手を重ねる。
ごめんなヤマト君の方がよかったよな。
「……ってこれ予想以上に激しすぎる!!」
『この金髪が余計なことをしたせいで、原作の数倍ほどの規模の次元震が発生しています。これは10秒耐えるのもキツイですよ……!』
「は、キツイ……だけなら……どうって……事はねえ!!」
「止まれ、止まれ。……止まれ、止まれ……!」
「お願い、止まって……!」
「ふぎぃいいいいい!!」
俺も魔力をフルパワーで流し込み、なんとか次元震の相殺を試みるが、金髪の魔力を取り込んだジュエルシードに対しては次元震を弱める程度が精一杯である。
「助かったみんな! ジュエルシードから離れてくれ!!」
お、魔力が充填できた様だ。
ならばこんな所にいつまでもいるつもりはねえ!!
この場にいる全員に目配せをすると、同時にジュエルシードから手を離す。
直後、魔力の波にみんな仲良く吹き飛ばされた。
俺はひなちゃんと同じ方角に飛ばされたため、彼女を抱きしめて地面に叩きつけられる衝撃から守る。
頭打った。うごぉおおおお……
「すぅ……【ジュエルシード、止まれ】!!」
ヤマトがそう叫ぶと次の瞬間、金色の光の柱を形成していたジュエルシードは魔力を発生させるのをやめ、力尽きた様にポトリと地面に落ちた。
これがヤマトの最強のチート能力、“言霊”だ。
これは言葉にしたことを実現する能力であり、例えば飛んでいった風船に降りてこいと言えば、浮力に逆らって降りてくるし、俺のパーフェクトプロテクションに対して、貫けと言ってからスフィアを射出することで、
今回はジュエルシードに止まれと言ったため、ジュエルシードは文字通り止まり次元震は治まったと言うわけだ。
まぁデメリットに奇跡を実現するだけの魔力を必要としているのだが、ヤマトの魔力量も俺に届かないまでも多い方だし問題なかった様だな。
「なのは、フェイトしっかりしなさい!!」
「フェイトちゃんの手から血が止まらないよぉ!!」
「しっかりするんだフェイト!」
痛む頭を押さえながらなんとか立ち上がると、気を失ったなのはちゃんとフェイトちゃんにアリサちゃんとすずかちゃん、そしてアルフが駆け寄っていた。
……っおいおいフェイトちゃんの手すごい裂けてるじゃん!
これは神経を切ってるかもしれない。後遺症残るほどの傷だぞこれは。
「んにゅ……あ、ありがとれお君……あ! れお君の頭から血が出てる!! 死んじゃやだよれお君!?」
「俺は大丈夫! それよりフェイトちゃんが重症だから助けてあげて、ひなちゃん!!」
「分かった!!」
ひなちゃんはフェイトちゃんに駆け寄ると彼女に抱きつく。その瞬間彼女の翼が展開される。だがこれはいつもの白い翼ではなく、赤い翼だった。
ひなちゃんもエンジェルウイングの他にももう一つチートを持っている。それは“フェニックスウイング”と呼ぶものらしい。
簡単に言うならばこの翼が展開されている間はひなちゃん自身と自分に触れている者を問答無用で完全回復させるものだ。
また死んだ直後の死体ならば不死鳥の加護で蘇生させられるらしい。
俺がヤマトに大穴開けられたときにひなちゃんにかけてもらった回復魔法こそこれなのだ。
俺はパワーバランス崩れるから四属性までって言われたのに、なぜひなちゃんもヤマトもパワーバランス崩れるチートを持っているのかとアスカに問い詰めた所
『ひなちゃんには創造主も同情してたくさんの加護を与えて転生させてましたからね。ヤマト君に関しては……創造主の気まぐれ?』
とかほざきやがった。
ひなちゃんは分かるにしても、ヤマトは気まぐれでそんなチートもらってんのかよ羨ましすぎるぞ!!
この二人は本当に神から愛されてるな。俺は銀髪オッドアイなのによぉ!! (憤慨)
『ですがデバイスの知識チートはバランス崩してますよね? なんですかバッテリーデバイスって。貴方は魔法工学の偉人にでもなるつもりですか?』
……それもそうっすね。
「……はい、おしまい! これで痛いの飛んでいったでしょなのちゃん?」
「うん、ありがとうひなちゃん」
「ひなはすごいね。こんなすごい回復魔法を使えるんだ」
「フェイトを治療してくれてありがとうねひな〜!」
「えへへ〜。れお君もおいでー?」
「はーい、お願いねひなちゃん」
その後フェイトちゃんの治療が終わり、なのはちゃん、俺の順で治療してもらう。
そしてひなちゃんのチートですっかり癒された俺は金髪の方を向く。
白目をむいて安らかに眠っている金髪。
…………。
「おい待て、その手に持ってるチェーンソーはなんだ?」
「え? 俺の雷属性対応デバイスのTチェーンソーですが何か?」
「そのチェーンソーで何を切るつもりだ?」
「ここにある金色の木材を切るに決まってるじゃないですかやだー」
「ちょっとレオやめなさいよ!」
ヤマトに肩を掴まれて何をするのか問い詰められたので、素直に答えたらアリサちゃんに止められた。
「私にやらせなさい! もうこの金髪絶対許さないわ!!」
「分かったじゃあ一緒にチェーンソーを握ろう」
「だからやめろって!!」
〜数分後〜
「わ、私とすずかに魔力が生まれた〜!?」
「え、ええ……どう言うことなのレオ君!?」
ヤマトに止められ落ち着いた後、アリサちゃんにフレイムアイズが故障した理由を聞かれたため素直に答えたらこの反応。
そしてなんで早く言わないのかと引っ叩かれた。すずかちゃんからも、ここに来る途中で話してくれても良かったのにとデコピンを頂いた。
「いやだって勝手に誤解して逃げ帰ったのは二人じゃん! それにさっきは時間なかったじゃん! なのに暴力だなんて酷い奴らだ!! 俺も暴力で対抗してやるぅ!!」
「上等よかかってきなさい! すずか。2対1で殴り倒すわよ!」
「え、えぇ……勘違いしちゃったのは本当だしデコピンだけでいいよぉ……」
アリサちゃんとタイマンで殴り合いに発展する直前に、ひなちゃんの泣き声が聞こえた。
「こんな奴相手にしてる場合じゃねえ! どうしたのひなちゃーん!」
「こんな奴って何よ!」
「れお君、ミラクルホープが壊れちゃったー! 大切にしてたのに〜」
次元震の衝撃を受け続けてポッキリ折れたミラクルホープを差し出してきた。
これは見事に壊れたなぁ……神特製のミラクルホープがこのザマなら、レイジングハートとバルディッシュはもっと悲惨なのではないだろうか?
「大丈夫だよひなちゃん。しっかり修理してあげるから。なのはちゃんにフェイトちゃんも、デバイス持ってきて。修理するから! あとアリサちゃんとすずかちゃんもね! 二人のバッテリーデバイスはちゃんと自前の魔力で動ける様にしないといけないんだから!」
5人分のデバイスを修理しないといけないだなんて大変だなぁ。
これは三徹でやらないと終わらないのではないだろうか?
「あ、すまん。俺のグラディウスも龍帝院との斬り合いで折られてしまったから修理頼んでもいいか?」
「全滅じゃねえかちくしょうめ!! 今から帰って修理するから三日間は絶対呼び出すんじゃねえぞ!!」
この際転生者がどんなチートを貰ってるかはっきりさせておこうじゃないか!
レオの特典
⚪︎銀髪オッドアイ
⚪︎ニコポナデポ
⚪︎魔力SSS
⚪︎デバイスの知識と技術
⚪︎成長補正(大)
⚪︎四属性の変換資質
ひなちゃんの特典
⚪︎健康な身体
⚪︎優しい両親
⚪︎エンジェルウイング
⚪︎フェニックスウイング
⚪︎幸運
ヤマトの特典
⚪︎言霊
⚪︎成長補正(特)
⚪︎大切なものを守れるだけの力
金髪の転生特典
⚪︎金髪オッドアイ
⚪︎ニコポナデポ
⚪︎魔力SSS
⚪︎原作知識
⚪︎無限の剣製
チートの個数にバラツキがある理由について。
ヤマトは天界規定に定められた3個
ひなちゃんはこんな小さな子供を殺してしまったことに対して、流石に邪神も申し訳なく思った様で特別に5個
金髪は殺したのだからもっとよこせと無理やり5個にしてもらった
レオは金髪の後ですっかり機嫌が悪くなった邪神に選べる特典3個の他に、無理やり踏み台のチートを3個つけられた。