見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
えぇっと、フレイムアイズについてはこの機関を組み込んで……
「それにしてもヤマト。アンタあんなすごい力があったなんて、なんでもっと早く使わなかったのよ」
「……すまん。あの力で以前レオに大怪我させたことがあってな、トラウマになって使いたくなかったんだ」
「それでお腹に穴空いちゃったれお君を私が回復させたのでしたえっへん!」
「だからレオ君はひなちゃんには優しいんだね〜」
あとフレームがほんの少し溶けてるな。もう少し耐熱性の高い素材に変えておいてやるか。あとついでにアリサのデバイスにも変形機構を組み込んでおこ。
「れお君は初めて会ったときから優しかったよ〜。魔法の練習してて出来なくてひなが泣いてる時に教えてくれたのがれお君だったの!」
「そうだったの? ……どうしたのフェイトちゃん。浮かない顔をして」
「ジュエルシードを賭けてヤマトと戦おうと思ってたのに、あんなのを使われたら勝負にならないよ……。それにひなもあの翼を使われてダメージを回復されたら勝負つかないし……。レオとすずかは怖いし、戦うならもうなのはかアリサしかいないよ……」
バッテリー入れてた所が空いたな、カートリッジシステムでも……やめとこ。
流石にカートリッジシステムはアリサちゃんがもう少し大きくなって負担に耐えられる身体ができてからでいいや。
「え、私ってそんなに怖いかな……?」
「初めて会った時にすずかはフェイトをぶっ飛ばしてるからねー。相当な気迫だったし怖がられるのも無理ないわよ」
「本気で怒ったすずかちゃんはこの中で一番怖いの」
「でもすずちゃん優しいから怒ったのを見たのなんて、この間が初めてだったよー」
「というか、家族を傷つけられたら怒るのは誰しもだろう? 俺だってみんなを傷つけられたら、傷つけたそいつは絶対に許さないぞ」
「「「「ヤマト(君)……」」」」
「うるせぇえええええ!!」
なんでコイツら家にいるんじゃ! しかも家に置いてあるお菓子と紅茶勝手に開けやがって……!
一日、二日目は一人で集中して修理を進めていたのだが、修理も大詰めとなった三日目にヤマト達がゾロゾロと家に押しかけてきて今に至る。
いや確かに三日は呼び出すなって言ったよ? だからと言って俺の家に来ればいいだなんて、一休さんもビックリのトンチを効かせてくるじゃないよ!!
「い、いきなり怒ってどうしたのレオ。それよりももうバルディッシュは修理終わった?」
「私のフレイムアイズは?」
「スノーホワイトも終わってる?」
「レイジングハートはどうなの?」
「ミラクルホープは?」
「グラディウスはどうなった?」
「今のフレイムアイズの改修で全工程終了だよクソッタレ! 修理してる横で喋りやがって、集中出来ないだろうが!!」
「う、うるさくしてごめんなさい。れお君……」シュン
「……あ、言いすぎたよごめんねひなちゃん」
落ち込んでしまったひなちゃんを見て我に帰り謝罪をする。
ひなちゃんの後ろでアリサがニヤニヤと「やっぱりひなには甘いわね」とほざいているが、それはそうだろう。ひなは俺の可愛い可愛い妹なんだし。
「ほれ、完成したから起動して確かめてみて」
お茶会をしていた机の真ん中に修理の完了したデバイス達を並べると、冷蔵庫を開けて2Lのコーラを取り出してコップに注いで一気飲みした。
うーん、美味い! やっぱ一仕事した後のコーラは格別だ。ゲフッ
「れ、レオ君! レイジングハートが変わってるけどどうしたの!?」
もう一杯飲もうとコーラをコップに注いでいると、なのはちゃんが台所に駆け込んできた。
なのはちゃんの持つレイジングハートはかつてはいかにもと言った典型的な魔法少女の杖だったが、今は青い装甲が追加されて機械的な雰囲気も醸し出していた。
「インテリジェントデバイスって、使う人に合わせて作る特注品なんだけど、なのはちゃんとレイジングハートはそうじゃないだろ? だから修理ついでになのはちゃん用のインテリジェントデバイスとして改造した」
「そ、そうなのレイジングハート?」
『えぇ、私が彼に頼みました。前よりも魔法の威力が上がってるはずですよ』
「にゃはは、そっか。ありがとねレオ君」
まぁ修理中にレイジングハートからこんな事を頼まれたから、仕事を増やすんじゃねえよーって絶叫したんだけどな。
「それにしても三日で私たちのデバイスを修理と改良をするなんて、レオ君はすごいね」
「エナジードリンクがぶ飲みして、アスカにも手伝ってもらいながら死ぬ気でやりました」
「な、なんかごめんね?」
「そして修理に使う機材に今月の仕送り全額消し飛びました。俺は明日から来月まで何を食って生きていけばいいのでしょう?」
「ほ、本当にごめんね!?」
まぁ別にいいもんね。しばらくの間はヤマトの家にでも世話にならせてもらうし。
ヤマトにもとっくに話は通して、許可ももらっている。
俺はそこら辺は抜かりないのだ。
脳に糖分が周り、すっかりリフレッシュした俺となのはちゃんが部屋に戻ると、みんなデバイスを眺めていた。
「元気になって良かったねぇミラクルホープ!」
『くっ、まさか踏み台に助けられるだなんて……。このミラクルホープ、屈辱です!』
「無理させてすまなかったなグラディウス」
『気にしないで下さい。デバイスは使ってこそですので』
「フレイムアイズ、ごめん。次はもっと大事に使うから……!」
『気にすんなアリサ! 壊れたらマイスターに治してもらうしガンガン使ってくれ!』
「おかえりスノーホワイト。無事で良かった」
『えぇ、これでまたすずかと戦えますわ』
「バルディッシュ、無理させてごめんね」
『気にしないで下さい』
皆が思い思いにデバイスに謝罪したり今後の事を話している。ミラクルホープ、テメェは覚えておけよ? 次はAI弄って俺至上主義にしてやるからな?
……いや、ひなちゃんが泣くだろうしやっぱりやめておこう。
そんな事を考えていると、空気が変わる。
またここら近辺でジュエルシードが発動したようだ。
「模擬戦で慣らし運転しときたかったが仕方ない。いくぞ!」
「あ、すまん。今日俺休むわ」
俺の言葉にヤマトだけでなく、見事に全員がずっこけた。
「ちょ、ここはみんなで行くところでしょうが……!」
「そうだよ、一緒に行こうよー」
「三日も寝てないと流石にキツイよ。少し休ませて?」
俺の言葉にみんなはあぁと納得する。
分かってくれたようだ。
「だが断る!」
「なんでだ!?」
「リュウヤ君が来たら状況が悪化しちゃうもん。みんなでいた方がいいよ!」
「そう言うこと。今日は戦わなくてもいいから保険でついてきなさい!!」
「と言うわけでれお君きょーせーれんこーだ!!」
なんてこった。
俺はひなちゃんに引きずられながら家を出るのであった。
なのはちゃんのレイジングハートが映画verに進化した!
アリサちゃんとすずかちゃんのバッテリーデバイスが普通のインテリジェントデバイスになり、今まで以上の出力を発揮できるようになった!
次回、管理局現る