見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
レオの扱いが悪いのはギャルゲの主人公の友達は損な役割が多い理論でネタでやってるだけのため、生暖かい目で見てくれると助かります。
「スー……スー……」zzz
「えへへ、頑張ったねぇれお君。今は寝ててもいいよー」
ひなに背負われて静かに寝息を立てるレオ。
途中で力尽きて倒れたから背負おうとしたら、ひなが背負いたいと立候補したので任せる事にしたのだ。
それにしてもデバイスの修理を出来るのがコイツしかいないという事で無理をさせてしまったな。
本来ならジュエルシードの封印は俺たちが担当してレオは寝させてやった方が良かったのだが、龍帝院が来たら状況が悪化するため無理してきてもらった。
「龍帝院がいつも邪魔をしに来なければ休ませてやれたんだけどな……」
「そうね。リュウヤのせいで状況悪化したときに、対抗できるのレオだけだもの。ごめんねレオ。でももう少し頑張ってもらうわよ?」
「せめてリュウヤ君が来る前に終わらせて、しっかりベッドに寝させてあげよう?」
本当は言霊で龍帝院をどうにかするべきなんだろうけど、この力は人に対しては本当に危険なのだ。
レオに説得されてから、レオの提案で彼を実験台に色々やってみたのだが、動くなと命じたら文字通り心臓の動きを止めて死んでしまったり、身体の動きよ止まれと命じても身体ごと体内まで動きが止まって死んでしまったり、俺のチートはあまりに殺意が高すぎた。
「えっと……レオに無茶させてる私たちが言うのもなんだけど。ヤマト、流石にそれはないよ……」
「そ、そうだよ。というかレオ君死んじゃったのにどうして生き返ってるの!?」
「ひなが生き返らせたんだよ!」
「というか俺で色々試してみたらって言ったのレオだしな」
「命が軽すぎるの! レオ君もう少し命を大切にしてよ! あとヤマト君とひなちゃんも乗っかるんじゃなくてちゃんと止めて!?」
その後なのは達に命の大切さを説かれていたが、レオの髪留めに括り付けられている彼が本気を出したときに使うデバイス、アスカロンが会話に入ってきた。
『三徹させた上に無理やり戦場に連れ出すあなた達が何言ってんだ? って思うのは私だけですかねぇ? マスターの労働量を鑑みると過労死してもおかしくないですよ?』
「「「「「「………………」」」」」」
流石に罪悪感が湧いた俺たちは、事件が終わったらみんなで何か良いものをご馳走してやろうと言う事になった。
〜現場到着〜
「ジュエルシード風情がこの俺に逆らってんじゃねぇえええ!!」
現場に到着すると木の化け物と龍帝院がやり合っていた。
龍帝院はバカの一つ覚えに剣を射出するが、木の化け物の身体に突き刺さるだけで大した効果はない。
このまま金髪に加勢したら、俺を見た瞬間に俺に襲いかかり、隙を見て木の化け物に取り込まれてアリサとすずかが魔法少女になった日の二の舞になるのは目に見えている。
龍帝院には悪いがなんとかどいてもらおう。
「ごめんねれお君。起きて〜」
「……ん? なにーひなちゃん?」
「リュウヤ君やっつけて?」
「……うーい」
そんなことを考えているとひながレオを起こした。
レオは寝ぼけた状態でひなちゃんに背負われたまま、一つのカードを取り出す。
「Mブラスター、セットアップー」
なんとも気の抜けた声で展開したのは、レオの身長ほどの長さを誇る巨大なライフルMブラスターだった。
本人曰く魔力SSSの利点を最大限に活かすためのデバイスであり、一言で言うとゴリ押し用の物とのこと。
「お、おーもーいー!!」
「頑張ってひな! 私達も支えるから!」
「って重すぎない!? ちょっとこれ設計ミスでしょ!?」
「これレオの最大魔力に耐えられるように重量を度外視して作ってるから100キロあるって言ってたぞ? しかも模擬戦とかでは片手で軽々と振り回してる」
「じ、実はレオ君って夜の一族だったりするのかな?」
「すずかちゃん夜の一族って?」
「ごめんなんでもない! だからこれ以上追求しないでくれると助かるかな?」
みんなでブラスターを支えながら照準を龍帝院に合わせる。
「《マキシマムブラスト・フルバースト》」
瞬間極太の銀色の光線が銃口から発射される。
それは正確に龍帝院へ襲いかかる。
微調整は寝ぼけたレオがしてたけど、寝ぼけた状態なのにすごい精度だな。
「え、ぎゃぁああああああああ!!」
龍帝院撃墜。
流石に不意打ちでの攻撃は罪悪感が湧くが、いつも有無を言わさず襲ってくるしたまには仕返しをしてもバチは当たるまい。
「どっちが悪者か分からないわね……」
「そ、そうだね」
「にゃはは……」
「べ、別に母さんに邪魔する人は倒していいって言われてたし……」
「汚物はしょーどくだー!」
みんなも流石に今のはどうだろうと考えたようで複雑な表情をしていたが、相手はリュウヤだしいいやと行った様子で気を取り直す。
あとひな。それは誰に教えてもらったんだ?
「……よし、今のうちに封印しましょう。行くわよみんな!」
再び眠りについたレオを近くのベンチに寝かせると、木の化け物に襲いかかった。
〜数分後〜
「これで15個目。残り6個ね」
「あと6個か。これならすぐに集められそうだな」
ジュエルシードを封印したあとレオの寝ているベンチへ行き、帰りは俺が背負ってやる。
ひな以外の転生者は生活費が毎月百万ずつ支給されているが、修理費で全額使ってしまったとのことでレオに泊めてくれと頼まれているのだ。
幸いあと一週間で支給日だし、しばらく泊める事にしたのだ。
「すまない少しいいだろうか」
今日は解散しようと言っていたところで、空から一人の同年代らしい少年が降りてきた。
黒い髪に黒いバリアジャケット……俺と色が被ってるな。
「時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ。話を聞かせてもらいたい」
「っ!?」
直後フェイトの顔色が変わる。
そして一歩二歩と後ろへ下がった、だがそんな彼女をクロノは見逃さない。
「逃げない方がいいぞ?」
俺はすかさずフェイトに念話をかけた。
(捕まったらまずいのか?)
(……うん)
(分かった。俺がなんとか(俺が時間稼ぐからフェイトちゃんは逃げな〜?)っておい!?)
フェイトを逃してやろうとするとレオから念話で横槍が入る。
コイツ起きてたのか。
(いや、今起きたところー。俺が寝ぼけて金髪と勘違いして襲った風に装うから、その隙をついて逃げて)
(い、いいの? ありがとうレオ)
念話を終えるとレオが俺の背中から降りる。
そしてフラフラとチェーンソーを取り出すと、予備動作も無しにクロノに襲いかかった。
「まだ生きてやがったか金髪が!! いつもいつも邪魔ばかりしやがって今日という今日は完膚なきまでにぶち転がしてやらぁ!!」
「き、金髪!? よく見ろ、僕の髪の色は黒だ、君は何か勘違いしている!」
「あー? 黒田くんは関係ねえだろうが! 話逸らすな!!」
「な、なんなんだお前は!?」
フェイトが逃げたのを確認した俺はレオを羽交い締めする。
「離せヤマトォ! コイツのせいで三徹する羽目になったんだ!! 一発ぐらい殴らせろ!!」
「落ち着け!! よく見ろ、これは龍帝院じゃない! お前の人違いだ!!」
「あー、人違いー?」
レオはわざとらしく目を大きく見開くとしばらくして、
「……どちらさん?」
「よ、ようやく落ち着いたか。僕は時空管理局の執務官クロノ・ハラオウンだ! 話を聞かせてもらうぞ!!」
フェイトを無事に逃すことの出来た俺たちは時空管理局の所有する次元艦アースラに案内されたのだった。