見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ? 作:蒼天 極
さーて今日も面倒臭い学校を乗り切った事だし、何しようかなー?
ゲームしようかアニメ見ようか、二期も控えてるし久しぶりに魔法の訓練するのもありだな。
「あ、れお君。ママが学校終わったらウチにおいでって言ってたよ?」
「羽鳥さんが? なんでやろ?」
もしかしてひなちゃんをくれるとか……うそうそ、言ってみただけだ。
羽鳥さんが俺を呼び出すなんて、多分あれしかないな。
「もしかしたら羽鳥さんと戦争しなきゃいけなくなりそうだ……」
「え〜、ダメだよ仲良くしなきゃ」
止めないでおくれひなちゃん。いくらいつもお世話になっている羽鳥さんでも、あればかりは許すわけにはいかないんだ!!
さぁ、いくぞ戦争に!!
〜モモザキベーカリー〜
「ただいま〜」
「お帰りなさい」
「うん、ただいまリニスー。今日はれお君が遊びに来たよ」
「お邪魔します。羽鳥さんが俺に戦争ふっかけて来たんで迎え撃ちに来ました」
「え、なんでそうなるんですか?」
リビングに行くと羽鳥さんが待っていてくれていた。
「あ、いらっしゃいレオ君。今日は大切な話があるの」
座ってと椅子を用意してくれていたが、椅子には座らず彼女の前に立つ。
そして堂々と宣戦布告をした。
「えぇ、明日のお一人様一つまでのカレー粉を三つ買うために俺を巻き込もうとしているのでしょう? そうは行きませんよ。俺もカレー粉欲しいのでね!」
「……えっと、ごめんその話じゃないわ」
「ゑ?」
その後話を聞いてみると魔法関連だった。
なーんだ。普段羽鳥さんとはスーパーの特売の話とかひなちゃんの話とかしかしないから、ついついそっちの事かと思ってしまったよ。
「それでどうしました? ……もしかしてアリシアちゃんに渡したバッテリーデバイスが盗まれました?」
「大丈夫。一度手柄を欲してる悪質な研究員にバッテリーが一つ盗まれたって聞いたけど、爆発して黒焦げになってからは、盗まれることは無くなったみたい」
「結局盗まれたんかい。……まぁいいや、それじゃあ何の話ですか?」
「リンディから預かり物をしてたのよ。レオ君が元気になったら渡して欲しいって」
そう言って羽鳥さんが取り出したのは、あちこちにヒビが入ったボロボロの剣のエンブレムだった。
……これどこかで見たことあるような、無いような……………………。
「あー! これリュウヤ君のデバイスだー!!」
「え、あ。本当だ! これ金髪のデバイスじゃないですかやだー!! ……何でこんなものが?」
正直金髪の触れたものなので触りたくない。机の上にティッシュでも敷いてその上に置いておこう。
「取り上げたらしいわ。仮にあの子がミッドチルダで無償奉仕をする事が決まったにしても、あの性格でこんな性能のいいデバイスを使うのは危険すぎる。彼には量産型ストレージデバイスで充分だと言うのがリンディの考えよ」
それでいいのかリンディさん? 仮にも金髪の持ち物なんだからそれを俺に渡すなよ。ただの盗品じゃねえかこれ……。
「それに21個のジュエルシードの魔力に晒されて完全に壊れちゃってるしね」
「ゴミ処理を俺に任せたって事ですか」
「レオ君ならリサイクルして別のデバイスに生まれ変わらせられるでしょ? この子もあんな子に使われて可哀想だし、有効活用して欲しいわ」
随分と俺の腕を買ってくれてるようで。
まぁ綺麗に修理して次に会った時にこれ見よがしに使ってやるのも、腹刺されたいい仕返しにはなるか。
(……アスカ、お前的にはどうだ? これも仮にもあの邪神が作ったデバイスなんだろ? 俺が二つ持ってていいものなのか?)
『全然問題ありません。むしろ使ってあげてはくれないでしょうか? 彼女も今まで金髪にいいように使われてしまっただけの被害者なんです。助けてあげてください』
おおう、お前がそこまで言うとは……。
まぁ確かに金髪に使い潰されて可哀想なのも事実だしな。
よし決めた。この金髪のデバイスは腹を刺した慰謝料として俺が貰ってしまおう!
せっかくだしアスカロンと同等以上の素材で劇的ビフォーアフターさせてやるか。
……とりあえず帰ってからデバイス専用の洗浄液で洗って消毒までしよ。
〜自宅〜
手動で武器形態にして一通り消毒まで済ませて見たのだが、違和感に気づいた。
「……この傷ってジュエルシードの魔力の衝撃じゃ絶対つかない傷だよな?」
『えぇ、これは叩きつけたりした傷ですね。随分と乱暴に扱ったみたいじゃないですか。チッ、神のデバイスをなんだと……』
これはあれだな、元々ストレス溜まったら八つ当たりに殴られたり叩きつけられたりで、大分フレームが弱っていたのだろう。それにジュエルシードの魔力の衝撃の強大な圧力がかかってトドメになった。
つまり大切に扱ってたら壊れたとしてもここまで酷くはならなかったと言う事だ。
「可哀想だな。……お、これならAIを復元する事は出来るぞ」
『そうですか。良かった……』
思考プログラムが入ったファイルは破損していない。ならば新しく思考プログラムを起動させるためのプログラムを一から作り直して、発声機関を取り替えれば……
『……ここはどこでしょう? 私は役目を終えたはずでは……』
「とまぁ、こんなもんですわ」
『お見事ですマスター』
流石俺だ。
まぁ無事だったのはAIだけで、他のパーツはダメージとか劣化で全部お釈迦になってるから一から作り直さなければならないけどな。
『私を修理してくださったのは貴方でしたか。レオ様』
「俺のこと知ってんの……まぁ、金髪のデバイスだったしな」
『マスターが迷惑をおかけして……誠に申し訳ありませんでした。スクラップにされても文句は言いません』
『別にいいですよ。マスターはその程度じゃ死なないゴキブリ並みの生命力の持ち主ですから』
「おい喧嘩売ってんなら買うぞ? そのAIバラしてやってもいいんだからなアスカァ……」
全く本当にうちのデバイスは口が悪いんだから……。
そろそろどちらが上下関係が上かはっきりさせた方がいいのかもしれない。
「ま、何はともあれ責任感じてるんなら俺に使われてくれよ。あの金髪よりは上手く使ってやるぞ?」
『……いいえ、貴方に使っていただく資格は私にはございません。…………私は神の作ったデバイスであると言うプライドと驕りがありました。そしてAIだけでレオ様の元に送られたアスカロンを内心見下していた』
『ほぉ、私の前でよく言いました。覚悟は出来てるんでしょうねぇ……?』
「アスカ、シャラップ」
『ですが私のマスターはとても横暴な方で上手くいかない事があると私にあたり、意見すると叩きつけられ、最後は話す事も禁じて……私のプライドはズタズタになってしまいました。そんな私に対してアスカロンは素晴らしいデバイスに生まれ変わっていて…………バチが当たるとは正にこの事を言うのでしょう』
金髪のデバイスは自嘲するように話す。
何と言うか随分と人間臭いデバイスだな。……まぁそれを言ったらアスカもそうだし、ミラクルホープも俺のこと嫌ってるから今更か。
『そして雑に扱われていく中で私の身体はガタが来てしまい、ジュエルシードの一件でとうとう壊れてしまった。これは私への罰なのです。完璧に作られただけで当時AI状態で送られたアスカロンを見下した私への罰。このままスクラップとなるのがお似合いです。最後に懺悔の時間を下さりありがとうございました。さぁどうぞアスカロン、煮るなり焼くなり好きになさって下さい』
『「………………」』
重い、重すぎる!!
100キロデバイス使ったりする俺が何言ってんだと思うだろうが、別の意味で重すぎるんじゃボケェ!!
だが彼女の独白を聞いて確信した。
金髪のデバイスだからAIもクソだろうなと思ったがそんな事はない! むしろいい子な方だ!!
『仕方ありません。見下していたと言っても私に何か言った訳では無いですしね。今回だけ許してやりましょう。マスター、面接結果はどうです?』
「採用」
『え、ですが私は……』
「罰なら充分受けただろ? つかそもそも心の中で見下しただけだから罰を受ける必要も無かったし」
『罪悪感を感じるならマスターに使い潰されなさい。あなたが金髪と共にマスターに迷惑をかけた分、利子をつけてマスターの役に立ってから死になさい。それがあなたに出来る償いです。大丈夫、AIだけだった私がこれほど素敵なデバイスになれたのです。あなたも創造主が作ったときより素晴らしいデバイスに生まれ変われますよ』
「因みに迷惑をかけた分の利子は
『……ありがとう、ございます』
よし神特製のAIを手に入れた! あとはアスカみたいに究極のデバイス2号にすれば凄く役に立ってくれるはずだ!
アスカは杖だし、コイツは剣型にするのもありかもな。
……あ
「お前名前は? 金髪のデバイスなんて関心もなかったから名前知らないんだよ」
『……ゴッドセイバーです』
「『ダサ』」
『ですよね……申し訳ありません。私に新たな名前をつけていただいてもよろしいでしょうか?』
「うーん、アスカロンも神器から取ったし『あの……出来れば神器からはつけないで欲しいです。私に神が作った武器の名を賜る資格はありませんから』……そうか? なら安直だがカリバーなんてどうだ?」
『カリバー……。素晴らしい名前をありがとうございます。改めましてマスターレオ、このカリバー、我が命が潰えるその日まであなたに仕え、あなたの支えになる事を誓います』
「固すぎる! もちょっと気軽でいいよ。よろしくなカリバー」
『はい!!』
さーてアスカロン作製のときにパーツが余ってるし、早速カリバーの身体を作ってやるか!!
改名前ゴッドカリバー
改名後カリバーだとゴット抜いただけなので、改名前をゴッドセイバーに変更しました。
申し訳ありません。