見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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我が第二の究極のデバイスの力を……あ、待って相手が悪すぎるわ

「……」

 

 さて、最後にシグナムさんのレヴァンティンの情報を元にして改良したカートリッジシステムを搭載して………………。

 そして事前に作っておいたプログラムをコピーアンドペーストでこっちのファイルに移せば……!

 

「……どうだ、カリバー? 一通りプログラムを実行して、おかしな所があれば誤魔化さずに申告してくれ」

 

『……いいえ、異常なんてどこにもありません。かつてのマスター……あの腐れ野郎に使われていた時よりも素晴らしいデバイスに生まれ変わりました……!』

 

 よっし完成!! 我ながら素晴らしい出来だ。

 色々な知識を学び、ジュエルシード事件では沢山のデバイスを短期間で修理したことで技術を向上させ!

 アスカロンがミッドを主体に近代、古代ベルカのプログラムをいいとこ取りにしたのに対して、カリバーは古代ベルカを主体に近代ベルカ、ミッドのプログラムを混ぜる形にして!

 アスカロンに勝るとも劣らない高級なパーツをふんだんに使った最高のデバイス二本目!!

 白銀の星剣カリバー完成だ……!!

 金髪に使われていたときは金色の実体剣だったので、生まれ変わるという意志を込めて銀色の魔力剣にしたし、待機状態も剣のエンブレムの色が銀色になり装飾も豪華になっている。

 もし金髪がカリバーを見ても、自分のデバイスだと分からないほどの大進化を遂げた。

 

「カリバーには古代ベルカ式のプログラムが入ってるし、欲を言えば闇の書を参考にしたかった所だが……」

 

『闇の書側からプログラムの閲覧と編集を弾かれてしまいましたからね』

 

「あの明らかに過剰なセキュリティの奥には一体どんな素敵なプログラムが眠っているのか……」

 

 羽鳥さんとの一件の数日後、はやてに許可をもらって闇の書のプログラムを見せてもらったのだが、厳重すぎるセキュリティに阻まれて中身を見ることができなかった。

 多分闇の書を完成させれば見れるんだろうけど、シグナム曰く海鳴魔導師組六人のリンカーコアを募金しても400ページいくかいかないからしいし、闇の書のページ蒐集は羽鳥さんのブチギレ案件だから危険だしなぁ。

 しぶしぶ諦めた俺であった。

 

『にしてもセキュリティを解こうとしなかった事に驚きですよ。マスターならハッキングで無理矢理セキュリティをこじ開けられたんじゃないですか?』

 

「あれはダメだ。無理に開こうとすると、開こうとした相手に反撃するタイプのセキュリティだ。しかもマスターごとこの街を吹き飛ばす威力の。……どんだけ中身を見せたくねえんだよ闇の書の作者…………」

 

 まぁ闇の書の事はどうでもいい。早速ヤマトでも捕まえて実験台にしてやろう!

 

 家を飛び出して行きつけの山へ登る。

 ヤマトは日曜以外は毎日鍛錬してるし、今の時間帯ならいるはずだ。

 山をしばらく登ると結界を感知。ほーらやっぱり!

 早速結界に侵入して、一気に山を駆け登る。

 

「ハロー、ヤマト! ちょっと実験台になれよ!!」

 

「実験台!? お前俺に何させるつもりだ!?」

 

「あらレオじゃない。……と言うか実験台?」

 

「ふむ、実験とはその肩に担いでいる剣か?」

 

 山の頂上にはヤマトだけでなく、アリサちゃんとシグナムさんもいた。

 あー、今日は剣が武器の奴らで練習してたんだ。丁度いい!

 

「以前言ってた究極のデバイスその2が完成したから誰か斬りたいんだよ。だからヤマト、俺のために死んでくれ」

 

「どこの快楽殺人鬼だお前は! てか試したいなら斬り合いでいいだろ?」

 

「あー、以前言ってたリュウヤのデバイスを改良したやつね。……ねぇレオ?」

 

「どうしたんだいアリサちゃん?」

 

「リュウヤのデバイスの面影全く無いんだけど……? まぁ、私としては殺意を抱かなくて済むから丁度いいけどね」

 

「いやー、あのアホンダラ随分と乱暴にデバイスを扱ってたらしくてさ。AI以外は全部お釈迦になってたから一から組み上げた」

 

『かつてのゴッドセイバーから流用したのはAIのみとなっております。これからはカリバーとお呼びください』

 

「それ改良じゃ無くて新規作成じゃないの」

 

 まぁ、その通りなんだけどねぇ。

 ただAI自体は神特製であり、他のデバイスと比べても尋常じゃ無い処理速度を持っているから、コイツがなかったらカリバーを作成不可能だったんだよな。

 

「てことでヤマト。やるぞ!」

 

「はぁ、わか「私とやってみないか?」……シグナム?」

 

「素人の私が見ても分かる、これは凄い業物だろう。レオの力は未知数だが、ヤマトに勝負を挑めると言う事はある程度剣に覚えもあると言う事。ぜひ全力を受け止めてみたくなった」

 

「まぁ、別に誰でもいいですけどね。コイツの力を確かめることが出来ればそれで満足なので、全力でお願いします」

 

「分かった」

 

 と言うことで横から乱入してきたシグナムさんと一騎打ちとなった。

 今回は空中では無く地上でのバトル。踏み込みが使える地上の方がコイツを充分に使えると思ったからだ。

 アリサちゃんに審判をしてもらい、いざ勝負!

 まずは小手調べに横薙ぎの一閃!

 

「甘い」

 

「っと!? 躱されるのは分かってたけど、反撃を入れてくるか……。俺じゃなきゃ死んでたね」

 

「ヤマトはこれを回避して更に反撃を打ち込んで来たぞ?」

 

「…………」

 

「あ、無言で斬り合いを始めたわ。ヤマトより劣ってたのが悔しかったのね」

 

 うるせえやい!

 いいんだよ、俺は多芸を売りにしているんだから。あくまで剣も手段の一つだバッキャロー!!

 

「……ほぉ。確かにヤマトよりも振りも踏み込みも足りないが、フェイントには引っかからず、こちらの攻撃も的確に防御や回避している。そして型に嵌まらない柔軟な動きは賞賛に値する。だがこれはどうかな?」

 

 シグナムさんが剣を構えると刃に炎を纏わせた。うん、だいたい次に何してくるか分かったわ。

 

「《紫電一閃》!!」

 

「《フリージングカリバー》!!」

 

 シグナムさんの炎の横薙ぎをカリバーに込める魔力を氷属性に変換して、縦に斬り返す。

 って、おっも! シグナムさんどんだけ踏み込んでんだよ剣圧が重いわ!

 

「へぇ、カリバーって一瞬で属性変えられるのか」

 

「て事はフレイムアイズみたいに炎の魔力剣とかも作れるのね〜」

 

「これは面白いデバイスだな! 変幻自在で使い方次第では化けるだろう!」

 

「お褒めいただきどうも……いい加減離れて貰いますぜ! 《ライトニングカリバー》!」

 

「おっと」

 

 くそ、逃げられた。

 シグナムさんは数歩後ろへ下がると、レヴァンティンのカートリッジをロードして剣を蛇腹剣として複雑に放って来る!

 

「《フレイムカリバー》!」

 

「っ!? ……刀身も伸ばせるのか!」

 

 俺に襲いかかる蛇腹剣を横跳びで避けると、火属性変換した魔力刃を伸ばしてシグナムさんの腹を貫こうとする。まぁ、身体を逸らされて避けられたけど。

 

 一つ分かったことがある。強っよ、シグナムさん強っよ! これ完全に手加減されてる、遊ばれちゃってるよ!! なんでもありでデバイスいくつも使えば何とかなりそうではあるけど、今回みたいな剣縛りだと勝てる気が微塵もしないわ!!

 

「はい! 時間切れ双方そこまで!!」

 

「もうか。楽しい時間はあっという間だな」

 

「随分と余裕そうで。これはフォースカリバーからのスラッシュ・オブ・エレメタリオン使わないと勝てないやつじゃないか……?」

 

「なんだ? まだ引き出しがあるのならば延長してやってみるか?」

 

「……いや、いいです。使う前に倒されそうなんで。…………すまんねカリバー。せっかくお前を作ったのに俺が実力不足なせいで実力を発揮してやれない」

 

『いえ、気になさらないで下さい! 以前の腐れ野郎と比べれば充分使いこなして下さっています!!』

 

「まぁ、こればっかりは練習あるのみだからな。この際お前もアリサ共々恭也さんに剣を習ってみるか?」

 

「アンタもこの地獄に来るのなら私は大歓迎よ?」

 

 地獄!? ウチのメンツの中では根性のある方のアリサちゃんをして地獄と呼ぶ恭也さんの訓練って……!?

 だが前回のマスターには碌に使われず、今回のマスターも力を十二分に発揮出来ないってカリバーが可哀想だしなぁ……。

 

「週二でお願いします」

 

「分かった。帰りになのはの家に行って頼みに行こう」

 

「強くなったらまたやろう。再び剣を交えるときは、そのデバイスの最大出力の一撃……期待しているぞ」

 

 やっぱ万能型が特化型に正々堂々では勝てるわけがない。そう思った俺なのでした。

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