見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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え、引っ越しの手伝い?ええで

「おいレオ! ここでこの戦法は卑怯だろ!」

 

「何言ってんだいヤマト君よぉ。俺=卑怯だってアカシックレコードにも載ってんじゃねえか」

 

「載ってねえよ。……あぁ、ここに来てハメ技かよ! ああ、くそ負けた……もう一回だ!」

 

「上等だ。何度やっても同じだという事を教えてや『マスター。アリシアちゃんから連絡来ましたよー』……すまん。少し連絡しても良いか?」

 

「いいぞ」

 

「サンクス。アスカ、繋いでくれ」

 

 ある秋の日、ヤマトの家でゲーム大会をしていた俺に一本の連絡が来た。

 ゲームをポーズ画面にしてから、通話用のディスプレイを展開する。

 

『やっほー! レオ元気にしてた?』

 

「あー、うん、元気元気。どした?」

 

『単刀直入に言います! 引っ越しの手伝いをしてください!!』

 

「だってさヤマト」

 

「いや、お前に言ってるんだろ。つか俺は渡航許可証持ってないから行けねえよ」

 

 アリシアちゃん曰く、手続きが完全に終わったため海鳴市に引っ越してくるらしいのだが、荷物をまとめているタイミングで、リンディさんとプレシアが急な任務で家を空けなければならなくなったと言う。

 二人は出来るだけ急いで終わらせてくると言ったらしいのだが、時間がかかるのは目に見えてる。なので人手が足りないとのこと。

 

『ね、おねがーい。お礼に私をあげるから……ね?』

 

「ウチに誰かを養えるほどの余裕はないよ。他をあたりな」

 

『ちくしょぉおおお! やっぱレオはひな一筋かー!! ……とまぁ誘惑はここまでにして、流石にフェイトとクロノとアルフの四人じゃ終わらなくて困ってるんだー。だからお願い! 力を貸して!!』

 

「……ま、一日でも早く来てくれた方が なのはちゃん達も喜ぶしなぁ。いいよ」

 

『やった。流石レオ! 引っ越しの準備を進めながら待ってるねー!』

 

「……と言うわけだ。悪いけど一度家に帰ってからミッドチルダ行ってくるわ」

 

「分かった。なのは達にも連絡しとくな。近いうちにフェイト達が引っ越してくるって」

 

 荷物を持ってヤマトの部屋を後にする。そのとき「あ、勝ち逃げされちまった」と聞こえたが、諦めろ。この手のゲームは何度やっても俺の方が強いんだよ。レベルを上げて出直してきな。

 

 

 〜ミッドチルダ〜

 

「お、また来たねレオ君。渡航許可証は忘れてないよね?」

 

「どうもクイントさん。……今日は娘を連れてプライベートですか? 俺に構ってていいんですか?」

 

「あー、いいのいいの。すぐ終わるし。さ、渡航許可証を見せて?」

 

「どうぞ」

 

「はいオッケー。それじゃあこれから私はスバルとギンガを連れて遊園地行くからバイバーイ」

 

「楽しんでくださいねー」

 

 プライベート中のナカジマ親子に捕まったが、いつも通り渡航許可証で回避。渡航許可証を見せるだけの相手だったのに随分とゼスト隊の人達とは仲良くなったなぁ。最近じゃあ世間話とかもするようになったんだよなぁ。

 まぁ、今はゼスト隊の皆様についてはいいや。さ、テスタロッサ家に行こう。

 

 アリシアちゃんに連れてこられた際の道を覚えていた為、その通りに移動してやってきましたテスタロッサ・ハラオウン家。

 

「あれ、レオ君じゃん」

 

「あ、どもどもエイミィさん」

 

 俺と同時にハラオウン家の敷地に入ったエイミィさんと挨拶をする。なんでもリンディさんに頼まれて助っ人に来たらしい。

 え、俺いらねえじゃん。まぁ二人減ったんだし、2人呼んでしまえーって感じなのかな。

 インターフォンを鳴らすとクロノ君が出迎えてくれた。

 

「あ、エイミィか、待ってた。……そして遊びに来たみたいだが、すまないなレオ。今日は引っ越しの準備中なんだ。もうすぐ海鳴市に来るからその日まで待っててくれないか?」

 

「え、アリシアちゃんから手伝ってって言われたから手伝いに来たんだけど?」

 

「え? 僕は母さんからエイミィが来るとしか聞いてないぞ?」

 

「「え?」」

 

「あー、アリシアちゃんったらこっそりレオ君を呼んだパターンだなー?」

 

 エイミィさんが察したような表情をしていると、家の中からアリシアちゃんとフェイトちゃんが出てきた。

 

「クロノ、お客さんなの……ってレオ!? なんでいるの?」

 

「あ、レオ来てくれてありがとう! それじゃあ早速……なんでエイミィもいるの?」

 

「艦長に呼ばれたんだー」

 

「えー、じゃあレオを呼んだ意味ないじゃん! 助っ人が来るなら先に言ってよねクロノー!」

 

「言ったけど聞いていなかったのは君じゃないか!」

 

 とどのつまりアリシアちゃんが助っ人は来ないと勝手に思い込んで、それは困ると思って独断専行で俺を呼び出したんですな?

 だけど助っ人が来たから俺は来た意味がないと。ほうほう。

 

「クロノ君。来ちまったもんは仕方がないし手伝うよ。二人抜けたのに一人しか助っ人いないって言うのもあれでしょ?」

 

「ならお言葉に甘えるか。すまないな、もう少ししっかり伝えるべきだった。今回は僕の連絡不足が原因だ」

 

「気にしなさんな。アリシアちゃんの事だからしっかり伝えても聞かなそうだし」

 

ひゃめへ(やめて)! ほっへをひっはははいえー(ほっぺをひっぱらないでー)!!」

 

 アリシアちゃんのほっぺを引っ張りながら、クロノに手伝いを志願したのだった。

 

 

「クロノ君、レオ君。悪いけど二人でこれ外に出してくれない?」

 

「分かった。やるぞレオ」

 

「俺一人で充分だからクロノ君は自分の部屋を片付けて」

 

「うわぁ、すっごい力持ちだ!」

 

 ときにはタンスを一人で外に出して。

 

「レオー。ダンボールが閉まらないー!」

 

「詰め込みすぎだね。洗濯物とおもちゃは別にしよう」

 

「レオったら私のパンツ見て、そんなに気になるの? なんなら来てもらったお礼にあげてもいいよ〜」

 

「れ、レオもリュウヤと同じだったの!?」

 

「……フッ」

 

「鼻で笑われた!? 普通にショック!!」

 

「よ、よかった。そんな筈ないよね……」

 

 おもちゃを別の段ボールに移してただけでパンツを見たとか言ってくる、おませなお子様を軽くいなして。

 

 パリーン!

 

「あ、ごめんお皿を割った! 危ないからフェイトとアリシアとレオは来るんじゃないよ!!」

 

「アルフ、アンタそれで2回目や。二度あることは三度あるっていうしレッドカードで退場!! 皿は俺がやるから、アルフはフェイトちゃん達の部屋手伝って」

 

「分かった。皿を片付けたらフェイト達の方にいくよ」

 

「それじゃあ俺は皿の方を……」

 

「すごく手際がいいねぇ」

 

 割れやすい皿などを段ボールに入れたりする。ふぅ、前世では3回くらい引っ越しをしたけど、その時の経験が活かせるなんて……やはり転生とは素晴らしい!!

 

 〜数時間後〜

 

「フェイトー! アリシアー! ごめんなさいねー、お母さんがいなくてもちゃんと準備できたー!?」

 

「落ち着きなさいプレシア。……ごめんなさいね。思った以上に手こずっちゃった。着替えたらすぐに……あれ、レオ君?」

 

 片付けもほとんど終わり、後は荷物をトラックに乗せるだけにしたタイミングでようやくリンディさんとプレシアさんが戻ってきた。

 よっぽど大急ぎで戻ってきたのだろう。二人ともスーツが乱れている。一旦落ち着いて服装を正せ。

 

「聞いてくださいよ艦長! アリシアちゃんったらレオ君を呼んだみたいなんですけど、すっごい手伝い頑張ってくれたんですよ!」

 

「あらそうなの。ごめんなさいね、手伝わせちゃって」

 

「別に気にしないでください。今日は暇でヤマトとゲーム大会してただけですんで」

 

「あ、アリシア! レオ、ヤマトと遊んでたのにわざわざ抜け出して来たみたいだよ!」

 

「え、そ、そうだったの!? ごめんね!!」

 

 べつにええよ。予定が空いてればアイツとはいつでも遊べるし。

 さーて、ミッドも日が暮れ始めたって事は海鳴市の方も日が暮れてるだろう。俺はここらでお暇して、はやく家に帰らなければ。明日は学校なのだ。

 

「それじゃあ明日学校なんで俺はもう帰りますね」

 

「待ってレオ君。ここまでしてもらったのにお礼が無いなんてダメだわ。今日はみんなでお外に食べに行きましょう」

 

「そうね。美味しいところを知ってるの。ご馳走させて?」

 

 ありがたい。今日の特売行きそびれたから今夜はカップ麺だなと思ってたのだ。

 ありがたくゴチになろう。

 

 その後テスタロッサ・ハラオウン家の面々と一緒に食事に行ってから海鳴市に帰るのだった。

 もうすぐみんな来るのか。今から楽しみだな。




次回からA's編行きます。
でもヴォルケンリッターとかなり仲良くなってるし、原作は粉々になってるだろうなー。

A's(Another story)なんつって
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