見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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何も聞かずにぶっ飛ばされろ?嫌に決まってんだろ!!

 俺が現場につくと なのはちゃんとヴィータちゃんが戦っていた。

 

「ヴィータちゃん! 一体何でこんな事を……!!」

 

「本当にごめんなのは!! でも……でも………………絶対に償うから……今は何も聞かずにぶっ飛ばされてくれ!!」

 

 泣きながら戦うヴィータちゃんになのはちゃんは困惑している。

 近くではシグナムさんがヤマトを、シャマルさんがひなちゃんに攻撃を仕掛けている。

 おいおい、やっぱりこれは……直後、背後から殺気を感じた。

 咄嗟にFガントレットを展開すると、そのまま裏拳を放つ。

 

「くっ、やはり一筋縄ではいかんな」

 

「ザフィーラの兄貴!? いきなり襲いかかってどうしたんだよ! 俺なんか兄貴に恨まれるような事したか!?」

 

「……していない。我々が悪いのだ、恨んでくれて構わん。だが!」

 

「ぐっ……!?」

 

 兄貴の右ストレートをガントレットで防御する。

 舐めんなよ兄貴、俺のデバイスはどれも丈夫に作ってんだ! この程度の一撃じゃあ壊れはしねえ!!

 だが兄貴の左フックによりぶっ飛ばされた。

 いつつ、流石に兄貴にガントレットは分が悪かったか。

 

「闇の書の糧となれ。抵抗しなければ後遺症も残らんだろう」

 

「……それははやての意思か?」

 

「違う。我が主はこんな事は望んでいない。我々の独断だ。理由については……説明している時間がない!」

 

 兄貴がまっすぐ突っ込んできたが、すぐさまIスティックに切り替えて、氷の刃を纏わせる。

 氷の槍となったIスティックで兄貴を突くが、シールドで守られてしまった。

 ったく、流石騎士! 一筋縄じゃ行かねえな! だが引き出しなら俺のほうが上なんだよ!

 

「《マックスブラスト》!」

 

「むぅ!?」

 

 ザフィーラの兄貴は咄嗟に避ける。おいおい完全に不意を突いたはずなんだけどなぁ…………でも盤面全体はキチンと見渡すべきだったな!

 マックスバスターの軌道上には、バインドで逃げるひなちゃんを縛ろうとしているシャマルさんがいたのだ。

 

「きゃあ!?」

 

「む!? ……狙いはシャマルだったか!」

 

「一人一殺で勝てると思ったら大間違いだぜ!!」

 

「ぐぅ!!」

 

 そのままMブラスターをシャマルさんの方に意識が行った兄貴に叩きつける。コイツの重さは100キロ。しかもフレームにはとある次元世界でしか採取出来ない、粘り強い上にダイヤモンドレベルに硬い、物理法則を完全無視したチートレベルな素材が使われているんだ。本来の使い方じゃないとは言え、モロに食らったら痛いじゃ済まねえよ!

 兄貴はホームラン級にぶっ飛び、ビルのガラスを突き破った。

 すぐさま追いかけて、意識を失った兄貴にバインドをかけておく。骨とか折れてたら後でひなちゃんに治してもらってくれ。

 

「《エンジェルアーム》!」

 

「きゃ、うく……」

 

「シャマルおねーちゃん。なんで……」

 

 一方のシャマルさんもマックスブラスターにより怯んだ隙をひなちゃんの翼で掴まれた。

 ひなちゃんはこれで決着だろう。

 

「《シグナム、攻撃を止めろ》!!」

 

「な!? 身体が……」

 

 シグナムさんもヤマトの最強チート、言霊により無力化された。よし残りはなのはちゃんだけだ。

 後衛のなのはちゃんは前衛で防御の上からぶち抜くタイプのヴィータちゃんとは相性が悪い。すぐさま加勢しにいかなければ!

 

「《ラケーテンハンマー》!!」

 

 カートリッジを一つ消費して、ロケット型になったヴィータちゃんのハンマーによりなのはちゃんのシールドはぶち抜かれたが、ヴィータちゃんの攻撃はレイジングハートの柄で止まった。

 金髪に叩き壊された反省を活かしてMブラスターと同等のフレームを使ってるんだ。そう簡単には壊れねえよ!

 

「な!? 何で……」

 

「えい!」

 

「しま!?」

 

 ヴィータちゃんはなのはちゃんのレイジングハートが壊れないことに衝撃を受けていたが、その隙になのはちゃんがレイジングハートを晒した事によって体勢が崩れる。

 ジェット噴射は突破力がある分、外したときの隙は致命的なのだ。

 

「ごめんねヴィータちゃん! 《ディバイーンバスター》!!」

 

「うぁあああああああああああ!!」

 

 おぉ、すごいなのはちゃん。一人でヴィータちゃんを倒したぞ。

 

『そりゃあ、なのはちゃんも原作と比べて超強化されてますしね。勝つのも不思議ではないかと』

 

 そうかー。だがこれで全員倒した事になる。

 取り敢えずしっかり拘束して事情を聞き出すか。

 

「なのはー! みんなー!」

 

「結界があるけどどうしたのー!!」

 

「来るの遅すぎるぞアリサ、すずか。実は守護騎士が襲いかかって来てな」

 

「「ええ!?」」

 

 ヤマトがアリサちゃんとすずかちゃんに説明をしている間に、俺とひなちゃんで全員を拘束する。その時に兄貴の傷もしっかりと治してもらった。予想通り骨が折れてたとか。

 ごめんなザフィーラの兄貴。でも正当防衛だから許してな。

 

「く、くそ! 捕まってる場合じゃないのに……急いで闇の書を完成させないとはやてが死んじゃうのに……!!」

 

 うん、ヴィータちゃん。テメェ今とんでもない事をぶち撒けやがったな。

 

「ゔぃ、ヴィータどう言う事!? はやてが死ぬって、この間まで元気だったじゃないの!?」

 

「理由を教えて!!」

 

 守護騎士に詰め寄る俺たち。守護騎士達は観念したのか、説明を始める。

 何でもはやての足が動かない理由だが、それは闇の書が原因だった。

 いつまでも蒐集をしないはやてに対し、闇の書ははやてから魔力を吸い始めた。子供のリンカーコアはまだ未発達ゆえに無茶をさせ続ければ身体のどこかに影響が出る。

 そしてそれははやての脚に影響を与えていたのだという。そしてどんどんと上半身に麻痺が転移していっているらしい。

 

「麻痺が上半身にって、内臓が麻痺したらはやてちゃんが死んじゃう!」

 

「なるほどな。俺の言霊やひなのフェニックスウイングを持ってしてもはやての足を治せなかったのはそう言うことか」

 

 ヤマト、それにひなちゃん。アンタらいつ確かめたんだ?

 

「それに呪いの死亡はひなでも生き返らせれない。……ひな、はーちゃんが死んだら嫌だよ!!」

 

「だから頼むよぉ! みんなの魔力を闇の書に分けてくれ!! 闇の書を完成させればはやては助かるかもしれないんだ!!」

 

 ヴィータちゃんは泣きながら俺らに懇願する。確かにそうだ、闇の書が完成してしまえばはやての呪いが解けるかもしれない。

 ……でも俺らの魔力を募金したところで闇の書は完成させられない。ならば近道をするべきだろう。

 

「分かった。ならば俺に任せてもらおうか! 闇の書のプログラムを弄って、はやての命を奪わないように書き換えてみる」

 

「そんな事が出来るのか!?」

 

 歴史に名を残す予定のデバイスマイスターだぞ。システムを弄り回す程度なら楽勝よ!!

 

「だがセキュリティの反撃がエグい。……まぁそれについてはヤマトの言霊で何とかなるだろ」

 

「よく分からんがどうすればいいんだ?」

 

「ヤマトは言霊で闇の書のセキュリティを止めてくれ。その隙にセキュリティを外して闇の書の中身を見てみる」

 

 さーて、いっちょやりますか。

 

 

 直後、結界内に複数の魔力反応を感知した。しかもよく見知った魔力反応を。あー、久しぶりで嬉しいけど、ここで来るかー。

 俺は無言で守護騎士の拘束を解く。

 

「闇の書閲覧はまた今度だ。ここに管理局員が向かっている!」

 

「何だと!? 今捕まるのは不味い!!」

 

「また今度そちらの家にお邪魔するから、その時見せてくれ!」

 

「すまない、分かった!!」

 

 守護騎士達はすぐに転移魔法で撤退。直後入れ替わりでフェイトちゃんとアリシアちゃんがやって来た。

 さらにアルフやユーノまでいる。

 

「おーい、ひなー! みんな久しぶりー!!」

 

「みんな。結界の反応があったけど何があったの!?」

 

 これは少し面倒くさい事になったなぁ。

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