見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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その手があったか!!

 クイントさんに頼み地上本部から本局に転移する。

 

「まさかこんなにも早く再び来る羽目になるとは……」

 

「あ、ママに黙って来ちゃった……。ママに怒られちゃうよ~」

 

「大丈夫だよ事情が事情だし、正直に話せば許してくれるよ!」

 

 あまりに複雑な事情になったというのに、羽鳥さんに怒られるのではと泣き目になるひなちゃんと能天気なアリシアちゃん。正直二人がうらやましいよ。

 

「麗央君! ひなさん! アリシアさん! 三人とも無事!?」

 

 小走りでリンディさんがやって来た。あの女狐のリンディさんがここまで取り乱すとは、余程心配をかけてしまったようだ。

 

「大丈夫だよリンディさん。レオがとっさにミッドチルダに転移したから」

 

「うん。でもひな達役に立たなかったよ……」

 

「すみません。この子ら連れて危険なことしたくなかったんで敵前逃亡しちまいました」

 

「……三人は無事ね。よかったー」

 

 リンディさんはため息をつく。

 聞いてみると予想通りヤマトが仮面の男Dにやられてしまったらしい。そしてなのはちゃんもヴィータちゃんに撃墜されたようで、二人仲良く蒐集されてしまったようだ。

 

「え、それヤバくないですか? アイツ魔力多いからかなりのページが埋まっちまったはずですよ?」

 

「ええ、流石に不味いわ。ひなさん、なのはさんと大和君の回復をお願いしてもいいかしら?」

 

「うん! なのちゃーん、ヤマトくーん。いま助けるからねー!!」

 

 ひなちゃんは走ってなのはちゃんとヤマトの寝ている医務室に駆け込んでいった。

 

「……リンディさん、襲われてみて分かりましたよ。今回の件、闇の書の主である親友は全く関係がない、第三者の仕業だ。戦闘中にキッチリ動画残してたんで閲覧お願いします」

 

「流石ね、分かったわ。さぁ、麗央君とアリシアさんも行ってあげて。私はプレシアと羽鳥に子供達は無事だって伝えておくわ」

 

「お願いします。行くよアリシアちゃん」

 

「はーい」

 

 俺らも遅れて医務室に入ると、ひなちゃんがなのはちゃんを癒しているところだった。

 その光景を心配そうに見つめていたアリサちゃんたちは、俺を見つけると駆け寄ってきた。

 

「れ、レオ! あんたは無事だったのね!!」

 

「いなくなっちゃったから心配したよ!!」

 

「すまん! 流石に危なかったから時空間転移でミッドに逃げてた!!」

 

「そっか。レオにはそれがあったね」

 

 思った以上に心配をかけてしまった様だ。

 しばらく待っているとなのはちゃんの治療が完了したようでなのはちゃんは目を覚ます。

 

「大丈夫、なのちゃん?」

 

「うん、ありがとね、ひなちゃん」

 

 その後はヤマトもフェニックスウイングで癒し、二人の精密検査などを済ませているとすっかり夜になった。

 

 今夜は闇の書対策本部(アリシアちゃん、フェイトちゃん家)にみんなでお泊まりだ。

 本日は親バカプレシアの目があるので寝室は男女で分かれている。

 

「全く、オリ主ともあろう者が情けねえ。油断するからだバカ野郎」

 

「今回はいいわけのしようもない。足引っ張って悪かった……。なぁ、あの四人目の仮面って」

 

「容疑者その1、金髪。容疑者その2、金髪以外の新たな転生者って言ったところだな」

 

 もしかしてと思ってレジアスさんに聞いてみたら、あまりに問題ばかり起こすから海に突っ返したと言っていた。

 だからこそ金髪が一番怪しいんだよなぁ。

 

「まぁそれについては次会った時に仮面を剥いでやればいい話だ」

 

「違いない。今回は無様を晒したが、次はこうはいかねぇ……! 俺はともかくなのはのリンカーコアまで奪いやがって。次こそは大切なみんなを守って見せる!」

 

「あー、はいはいガンバガンバ」

 

 もっと早くにその決意をして死ぬ気で戦ってくれたら最高でしたよ。

 まぁヤマトも今回の一件は大分腹を立ててるし、次はこうはいかないだろうな。

 

「まだ起きてたのか」

 

「二人ともなんの話をしてたの?」

 

「あぁクロノ君にユーノ君。いやね、油断して蒐集されたアホンダラに説教してただけだよ」

 

 クロノ君とユーノ君は今回は仕方ないよと、ヤマトを庇いやがった。仕方ねえ、二人に免じて今回は許してやんよ。

 クロノ君とユーノ君が布団に座りしばらくするとクロノが口を開く。

 

「ヤマトが敗走する相手が現れた以上、この事件を海鳴の魔導士だけに任せるわけにはいかない。だから正式に闇の書の事件がウチが管轄することになった。管理局は仮面の一味と守護騎士。そして闇の書の主を逮捕する事に決まったよ」

 

「……くそ!」

 

 ヤマトが苦虫を噛み潰したような顔をする。そりゃあ魔法の関係のない世界で平和に暮らしていたはやては訳も分からず逮捕されることになるのだ。こんな顔にもなる。

 

「落ち着けヤマト。逮捕されたところで、裁判で守護騎士達が仮面のクソ野郎共に操られてたって証明できればいいんだ。仮面共を捕まえて、僕が洗脳しましたって言わせてやれば良いんだよ。……俺も遊びすぎた。次回からは毒や質量兵器のフル武装でやるわ。死なない程度に地獄の苦しみを味わわせてやるよ」

 

「毒!?」

 

「質量兵器!? さてはレオもキレてるな!?」

 

 俺も今回の一件は流石にキレてしまってるな。そりゃあシグナムさんやヴィータちゃんとはある程度仲良くしていたし、仕方ないのかもしれない。いやだからこそ洗脳して望まない蒐集をやらせる仮面共の命をもって償ってもらうのだ。

 

「……済まないがレオを前線に出すわけには行かない」

 

「そりゃないぜ大将! 仮面共は殺さなきゃダメだろ? なんなら親類縁者子々孫々皆殺しでいいくらいだぞ!?」

 

「その危険すぎる思想が理由じゃない! いや確かにこの思想では前線に出すわけにも行かないのは事実だがそれが理由じゃない」

 

 なんでももし俺が下手を打って蒐集された場合はかなりのページが埋まってしまう。管理局としてはなんとしても闇の書の完成だけは阻止しなければならないため、一気に100ページ単位で埋めてしまう俺は戦線には出さないのが管理局の判断のようだ。

 

「ユーノは無限書庫で闇の書についての情報収集をする事になった。レオにはユーノの手伝い、みんなのデバイスの整備、そして自分の身を守る事に専念して欲しいんだ」

 

「……なら仕方ないか。ヤマト、悪いが今回の事件は俺はバックアップになる」

 

 せっかくだ。俺の使ってるデバイスをみんな用に調整して貸し出してみるか。

 

「……仕方ないよな。レオにはデバイスの強化とかを……あ」

 

 ヤマトが思いついたような顔をする。一体どんな素敵な案を思いついたんだい? おじさんに話してみなさいよ。

 

「闇の書ってデバイスだよな?」

 

「うん」

 

「守護騎士って言ってしまえばデバイスのプログラムだよな?」

 

「うん」

 

「……洗脳を解くアイテムとか作ることできるか? ほらウイルスバスターみたいな」

 

「……ああ!」

 

 その手があったか。ヴォルケンズの皆さんがあんまりにも馴染みすぎてたから人間だって思ってたけど、言って仕舞えばアイツらプログラムの塊じゃん!

 まさかヤマトに気付かされるなんてよもやよもやだ! デバイスマイスターとして不甲斐なし! 穴があったら入りたい!!

 

「だがヤマトが言霊を使ったほうが早いんじゃないの?」

 

 ユーノが至極真っ当なことを言う。確かにヤマトならそれでいいんだろうさ。

 

「ヤマトはそれでいいにしても、なのはちゃん達はそうはいかない。ちょうどいい機会だ、なのはちゃん達のデバイスにカートリッジシステムを導入して、カートリッジをアンチブレインウォッシュシステムを込めた特別性にすれば……よし、設計図できた! 俺帰る、三日で作るわ!!」

 

「あ、おい!!」

 

 俺は常に懐に入れていた紙とペンで設計図を作図し終わった俺はすぐにでも特殊カートリッジを作るために、闇の書対策本部を飛び出し機材のある自宅へと帰還するのだった。

 ……あ。守護騎士に俺の家知られているし自宅は危ないな、機材だけ取りに行って当分は本局に寝泊まりするか。




原作ブレイクしまくってんなあ。
事件の規模が大きくなってるけど、うまく収拾できるかしら?
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