見た目が踏み台だからと言って、中身も踏み台だとは思うなよ?   作:蒼天 極

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猫姉妹とひなちゃん

「なんで出撃してはいけないか分かるかなレオ君?」

 

「俺が蒐集されたら闇の書が一気に完成に近づくからです」

 

「分かっててなんで行ったのかな?」

 

「ニコポナデポが効かないと知って金髪が武力行使に出てアリシアちゃんが怪我する可能性と、あの状態からシャマルさんを救出できるかどうかを想定した場合。多少のリスクを負ってでも金髪の注意を俺にそらすことと、確実にシャマルさんを回収した方が戦況的にもアリシアちゃんの身辺の安全のためにもいいと思ったからです。命令違反の罰は受けます」

 

「ぐ……それ言われちゃうとキツイなぁ」

 

「エイミィ、今回だけ許してあげましょう。彼のおかげで私のアリシアがこれ以上あの腐れ野郎に絡まれなかったのは事実だわ」

 

 ククク、アリシアちゃんの名前さえ出してしまえば親バカのプレシアは味方につく。

 それに俺の言ってることは事実。

 金髪がいると言うだけで蹴りに行った訳ではないのだ。口実や大義名分、そして命令違反をしたからこそ得られた結果はしっかり用意しておくタイプなのだよ。

 

「そうだった。レオ君はリンディ提督と同じくらいずる賢いんだった……。もぉ今回は許すけどもうしちゃダメだよ?」

 

「はい、すみませんでした」

 

「本当に反省してるのかな……?」

 

 してないですよ全然。

 エイミィさんのお説教が終わったタイミングでなのはちゃん達が戻って来た。

 

「ヤッホーレオ! 手伝ってくれてありがとね!!」

 

「ヤッホーアリシアちゃん、出来る事をしただけだよ。それにお礼ならお母さんにいいな? プレシアが時空間攻撃魔法を教えてくれなかったら今回サポートできなかったから」

 

「そうなの? ママありがとね!!」

 

「母さんありがとう。母さんのおかげで勝つ事が出来たよ」

 

 愛娘二人からお礼を言われたプレシアは、満面の笑みで目の端に涙を浮かべる。

 

「娘にお礼言われちゃったわ! ありがとうって言われちゃったわ!! 幸せすぎてもう死んでも……いやまだよ。まだまだ娘たちの成長を見届けるまで死んでも死にきれないわ!!」

 

 テンション高すぎて怖いんだけど……。

 ま、まぁプレシアにとってアリシアちゃんは人生を賭けてでも取り戻したかった子だし、フェイトちゃんに関してもなんだかんだ妹としてアリシアちゃんと同じレベルで愛情を与えている。

 そんな彼女にとって娘からのお礼は泣いて喜ぶレベルなんだろうな。

 

「ところで……そこに転がされてるのってシャマルさんよね?」

 

「うん」

 

「途中からいなくなってたけど、何があったの?」

 

「プレシアが金髪に雷落としたときに巻き込まれて撃墜してたから、金髪のキャン玉蹴り上げるついでに拾ってきた」

 

 その後もシャマルさんは逃げようと転移魔法を発動しようとしたが、逃げられることを想定してこの駐屯地にAMFを張ってたので逃げることはできなかった。そのまま念の為にヤマトの言霊で強化してたニコポナデポにより洗脳を上書きしてから、簀巻きにして猿轡を噛ませて放置してたのだ。

 

「やっぱりあらゆる可能性は想定しておかないとね。HAHAHA!」

 

「なんと言うか……もう流石としか言いようが無いわ」

 

「レオって未来が見えるの?」

 

「うん。お手柄はお手柄なんだけど……凄すぎてちょっと引くの…………」

 

 引くとはなんだ失礼なやつめ。そんなことを言う悪い子には強化版ニコポナデポの刑だ。

 俺は素敵な笑顔でなのはちゃんの頭に手を置く。それではせーの

 

「はーいニコニコニコニコ」ナデナデナデナデ

 

「う、うにゃあああああああああ!! ごめん! やめて! 謝る! 謝るから許してぇええええ!!」

 

「な、なのはぁあああああああ!!」

 

「あれ、お守りってニコポナデポから守ってくれるんじゃなかったっけ?」

 

 あくまでニコポナデポによる洗脳を防ぐだけで、不快感自体は拭うことは出来ないのですよアリシアちゃん。

 というかいつでもニコポナデポの制裁が出来るようにわざと不快感は感じるように設計した(ゲス顔)

 

 その後頭を抑えてビクンビクン痙攣しているなのはちゃんは捨て置いて、ヤマトにシャマルさんの洗脳を解いてもらう。

 

「【シャマルの心を縛るニコポナデポよ消え去れ。そしてシャマルを解放しろ】!!」

 

「…………」

 

 シャマルさんの反応がない。

 取り敢えず簀巻きを解いて猿轡も外してみたが、気絶してしまっていたようだ。

 

「これじゃあ洗脳が解けたのか分からないな。取り敢えず一回砲撃魔法でも浴びせる?」

 

「オーバーキルだよ。浴びせるにしても目を覚まして洗脳されたままか確認してからでいいと思うよ?」

 

「と言うかその必要もないぞ。しっかりと解けてる」

 

 ヤマトがそう言うなら間違いないか。取り敢えず彼女は本局に運んで医務室のベッドにでも寝かせて置いてやろう。

 おっとその前に……

 

「また金髪が洗脳しようとしてきてもいいように……」

 

「ちょっと、男子がそれをやったらセクハラよ? 私が入れておくわ」

 

 お守りをシャマルさんの服のポケットの中に入れようとすると、おませなアリサちゃんに止められた。まぁ何か間違いがあって変態呼ばわりされたくもないし、彼女に任せておこう。

 

 

 ◇

 

 

「しゃ、シャマル!? ザフィーラだけやなくてシャマルも救出してくれたんやね!!」

 

「あ、シャマルおねーちゃん! 無事だったんだねー」

 

「凄いんだよひな! レオがバーで、リュウヤにバーンで、お姉さんをシュバっだったんだよ! ひなにも見せたかったなー」

 

「おー!!」

 

「……フェイトちゃん。アリシアちゃんなんて言ったの? と言うかなんでひなちゃん分かるの?」

 

「妹でも分からない事って……あるんだよ?」

 

 医務室に運び込むと、ひなちゃんが気絶したザフィーラの兄貴をフェニックスウイングで癒している最中だった。

 シャマルさんも雷に打たれてダメージを受けてるし、ひなちゃんハグで回復させておこう。

 

「レオ君が助けてくれたんやね。ありがとなぁ」

 

「いえいえ、お礼にこれからしばらくの特売で手を抜いてくれればそれで良いから」

 

「あ、それとこれとは話が別や」

 

「チッ!」

 

「失礼します。みんな今回はよく頑張ったわね」

 

 医務室にリンディさんもやって来た。

 話を聞くと今回金髪の正体を明かすことは出来なかったが、やはりあのときに無限の剣製を使った事が決定となったようで、逮捕状を発行する事が出来たようだ。

 

「彼を広域次元犯罪者に指定し、捜索部隊を設立して徹底的に追い詰めるわ」

 

「と言うか、アイツは最後はどこにいたんです? 最後にいた部隊が怪しいんですけど……」

 

「残念なことに最後に確認したのは懲罰房なのよね。そしてレアスキルを悪用して無理やり脱獄したの。逃げるときにそろそろ二期が始まるのにこんな所にいる場合じゃねえ! って言っていたそうよ」

 

 てことは金髪が仮面の男にコンタクトを取ったってことか?

 もし最後に部隊にいたなら、その部隊の人間が他の仮面の一味の可能性もあったのに当てが外れたな。

 

「捜索部隊にはクロノ執務官の師匠である時空管理局顧問官のギル・グレアムの使い魔、リーゼロッテとリーゼアリアが担当になるわ。二人とも入って頂戴」

 

「はーい、失礼しまーす」

 

「失礼します」

 

 入って来たのは二匹の猫耳の使い魔であった。

 短髪の快活な雰囲気の女性と、長髪の大人しい雰囲気の女性。双子の猫を素体にした使い魔なのかな?

 

「あー! ロッテお姉ちゃんにアリアお姉ちゃんだ!!」

 

 直後ひなちゃんが彼女らの元に駆け寄った。

 リーゼ姉妹もひなちゃんを見るや満面の笑みで彼女を抱きしめた。……え?

 

「おー、アンタも大っきくなったねー! 今何歳なんだっけ?」

 

「9歳だよー」

 

「もう9歳なんだ。前会った時はこんなに小っちゃかったのにね」

 

 なんだかリーゼ姉妹の対応が親戚の子供を可愛がる感じなんだけど……

 

「あら、知らないの? ギル・グレアムは羽鳥のお父さん。……ひなちゃんのおじいさんなのよ」

 

「そーそー、だから私らにとってひなは姪っ子って事だね」

 

「「「「「「え、えぇえええええええええ!!??」」」」」」




 AMFは本来AAAランクの高位防御魔法なので、最強デバイスその1アスカロンを装備したレオ君は使えるんですよ。はい
 そしてプレシアとレオは上級魔導師のためAMF内でも魔法を行使する事が出来ました。
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