スケベ提督と元ブラック鎮守府   作:ルフレオ

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鳳翔の帰還

 

 鳳翔が舞鶴を訪れて、今日で一週間。

 

 神通との交際が始まったり、初夜まで済ませてしまったり、新しい艦娘が三人も着任したりと中々濃密な一週間だったが、それでも時間は過ぎてしまった。

 

 名残惜しいが、第六駆逐隊の皆と共に鳳翔が佐世保鎮守府へと帰還する日だ。

 第六駆逐隊のメンバーで唯一の舞鶴出身である響は、姉妹艦である暁、雷、電の三名とお別れしなくてはならない事に心から悲しんでいる。

 

「バイバイ響!また会いに来るからね!」

「心配しなくてもまた会えるわよ」

「もっと響ちゃんと一緒に遊びたかったのです…」

 

「そうだね。今度は私が佐世保鎮守府に遊びにいくよ」

 

 第六駆逐隊の幼女達が仲睦まじくお別れを済ませる横で、俺は鳳翔に深々と頭を下げた。

 

「提督、頭を上げて下さい。そんな軽々しく下げていい頭ではないんですから」

 

「それは提督としての俺なら、だろ。

 俺はただ一人の男子として、お世話になった人に感謝を示している。

 ……鳳翔のおかげで、神通と交際にまで発展出来た。どうもありがとう」

 

 大袈裟に感謝された鳳翔は、照れ臭そうに頬を掻いた。

 

「いいえ、むしろこちらが感謝してる位ですよ。

 見守り甲斐のある素晴らしい片想いをありがとうございました」

 

 えっ?ごめん今なんて?

 

「なんでもありません。それでは私達はこれで。

 ……っと、すみません。一つ忘れてました」

 

 鳳翔は静かに微笑むと、バッグの中から一つの小包を取り出した。

 

「そう遠くないうちに必要になると思いますから」

 

 中身は謎の鉄輪だった。親指と人差し指で輪っかを作って、そこからあと一回り小さくすれば大体この位の大きさだ。

 指にはめるにしては大きすぎるし、首にかけるにしては小さすぎる。

 

「あ、ありがとう。……これ、何に使うの?」

 

「いずれ分かります。…そうですね。

 あなたがより強く、賢くなる為の道具…とだけ言っておきます」

 

 鳳翔は意味深に微笑むと、暁、雷、電と一緒に白い乗用車に乗り込むと、佐世保鎮守府へと走り去ってしまった。

 ……姿が見えなくなるまで手を振り続けていた第六駆逐隊達のなんと可愛らしいことか…。

 

 

 

「提督がより強くなる為…ですか。

 この鉄輪には何か特別な力でも込められているのでしょうか?」

 

 興味深そうに鉄輪を眺める赤城。確かに、あの鳳翔がくれるものなのだから何か特別な力が込められてるのかもと思い、試しに赤城に渡してみるが、赤城も何か力を感じた訳でもない。

 神通に渡してみても同様だ。

 俺と神通の交際記念品とか?

 いや、それならもう一回り小さいリングにしてケッコンカッコガチの指輪を渡すだろうしな…。

 

「ま、今は考えても答えは出ない。

 そのうち分かるっていうんだし、それまで大切に保管しておくとしよう」

 

 

 

 

 

 

 〜〜〜

 

 

 

 鳳翔達が帰還してから数日が経った。

 

 鳳翔に相当絞られたのか、赤城は大好物の赤城スペシャルを月の始めにしか頼まなくなった。

 おかげで余分なお金が飛ばなくなった上に、潜水艦のニムが入隊した事で資源も安定して供給しやすくなった。

 できればあと一人位潜水艦の子が欲しい所だが、そればっかりはドロップ運。気長に待つとしようか。

 

「提督!お客様が来訪されたみたいですけど…どうしましょう?」

 

「ん?司令室まで通せ」

 

 

 そんなある日、一人の艦娘が鎮守府を訪れた。

 

 

 

 

「突然のご来訪をお許しください。

 佐世保鎮守府の鳳翔さんに頼まれて大本営より異動してきました。

 雲龍型航空母艦、雲龍です」

 

 それは雲龍と名乗る艦娘だった。

 大本営より異動って事は以前は大本営所属の艦娘だったのか?

 てことは、大本営で働いてるエリート艦娘?凄いな!

 

「本日よりこの鎮守府の所属となります。

 皆様に笑われませんよう、精一杯努めさせて頂きます」

 

「初めまして。俺がこの舞鶴鎮守府の提督だ」

 

 雲龍と固く握手を交わす。

 雲龍はまるで見定めるように俺の目を真っ直ぐに見ると、やがてふにゃっと顔を綻ばせ、不器用に微笑んだ。

 

 カ、カワイイ…!!

 それでいてなんと上品で優雅な美少女か!

 透き通るような白い肌と白い髪。独特な風貌と優しい目元はまるで仙人様を彷彿とさせる。

 な、なるほど…。大本営の変態共がお抱えにする訳だ。

 

「ただ、雲龍。実は鳳翔から何も聞いていなくてね。

 君が何故この鎮守府に異動してきたのか、聞かせてもらえないだろうか?」

 

「…! 失礼しました。

 端的に言えば、私は監視としてこの鎮守府に着任したんです」

 

 監視という言葉に本日の秘書艦である神通、見張り要員として後ろに待機していた不知火、天龍が眉をひそめる。

 

「監視?それはどういう事だ?」

 

 雲龍は淡々と受け答えしていく。

 

「私の最大の任務は、提督の状況を逐一鳳翔さんに報告する事です。

 恋に夢中になるあまり、提督業が疎かになっていないか。

 艦娘の事を甘やかしすぎず、しっかりと叱れているか。

 赤城さんがまた赤城スペシャルを無駄に注文していないか。

 …とかを」

 

「あ、あぁ…つまり、鳳翔の目って事か」

 

「まぁ、そういう事です」

 

 その答えに天龍達も安心したように溜息を吐く。変に大本営から疑いの目を向けられているとかそういう悪い話ではないみたいだ。

 

「それと、提督がしっかりと『金縛』を使われているかどうかの見張りもあります」

 

 ん?金縛ってなんだ?

 

「あ、金縛というのは提督専用の鉄輪のことですよ。鳳翔さんから頂いてませんか?」

 

 あぁ〜、鳳翔に貰ったやつか。

 

 神通に命じ、俺の自室から持ってきてもらった。

 

「これ、どういう用途で使うんだ?

 こっちでも色々試してみたんだが、ネックレスっていうには華が無いし、指輪にするには太すぎる。なんかのお守りなのか?」

 

「これは、提督に装着するものです」

 

 え?俺?

 

「俺に?でも、どこにつけるんだ?」

 

()()です」

 

 雲龍は俺の股間を指差す。

 

 

 ・・・

 

 

 

 ・・・・・・

 

 

 

 ・・・・・・・・・

 

 

 

「……………え?どこにつけるの?」

 

 

チ◯コです」

 

 

 

 

何言ってんだお前えええええええええええええ!!!!!!

 

 

 

「女の子がそんな事言っちゃいけません!!!」

 

「あなた以外に異性はいませんから大丈夫ですよ。

 実物を見た事はありませんが、どういうものなのか位は理解していますし」

 

「そういう問題じゃないから!!女の子がそんなチ◯コとか下品な言葉を使っちゃダメだって言ってんの!!

 オチ◯ポとかオチ◯チ◯みたいな上品な言い方をしなさい!!」

 

(その言い方も下品だと思いますが…)

 

 不知火は人知れず脳内でツッコミを入れた。

 

「コホン…‼︎

 さて、それで?俺の股間に鉄輪つけろと?

 却下だ!そんな事したらもう一生神通と合体出来なくなっちまうだろうが!」

 

「提督やめて下さい。殺しますよ」

 

 神通も言うようになったなぁ…。

 

「ダメです。必ず装着して下さい。その鉄輪…名称は金縛と言うのですが、それを男性のチ◯コにハメる事によって、勃起を抑える事が出来ます」

 

「…いや、この鉄輪に何の効果があるのさ?」

 

「お気付きになりませんか?

 その鉄輪、ちょうど平常時の提督のチ◯コのサイズにピッタリになるよう調整されているんです」

 

「ちょっと待て!!!!なんで俺のイチモツのサイズ知ってんの!!?」

 

「あなたが過去にお付き合いしていた一般女性の方にお聞きしました。当時童貞だった提督はまだ皮被りだったそうですね。

 現在は皮が剥けてサイズが変わってる可能性もあります。

 神通さん、今は剥けていますか?」

 

「!? えぇ!!?私に聞くのですか!?」

 

「はい、お二人が交際されている話は私の元にも届いていますよ。

 それで?提督のチ◯コは剥けてましたか?」

 

「ふえぇっ!!?エェッ、エ、えぇっと…!!ム、剥け「やめろ神通!!!これ以上俺の恥を晒すな!!!!」

 

「コホン…‼︎

 失礼…少し脱線してしまいました。話を戻します。

 その鉄輪は、提督の勃起していない平常時のチ◯コのサイズに合わせて作られています。

 そして、それを着けた状態で提督が勃起をしてしまえば、大きくなった肉棒が鉄輪に食い込んでとてつもない苦痛を味わう事になります」

 

 どんな西遊記!!!?

 

「つまり、それを一日中着けた提督はそう簡単に勃起が出来なくなり、いずれかはどんな煩悩にも負けない立派な賢者になれるという事なのです」

 

 ねぇどうしてこの子こんなに淡々と言えるの!?

 

「なので、提督にはこれを四六時中着けて頂きたいのです」

 

「そ!それはダメです!!反対します!」

 

 言い出したのは意外にも神通だった。

 普段あれほど俺のセクハラを嫌って砲弾をぶち込むお堅い神通が俺の自制に繋がる行為を嫌がったのだ。

 

「それは何故?」

 

「え?あ、あぅ…そ、その…」

 

 神通は途端に押し黙ってしまった。

 言える訳もない。(提督とチョメチョメする回数が減るかもしれないから)等、口が裂けても言えなかった。

 だがしかし、雲龍は静かに微笑んで席を立ち上がると、神通に近づいて耳元で悪魔のように囁いた。

 

「性欲は、抑えれば抑えるほど爆発した時の威力も増大するわ」(小声

 

「!!!」

 

 雲龍の悪魔の囁きに神通は目を見開く。

 

「つまり、普段から抑えておけばいざそれを放出する時がとんでもない事になる…そう思わない?」(小声

 

「・・・」

 

 

 普段の冷静沈着な神通ならば『思いませんよ』と一蹴している事だろう。

 だがしかし、神通はそう言わなかった。

 

 何故かって?ほら、恋は盲目というだろう?

 提督に恋をする乙女全開の神通さんの脳内は、あらん限りのお花畑で埋め尽くされていたのだ。

 

 

 

 つまる所、神通は提督が絡むと途端にポンコツになるのだ!!!

 

 

 

「提督!ぜひこの金縛を装着して下さい!!」

 

「黙れ!!煩悩艦娘!!!!」

 

 




 鳳翔さんはいなくなってからも影響力甚大ですね。


 次回!提督死す!!!!
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