「提督。何故『金縛』を装着されないのですか?」
「逆に問おうか、雲龍よ。
お前は爆弾をおっぱいにくくりつけたまま平気な顔で歩き回れるのか?」
俺は雲龍の指示に従わず、未だに金縛という鉄輪をチ◯コに装着する事を拒み続けている。自らの意志でつけてたまるかそんな危なすぎる物。
お前らの提督がニューハーフになってもいいのか。
「それでは、私は鳳翔さんにあるがままを報告しますよ」
「好きにしてくれ。誰が何と言おうと、俺は自分のムスコを鎖で縛るような真似はしない」
「鳳翔さんからは、私の判断で去勢して構わないと言われてますけど」
雲龍の手に草刈り用の鎌が握られた。
そしてその目線は俺の股間に…。
「分かった付ける!!付けるから!!
だからたった一人のムスコを刈り取らないでくれ!!」
去勢は流石にやめろ!!もう二度と艦娘達の盗撮写真でシコれなくなるなんて絶対にイヤだ!!!
「では、どうぞ」
雲龍は淡々とした様子で金縛を手渡した。
…手渡された金縛を手に、俺は無言で自室へと籠る。
そして俺は一人、無心で鉄輪を股間にぶら下げた。
「なんだろう、この妙な虚しさは……」
……何故、こんなにも虚しい気持ちになるのだろうか。
〜〜〜
「提督…。つ、付け心地はいかがでしょうか…?」
……神通よ、それはなんと答えるのが正解なんだい?
「まぁ…思ったより違和感とかはないかな?
これなら勃起してもそんなにダメージないかも」
その言葉に、雲龍は首を傾げた。
何故なら、金縛は勃起した時に苦痛を伴わせる為の道具なのだから勃起してもそこまで痛くないという事態はあってはならないのだ。
「ふむ、少し小さくなってしまったのでしょうか?」
……この子って羞恥心とかそういう感情はないのかな。
大本営の変態どもは彼女にどんな性教育を施したんだ?いやそもそも教育したのか?それとも元々こういう性格なのか?
なんにせよ、俺の中で雲龍は一種の超危険人物に認定されつつある。
「提督。少し申し訳ないのですが、一度勃起させてみてもらえませんか?
ダメージがあるのかを確認しておきたいので」
「んな事出来るか!!この状況で!!!」
「んー…では提督、こちらを見て下さい」
雲龍はそう言うと、スカートの前垂れをめくった。
ただでさえ短いスカートは彼女の白い手で持ち上げられ、隠された桃源郷が露わになった。
スカートの下から覗くのはそう、純白の
おパンツ様──
自然と提督は片膝をつき、両手を組んで祈りを捧げた─
自らが敬愛せし艦娘のパンツという御神体に静かに祈りを捧げるのは、艦娘のパンツをこよなく愛する提督にとってごく自然な事であった──
あまりにも美しい神の姿に、その澄んだ瞳から一粒の涙さえも溢れた──
下腹部に集中した血液と細胞達が皆一様に男の本能に働きかけた。
みるみるうちに白いズボンとパンツの下で眠る俺の龍が目を覚まし、黒い雲海に向かって吠えるようにその上体を起こす。
その時だった。
暴れる龍を抑え込む『金縛』という名の拘束が発動された。
ギィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
龍は吠えた。
自らが敬愛せし神が写す…この世の楽園の光景が目の前に広がっている事さえも忘れるほどに龍は苦しんだ。ただひたすらに自らを襲う苦痛に吠えた。
広がる桃源郷を目に焼き付ける事も叶わず、ただ痛みに耐えながら悲痛な叫びを上げる事しか出来なかった。
だが、闇の時間もいずれ終わりを迎える。
龍の力が自然と弱まる。役目を終えた厄災は眠りにつき、龍を苦しみから解放するのだ。
「そ、それそんなに痛いんですか?」
「ゼェ…ハァ…!!ゼェ…ハァ…!!
オ、女にこの痛みは分かるまい!!ケツの穴に無理矢理大根を入れるようなものだぞ!!!」
「すみません、例えからよく分かりません」
痛みに悶え苦しむ提督の姿に雲龍は安心したように胸を撫で下ろした。
「どうやら問題なく金縛は作動するようですね」
「雲龍さん、何故下着を見せたんですか?」
「提督のチ◯コに勃起を促す為です。これが一番手っ取り早いかと思って」
雲龍さんは不思議そうに首を傾げる。
何故そんな純粋な目を向けれるのですか…?
「もっと恥じらいを持って下さい!!」
「? 減るものじゃありませんし」
顔色一つ変えずにサラリと言い放つ雲龍を見て、神通は『私はこの人に勝てない』と絶望に近い恐怖を感じていた。
こんな経験は初めてだった。
かつて、佐世保鎮守府時代に一度だけ相見えた史上最強の深海棲姫に睨まれた時でさえもこんな感情は抱かなかった。
「あなたは…なにか、特殊な訓練でも積んできたのですか?」
「? いえ、普通の」
…まぁ、肝心の下着を見せた本人は単に何も考えていないだけなのだが。
「提督、お身体は平気ですか?」
未だ股間を押さえて倒れ込む提督を心配する雲龍はその場で膝を折ってしゃがみ込むと、提督の頭を撫でる。
「お、おうふ、ちょっと回復してきた…」
頭を撫でられた提督はくすぐったくて思わず倒れ込んだ姿勢のまま雲龍を正面から見上げた。
だが、それは悪手だった。
想像してみてほしい。
ただでさえ際どいミニスカート(?)を履いている雲龍がその場でしゃがみ込んだりしたらそこにどんな光景が広がるのかを。
更にその雲龍を地面に寝そべってから見上げようものなら、一体どんな光景が広がるのかを。
そうだ──
見えたのだ──
あまりにも美しい真っ白な───
おパンツ様──
立て続けに二度目の『金縛』発動!!
ギィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
龍の虚しい叫び声は、舞鶴鎮守府を震わせた。
龍の叫びは舞鶴鎮守府の強者達の耳にも届いたようで、すぐに数名の艦娘が部屋を訪れた。
「今の叫び声はなんだ!?」
「どうしたの提督!!」
「何事!?」
「ちょっと提督が死んだだけです」
『一大事じゃん!!!』
「提督ううう!!!!!戻ってこいクマーー!!!」
提督はその日、死んだ──
二度も神の姿を拝見した提督はその代償として大切なナニかを失い、同時に真っ白な灰となった。
雲龍という、およそ言葉では形容し難い程に美しい少女の純白パンツを目の前で二度も見るという刺激は艦娘のパンツを神と崇める提督の生命活動を停止させるには十分すぎたのだ。
だがしかし、
無念のうちに力尽き──
真っ白な灰となり──
もう動く事のないであろう彼の表情は──
一片の曇りもない爽やかで満ち足りた純粋な笑顔だったという。
※お湯をかけたら3分後に復活しました。