デート・ア・ガッチャード 〜CONNECT HEARTS〜   作:エルミン

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第四話 空と心が晴れる時

 

士道達は四糸乃の守護天使、氷結傀儡(サドキエル)が張った吹雪の結界の前に来ていた。

 

士道の手には、神無月から渡されたウサギのパペット・・・よしのんが握られている。

 

「十香も頑張ってくれているお陰でASTはいない。絶対、無駄にはしない!」

 

十香がASTを引き付けているお陰で、吹雪のドームの周りには完全に気配は無かった。

 

「でも、これをどうやって突破するの?」

 

「ASTの装備でもこれを突破出来ない。仮面ライダーに変身して突入も非推奨、たどり着く前に力尽きる可能性もある」

 

栞の疑問に折紙が答えるが、どれも解決策ではない。

 

四糸乃の拒絶の心が作り出した吹雪の結界は、それほどの力を持っていた。

 

すると、いくつかの氷塊が嵐の外に出て士道達に向かって飛んでくる。

 

だが、それはプレラーティが即座に対処した。

 

手に持った宝石付きのけん玉が大きなハンマー・・・というより大きなけん玉に変形し、それを振るう事で光の紐で繋がった玉が氷塊を全て破壊した。

 

「け、けん玉ぁ!?」

「ナイスリアクションなワケだ、士道」

 

驚く士道にプレラーティはニヤリと笑い、玉を軽く操って本体の剣先に入れてしまう。

 

プレラーティが所持しているけん玉には、ハート型宝石の「ラピス・フィロソフィカス」・・・つまり賢者の石が付いている。

 

賢者の石から得られる高質量のエネルギーを、錬金技術によってプロテクターや武器の形状として錬成させる・・・というのが本来の使い方だ。

 

だが今プレラーティが行ったのは、プロテクターを展開せず武器だけを錬成して出したのだ。

 

「さて、士道。何時までもこのまま見ている訳にはいかないワケだが・・・あれをどう突破するワケだ?」

 

「・・・・・・」

 

プレラーティに言われた士道は真剣な表情で吹雪の結界を見つめ・・・士道は決断を下し、栞達に頭を下げた。

 

「皆、ごめん」

「士道・・・?」

 

「俺、これから無茶をする」

「何をするつもり?」

 

「俺には青い炎による回復能力がある。それ頼みであの吹雪の中を突っ切って四糸乃のいるだろう嵐の中心へ向かう!」

 

その提案に驚き絶句する少女達。しかし、誰よりも先に異を唱えた人物がいた。

 

『ふざけないでっ!!!』

 

怒りに満ちた大声で怒鳴ったのは琴里だ。

 

しかし、士道は事前にわかっていたのか、すでにインカムを耳から外して、手に持っていた。

 

琴里の声は、栞達に聞こえる程だった。

 

『生身で結界に入る?仮面ライダーに変身もしないで?回復力頼りで?

 

吹雪の領域は外周五メートル。その範囲内は霊力を感知されたら凍らされる!

 

外縁部にいる間は傷は治らない!途中で力尽きたら死ぬわよ!そんな事を許可出来るわけ無いでしょ!!』

 

涙声で叫ぶ琴里。叫び終わった後も、泣き声が聞こえる。

 

「やっぱりそうか・・・。この回復能力は精霊の力なんだな」

 

士道は自分の回復能力に確信を持ってから、琴里に言う。

 

「琴里、聞いてくれ。確かに俺のやっている事は無茶だ。自分を傷つけてでも解決しようとしてる。

 

でもな、今出来ることをやらないといけない。そうしないと四糸乃はもちろん、ケミーも助けられない」

 

『・・・・・・それは・・・・・・』

 

「今も無茶したり皆に心配をかけてばかりいる俺が言っても、説得力が無いかもしれないけど・・・頼む!」

 

『・・・・・・でも、わかるけど・・・でも・・・!』

 

琴里自身もかなり葛藤していた。士道の言うとおり、四糸乃やケミーを救うためには無茶をしないといけない時もあるだろう。

 

しかし、琴里は士道が無茶をしすぎて苦しんで傷付くのも嫌だ・・・そんな気持ちで葛藤していた

 

士道はガッチャードライバーと、全てのケミーカードを取り出して栞に渡した。

 

「栞、預かっててくれ」

「士道待って!」

 

「ホッパー!ホパホパー!」

 

急にホッパー1がカードから飛び出して、士道の行く手を塞ぐように前に出る。

 

ホッパー1も、士道を心配して止めようとしているのだ。

 

士道はホッパー1を優しく抱きかかえ、諭すように言う。

 

「心配してくれてありがとう、でも俺は行くよ。四糸乃を俺は助けたい。四糸乃が笑顔でいられるように力になりたい。

 

だから、痛くても怖くても勇気を出して頑張れるんだ」

 

「ホッパ・・・」

「約束する、必ず戻るって!」

 

ホッパー1を地に下ろした直後に、嵐に向けて全力で走り出す。

 

栞と折紙は止めようと追いかけるが、プレラーティが止めた。

 

「今は士道があの中に入るのが得策だ。私達に出来るのは、士道を信じて待つことなワケだね」

 

プレラーティが止めている間に、士道はどんどん吹雪の結界に近づく。

 

『お願い止まって!やめて・・・おにーちゃん!!』

 

(ごめん、琴里・・・ごめん、皆)

 

士道は心の中で謝りながら、四糸乃のいる吹雪へと入っていった。

 

 

「サボー・・・!」

 

そして、ケミーカードの中で士道の話を聞いていたサボニードルの心の中に四糸乃と士道の姿が浮かんだ。

 

ケミーの自分を優しく受け入れてくれた四糸乃、そして自分や他のケミーに四糸乃を助けるために一生懸命戦う士道。

 

それらはサボニードルの心の中に、”勇気”を湧き上がらせる・・・!

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「う、ふ・・・ぇぇ・・・っ」

 

結界の中央で氷結傀儡の背にうずくまり、泣いている四糸乃の姿があった。

 

「よしのん・・・よしのん・・・っ」

 

四糸乃は涙声で、自分の支えだった存在の名前を呼んだ。しかし、誰も答えない。答えてくれない。

 

四糸乃は今、世界で一人ぼっちになっていた。

 

 

その時、聞こえない筈の声が聞こえた。

 

「は・あ・い!」

 

「え・・・・・・っ!?」

 

四糸乃は驚き、声のした方を見ると、結界の中心部と外縁部の境目に自分がとてもよく知る存在・・・よしのんの姿があった。

 

そして、よしのんに続いて入ってきたのは、全身傷だらけで血だらけ、服もボロボロながらもよしのんを腕に付けている士道だった。

 

「し、士道・・・・・・さんっ!?」

 

「四糸乃、約束守りに来たぜ・・・・・・!」

 

四糸乃の近くまで歩いてきた士道だが、いきなり倒れ込んでしまう。

 

氷結傀儡の背から飛び降り、心配してすぐに士道のもとに駆け寄る。士道の体の傷を青い炎が消し去っていった。

 

「四糸乃・・・遅くなってごめんな。怖くて辛かったのに、助けてあげられなくてごめんな。

 

でもほら、約束通りよしのんは見つけたぜ。まぁ、見つけてくれたのは俺の仲間なんだけどさ」

 

士道は仰向けになってよしのんを口をパクパクとさせたり、よしのんの手を動かしたりして、四糸乃によしのんを見せていた。

 

その様子を見た四糸乃は、最初はポカンとしていたが、言葉と現状を理解して・・・泣き始めた。

 

「う、うえぇぇぇ・・・・・・」

 

「よ、四糸乃!?大丈夫か?俺、何か悪いこと言っちゃったか?」

 

「違・・・います・・・。来て、くれ・・・嬉し・・・くて・・・!」

「そうか・・・」

 

四糸乃は、すぐに士道にお礼を言った。

 

「あり、がとう・・・ございます・・・。よしのんを、助けて・・・くれて」

 

四糸乃は涙を流しながらも、その表情は笑顔だった。

 

士道は四糸乃の笑顔を取り戻せた事に、心から喜びを感じて、士道も自然と笑顔になっていた。

 

「次は・・・四糸乃。お前を救う番だ」

「え・・・?」

 

士道は上半身を起こして、四糸乃と正面から向かい合う。

 

「四糸乃を救うって言ったけどその為には、俺と四糸乃がキスをする必要があるんだ」

 

「・・・士道、さん・・・・・・キスって・・・・・・なん、ですか?」

 

「あ、あぁ!唇と唇を合わせる事で─」

 

四糸乃は士道が伝えた通り、自分の唇を士道の唇にそっと重ねた。四糸乃がいきなりキスをしたことに士道は驚いた。

 

「よ、四糸乃!?」

「ち、違い・・・ましたか?」

 

四糸乃は可愛く首を傾げていた。

 

「いや・・・・・・違わないけど」

 

四糸乃は涙を拭いて、士道に近くに座る。

 

「士道、さんの・・・言葉なら、信じます」

 

四糸乃は恥ずかしそうにモジモジとしながらも、士道を信じて行動した。

 

その時、四糸乃の体は光に包まれ、纏っている礼装と近くに座り込んでいだ氷結傀儡が光を放ち、消えていく。

 

「・・・!?」

 

四糸乃は一糸纏わぬ姿になり、氷結傀儡も完全に消滅した。

 

顔を赤くして腕を組んで胸元を隠す四糸乃に、士道は自分の上着を四糸乃にそっと肩からかけた。

 

そして、空を覆っていた暗雲は払われ、凍り付いていた天宮の街もすっかりと元どおりになっていた。

 

雲の割れ目から、暖かい太陽の光が差し込み、二人を優しく照らす。更に、二人の前に大きくて綺麗な虹が掛かっていた。

 

「暖かくて・・・綺麗、です・・・」

 

恐らく初めてであろう、日の光がもたらす温もりと虹の綺麗さに感嘆の言葉を言う四糸乃。

 

士道は四糸乃の頭を優しく撫でる。すると、栞達が士道の所に駆け寄る。十香も一緒にいる。

 

「シドー!大丈夫か!?」

「士道君!」

 

「士道!」

「ほぉー、中々な光景なワケだ」

 

「ひぅ・・・!?」

 

四糸乃は急に知らない人が四人もやって来た事に驚いて、士道の背中に隠れてしまう。

 

「大丈夫だ。この人達は俺の仲間で、四糸乃の味方だよ」

 

「おぉ、お前が四糸乃だな!私は十香、四糸乃と同じ精霊でシドーに救われた者だ」

 

「私と・・・同じ・・・?」

「うむ!」

 

十香が四糸乃に挨拶をしていると、栞が士道の頭に二発チョップをした。

 

「痛っ!?」

 

「これは、私達にいっぱい心配をかけた分!それと、琴里ちゃんの分も含めてね!」

 

「本っ当にごめんなさい!」

 

皆に頭を下げる士道。すると、上空からドラゴンフライマルガムが現れた。

 

「嵐が静まった、か。今度こそ貴様らを殺してやる!」

 

ドラゴンフライマルガムが上空から、四糸乃に目掛けてたくさんの棘を飛ばす!

 

その棘は四糸乃に向けて真っ直ぐ向かって飛ばされる・・・が、それは四糸乃に当たらなかった。

 

「サボォォォォォォォ!」

 

サボニードルがカードから飛び出して四糸乃の前に立ち、体から無数の棘を射出してドラゴンフライマルガムの棘に対抗する!

 

「サァァァァァ・・・ボォォォォォォォォ!!」

 

大声を上げて全力を出すと、棘は量と勢いがドラゴンフライマルガムを上回り、逆にドラゴンフライマルガムを棘まみれにして地面に落とした!

 

全身に刺さる棘の痛みでドラゴンフライマルガムは、のたうち回って立ち上がれない程であった。

 

その行動と結果はまさに、サボニードルが勇気を出して戦ったからこその成果であった。

 

「サボちゃん・・・!ありがとう・・・!」

「サボー!」

 

四糸乃はサボニードルを抱きしめて笑顔で感謝を伝え、サボニードルも四糸乃を守れた事を喜んでいた。

 

「許さん・・・許せんぞ、ケミーの分際でぇ・・・!!」

 

すると、ドラゴンフライマルガムが強い怒りを抱いて立ち上がったのでサボニードルが自分から士道のポケットにあったケミーカードの中に戻る。

 

更に、ホークスターも栞の手からカードごと飛んで士道の手に収まる。

 

そして、サボニードルとホークスターが自分達を使ってくれと伝え士道も了承する。

 

「サボニードル、ホークスター・・・一緒に戦ってくれ!」

 

「サボー!」

「ホーク!」

 

士道は立ち上がり、栞から預けていたガッチャードライバーとケミーカードを返してもらい、ガッチャードライバーを付けた。

 

十香は四糸乃を庇うように、四糸乃の前に立ち鏖殺公を構える。

 

「四糸乃の運命は・・・俺が・・・いや、俺(・)達(・)が変える!!」

 

《サボニードル!!》

《ホークスター!》

 

「変身!」

 

《ガッチャーンコ!ニードルホーク!》

 

サボニードルとホークスターのカードをガッチャードライバーに入れてアルトヴォークを展開。

 

新たな姿、ニードルホークに変身した!

 

再び飛んだドラゴンフライマルガムに対して、ガッチャードは肩部に装着した翼「ウイングシャープ」によって高速飛行を行い、最初の戦いでは出来なかった空中戦が出来るようになった!

 

手にガッチャートルネードを手に持ち、飛びながら切り裂いて攻撃していく。

 

ドラゴンフライマルガムは、サボニードルの棘によるダメージで動きが鈍くなっているので、ガッチャードの高速斬撃に対応が遅れており多くのダメージを受けている。

 

更にガッチャートルネードのスロットに、ドッキリマジンのケミーカードを装填して斬撃技を放つ。

 

放った複数の斬撃全てがエネルギー状のトランプのカードになり、不規則な軌道でドラゴンフライマルガムを翻弄。

 

そして全てのトランプが同時にドラゴンフライマルガムに向かって高速で切り裂き、更なるダメージを与える。

 

これまでの攻撃で弱ったドラゴンフライマルガムにトドメをさすべく、ドライバーを操作して必殺技を発動。

 

《ニードルホーク!フィーバー!》

 

上空まで上昇した後にワイルドモードとなり、体を自由落下させ急降下。

 

摩擦熱によって炎を纏った状態で再びライダーモードへ戻り、ドラゴンフライマルガムの脳天にキックを叩き込む!

 

ドラゴンフライマルガムが地に落ちて爆発、倒された事でケミーは分離される。

 

ガッチャードがブランクカードを出して、その中にケミーが入っていく。

 

「グレイトンボか、もう大丈夫だぞ」

「グレーイ!」

 

インセクト属性・レベル6の「グレイトンボ」を救出する事に成功、グレイトンボも士道にお礼を言う。

 

「やったなシドー!」

「あぁ、十香もASTの足止めをしてくれてありがとうな」

 

「うむ!メカメカ団、恐るるに足らずだったぞ!」

 

「士道、今回のご褒美は私とのイチャイチャ─」

「「それはダメ!」」

 

いつも通りの折紙を止める十香と栞。

 

ケミーとなっていた新パヴァリアの男は、倒された事で気絶していた。

 

プレラーティが拘束し、連絡を受けて転移してきた連合員に引き渡す。

 

変身を解いた士道が四糸乃の所に駆け寄り、サボニードルを出す。

 

「四糸乃、戦いは終わった。もう大丈夫だ」

「はい・・・!」

 

「サボー!」

 

すると、サボニードルが四糸乃に一輪の鮮やかで美しい花を差し出した。

 

「サボニードル、その花・・・四糸乃にあげるのか?でもそれって?」

 

「サボニードルは、針を飛ばした後に稀に花が咲くことがあワケだ。

 

そして、その花はサボニードルが存在する限り決して枯れることが無いワケだ」

 

「そうなんですか・・・四糸乃、受け取ってくれるか?サボニードルから四糸乃への、友情の証として」

 

「はい・・・もちろんです。サボちゃん、ありがとう♪」

「サボ!」

 

花を受け取り、笑顔でお礼を言う四糸乃にサボニードルも喜ぶ。

 

こうして、四糸乃とケミーを救うための戦いは温かな日の光が射す中で終わったのであった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

戦いを終えた後、フラクシナスに戻った士道は琴里にかなり怒られたが、最後には士道が無事だった事に安心して泣いてしまった。

 

士道は琴里を優しく抱きしめて、安心させるように頭をそっと撫でたのだった。

 

四糸乃はフラクシナスの一室で過ごしており、よしのんも一緒である為に精神も安定しているが、士道に会いたがっているらしい。

 

十香や折紙に栞、令音や神無月に川越等の他フラクシナスのクルーも士道に労いと感謝の言葉を伝えていく。

 

その後、フラクシナスから錬金連合に向かいプレラーティと合流。

 

「士道、今回もよくやった。ご褒美として夕食に美味いラーメンを奢ってやるワケだ」

 

プレラーティからも今回の事を褒められ、夕食にプレラーティ行きつけのラーメン屋で一緒にラーメンを食べる。

 

そのラーメンはとても美味しく、食べながらプレラーティとの話も盛り上がり、二人はこれまでより仲良くなれたのを実感できた。

 

琴里は四糸乃封印後の色々な仕事があるので不在だが、今度は琴里も含めて三人で行こうと約束したのであった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

士道が四糸乃とグレイトンボを救出してから一週間後。

 

五河家の隣には、巨大なマンションが建設されており士道は驚きのあまり、大声で叫ぶ。

 

「な、なんじゃこりゃあ!!?」

 

士道の隣にいた琴里は士道に言う。

 

「これは精霊専用の特殊住居。精霊が住むために強度は数千倍を誇る上、生活に必要なのは全て揃っているの。ちなみに、十香は昨日引っ越しを終えたわ」

 

「すげぇ・・・・・・」

 

すると青いワンピースを着て頭には白い帽子をかぶり、パペット・・・よしのんを手に持った少女・・・四糸乃が士道の所にやって来た。

 

「士道さん・・・」

 

「四糸乃とよしのん、今日からこのマンションに住むのか?」

 

「・・・は、はい。よろしく・・・・・・お願いします」

 

「この前はありがとね士道くん。こうして話すのは初めて会った神社以来だね!お陰で四糸乃と再会できたし、お礼を言いたくて」

 

「お礼なんて必要ない・・・・・・こうして四糸乃が普通の女の子のように暮らせるようになって、本当に良かった」

 

「・・・全部、士道さんの、お陰です・・・。本当に・・・・・・ありがとう、ございます・・・」

 

「ありがとね、士道くん!」

 

四糸乃とよしのんは、士道にお礼を言う。

 

すると、士道はある事に気付いた。四糸乃がサボニードルの花を髪飾りの様に頭に付けていた。

 

「四糸乃、頭のそれって・・・」

 

「はい、サボちゃんがくれたお花です・・・髪飾りに加工してもらったんです・・・」

 

「とても可愛くて似合ってるよ、サボニードルも喜んでるぞ」

 

「サボー!」

 

サボニードルがケミーカードに入ったまま四糸乃の前に飛び出す。四糸乃はカードを右手で掴んで一週間ぶりの再会を喜ぶ。

 

「サボちゃん・・・!」

「サボー」

 

四糸乃は士道と違ってケミーの言葉が理解できないが、二人の絆は言葉の壁など関係ないようだ。

 

サボニードルと話し終えた四糸乃は、士道にサボニードルのケミーカードを返して言う。

 

「士道さん・・・改めて、言わせてください・・・私を助けてくれて、ありがとうございます・・・」

 

「約束しただろ、俺が四糸乃のヒーローになって四糸乃の笑顔を取り戻すって。

 

俺はその約束を、そして四糸乃自身を守りたい・・・そう思って行動した、それだけさ」

 

士道の言葉を聞いた四糸乃は心に湧き上がる想いを伝えるために勇気を出して、士道に抱きついて見上げながら伝えたい事を伝えた。

 

「士道さんとサボちゃんは・・・よしのんと同じ、私の・・・・・・ヒーロー、です♪」

 

頬を赤く染めながらも、優しい笑顔で。

 




次回予告。

錬金連合と新パヴァリア、双方はレベルナンバー10のケミーが現れたのを察知する。

士道は仲間達との更なる交流と、レベルナンバー10の調査のため、京都に向かう。

【第五話 京都でUFO調査!】
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