デート・ア・ガッチャード 〜CONNECT HEARTS〜   作:エルミン

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活動報告に記載した通り、ガッチャードの小説を書き直しました。よろしくお願いいたします。


第一章 十香デッドエンド
第零話 始まり


錬金術とは、聖遺物とは由来の異なる異端技術であること。

 

錬金術とは、科学と魔術が分化する以前のロストテクノロジーであり、魔法とも総称される力のこと。

 

錬金術とは、異なる物質の組み合わせによって“金”を生み出そうとする技術のこと。

 

錬金術とは、四大元素(アリストテレ)をはじめとする様々なエネルギーを自在に使いこなす力のこと。

 

 

錬金術とは、古来よりこの世界に存在し、それを使う者を錬金術師と呼ぶ。その力は善にも悪にも使われ様々な事柄に関わってきた・・・。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

西暦2053年、四月七日の朝。その日、五河(いつか) 士道(しどう)は目を覚ました。

 

「・・・・・・う」

「ん・・・」

 

「・・・道」

「・・・ぅん・・・あ」

 

「士道、朝だよ。早く起きなきゃ」

 

誰かが眠っている士道の体を揺すっている。それはとても優しく心地よい、逆にもっと眠くなりそうだ。

 

それに抗って何とか目を覚ました士道は、起こした人物に挨拶をする。

 

「ふぁ・・・・・・おはよう、栞」

 

「うん♪おはよう、士道」

士道を優しく起こしたのは、腰まで届く長い銀髪の美少女。

 

甘い声で士道を起こした少女は、風鳴(かざなり) (しおり)

 

国防を担う「風鳴一族」の一人で、国連直轄の超常災害対策機動部タスクフォース「S.O.N.G.」の司令官を務める風鳴 弦十郎の娘である。

 

筋骨隆々な父と違い女の子らしい華奢で可愛らしい体であるが、あの弦十郎の娘なので精神的に逞しい一面もある。

 

母親は天宮市出身で、栞も生まれた時から天宮市で暮らしていた。

 

残念ながら母親は栞が小学生の時に病気で亡くなり、父が多忙のため幼い時から親交があった五河家で一緒に暮らしている。

 

ちなみに、栞と士道は同じ高校に通っている。

 

「琴里ちゃん、もう起きてるよ。朝ごはん早くだって」

「わかった。すぐ着替えて行く」

 

そして栞が出てからすぐ着替えて一回のリビングへ。そこには栞と士道の義妹、五河 琴里(ことり)がいた。

 

士道は実の母親に捨てられ、五河家に養子として引き取られた。それから五河夫婦の実子である琴里と義兄妹になったのだ。

 

「おはよー、おにーちゃん!」

「おはよう、琴里。すぐに朝飯用意するぜ」

 

「あ、私も手伝うよ」

 

「じゃあ、トーストとサラダを頼む。俺は卵とウィンナー焼くから」

 

「ラジャー♪」

 

士道と栞はエプロンを付けて朝食を用意していく。二人共息ピッタリで用意していく。

 

そして三人で朝食を食べ終えてから少し後、士道と栞は二人で買い物に出かけていた。

 

今の二人は、高校一年生。春休み中で始業式は四月十日だから、後三日で二年生となる。

 

天気は快晴で春の過ごしやすい気候もあって、平和である事を実感できる。

 

しかし、今の天宮市は空間震という脅威がある。

 

空間の地震と言うべきこの現象は、三十年前にユーラシア大陸で発生した時は、死傷者一億五千万人という大災害になった。

 

その後もちょくちょく発生していて、この街・・・「天宮市」は、東京都南部から神奈川県北部までの空間震跡地に立てられた最新都市だ。

 

空間震が発生した際の避難先のシェルターの普及率が、全国一位となっている。

 

買い物を終えて帰宅する途中であったが、一緒に寄り道をしていた。

 

公園に訪れ、備え付けのベンチに座り一息つく。そよ風を浴びながら木々や草花をのんびりと眺める。

 

「いい風だな・・・」

「そうだねぇ〜」

「ホッパー♪」

 

「自然は綺麗だし、風は心地良いし、バッタは可愛いし、今日の晩飯のメニュー考案も捗る・・・・・・ん?」

 

「ん?」

 

首を傾げる士道と栞。はて、途中で変な事を言ったような?そんな事を考えながら右隣を見ると・・・。

 

「ホッパー!」

 

可愛らしい声で鳴く大きな緑色のバッタがいた。主人に甘える犬のように、士道にとても懐いている。

 

「バ・・・バッタ?しかもデカい・・・!」

 

士道は恐る恐る手に取る。抵抗せず士道の手に抱かれたバッタは嬉しそうにしている。

 

「おぉぉ・・・よく見るとかわいいな・・・」

「ホッパー」

 

「何か・・・お前を見てると胸がざわつくな・・・」

 

「ホッパー?」

「あ、何でもない・・・」

 

「・・・・・・このバッタ、まさか」

 

栞は大きなバッタを見て何かわかったようだが、士道の手元を離れて上空に向かって大きな声を放つ。

 

「・・・ホッパアァァァァァァァァァァ!!」

 

すると汽車の汽笛が聴こえる。この周囲に汽車が走る駅は無いはずだが。

 

すると、上空から空間が歪みそこから線路が自動的に伸びて、それに沿って大きな黒い機関車が走ってくる。

 

汽車が空中を走っている。スチームを噴き出して走る機関車、つまり蒸気機関車だ。

 

「スチーム!」

 

バッタのように声を出し、自分で線路を生成しながら士道に向かって真っ直ぐ走ってくる。バッタは汽車の上に乗る。

 

「な・・・何だよコレェェェェェ!?」

 

士道は驚きのあまり走って逃げ、栞も慌てて走る。

 

汽車もそんな士道を追いかけ、人間と汽車の追いかけっこという普通だったらあり得ない事になった。

 

「ホッパー!ホッパー!」

「スチーム!」

 

「ケミーに追いかけられるなんてぇ!?」

「え、栞はこのバッタや汽車の事を知ってるのか!?」

 

「・・・士道はそのまま逃げて!私が足止めする!」

 

そんなやり取りをしながら走ったが、栞は立ち止まって手を前にかざし呪文を唱える。

 

(れん)せよ、生まれうくは(はや)なる風!」

 

すると栞の右手中指に付いている矢印型の青い宝石の付いた指輪を光らせ円を描くように緑色の魔法陣を展開させ、その中心から竜巻を発生させて汽車に放つ!

 

その竜巻は汽車が生成する線路を一部破壊、汽車は脱線して動きを止める。

 

「し・・・・・・栞、今のって・・・?」

「士道!?早く逃げて、ケミーは士道を狙ってる!」

 

驚きのあまり固まっていた士道に早く逃げるように言うが、汽車は早く持ち直して線路を再生成。

 

高速で接近して士道に追いついた汽車が口を開き、士道を飲み込んでしまう。そして再び空間の歪みに入っていった。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

「士道!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

たどり着いたのは、上空に尾を噛む蛇が浮かぶ不可思議な空間にある駅。汽車の口から開放された士道の前には多くのカードが浮かんでいる。

 

バッタと汽車は、士道の正面に展開していたカードの中に入っていった。

 

バッタと汽車以外にも様々な絵柄のカードが存在する。だが、士道にはわかった。

 

カードの中に生命体がいる事を。

 

「君が、ケミーに認められた者か」

 

後ろから声をかけられ振り向くと、一人の男性がいた。

 

「ここは地球ではない別の次元・・・ウロボロス界だ」

「ウロ、ボロス・・・?」

 

「私は九堂 風雅という。君の名前を聞いてもいいかい?」

「い・・・五河 士道、です」

 

「そうか・・・大きくなったね

「え?」

 

「いや、何でもない。さて、君がここに来たのは、彼らに認められたからだろう。

 

事情を説明をしよう。このカードの中にいるのはケミーという人工生命体だ」

 

ケミー。

 

錬金術が持てる全ての最高技術を集め、この世の万物を模して造られた百一体の人工生命体・ケミーを生み出した。

 

それぞれ人を超える超常の力を持ち、世界の理をたやすく変えてしまうほどに凄まじい上、強い感情に惹かれやすい特性を持っている。

 

善意と結びつけば、心強い仲間となってくれる。

 

だが悪意と結合することで、悪意の元である人間を媒介に怪人「マルガム」を生み出してしまう。

 

人の心次第で善にも悪にもなる表裏一体の存在・・・それがケミーである。

 

インセクト、ジョブ、ビークル、アニマル、アーティファクト、プラント、オカルト、エンシェント、コズミック、ファンタスティックの十属性に分けられる。

 

そしてレベル1から10までの十体ずつ、そして特別な一体の合計百一体存在する。

 

そして風雅は、あるものを取り出して士道に渡す。それの名は、「ガッチャードライバー」。

 

見た目は黒とオレンジ色の分厚いタブレット端末のような形をしている。

 

特殊な高等物質錬成機能を搭載しており、ケミーを認識することで、使用者と二体のケミーによる「多重錬成」と呼ばれる錬金術システムが起動、使用者を錬金の戦士へと変身させる。

 

説明を受けながら、受け取ったガッチャードライバーを見る士道。

 

ケミー達はガッチャードライバーを託せる人物を探しており、士道が選ばれたという事だ。

 

「突然このような事に巻き込んでしまって申し訳ない。だが、いずれ訪れる驚異に対抗する為には、ケミーに認められし者が・・・君が必要だったんだ」

 

説明を終えた風雅は士道に謝罪。士道が何かを言いかけたその時、空間が歪み三人の女が現れる。

 

「そう、そしてケミーもそのドライバーも、僕達が利用する」

 

黒い服を纏った幼い女一人と長身の女二人。

 

「な、何だ!?」

「冥黒の三姉妹・・・!錬金術を悪用し、暗黒の扉を開こうとしている連中だ!」

 

「説明どうも。さぁ、ドライバーを渡してもらうよ」

 

三人同時に手からエネルギー波を放つが、風雅がバリアを張って士道を庇った。

 

「な!?」

「君にもしもの事があってはいけない!君に託したいんだ!」

 

攻撃を防ぎながらも、徐々に押されていく風雅は強く叫ぶ。

 

「それは、未来の・・・希望だ。未来を守る光だ!

(あざな)は・・・心繋(しんそう)錬王(れんおう)、仮面ライダーガッチャード!」

 

「俺が・・・うわっ!?」

 

光が爆発したように大きく膨れ上がり・・・。

 

 

 

士道が目を開けると、現実世界・・・先程の公園に戻っていた。

 

「士道!」

 

公園に戻って探していた栞が士道を発見して駆け寄る。

 

そしてライドケミーカード達も来ていたが、バッタと汽車のカード以外のケミーは外に解き放たれてしまう。

 

「ケミーが皆解き放たれちゃった・・・!?士道、大丈夫?」

 

「・・・・・・栞、俺・・・仮面ライダーってやつみたいだ」

「え!?仮面ライダーって、直人お兄ちゃんと同じ・・・」

 

「託されたんだ・・・凄く、大切な物を」

 

各地に散らばるケミー達。だが、その内の一体・・・カマキリのケミーを手で掴み取ったのは、冥黒の三姉妹の一人・・・長身の女が現れる。

 

「私は冥黒の三姉妹が一人、クロトー・・・まずはお前を斬り刻んで、そのドライバーを頂く!」

 

クロトーが己の悪意を利用してカマキリのケミーと融合。マルガムとなってしまう。

 

士道は俯いていたが、勢いよく顔を上げて風雅から託されたガッチャードライバーを装着。栞は一旦距離を取る。

 

士道の頭にイメージが・・・ドライバーの使い方が浮かぶ。

 

「・・・いいぜ、やってやる・・・やるんだ!」

 

自分の意思で士道の元に来たバッタと汽車のカードをキャッチし、ガッチャードライバーに入れる。

 

《ホッパー1!》

《スチームライナー!》

 

背後にカードのイメージが出現。そして両手で三角を作り前に突き出し、己を変える言葉を叫びガッチャードライバーのレバー「アルトヴォーク」を展開する。

 

「変身!」

《スチームホッパー!!》

 

メタリックスカイブルーの装甲を纏い、マフラーを靡かせる。

 

バッタの複眼に相当する部位がゴーグル状になっており、クラッシャーに当たる部位が開いて矢印状の複眼が見えるようになっている。

 

胸元に大気や水など様々な錬金素材を燃焼させることで、凄まじいエネルギーへと変換する「パッションアタノール」を持つ。

 

「士道が・・・仮面ライダーに・・・!?」

「そうだ、俺は仮面ライダーガッチャード!」

 

ガッチャードに対してマルガムが斬撃を円刃状の衝撃波として飛ばすが、ガッチャードは己の拳と蹴りを駆使して全て叩き落とす。

 

マルガムは接近戦に切り替え、両手の鎌で斬りつける。右手の斬撃を身を屈めて避けて、左手のパンチを当てて怯んだ所に右手のパンチで顔を殴り回し蹴りを当てて吹っ飛ばす。

 

手に持ったオレンジ色の銃「ガッチャージガン」の後部カードスロット「ライドケミーカードスロット」に最大三十枚のケミーが入ってないブランクカードをセットし、トリガーを引いて発射する。

 

上部のカードリーダー「ガッチャージャー」にスチームライナーカードをスラッシュして特性や能力を反映、汽車型エネルギー弾を放つ。

 

大量の汽車型エネルギー弾をマルガムは切り裂いていくが、全てに対応できず十発程受ける。

 

発射に使ったカードは銃身下部のストレージから回収。そして、ガッチャードは非人型の状態「ワイルドモード」になり水色のバッタの姿になる。

 

硬い装甲と超跳躍力を活かし、縦横無尽に飛び回りながら体当たりで連続攻撃。

 

人型に戻り、再びドライバーを操作して必殺技を放つ。

 

《スチームホッパーフィーバー!》

 

両腕を広げながら右足を大きく上げ、首から蒸気を噴出しながら胸の「パッションアタノール」を輝かせる。

 

一度スチームホッパーワイルドの姿となって対象へ急接近。至近距離まで迫ったところでスチームホッパーへ戻り、低空かつ真っ直ぐに飛び蹴りを叩き込む!

 

その一撃でマルガムを撃破。飛び出したカマキリのケミーを、ブランクカードの中に回収。

 

「覚えとけ・・・たっぷり地獄見せてから、消してやる!」

 

戦い負けても平然と立っていたクロトーは好戦的な笑みを見せると、宣戦布告を告げてその場を後にした。

 

「捨て台詞、物騒で怖!」

 

少し引いたが、変身を解除し手にした三枚のカードに書かれている名前を見る。

 

「ホッパー1、スチームライナー、カマンティスって言うのか・・・これからよろしくな」

 

「ホッパー!」

インセクト属性レベル1、ホッパー1。

 

「スチーム!」

ビークル属性レベル9、スチームライナー。

 

「カマカマ!」

インセクト属性レベル9、カマンティス。

 

ケミー達に挨拶し、ケミーも答えてくれる。この関係に士道は嬉しさを感じていた・・・。

 

こうして、士道の仮面ライダーガッチャードとしての初戦闘は終わったのであった。

 

すると、この場にワープで三人の女性が現れる。

 

士道は驚きながらも冥黒の三姉妹が現れたのか、と身構えたが違った。

 

「・・・仮面ライダーガッチャード、ついに現れたか」

 

「んもー、ケミーが飛び出すわ冥黒の三姉妹が動くは、マジたいへーん!」

 

「せっかく上手いラーメンを食いに行こうとしたのに、台無しなワケだ」

 

「ええと・・・あなた達は?」

 

「急に現れた私達を警戒するのは当然だが、私達は敵ではない。私はサンジェルマン、右の似非ギャルはカリオストロ、左のカエルを抱えた腹黒ロリはプレラーティという」

 

「ちょっとぉ!似非ギャルってひどーい!」

「腹黒は聞き捨てならないワケだ」

 

「・・・やっぱり、サンジェルマンさん達も動くよね」

「当然だ、風鳴 栞・・・お前も彼と一緒に来てくれ」

 

「うん・・・・・・士道。ちゃんと話すから、私達と一緒に来てくれる?」

 

「・・・わかった。俺も色々あったから整理も兼ねて話を聞きたい」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

錬金連合(アルケミス・ユニオン)、という組織がある。

 

西暦2010年にパヴァリア光明結社を脱退したサンジェルマン、プレラーティ、カリオストロによって結成された。

 

その目的は錬金術の平和利用研究、及び錬金術を悪用する者達の成敗である。

 

錬金術により(アルケミック)秩序を保つ(オーダー)・・・それを第一に掲げているのだ。

 

今は冥黒の三姉妹が今は壊滅した「パヴァリア光明結社」の残党を纏めて新しいパヴァリアを結成した事、そのパヴァリアへの対処を行っている事を話した。

 

栞も錬金連合に所属しており、元々錬金術の才能を有していてそれを認めたサンジェルマン達から錬金術を学んでいる。

 

限られた者のみが知る組織の本部におり組織の創設者の三人と栞から説明を聞いた士道は、今度は風雅との出会いを話す。

 

事情を聞いた四人は、神妙な表情をしていた。

 

「そうか・・・風雅が・・・」

「あの人を知っているんですか?」

 

「当然知っている。私の一番弟子だからな」

「弟子ぃ!?」

 

「そうだ、二十年くらい前に出会った。あいつと出会ったのは偶然だが、若くとも才能に溢れた人格者だった。その後に弟子として迎え入れ錬金術を教えた。

 

そして十年前に保管されていたライドケミーカードとガッチャードライバーを持ってウロボロス界に入ってしまった。

 

だがそれは、私利私欲の為ではなく悪意ある者たちから守るためだと知っている」

 

「私もサンジェルマンさんの弟子だから、風雅さんは私の兄弟子って事になるかな。

 

あ、ちなみに私が錬金術を使った時に呪文を唱えたでしょ?あれは風雅さんが私に教えてくれた独自の錬金術発動方法なの」

 

「いや、確か風雅は他の者にも教えたと聞いたからお前を含めて三人だ」

 

「・・・・・・」

 

サンジェルマン達から風雅の話を聞いて、納得した士道。だが、彼は自分を庇って・・・。

 

士道の考えを察したサンジェルマンは、安心させるようにそっと士道の肩に手を置く。

 

「大丈夫、風雅は無事だ。あいつのしぶとさは良く知っている」

「・・・そうですよね。俺も無事を信じます」

 

「あぁ。そして、我々はお前の戦いを支援する事を決定した」

 

「しっかりサポートするから、遠慮なく頼ってねん♪」

「ま、錬金術のプロだから任せるワケだ」

 

「はい・・・・・・俺、ケミーを助けたい。悪意によって利用されるのが、俺も嫌だって強く思ったんです。

 

だから、まだ怖い所もあるけど・・・戦います!」

 

「礼を言う。どうか、よろしく頼む」

 

士道の言葉に頷き頭を下げるサンジェルマン。サンジェルマン達から組織的サポートの約束も得られた。

 

「あ~ん、カッコいいじゃなーい!今度錬金術についてあーしが教えてア・ゲ・ル♪」

 

「やめておけ、ここは私が教えてやるワケだ」

 

「ふ、二人共!士道に教えるのは私がやるから離れてください!」

 

士道にくっつくカリオストロとプレラーティに、栞が少し強引に引き離す。

 

その後、二人の頭に拳骨を当てて黙らせたサンジェルマンから色々な物を受け取った。

 

まず、錬金術を発動する錬金具であり栞が付けているのと同じ「アルケミストリング」。

 

錬金連合が開発したケミーの探索、召喚、能力行使を可能とする錬成具の「ケミーライザー」。

 

これは複数作られているので、追加分は必要になったら頼むことにした。

 

もう一つは、ケミーの情報が記録された特別製タブレット端末及び専用の充電器。

 

これらを受け取った士道はサンジェルマン達と連絡先を交換してから礼を言い組織を後にする。

 

サンジェルマンは錬金術が再び世界に混沌を齎している事実に、錬金術師として憂い溜息を吐いた。

 

そんなサンジェルマンを、プレラーティとカリオストロはそっと慰めたのであった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

同日、夜。

 

「クソ・・・・・・あのガキ、絶対倒してやる!」

「はしたないですわよ、クロトー。またリベンジすれば良いではありませんの」

 

「それに、ボク達にはドライバー奪取はもちろんマルガムを生み出すことも重要だ。さぁ、行くよ」

 

戦いが終わり、クロトーは敗北の悔しさで荒れていたがもう一人の長身の女・・・ラケシスと小さい長女・・・アトロポスに諌められ一旦落ち着く。

 

そして三人が入ったのは、アジトとして利用しているとある場所。そこの一室に入ると数十人の人間がいた。

 

老若男女・・・様々だが皆が三姉妹を崇拝の目で見ている。

 

彼らは錬金術を扱うパヴァリア光明結社という組織であった。

 

魔皇と装者達によって組織は瓦解し、世界各地の残党も各国当局により検挙されていった。

 

だが、冥黒の三姉妹によって検挙を逃れた残党が纏められ、新たなパヴァリア光明結社として動き出していた。

 

壇上に上がった三人を代表して、アトロポスが言う。

 

「皆、今日ケミー達は解き放たれた。僕達が動き出す時が来たんだよ。この世界を、君達を貶めた者達を深き暗闇に落としてやろう」

 

大きく湧き上がる残党達。だが、そんな皆を三姉妹は冷たい目で見ていた・・・。

 

 

同時刻。五河家の士道の部屋に士道と栞が二人でベッドに並んで座っていた。

 

「ホッパー!」

「あぁ、そうだな」

 

ガッチャードに変身してから、ケミーと明確に意思疎通が出来る様になった士道は、ホッパー1達と色々な話をしてコミュニケーションをとっていく。

 

栞はケミーと意思疎通は出来ないが、ケミーをもっと理解したいと思い士道と一緒に話している。

 

「・・・栞、俺も頑張る。ケミー達を悪意から救っていきたいんだ」

 

「うん、私も手伝うから一緒に頑張ろうね」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

それが、三日前の出来事・・・士道の仮面ライダーとしての始まり。

 

更に、仮面ライダーとなった日の翌日に栞と協力もあって新たなケミーと出会い仲間にしていた。

 

ジョブ属性レベル1、オドリッパ。

ビークル属性レベル7、ゴルドダッシュ。

 

以上の二体を仲間に加えた。そして四月十日・・・士道はもう一つの出会いを果たす。

 




次回予告

四月十日。この日、士道は精霊と出会う。そして、パヴァリアの者も動き出していく。

第一話 精霊との出会い

ーーーーー

シンフォギア×キバの小説と世界観を共通としている為、この小説に登場する錬金術は、シンフォギア世界の錬金術としています。

栞が錬金術を発動した時に唱えた呪文は、ガッチャード本編に出た詠唱を参考に考えたオリジナルです。
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